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「一日中テレワーク」でも日焼け止めだけは必ず塗ったほうがいい

プレジデントオンライン / 2020年6月15日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/RyanKing999

紫外線は「老化光線」だ。シミやそばかすだけでなく、シワやたるみも引き起こす。美容外科医の上原恵理氏は、「一日中出掛けない日も、日焼け止めだけは塗ったほうがいい。部屋の中にいても紫外線を浴びているうえに、パソコンやスマホのブルーライトも老化の原因となる可能性がある」という――。

※本稿は、上原恵理『さわらない美容』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■クリームやセラムを塗るより重要なこと

外出自粛要請が出て2カ月たって、SNSでちらほら聞こえてくるのが「化粧もなにもしなかったら肌の調子がいい!」という声です。それは一理あるにはありますが、実はほとんどの人が見落としているものがあります。「日焼け止め」です。

実は家にいる間も、日焼け止めだけは塗っておかないと、着実に肌劣化ポイントをためていることになります。つまり、なにも塗らずにいることで、将来の「汚肌」を着実に育てているのです。

美容外科医の上原恵理氏
美容外科医の上原恵理氏(筆者提供)

ファンデーションや下地など、ベースメイクに日焼け止め効果があるからと、日焼け止めを使用しないって方もいるのではないでしょうか。ついつい塗るのがめんどうくさいという方。やたらめったらクリームやセラムを塗るより、日焼け止め1本を必ず塗ることのほうがはるかに大事と心得ましょう。日焼け止めこそが、美肌のための最強コスメです。日焼け止めを塗るまでがスキンケアと心得て、習慣づけてください。

ではなぜ、外出しない日もつけるべきなのでしょうか。紫外線は老化光線と言い換えてあげましょう。光老化といって、浴びれば浴びるほど、たるみとシミを育ててくれます。換言すれば、黙っていても老化するのに、さらに老化を超加速してくれるのです。

■知っているようで知らないUVA・UVB

紫外線の中で、私たちが気にすべきはUVAとUVBですが、こいつらの悪行の数はしれません。

日焼けしてすぐ赤くなったりするのはUVBの働きです。UVBは皮膚の表面で吸収されるもので、浴びると細胞を損傷してやけどのように赤くなったり、メラニン色素が沈着して褐色になったりします。UVAの関与もありますが、シミやそばかすを引き起こすのはUVBによるところが大きいです。

一方、紫外線総量の90%を占め、UVBのおよそ20倍ものパワーがあるUVAは、波長が長いため、じわじわと肌の奥に届きます。そうして、真皮にあるコラーゲンやエラスチンを破壊し、シワやたるみなどを引き起こします。

■「自宅でテレワーク」でも油断厳禁

ここで補足ですが、シミやそばかすは、医療という奥の手があります。しかし、シワやたるみは、現代の医療をもってしても「治す」のはとても難しいものです。相当のお金をかけてもキレイさっぱりとはいきません。つまり、治せないものはつくらないに越したことはありません。

UVAはUVBほどの速攻ダメージはありませんが、この浴びた実感がないのが罠です。仮にお出掛けしない日も、洗濯物を干したりちょっと買い物したりと太陽には当たっているのではないでしょうか。さらに、窓際で過ごしているならなおさらです。なぜなら、UVAはガラスも突き抜けてしまうからです。そのため、実は室内にいても浴びているんです。

最近は、パソコンやスマホも気をつけたほうがいいという話も出てきています。実はデジタルディスプレイが発するブルーライトも老化光線となる可能性がゼロではないということで、最近はそのブルーライトから可視光線、近赤外線までカットする日焼け止めも発売されています。

窓際のデスクでPCに向かってテレワーク……なんていう日は、必ず日焼け止めを塗りましょう。

夏に比べると冬は、UVBはおよそ5分の1にまで減るのに対し、UVAは2分の1程度と、変動量もあまり大きくありません。年中問わず、日焼け止めはマストです。

■日焼け止めは量・タイミングが大事

では、具体的に、どんな日焼け止めを選べばいいのでしょうか?

上原恵理『さわらない美容』(KADOKAWA)
上原恵理『さわらない美容』(KADOKAWA)

UVAをブロックする度合いはPA、UVBのほうはSPFで表されますが、UVAのほうが深く皮膚の中に入ってくるから、個人的にはPAのほうが重要だと思っています。

加えてガングロギャル世代で育った筆者は、小麦色の肌が好みなので、SPFゼロでPA++++でもいいくらいです。

しかし迷ったら、「SPF50、PA++++」のものを選んでおけば大丈夫です。肌に特に問題がないなら、なんでも自分が使いやすいものを選んでよいでしょう。

そもそも、選び方より塗り方のほうがはるかに大事です。

日焼け止めは、実は量が重要です。適正量を正しく守って塗らないと、十分な効果が得られません。必要とされる日焼け止めの量は2mg/㎠。顔の大きさを400㎠(20cm×20cm)とすると、顔全体で必要な量は800mg(2mg×400)。つまり0.8gです。

これはだいたい500円玉大。実際手に出すとこれが結構多く感じると思います。しかし、この量を塗らないと日焼け止めも本領発揮できず、「塗ったのに焼けた……」ということになってしまいます。

ポイントは、日焼け止めを塗ったら30分置いて肌になじませること。推奨量を塗ると最初は肌がベタベタになりますが、30分後にはなじんできます。時間を置くことで、膜がしっかり張られていくので、女性の場合はメイクをしてもよれなくなります。

だから朝起きたら、洗顔、保湿、日焼け止めまで一気にやってしまいましょう。そうして、食事とかほかのことやったあとでメイクをする。そう習慣づけちゃいましょう。

■塗り直しはスプレータイプや粉タイプが便利

いったん塗って終わりじゃなくて、つけ直しが必要と聞いたことがある人もいるでしょう。実際、本来は数時間ごとに塗り直すべきです。しかし現実的には難しいのがほとんどではないでしょうか。女性なら化粧もしています。

そこで、日中の外出時には、スプレータイプや粉タイプのメイクの上から使用できる日焼け止めを使って、さっと直せばOKです。ただし、夏場に長時間、屋外にいるときは塗り直しは必ずしましょう。

日焼け止めを欠かさず塗れば、そのアンチエイジング効果は何万円ものコスメや美容医療処置に相当します。最強コスパの未来の若さのための投資です。ぜひ習慣にしてください。

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上原 恵理(うえはら・えり)
形成外科認定専門医
美容外科医、美容皮膚科医、美容医療評論家。2006年、群馬大学医学部医学科卒業。東京大学医学部附属病院研修医を経て、東京大学形成外科医局所属。現在は美容クリニック及び大学病院に勤務。

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(形成外科認定専門医 上原 恵理)

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