60代、50代、40代でやっておくべきこと、絶対やってはいけないこと
プレジデントオンライン / 2020年10月8日 11時15分
▼40代/人間と経営を理解して部下を率いる
40代は仕事ど真ん中の世代である。自分の仕事の充実だけでなく、部下の心を掌握し、チームとして成果を出すことも大いに求められる。そんな世代がやるべき勉強法とは――。
■【小宮式】成果につながる勉強法
40代ともなればチームの大小はあれど組織を率いる将となることも多くなる。経営コンサルタントの小宮一慶氏は「徐々にリーダーの立場やマネジメントの仕事に近づいているはずですから経営全般を学ぶべきです」と助言する。とりわけ重視したいのが経営戦略論とマーケティング、会計だという。
「ドラッカーも言っているように、マネジメントの本質はマーケティングとイノベーションです。それに関する基本書を読むといいでしょう。セミナーに通うのもおすすめです」
戦略論ならピーター・ドラッカー、マーケティングならフィリップ・コトラーといった大家の本を読む。少し内容が難しいと感じたらエッセンスを抜き出した入門書から始めたい。
将来、経営に参画するのであれば会計も必須だ。「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュフロー計算書」の財務三表は読めるようにしたい。そのとき留意すべきはテキストの選び方だ。
「公認会計士や税理士が著者になっている本には、財務諸表を作成する側からの視点で書かれているものがあります。経理や財務の部門ではなく、経営の助けとして会計を学ぶなら作成するための知識や技術は不要です。あくまでも“読み方”を教えるスタンスで書かれている本を選んでください。簿記学校に通って簿記のつけ方を学ぶ必要もありません」
■財務諸表は読み方がわかれば十分
小宮氏は現在5社の社外取締役を務めているが、財務諸表は読み方がわかれば十分だという。入門書で構わないので財務諸表の見方を学び、そのうえで自社と取引先2、3社の決算短信を読み解いてみる。
「たとえばキャッシュフロー計算書もどこで稼いで、どこで使うかがわかればいいわけで、入門書を2~3時間読めば理解できます」
また40代は部下が増え、チームのメンバーをリードする立場にもなる。自らの人間力やリーダーシップが問われる場面がぐっと多くなるはずだ。
「人間力を高めるためには孔子の『論語』や老子といった中国古典や仏教書がおすすめです。論語は義を説き、仏教は利他を説きます。中国の古典も仏教も全体のために自分が何をすべきかを考えるよりどころになるので、リーダーシップとは何かを学べます」
加えて松下幸之助氏や稲盛和夫氏のような大経営者の本からも得るものは大きいという。
「お二人とも人間としての正しい考え方や生き方を突き詰めています。稲盛さんの言葉を借りれば、ビジネスは人生の一部だから人生が成功ならばビジネスも成功することになります」
成功した経営者からは経営手法だけでなく、本物のリーダーシップや成功するための人間観を学ぶことができる。ただし、頭で理解するだけでは不十分だと小宮氏は指摘する。
「リーダーシップは実践あってこそ本物です。戦前、海軍兵学校ではリーダーのあり方として『指揮官先頭』が強調されました。つまり、リーダーは先頭に立って行動せよと。そして責任を取れと。人は理屈ではついてきません」
先頭に立つ覚悟と責任を取る覚悟。2つの覚悟を持って実践する人がリーダーの器にふさわしいのだ。
「頭の良い人は『イザとなればリーダーとして立派な行動が取れる』と思いがちです。しかし、普段できないことはイザというときにもできません」
40代は小さな組織のリーダーとなって部下を動かす機会が増える。常日頃から指揮官先頭を心して行動し、部下がついてくるリーダーを目指したいものだ。
■【菊地式】閃きにつながる読書術
「40代は自分が置かれた場で成果を出す時期」と話すのは、ロイヤルホールディングス会長の菊地唯夫氏だ。実績を上げるための勉強法をこう定義する。
「自分の近くのベストプラクティス(成功事例)を学びながら、20代、30代で身に付けたことを活かしていくのが40代というステージです。私自身を振り返っても、20代、30代に銀行や証券会社で学んだことをロイヤルで活用したのが40代です」
菊地氏は日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)、ドイツ証券を経て39歳のときロイヤルに入社している。まさにロイヤルでの40代は、20代、30代で培った金融や経営の知識やノウハウを事業で活かす年代だった。
「ただし外食産業のことを新たに学ぶ必要があったので、ロイヤルの創業者や外食業界の優秀な経営者からベストプラクティスが何かを学んだのです」
とりわけ44歳でロイヤルの社長になると外食産業の経営者としての太い軸をつくるため、外食市場とそのプレーヤーを徹底的に調べ、学んだという。
