2カ月で約30kg痩せた男が小腹が空いたとき食べていたおやつ

プレジデントオンライン / 2020年9月2日 11時15分

撮影=湯浅立志

作家の金森重樹氏は、糖質を極力排除して、代わりに脂質をたっぷりと摂ることで2カ月で約30kgの減量に成功した。金森氏は、「小腹が空いたときは、牛脂スープまたは生クリーム入り紅茶を飲んでいた。紅茶ゼリーに生クリームをかけて食べるのもいい」という――。

※本稿は、金森重樹『運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる ガチ速“脂”ダイエット』(扶桑社)の一部を再編集したものです。

■ステップ1 断糖高脂質食でケトジェニックになる

私がおすすめするダイエット法は、食生活を断糖高脂質食にシフトチェンジすることです。つまり、糖質を極力排除して、代わりに脂質をたっぷりと摂る食事を続けるのです。口に入れるものをガラリと変えることで、エネルギー代謝の仕組みを変えていきます。

お米やうどん、パスタ、蕎麦といった穀物(=炭水化物)を主食としている人は、主たるエネルギー源がブドウ糖になっています。ブドウ糖の働きによってインスリンが分泌されると、余分な糖質が体脂肪となって体内に貯め置かれることになります。

この仕組みをガラリと変えるのが、「ケトジェニックになること」です。わかりやすく言うならば、「糖質を断つことでエネルギー源を糖質主体から、体に貯まっている脂肪に切り替える」ことなんです。

ブドウ糖ではなくケトン体によってエネルギーを賄うようになれば、お腹まわりや顎下の贅肉など、「余分な脂肪」をどんどん燃やしていく体質になるので、僕のように「わずか2カ月で30kg」の減量に成功したりします。フォロワーさんの中には2年で約80kgのダイエットに成功した方もいます。

そのために必要なのは、まずは徹底した「断糖」です。平均的な現代人は1日で200~300gほどの糖質を摂取しているといいます。これに対して、いわゆる「糖質制限」では1日60g以内に収めましょうと提唱している人が多い印象です。

そんな中で僕が提唱するのは、1日に摂取する糖質を限りなくゼロに近づけるというもの。厳しく聞こえるかもしれませんが、断糖が「余分な脂肪をどんどん燃やす」ケトジェニックな体質を手に入れるための、ファーストステップなんです。

■現代人は無自覚に糖質を摂りまくっている

そもそも糖質制限は糖新生(糖質を食べ物から摂取しなくても、体内で脂質、アミノ酸を材料として糖を生成すること)によって痩せますが、筋肉量が落ちてしまうというデメリットがあります。その点、断糖高脂質食では脂肪酸のβ酸化によって痩せるので、筋肉量は落ちません。かなりマニアックな話になるので割愛しますが、糖質制限と断糖高脂質食では作用機序がまったく違うのです。後者のほうが糖新生の亢進でアミノ酸が消費され、筋肉が落ちない分だけ優れているのは言わずもがな、です。

さきほど、主な食事に含まれる糖質量について触れましたが、日常生活には思わぬ落とし穴があまりに多い。調味料から飲料、体によいと思って食べているバランス栄養食には、これだけの糖質が含まれています。

・カロリーオフのマヨネーズは普通のものの9倍の糖質
・500mlのペットボトルのブラックコーヒーは角砂糖1個分(3.5g)の糖質
・バランス栄養食は1箱で41gの糖質
・スポーツドリンクには30g/500mlの糖質
・コショウ・唐辛子・わさびにも大量の糖質

コンビニにあるものをちょっと見渡してみただけで、糖質がこんなに……。こうなると最初のうちは、何を食べたらいいのか悪いのか、なかなか判断がつかないと思います。お米やパスタなどの穀物がNGなのは言わずもがな。

食材で言うなら、「肉、サバ缶、卵、牛脂」あたりを主食にします。目安は、除脂肪体重×1gまでは食べてよいです。

とにもかくにも、まずは断糖から。空腹感から余計なものに手を出すくらいなら、糖質がゼロに近いこれらの食べ物を食べまくろう、というくらいの心持ちで臨んでみましょう。早い人だと、数日で変化に気がつくはずです。

ちなみに、極端に見えるかもしれませんが、僕の場合はこんな食事が多いです。

・朝 生クリーム&MCTオイル入り紅茶
・昼 空腹感があれば牛脂スープを1杯
・夜 サバの卵炒め
1食分に含まれる糖質量の目安はどれくらい?

