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デキる人は「メールアプリ」をスマホのトップ画面に置かない

プレジデントオンライン / 2020年8月20日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Onfokus

「時間がない」が口癖になってはいないだろうか。米国の人気ライフコーチ、マリー・フォーレオは「誰でも1日2時間の自由時間を作る方法がある」と断言する。その具体的な方法とは――。

※本稿は、マリー・フォーレオ(著)、瀧下哉代(翻訳)『あなたの才能を引き出すレッスン』(KADOKAWA)を再編集したものです。

■「時間がない状態」は自分自身が作り出している

こんなご時世では誰もが時間に追われています。目が回るほどの忙しさ、ストレスを溜め込むこと、慢性的な精神疲労は、文化的な流行病となっています。やるべきことを際限なく、日々の暮らしにギュウギュウに詰め込むことは、みんながやっているからといって、賢明なことだとは限りません。

みな否応なしに、一日24時間が平等に与えられています。その使い道を決められるのはあなただけです。もちろん、誰もが仕事を持っています。多くの人は仕事を掛け持ちし、子供や配偶者、ペット、両親、祖父母がいて、健康問題を抱えています。その上、大切な人が特別なケアを必要とする場合もあれば、地域社会の仕事をこなしたり、公共の交通機関が遅れたりすることもあります。しかもプロジェクトや任されることはどんどん増える一方。

しかし、たとえそれらのすべてを抱えていたとしても、「どうしても時間がない」という考え方を隠れ蓑にしてはいけないのです。

あなたのスケジュールや任されていることがどうあれ、自然とそうなったわけではありません。時間の使い道を含め、人生とは、あなたがこれまでに選択してきた物事の副産物です。現在の状態に身を置いているのは、あなた自身がそう仕向けたからなのです。

■「義理の母親になったのは自分が望んだから」と気づいた

誤解のないようにいうと、あなたが今直面している困難は、あなたのせいではありません。自分の選択に責任を持つことと、自分自身を責めることとは違います。

たとえば私の場合、義理の息子が11、12歳の頃、息子の後片付けが大変だとよく文句をいっていました。当時の私は事業を成長させるのに必死で、いくつか副業にも就いていました。自分の自由時間を掃除に使うのはゴメンだ、と思っていたのです。悲劇のヒロイン気取りで不機嫌な態度を取ったため、当然、パートナーと息子と私の間にぎくしゃくしたムードが生まれました。

その時、重要な真実を私自身の心に刻まなければなりませんでした。「私は小さな子供のいる男性をパートナーとすることを選んだのだ」と。つまり、たとえ生物学的な子供を持つことを望まなかったとはいえ、私の一部は義理の母親になることを望んでいた。

なぜそれがわかるかって? なぜなら、現に私は義理の母親だからです。私がそれを選んだからです。そしてその選択は、私の人生にとって常に、やってみただけの価値がありました。

■詰め込みすぎる力があるなら、予定を消す力もある

自分の選択に責任を持ちましょう。時間の使い道に責任を持てば、それを変えるパワーを取り戻せます。「時間がない」は、最も始末に負えない言い訳になりかねないので、時間に関わるメチャクチャ重要な次の真実を書き留めてください。

重要な物事のためなら、時間をやりくりできる。
重要じゃないから、言い訳をする。

声に出しましょう。唱え、歌いましょう。自分の人生の運転席に座り続けるために、何としてもこの真実を利用しましょう。時間の言い訳を撲滅する鍵は、まず、「与えられた24時間を使ってやっていることはすべて選択されたものだ」という事実を認めることです。

モチベーショナル・スピーカーとして活躍するマイケル・アルトシュラーはこう述べています。「残念ながら時間は飛ぶように過ぎていく。幸いにもそれを操るのはあなただ」。

時間の妖精がさっと舞い降りてきて、あなたのカレンダーに書かれた予定を魔法で消してくれるわけではありません。引き受け過ぎ、詰め込み過ぎの人生を創り出せるほどの力があなたにあったなら、それを取り消すだけの力もあるはずです。この事実を認めましょう。次のことを心に刻んでください。

