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本当は恐ろしい、更年期に現れる「手指のこわばり&しびれ」の正体

プレジデントオンライン / 2020年8月5日 11時15分

ヘバーデン結節およびブシャール結節の手の写真(画像提供=四谷メディカルキューブ手の外科・マイクロサージャリーセンター 平瀬雄一先生)

更年期を境に手指のしびれやこわばり、痛みなどを感じる女性が少なくない。これは女性ホルモンの減少が影響しているという。

■治療せずに放置すると7〜10年かけて手指の関節が変形

「手指の関節が腫れて痛む」「指が動きにくくなって細かな作業がしづらい」といった症状を感じている更年期世代の女性はいないだろうか。

四谷メディカルキューブ 手の外科・マイクロサージャリーセンターの平瀬雄一先生によると、更年期以降で起こるこうした手指の関節の症状は、女性ホルモンのエストロゲンが減少することで起きていることが多いという。

「手指のトラブルを訴える患者さんの9割は女性で、そのうち9割を更年期以降の人が占めています。産後・授乳期にも同様の症状が見られる人もいます。いずれもエストロゲンが減少する時期と一致しています」

どんな症状?
手指の関節疾患は発症部位によって病名が異なる。更年期に多いのは第一関節に起こる「ヘバーデン結節」、第二関節に起こる「ブシャール結節」。ほかにも、ばね指・ドケルバン病などの腱鞘炎や手根管症候群、母指CM関節症などがある。
どのように進行する?
更年期に関節の疾患が起きる人は、まず50代前半から指関節の腫れやこわばり、しびれ、痛みなどが出てくる。ここで受診する人も多いが、レントゲンで関節の変形が見られないため、正しい診断が下されないケースも多い。「加齢によるもの」「使いすぎ」と告げられ、あきらめてしまう人が多いのだとか。適切な治療が受けられないまま放置されると、7〜10年かけて変形が起こり、60歳代になる頃にはX線で変化が現れるほど関節の変形が完成してしまう。

結節の変形が進行すると曲げにくくなり、日常生活にも支障をきたす。こうした変形が軽度のうちに、また痛みなどが起き始めたらすぐに対処することが重要だ。

■エストロゲンが減ると腱や関節を守る「滑膜」が影響を受ける

関節の変形を防ぐカギはエストロゲンにある。エストロゲンは受容体と結合することで作用するが、その受容体は子宮内膜、乳腺、血管、気道の他、腱や、関節の周りにある「滑膜」という部分に存在し、腱や関節を守る役割を担っている。そのため、更年期にエストロゲンの分泌が急激に減少すると、腱や関節が腫れたり痛みが出たり、こわばるといった症状が出てしまうのだ。

手指に限らず、股関節、肩、ヒジなどでもこうした関節の症状は起こるという。しかし、手指に高い確率で起こるのはなぜなのだろうか。

「二つの理由が考えられます。一つは、女性ホルモンは血流にのって作用するため、体の末端である手指は血流が低下して影響が出やすいのではないかということ。実際、血行不良になりやすい冬に悪化する傾向があります。もう一つは、手指の関節は小さいわりに使用頻度が高く酷使されているということ。関節にかかるストレスから、変形が起こりやすいのではないかと考えられます」

腫れや痛みを感じたらすぐに治療を始めることが大切だと平瀬先生は話す。また、最近は症状が出る前からの予防にも注目が集まる。エストロゲンの補充やエストロゲンに似た作用を持つエクオールをサプリメントで摂ることでも効果が望める。症状が初期であればエクオールでも改善が期待できるという。

■家族に手指の変形がある人がいる場合は早めの予防を

エストロゲンの分泌が減るのはどの女性も共通だが、すべての女性の指に変形が起きているわけではない。この差はどこにあるのか? それはエストロゲンに似た作用を持つエクオールをつくり出す能力の個人差によるものだという。

エクオールは大豆イソフラボンから腸内細菌によってつくられる成分で、エストロゲンと似た働きをする。エクオールをつくれる腸内細菌を持つ人は日本人の2人に1人といわれ、産生能には差があるのだ。

「手指の変形性関節症を持つ患者さんのほとんどに、エクオール産生能がありません。また、滑膜のエストロゲン受容体にも個人差がありエストロゲンの影響の受けやすさには個人差があります。エクオールがつくれない人や、母親や祖母などに指の変形が見られる人は手指の変形性関節症になりやすい体質を受け継いでいる可能性があるので、エクオールのサプリメントを取り入れて予防するといいでしょう。また、授乳中に症状が出た人は、更年期にも痛くなる可能性が高いので注意しましょう」
「さまざまなエクオールサプリメントが出ていますが、毎日飲んでいただきたいので、信頼できるものを選ばれると良いですね。1日10mg摂れて、例えば乳酸菌など、安全の確認された菌で発酵されたものを選ぶと安心でしょう」

手指に異変を感じたら、次のことをしてほしいと平瀬先生は話す。

<予防>
●エクオール検査をしてみる(専用キットで検査可能)
●家族の手を見る
●女性ホルモンが減り始める40代ごろからエクオールを選んで飲み始める(1日10mg以上必要)
<治療>すでに変形がある場合
●手外科専門医を探す(日本手外科学会HPで検索可能。現在専門医は1000人程度)
●女性の手疾患に理解のある手外科医を探して相談

更年期症状といえば、ホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)がよく知られているが、手指の関節にもエストロゲン減少の影響が起こることを知っておきたい。8月10日は「手(ハンド)の日」。これを機に、自分の手指の状態を確認してみよう。

(中島 夕子 写真=iStock.com)

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