■倦怠感やめまい、頭痛、不眠、下痢などが起きたときは…

断糖高脂質食に切り替えると、ケトフルーという症状に悩まされる方も出てきます。これは糖質メインから脂質メインへのエネルギー転換の切り替えがうまくいかず、倦怠感やめまい、頭痛、不眠、下痢などが起きる現象で、それまでの生活が自堕落であればあるほど(かつてラーメン大好きだった僕のように!)症状は重くなりがちです。ケトフルーに陥った場合、水分補給をしっかりしたうえで、ビタミンやミネラルの補給を十分にし、睡眠をしっかり取ってください。

ステップ1で大切なのは、糖質ときちんとサヨナラすること。そのうえでタンパク質、脂質をしっかり摂ること。小腹が空いたらMCTオイル入りの紅茶や牛脂スープを活用し、食欲そのものを上手に抑制することがポイントになります。これがしっかり1週間、2週間と続けられるようになると、さっそく3kg、5kgと痩せていく人も出てきますし、そうでなくても痩せるための「環境作り」は整ったことになります。

食べ物については、突き詰めだすとキリのない世界ではあります。たとえばお肉を主食にするといっても、オメガバランスで考えて一番いいのはラム肉で次が牛、豚、鶏という順番だったりする。このへんは好みもありますし、食材にかけられる費用も人によって違うので、自分に合ったものを探っていただければと思います。

それでも断糖高脂質食を楽しみながらやれるのがこのメソッドのいいところだと思います。

■ステップ2 ビタミン&ミネラルをサプリメントで補給

断糖高脂質食にしただけでは、思うように結果が出ないという人が少なからずいることを、ツイッターを通じて知りました。ストンと体重が激減していく人が男性に多いのに比べて、女性のフォロワーさんからはよく、

「糖質をほとんど摂ってないのに、体重が落ちない。なぜですか?」

と聞かれる機会がとても多かったのです。

なぜだろう? 突き詰めて考えていくうちにわかったことが、断糖高脂質食に切り替えても痩せられない人は、エネルギーの代謝がうまく回っていないということでした。糖質から脂質にエネルギー源を切り替えても、それがしっかりと燃える仕組みができていなければ、体に貯まっている脂肪は燃えない。場合によっては食べた分だけ太ってしまうこともある、ということです。これを「質的栄養失調」と言います。

全部説明すると非常に難解なので、その原理をなるべく平易に説明したいと思います。

■ミネラルがないとエネルギー源として消費されない

元が糖質であれ(嫌気性解糖を除く)、脂質であれ、タンパク質であれ、それが人体を動かすのに必要なエネルギーとして使われるには、ミトコンドリアの中で「アセチルCoA」という物質に変化することが求められます。図表2は、その過程を簡単に示したものです。

エネルギーの生産経路と水性ビタミン

脂質で言えば、脂質が体に吸収されると細胞内でナイアシンによって脂肪酸へと変化し、そこからさらにビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸と反応してアセチルCoAが生成されます。タンパク質の場合はナイアシン、ビタミンB2、ビタミンB12、葉酸によってアミノ酸に。そこからさらにビタミンB2、ナイアシンビタミンB12の働きによって、アセチルCoAへと変化します。

こうしてできたアセチルCoAがTCA回路や電子伝達系と呼ばれる代謝のメカニズムの中でエネルギー源として消費されるATPに替わり、消費されていくのですが、最も肝心なことはすべてのステップでビタミンやナイアシン、鉄分などのミネラルが「ひとつでも」欠けると次に進めないということ。摂取した脂質が脂肪酸に変わっても、その先で必要なビタミンB2などが体内になければ、アセチルCoAにはなれないということです。

細かいメカニズムを覚える必要はありませんが、これだけは覚えておいてください。

エネルギーの代謝に必要なビタミン、ミネラルがひとつでも欠けたら、いくら食事に気を使って断糖しても効果は途絶えてしまうということを。だからこそ、我々現代人はサプリメントによって必要なビタミン類、ミネラルをしっかりと補給する必要があるのです。

■どのビタミンやミネラルをどれくらい摂ればいいのか?