「その蓄積と20代、30代で得た金融や経営の知見を組み合わせて成果を出すよう努めました」
身近なベストプラクティスを学ぶのは、自分の領域内での勉強だ。それと並行して菊地氏は40代に仕事に関係あるなしにかかわらず本を多読し、領域外からも貪欲に知を取り込んでいる。
「本を読むときにマーカーで印をしていく作業やノートにメモしていく作業を伴うと、やはり記憶に残りやすいと思います。後に、あの本に書いてあったことと自分の仕事に共通点があるなと閃くことがあります」
経営のヒントになる読書ノートは今や数十冊にのぼる。最近では『「民族」で読み解く世界史』でメモした帝国の性質から、外食産業の連合のあり方に示唆を受けた。
「ローマ帝国やモンゴル帝国、オスマントルコなど、過去に大きな帝国をつくり上げた国は共通して宗教に寛容です。翻って外食産業はなぜ連合が進まないかと考えたとき、完全に1つに融合すれば創業者の思いが消え、魅力のない店になってしまうことを懸念しているのでしょう。ならばテクノロジーや購買、物流といった個性に関係ない部分は共通化し、緩やかな連合を実現することも可能だろうと思うのです」
古の大帝国が領土を広げ、維持できた理由から、外食産業が連合しつつ、各チェーンが個性を失わない店舗展開を可能にする方法を探ってみる。このような思考法は自分の領域だけを深く掘り下げてばかりいては難しい。
本を「役に立ちそうだ」と手に取る必要はない。「面白そうだ」と思ったら気軽にページを開く。菊地氏は「本が本を呼ぶこともある」という。『「民族」で読み解く世界史』もそうだった。
「最初に書評か何かで興味を持ったのは『恐怖の地政学』でした。地政学のリスクを考えていると今度は『文明の衝突』が目につきました。そして文明同士の軋轢を過去の帝国はどう解消したのかを知りたくて『「民族」で読み解く世界史』に手を伸ばしたのです」
菊地氏は興味の赴くままに読書をするので、常に3~4冊を同時並行で読んでいるそうだ。飛行機で移動する際も、「飽きたら別の本を読めるように」3冊を機内に持ち込む。
「そんなときに限って、あ、マーカーを忘れた、しまった! なんてこともあります(笑)」
もちろん読んでみて面白い本もあれば面白くない本もある。それでも最後まで読み通してみるのが菊地流だ。
「どの本もタイトルがキャッチーですから。読み進めるのが難しい本だと、まだこんなにページが残っているのかと結構苦痛に感じます(笑)。ノートに書かれたメモもたったの2~3行ということも。でも、その2~3行が後で役に立つことがあります」
後からメモを見直してみると何かの発見につながることもあるのなら疎かにできない。
▼50代/経験と知識で「仮説」を立てて考える
50歳を過ぎるとそれぞれの職業人生のゴールがある程度見えてくる。定年退職に向かう人もいれば、経営側に向かう人もいるだろう。それぞれが50代で学ぶべきことは何か――。
■【菊地式】知の領域の広げ方
50代の勉強法はそれまでとどう変わるのか。菊地氏は自らの経験から「40代から自分の領域でアウトプットを続けてくると、50代に入り逆にインプットの必要性が出てきます」という。
菊地氏がインプットの必要性を強く感じたのは2020年、京都大学で開催している社会人向けMBAコースの講師を引き受けたことがきっかけだった。
「経営論を教えるためにはもう1度しっかりとその理論を学ぶ必要があります。また、私はファイナンスや経営の実践には自信がありますが、マーケティングやブランディング、ヒューマンリソースなどはあまり強くないので、経営を語るうえでそれらを補強しなければなりません」
また、改めて経営論をひもといてみると面白ことに気づいた。20代にビジネススクールで学んだときとは違い、経験を通じて理論を理解できたのだ。
「経営戦略を立てるために様々なフレームワークを使います。たとえば市場成長率とマーケットシェアで事業を4分類するPPM。一番ダメなのが低成長・低シェアの『負け犬』です。『負け犬』に分類され、教科書的にはやめなければいけない事業であっても、経験値を積んでくると理論だけでは見えてこない可能性が見えてきます。たとえば、市場成長率とマーケットシェアが低い事業があるとします。しかし、業態単位で見ると、圧倒的なシェアがあり、かつシニアやインバウンドの市場にアクセスできたりするわけです。ならば高成長率・高シェアの『花形』に位置付けてもいいのではないかと考えられるのです」
若いころは経営理論を知識としてしか理解していなかったが、ビジネスでの経験を積んだ後では「腹落ちする」理論として理解でき、さらにその理論を実践の場で有効に活用できるのだ。
50代の学びについて菊地氏は「40代よりも知の領域を広げるべし」ともアドバイスする。
「今は不確実な時代といわれ、過去の成功体験が通じません。過去の事例を踏襲できないわけですから、当然、仮説を立てることが大事になってきます。すると仮説を立てるためのロジックが必要となります。それには知識の集約、習得が重要なポイントです」
