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東大院に合格した主婦が実践していた「秩父まで行く勉強法」とは

プレジデントオンライン / 2020年6月30日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/nabe133

勉強に集中できない時には、どうすればいいのか。たった3カ月の勉強で東京大学大学院に合格した主婦のただっちさんは「電車の中で勉強するといい。私は西武鉄道で秩父まで行き、温泉に入って、また勉強をしながら帰るコースがお気に入りだった」という――。

※本稿は、ただっち『普通の主婦が東大大学院に合格して自分の人生を見つけた超勉強法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■集中できないときは、散歩に限る

勉強に疲れて、どうも集中力が続かない。私はそんなとき、散歩がてら近所の神社へお参りに行って願掛けをしていました。

「えっ……突然スピリチュアル?」そんなふうにびっくりされる方もいるかと思いますが、これはスピリチュアルというわけではなく、科学的なメリット盛り盛りの私にとってとっても大切な習慣なのです。

まず、散歩のメリットです。最近ではホットヨガやジムでのトレーニング、エアロビクスなど、体を動かすことがブームになっていますが、みんながみんなそうではないと思います。かく言う私も運動はものすごく苦手で、体を動かすことがむしろストレスになるくらいです。ですが、散歩であれば全くつらくありませんよね。息切れすることもないし、筋肉痛になることもありません。散歩なんかで本当に効果があるの? と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、散歩は運動になるうえ、ストレスのコントロールや、精神面の安定に大いに役立つ、最高の運動なのです。

散歩をすることで、もちろん運動不足解消や脂肪燃焼に効果があるのですが、最も注目すべきなのは精神的なメリットです。散歩をすると、全神経をリラックス状態にすることができ、副交感神経を活性化させることができます。それによって、勉強や仕事のストレス、生活リズムの乱れで崩れた自律神経のバランスを整えることができます。自律神経が乱れていると、精神的に不安定になったり、あらゆる体の不調を招いたりしてしまいます。なので、勉強の休憩がてら、散歩をして、自律神経を整え心身ともにリラックスすることが大切なのです。

■何も考えずに歩くと、アイディアが浮かんでくる

また、日光を浴びることで、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の分泌を活発にすることができます。勉強をしていると、失敗する不安や勉強を続けるストレス、プレッシャーで感情の起伏(きふく)が大きくなりますよね。

しかし、セロトニンがたくさん分泌されていると、ストレスに強くなり、自分で感情をコントロールしやすくなります。不眠症やうつ病などの改善にも役立つようです。

そして、息抜きで散歩するときは特定の考えごとをしないこと。ここが一番大切なポイントです。何も考えずに、特にコースなどを決めずに自由に散歩していると、色んなことが頭に浮かんできます。歩くことで脳に酸素が行き渡り、脳が活性化することで頭の回転が速くなります。そうすると、理解力が高まったり、アイディアがポンポン浮かぶようになります。その結果、学習のパフォーマンスも高くなるというわけです。

散歩は手軽なうえに精神的メリットも大きい!
画像=『普通の主婦が東大大学院に合格して自分の人生を見つけた超勉強法』
散歩は手軽なうえに精神的メリットも大きい! - 画像=『普通の主婦が東大大学院に合格して自分の人生を見つけた超勉強法』
散歩をすることで体がリラックス状態になりストレス解消になるだけではなく、日光を浴びることで幸せホルモン「セロトニン」が分泌される。セロトニンが分泌されるとストレスに強くなり、勉強へのモチベーションも高い状態を保てるようになる。

■神社に寄って、勉強への意識を高める

勉強の合間に体を動かすメリットは色んな勉強方法の書籍で言われていることですが、ここからは私の完全オリジナルです。

それは、散歩のついでに近所の神社にお参りに行くことです。決して「神頼みで楽しよう!」というわけではありません。神聖な場所で儀式的な動作を踏まえて自分の決意を頭の中で唱えることで、勉強への気持ちを高めるためです。

神社に行くと、多かれ少なかれ、心が澄んだ気持ちになったりキリッとしたり、なんだか悪いことをしてはいけないような気持ちになったりしませんか? このように科学的根拠がないと薄々わかっているものでも、これまでの人生で形成された価値観によって、そのような感情が生まれるのです。

■目標を達成できるという「自信」をつくる

その価値観を利用して、目標を達成するための自信とその自信の根拠を作ることが、神社を何度も訪れる目的です。少し図々しいですが、

「何度もお参りをしているんだから、神様が見守ってくれているはず」
「お参りするたびに運が良くなっていく」

こんなふうに考えながら、今後の勉強に対する意気込みを念じて、心を入れ替えましょう。私はこのお参りの甲斐(かい)あってか、入試前日に自分で作った予想問題と全く同じ問題が2問、本番で出題されました(ウソみたいな話ですが、本当です)。……スピリチュアルな内容は科学的根拠がありませんが、あらゆる成功者が頻繁に神社にお参りに行くことを考慮してみると、もしかすると本当にご利益があるのかもしれませんね。