という答えは、人によって千差万別としか答えようがありませんが、誰しもが摂るべき(サプリで補うべき)ものはあります。

・ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、B12)
・ビタミンC
・ナイアシン
・鉄
・マグネシウム

このあたりは必須と言えます。特によく聞くのが、高脂質食に切り替えたら「気持ち悪い」と不快な症状を抱いていた人が、ビタミンB2を摂ったら解消され、体重が落ちていったケース。また、タンパク質を多く摂る人は代謝にB6を多く必要とするので、サプリで補給したら元気になったというケース。これはB6を摂ることでエネルギーが生まれ、「元気になった」と感じているのです。

また、月経によって多量の血液を必要とする女性はそもそも鉄分が不足しがち。断糖高脂質食をするならば、必ず鉄分はキレート鉄のサプリで補充してください。

キレート鉄をとる理由は、

キレート鉄>ヘム鉄>非ヘム鉄

で吸収率に違いがありキレート鉄が吸収率が良いからです。

喫煙する人はビタミンCが欠乏しているので、大量に摂る必要があります。僕の場合、ビタミンB群はまとめてB50というサプリで摂っていますが、それでもB6が浪費されがちな体質であることがわかったので、B6は別に飲むようにしています。

・ビタミンB50
・マグネシウム
・ビタミンC
・ナイアシン
・キレート鉄

これらのサプリを飲みながら、オメガバランスを整えるためにオメガ3のサプリを飲用するというのが僕のルーティーンです。これを1日3回に分けて、欠かさず飲むようにしています。

■サプリメントは「一定量」を超えないと効果をまったく発揮しない

サプリを飲むうえでもうひとつ、覚えておいてほしい概念があります。「ドーズレスポンス」(栄養の投与量と反応の関係)といって、サプリが効果を発揮するには一定量を飲まなくては意味がないということです。

図表3を見てください。仮にサプリが効果を発揮する量が100だとしたら、99飲んでも効果を得ることはできません。100という「閾値」を超えることで初めて、意味が出てくるのです。

ドーズレスポンスカーブとは?

よって、サプリはメーカー選びが重要になってきます。国産のものは含有量がお話にならないくらい少なく、「適量」とされている量を飲んでも閾値を超えることはほとんどありません。場合によっては100倍飲んでも、意味がないほど薄かったりします。

特にマルチサプリの価値はゼロです。日本のサプリで補っているつもりになっているけど、これで失敗する人は多いんです。国産はまったく効果はないし、むしろデンプンで固めていたりするので、逆によくない。だから僕はナウフーズで揃えてるんです。

amazonなどでも簡単に手に入りますので、サプリを揃える際は必ず海外製のよいものを選んでくださいね。

■ステップ3 1.5食のすすめ

キッチンから糖にまつわるものを排除し、しっかりと断糖高脂質食を食べ、不足しがちなミネラルやビタミンはサプリで補給する。この生活習慣を取り入れることで、大部分の人が痩せられると思います。ですが、最後の“ダメ押し”となるのがこのステップ3で紹介する「1.5食」というスタイル。この工程を取り入れることでダイエットが一気に加速すると言っても過言ではありません。

1.5食とは、「しっかりタンパク質を摂るのは1日1回。タンパク質を摂ったら、次のタンパク質まで24時間は間を空ける。それ以外の時間は脂を切らさないよう脂と飲料でつないで過ごす」スタイルのこと。さきほど僕はよくある食事パターンについて、

・朝 生クリーム&MCTオイル入り紅茶
・昼 空腹感があれば牛脂スープを1杯
・夜 サバの卵炒め

を具体例として挙げましたが、ここでいう副食が牛脂スープで、主食が夜に食べたサバの卵炒め。断糖高脂質食の生活をしたことがない人からは、「こんなんじゃ足りないよ!」なんて声が聞こえてきそうですが、空腹感はまったくないんです。

順を追って説明しましょう。まず朝ですが、起きたら必ず飲むのが、MCTオイルを入れた紅茶です。血中ケトン体濃度が上がり、これを1杯飲むだけで食欲はおさまります。目が冴え、今日も一日頑張ろうか、というモードに切り替えてくれます。