不確実な時代だからこそ自社の中に答えがない場合が多い。そこで社内から業界、業界外へと知を求めていかなければならない。
「知の領域を広げる方向は空間と時間です。私たちは外食がコアです。では、コンビニ業界はどうか、外食以外のたとえば自動車業界はどうかと空間的に広げていくのが一方向。他方、時間は未来へは行けませんから、過去にさかのぼってみます」
50代の学びは、時間と空間を広げてインプットを増やし、不確実性の時代のアウトプットにつなげていくことが問われている。
■【小宮式】定年後に向けた資金作りの学び方
小宮氏は50代に入ったら出世の展望を見据えて勉強する対象を変えるべきと助言する。出世はそこそこだろうと予想する人にはお金の勉強を説く。
「50代も後半に差し掛かれば大半の方は子育てが終わり、住宅ローンも残すところ僅かのはずです。自分たちの老後のためにお金を貯め、少額の投資を経験してみることをおすすめします。退職金が入って初めての投資をすると大金を失う危険もあります」
まずは投資に関する本を読み、PBR(株価純資産倍率)やPER(株価収益率)といった株価を評価するときの基本知識を身に付ける。そのうえで銘柄を選んで1~2年運用してみる。
投資の勉強をするときにやってはいけないことが1つある。それは「絶対儲かる!」といった類の本をテキストにしないことだ。
「投資の道に絶対はありません。ハイリスク・ハイリターンとは大きなリスクを取れば大きく返ってくることもある、ローリスク・ローリターンとはリスクを取らなければ低いリターンしか得られないという意味です。小さく投資しながら、それを実感してみるとよいでしょう」
50代に入ったら退職金の運用を視野に入れつつ、定年後のお金とのうまい付き合い方を覚えるのだ。
ただし50代でもそれとは違う勉強をしたほうがよいという層もいる。
「役員も見えてきた人の場合、お金は後からついてくるのでお金の勉強は最小限にとどめ、40代の勉強をより深めるべきです。マーケティングや会計などのテクニカルな知識は40代で身に付け、50代は主に経営を学び、人間力を高めるために学ぶとよいでしょう」
■思考力がない者に経営は務まらない
さらに小宮氏は、経営に向かう人たちは「思考力」と「実行力」を徹底的に鍛え上げてほしいという。思考力がない者に経営は務まらないという小宮氏はその理由を以下のように説明する。
「経営者は複雑なことを複雑に考えなければなりません。それが思考力なのです。役員会など会議の場に出席すると、参加者の思考力の差がはっきりわかります。思考力の足りない人は、考えるための手札がないので思考停止になってしまうのです」
思考力を鍛えるために小宮氏がおすすめしているのが、仮説を立てるクセをつけることだ。なんでもスマホで調べてしまうのではなく、仮説を立てて推論する訓練で思考力は鍛えられるという。
これは前述の菊地氏に通ずるものがある。経営判断は決してグーグルで検索すれば答えが出てくるものではない。答えのない中で、合理的な仮説を立てて判断を下さなければいけないという点でコンサルタントと経営者の認識が一致している。自分の思考力だけが会社の行く末を左右するのだ。無論、年齢を問わず思考力は大切だが、会社経営の中核を担う50代は、特に思考力が求められるようだ。
他方、実行力に関しては2つの段階があるという。
「実行力を身に付けるためのファーストステップは、口にしたことはどんな些細な内容でも必ず行動に移すクセをつけること」
たとえば、飲み会の約束。仕事が忙しいからと直前にキャンセルしたり、行くと言ったのに面倒になって適当な理由をつけて断ったりするようなことを繰り返していると実行力は徐々に削がれていくという。しかし、このようなルールを課すと何も口にしなくなる人も出てくるという。
「そこで、セカンドステップは、思ったことはすべてやる。何かを食べたい、誰かと会いたいと思ったら、とにかく行動に移す。仕事はもちろん、日常生活の中でもこれを実践することで、実行力を鍛えることにつながります。これが簡単なようで難しい。実際に、活躍している人たちは、常に動き続けているので、動きが速い人が多いです」
50代は会社員人生がそれぞれに分岐しはじめる年代だ。そのまま定年退職に向かう人は定年後の暮らしを意識して資金作りを始めなければならない。一方、経営層に向かっていく人は、仮説を立てて思考する力に磨きをかける学びに時間を割きたい。
▼60代/「脱・知識偏重」で脳と免疫力を鍛える
60代では定年退職組と再雇用組に分かれるが、仕事一辺倒ではなくなる。社会や組織から解き放たれ、価値観が大きく変化するときに、どのように対応すべきなのか――。
■【和田式】「知の加工力」の身に付け方
精神科医の和田秀樹氏は「いい年にもなって知識を得るための勉強をするのは愚か」という。
「知識はこれまで勉強してきたもので十分。大切なのは知識を使って推論する、いわば知識の加工力です」