時間があるかどうかの問題ではない。
肝心なのは時間をやりくりすること。

では一体、どうやったら時間をやりくりできるのでしょうか。

■ミッションは「全力で一日2時間を捻出する」こと

いいですか、あなたのミッションは、少なくとも一日2時間を捻出することです。

なぜ2時間か知りたいですか? 有意義なゴールに向けて毎日2時間を費やせば、その蓄積効果があなたの人生の軌道を変えるからです(正直にいうと、毎日2時間ではなく1時間を捻出するだけでもかなりの進歩)。

1年経過した時点で、2週間(365時間÷24時間=15.2日。これはまるまる起きている時間なので、この時間を使えば、一日8時間労働として、一年で45日就労日を増やせることになる)の自由時間を余分に作り出したことになります。

全力を尽くしてください。一日2時間を目指して努力しなければ、おそらく1時間さえ作れないでしょう。

機会費用を侮ってはいけません。すべての選択は代償を伴います。何かを選択することを良しとするたびに、実は何か別の物事にダメといっているのです。

もう少しわかりやすくいい直しましょうか? 脳を疲労させるハイテク機器をあなたが手に取り、猫ちゃんのビデオをもう一つ見ることを良しとするたびに、あなたは自分の最大の最も重要な長期的なゴールにいつの日か到達することにダメといっているのです。

外国語を話せるようになりたい? 本を書きたい? 見違えるような体や健康を手に入れたい? 金銭面を立て直したい? 何か事業や、情熱を注げる副業や、全く新しいキャリアを始めたい? 海を救いたい? 本当に大切な人間関係に使う時間を見つけたい? セックスライフを再び燃え上がらせたい?

あなたには絶対にその時間があります、今の今でも。

■毎日30分のスマホ時間があれば、トレーニングを始められる

毎日30分のダラダラスマホで、これだけのものを失っている
画像=『あなたの才能を引き出すレッスン』
毎日30分のダラダラスマホで、これだけのものを失っている - 画像=『あなたの才能を引き出すレッスン』

一日30分、のんべんだらりとスマホのスクリーンを眺めている時間を使えば、HIIT(高強度インターバルトレーニング)を始めて、ものの数カ月で運動レベルを「十人並み」から「ツワモノ」に上げられるかもしれません。

必要のない、くっだらないことをインターネットで閲覧している1時間を使えば、自分の回顧録を少しずつ書き進められるはずです。1年後には、たたき台となる初稿が出来上がるでしょう。

毎晩、つまらないテレビ番組に費やしている2時間を使えば、代わりに外国語を学んだり、取りたいと思っている学位のために勉強したり、あなたにとって本当に大切な人間関係に取り組んだりすることができるはずです。

読者のみなさんの中からこんな声も聞こえてきます。

「マリー、いいたいことはわかる。けど一日2時間を見つけるのはどう見ても無理」

いいですか、ここで30分、あそこで15分、と見つけていけば2時間なんてすぐです。

「自分はそんな無駄な時間を費やしていない」という方は、試しに1週間の自分の行動とそれに使った時間をすべて(一切の粉飾なく! これが大事)書き留めてみることをお勧めします。驚くべき、そして恐ろしい結果が出てくることをお約束しましょう。

時間浪費の元凶をやっつけるための作戦はまだあります。こういう変化を永続させる必要はありません。あなたの仕事や生活の状況によっては、できないこともあるかもしれません。

しかし、全部は無理でも、数個だけでも1カ月間試すことを強くお勧めします。30日間やってみましょう。私が提案したことを出発点にして、自分で考え出したことを試してください。

■まずは4週間、メディア断ちをする

1.メディア消費を断とう

ソーシャルメディア、テレビ、オンラインのビデオ、雑誌、カタログ、ポッドキャスト、ニュース、その他情報を提供するものをすべて含む、一切のメディアを断ってください。もしメディアが皆無と想像しただけで過呼吸症を起こしているのなら、落ち着いて。