■小腹が空いたら「牛脂スープまたは生クリーム入り紅茶」

MCT入りバターコーヒーも食欲をなくし、シャキッと目を覚まさせる効果があるのでコーヒー好きな人にはいいかもしれませんが、おすすめなのはより糖質の少ないMCTオイル入り紅茶です。紅茶はコーヒーの7分の1しか糖質がないため、「断糖」を目指すならこちらがいいのは自明です。

通常、お昼までお腹が空くことなく過ごせますし、なんなら夜まで何も食べなくても平気です。ここで強調しておきたいのは、断糖高脂質食ダイエットは空腹感と向き合う要素は一切ないということ。小腹が空いたな、と思ったときに口にするのが、牛脂スープまたは生クリーム入り紅茶。たっぷりと脂質を補給することで、空腹は感じなくなります。

そして夜になると食べるのが主食で、最近好んで口にしているのが、サバの卵炒め。2缶たっぷり使っても400円もしませんし、サバ缶はオメガバランスにも優れているので、大変よいです。

本当にこのボリュームでお腹が空かないの? と思う方は、ぜひ試してほしいです。実感していただけるはずです。

■1.5食にする理由とは?

金森重樹『運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる ガチ速“脂”ダイエット』(扶桑社)
金森重樹『運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる ガチ速“脂”ダイエット』(扶桑社)

僕が1.5食の食生活の重要性に気づいたのは、当時の秘書のダイエットが停滞していることがきっかけでした。僕自身は旧石器時代(=断糖高脂質食)の食生活に戻しただけで90kgから58kgまで一気に落ちましたが、アラサー女子の秘書は断糖高脂質食に切り替えてもなかなか体重が落ちなかったのです。

その後、ビタミン・ミネラルを見直して、サプリメントを服用するようになると体重はゆるやかに減っていきましたが、それも2kgくらい。そこで食事の摂り方を考え直してみました。するとタンパク質の摂取はちょこちょこ食事を3回に分けて摂るよりも、1回にまとめてドカ食いしたほうがインスリンがだらだら出続けない。つまり、「食事と食事の間」が空けば空くほど、脂肪は消費されていく=痩せていくことがわかったのです。これは、アメリカで’07年に発表された論文にも書いてあります(※)

※The American Journal of Clinical Nutrition,Volume85,Issue 4,April 2007,Pages 981-988,「A controlled rial of reduced meal frequency without caloric restriction in healthy, normal-weight, middle-aged adults」Kim S Stote

■ゼリーに生クリームをかけて食べるのもおすすめ

実際、秘書も1.5食に切り替えてからというもの、6kgほどストンと落ちていきました。

紅茶ゼリー
紅茶ゼリー

ちなみに、毎回0.5食に牛脂スープを飲むのは辛(つら)いので、そんなときはスーパーで「午後の紅茶おいしい無糖」とゼラチンを購入し、紅茶ゼリーを作るのがいい。

食べるときは、生クリームを液体のままかけて。僕はタカナシの生クリームを愛用しています。ゼリーを作るのが面倒ならば、午後の紅茶に直接生クリームを入れて飲むのもOK。この「生クリーム入りアイスティー」なら、一日のいつ飲んでもダイエットにいい影響を与えてくれます。味もいいし、食欲も抑えてくれる強い味方です。

もしあなたが断糖高脂質食でなかなか痩せられないとお悩みになったら、ぜひステップ1~3の工程のどこで躓(つまず)いているか、見直してみてください。

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金森 重樹(かなもり・しげき)
行政書士・不動産投資顧問
東大法学部卒。25歳の時に1億2000万円の借金を負う。マーケティングの技術を活用して35歳で借金を完済。行政書士として脱サラ。不動産、建設、ホテルチェーン、医療法人、福祉事業などグループ年商100億円の企業グループのオーナー。個人で日本最大2メガワットのメガソーラー発電所を宮古島で開設。自宅の冷蔵庫とストッカーは自治体からのお礼の品でいつも満杯。ふるさと納税を始めて食費はほぼ「0円」を更新中。著書に『2015年改訂版 100%得をするふるさと納税生活完全ガイド』。

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(行政書士・不動産投資顧問 金森 重樹)

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