自律神経を整え、セロトニンを分泌し、頭の回転を速める散歩。そして、気持ちを入れ替え、自信が持てるようになり、(もしかしたら)スピリチュアルな効果も得られる、神社のお参り。ちょっと不思議な内容ですが、こんなにもメリットがあります。後半は信じられない、という方が多いかもしれませんが、ぜひ一度散歩がてら近所の神社をお参りしてみてください。背筋がピシッと伸びるような、そんな気持ちになるはずです。

■やる気が出なくても、とりあえず始めてみる

「どうしてもやる気が出ないときは、どうしたらいいですか?」

──こういった質問を頻繁にいただきます。人間ですから、何をやっても、なんとなく気が乗らない日が誰にでもあるかと思います。もちろん、私にもあります。この項目では、どうしてもやる気が出ないときの4つの対処法を紹介していきます。

まず一つ目は、勉強用の机に向かい無理矢理にでも手を動かすことです。例えば、ジグソーパズルやスマホの作業ゲーム、お皿洗いや掃除など、イヤイヤ始めたことでもいつの間にか熱中していることって結構ありますよね。それと同じで、やる気というものは意図的に出すものではなく、作業の途中で自然に出てくるものなのです。なので「やる気が出ない」と言って何もしないというのは、やる気を出す気がない状態なのです。本当に簡単な作業で構いません。参考書に書いてあることをノートにただ写すだけでも良いです。まずは何か簡単なことから始めて、やる気のエンジンをかけましょう。

二つ目の対処法は、体を動かすことです。これは先ほど述べた通り、体を動かすことによって血の巡りをよくしたり、脳の隅々まで酸素を行き渡らせることで頭の回転を速くすることが目的です。なんとなく怠惰感が抜けないときには、ストレスが溜まっていたり、セロトニンが足りていない可能性も考えられます。一旦勉強のことを忘れて、思いっきり体を動かして心身ともにリフレッシュしてみましょう。

■電車で集中する「小旅行勉強法」のやり方

そして三つ目は、いつもと違う場所で勉強することです。いつも自宅で勉強しているのであれば、カフェや図書館、有料の勉強スペースなど、環境をガラッと変えてみると勉強が捗(はかど)ることがあります。また、それらの場所で、同じような年齢の人が集中して勉強しているところを見ると、メラメラとやる気が燃え上がることもあるかと思います。そんなふうに、外出ができるときであれば、あえて外に出向いて環境を変えつつ、刺激をたくさん吸収することも一つの手です。

私は実際にどれも実践していたのですが、一番のオススメは電車の中での勉強です。適当な路線を選び、乗車駅から終点の駅までずっと勉強し続けるのです。もちろん電車なので、参考書を読んだり音声を聞いたりなど、できることは限られます。しかし、電車の中では何もやることがなくて勉強せざるを得ない環境です。それに加えて、電車の少し心地よい揺れと電車特有の雑音は、集中するのにぴったりなのです。

終点に到着して、軽く駅周辺を散歩して、また勉強しながら電車で帰る。そうするとリフレッシュにもなり一石二鳥です(電車賃はかかってしまいますが……)。余談ですが、私は西武鉄道に乗り、本を読みながら秩父まで行って温泉に入って、また読書をしながら帰る、というコースがとても好きです。東京や埼玉に住んでいる方はこの小旅行勉強法をぜひ試してみてください。

■最終手段は「思いっきりサボる」

ただっち『普通の主婦が東大大学院に合格して自分の人生を見つけた超勉強法』(KADOKAWA)
ただっち『普通の主婦が東大大学院に合格して自分の人生を見つけた超勉強法』(KADOKAWA)

これまでのことをあれこれ試しても、やっぱりやる気が出ないとき。そんな最後の最後の対処法は、ズバリ思いっきりサボることです。「やらなくちゃいけないけど、やる気が出ない」──そんなふうに悩みながら、何もせず1日が終わってしまうと、ただストレスを溜めただけで何も得られません。むしろマイナスです。どうせ何もやらないのなら、いっそひらきなおって思いっきりサボってしまった方がリフレッシュになって良いことは自明ですよね。

なので、どうしてもダメだと思ったら、できるだけ早い段階で諦めてその日はサボり倒してしまい、翌日からの闘いに備えて英気を養いましょう。

ただし、これは「どうしても」の場合です。軽い気持ちでこの対処法を使うと癖になってしまうので、注意が必要です。

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ただっち 漫画家・イラストレーター・東大生
アラサーの主婦。漫画やイラストを描く仕事をしながら、東京大学大学院にて社会心理学・社会情報学を専攻中。人見知りで昼寝が大好きな自分には「主婦が天職」だと言い聞かせて、苦手な家事をこなしながら昼夜逆転でだらしのない生活をしていたが、そんな自分の人生に疑問を抱き、東大大学院受験を決意。専門知識がゼロの状態から、効率重視の勉強法を実践した結果、3カ月の準備期間で合格。研究者になる夢を抱きながら日々奮闘している。著書に『東大「ずる勉」英語』(ぱる出版)『ただの主婦が東大目指してみた』(フォレスト出版)がある。

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(漫画家・イラストレーター・東大生 ただっち)

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