4週間、メディア断ちをしてください。大丈夫、死にはしません。その後、メディア消費の限度をもっと上手に定めましょう(たとえば、朝のエネルギーを有効活用するため、午前11時まではメディアなし、など)。

2.受信箱から抜け出そう

不在時の自動返信を設定して、メール確認を多くても一日1~3回までに制限しましょう。目覚めてすぐEメールをチェックするのはやめましょう。2、3日おきにできるなら、なお結構。これは確かに、普通の会社員よりも、起業家やフリーランスの人にとってハードルが低いことですが、会社員であっても難しいとはいえ不可能ではありません。

職場では無理でも、あなたの個人的な受信箱にこのアイデアを生かすにはどうしたらいいでしょう? どのように変更するにしても、メール確認の新しい方針を家族や、親しい友人、同僚、重要な顧客に知らせましょう。おそらく、みんなその方針を尊重してくれるはずです。重要な人たちに知らせたら、さっそく自動返信をオンにして、受信箱を開けてはいけません。

■メールアプリをスマホのトップ画面からなくそう

Eメールを衝動的にチェックする習慣を捨てるのに最も効果的な方法は、捨てやすい環境を整えることです。つまり、視覚と音声によるEメールの誘惑を完全に取り除くこと。

できれば、ケータイからEメールのアプリを削除する。それがイヤなら、Eメールのアプリをスマホのホームスクリーンから取り除き、少なくとも4番目か5番目のスクリーンまで移動する。画面をスワイプしてEメールのアイコンを見つけるまでにかかる数秒は、行動パターンに割り込み、チェックする癖を止めるのに十分です。

そして一番大切なことは、あなたが使っている電話やコンピューターなどすべての機器から、一切の通知機能を取り除くこと。鐘もブザーもシューッもダメ。通知もポップアップ表示もダメ。これは交渉不可能です。あなたの精神と時間と関心を向ける先をコントロールする力を取り戻しましょう。

以上のアイデアの、ほんの2、3個を、たとえ数週間でも試してみれば、あなたの時間の使い道について、真新しい視点が開かれるとは思いませんか?

もし、一日2時間を削り出すために最後にもうひと押し欲しいとおっしゃるのなら、これをどうぞ……。

■「2時間の自由時間」がないと死ぬ病だったら…

切羽詰まれば時間を見つける。

マリー・フォーレオ(著)、瀧下哉代(翻訳)『あなたの才能を引き出すレッスン』(KADOKAWA)
マリー・フォーレオ(著)、瀧下哉代(翻訳)『あなたの才能を引き出すレッスン』(KADOKAWA)

仮に、あなたが医者に呼び出され、命に関わる珍しい難病を患っていると宣告されたとしましょう。完全に回復できる唯一の望みは、一日2時間ぶっ続けで静かに座り、これを毎日休みなく3カ月間続けること。一日わずか2時間ぶっ続けの自由時間、さもないとあなたの人生は突然終わってしまうのです。

どうしますか? 今後90日間、2時間ぶっ続けの自由時間を毎日作るために、何を変えますか? ソーシャルメディアのニュースフィードやEメールをチェックすることが、本当にそれほど重要だと思えるでしょうか?

正直になりましょう。もし、自分の命が懸かっているとしたら、あなたは絶対に一日2時間の自由時間を見つけるはずです。

ここで5分、あちらで15分、というように、たとえ細切れの時間に行なう行動をアップグレードするだけでも、小さな成功が次々ともたらされて積み重なり、その蓄積効果は奇跡を生むでしょう。

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マリー・フォーレオ ライフコーチ
アメリカ・ニュージャージー生まれ。起業家やアーティストのほか多くの人に対し、日々の行動により夢を支え成果を出す方法を教えている。YouTubeチャンネルMarieTVやポッドキャストが大人気を博し、ソーシャルメディアのフォロワーは125万人に上るほか、メルマガ読者も50万人以上、オンラインプログラムB-Schoolの卒業生は35000人に及ぶ。

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(ライフコーチ マリー・フォーレオ)

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