日本はいまだ物知りを崇めるが、和田氏は「恥ずかしい」と切り捨てる。
「有名大学を出た漫才師が、クイズ番組で活躍しているけれど、肝心の漫才は面白くありません。逆に横山やすしさんは中卒で、知識は乏しかったでしょうけど、加工力が抜きんでているから漫才が面白かった」
60歳を過ぎたら知識の量よりも加工力で勝負すべきと和田氏はいうのだ。もちろん加工すべき素材もある程度持っておかねばならない。
「将棋の藤井聡太さんも奨励会に入って膨大な数の棋譜を覚えています。ただし加工力がなければ、いくら知識があっても大成できなかったでしょう」
知の加工力を鍛えるには、定説を疑ったり、他の可能性を考えたりすることの習慣化が必要だと和田氏は主張する。批判的思考や、あることから別のことを発想する頭の使い方が重要だ。
「三浦春馬さんが亡くなられたニュースを見て、『可哀そう』で終わるのでは知識の加工力は高まりません」
和田氏は、三浦さんの飲酒の量が増えていたという報道を受けて、日本では広告の飲酒シーン規制がなかなか進んでいないことにまで発想を広げたという。
こうした批判力や連想力を司るのが脳の前頭葉だ。やっかいなことに50歳前後から前頭葉の衰えが始まる。
「同じ著者の本ばかり読むようになったら危険です。思想が右の人は左を、左の人は右の思想の本も読んでみる、といったスタンスが前頭葉の老化を防ぎます。自分とは違う考え方、異論、暴論も含め、全否定せず、この部分は賛同できる、この部分は間違っているのではないか、といった具合に読むと脳への刺激になります」
正解を求める読書から、さまざまな考えを知る読書へ。ここに60歳からあえて勉強する意味がある。つまり思考の幅を広げ、人間の幅を広げる。それは脳の老化も防ぎ、創造性や発想力を高める活動にもなるのだ。
■【和田式】「質より量」のアウトプット勉強法
仮に60歳で定年するとすれば、社会のしがらみからも解放されることとなる。それに伴って人の価値自体が変わってくると和田氏はいう。
「今まで大事だった社会的地位や生産性ではなく、話の内容や人としての面白さが評価されるようになります」
自分には面白い話がないと悩む人がいるかもしれない。でも、自分ではつまらないと思っていても、相手からは面白がられることも多いからガッカリする必要はないとのことだ。
「灘高時代の同級生の中に金融関係に行った友人がけっこういます。医学の世界にずっといる私が知らない話が多く、非常に興味を惹かれます」
話が楽しいかどうかは他の人の判断になる。質を考えるよりも、まずはたくさん発信したほうがよいと和田氏はアドバイスする。
「『感情的にならない本』を出したときも、これほど売れるとは思いませんでした。狙って売れることはないし、少なくともたくさん書いているほうが発想はどんどん湧いてきます」
本を出さなくても、今はブログやツイッターなど気軽に発信できるメディアがたくさんある。自分の好きなことを極めるための勉強なら大いに励めばよい。
「養老孟司さんは本業の医学よりも昆虫の話ばかりしていて、それがオタク的な面白さに満ちています。自分が面白いと感じる勉強は脳にもいいし免疫力も高まります」
ただし、仕事を離れたところに興味を抱くことがない人には難しいという。
「やりたいこと、なりたい自分が見つからない人は、知識の先に何もない、つまらない人になってしまいます。困ったことに前頭葉が萎縮してくると新しいことへの挑戦意欲が減退し、やりたいこと、なりたい自分が見つかりにくくなります」
60歳を待たず、もっと早い段階から、お金や地位を離れたときに何がしたいのか、どんな自分になりたいのかを考えておいたほうがよさそうだ。
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小宮コンサルタンツ 代表取締役会長CEO
1957年、大阪府生まれ。京都大学法学部卒業。米国ダートマス大学タック経営大学院留学(MBA)、東京銀行、岡本アソシエイツ、日本福祉サービス(現セントケア)を経て独立し現職。
ロイヤルホールディングス 代表取締役会長
1965年、神奈川県生まれ。88年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)入行。2000年ドイツ証券入社。04年にロイヤル(現ロイヤルHD)入社。19年より現職。
国際医療福祉大学 大学院教授
1960年、大阪府生まれ。85年東京大学医学部卒業後、東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローなどを経て現職。和田秀樹こころと体のクリニック院長。
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(大下 明文 撮影=相澤 正 写真=毎日新聞/AFLO/Getty Images)
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