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クリックせずにはいられない…バズる文章の1行目に共通する10通りの仕掛け

プレジデントオンライン / 2020年10月4日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/golubovy

読まれる文章を書くには、どうすればいいのか。『稼ぐ人の「超速」文章術』(Discover 21)を出した中野巧氏は「ウェブの文章表現では1行目でほぼ全て決まる。読まれるタイトルや書きだしは10パターンに分類できる」という——。

※本稿は、『稼ぐ人の「超速」文章術』(Discover 21)の一部を再編集したものです。

■「1行目の目的は、2行目を読ませること」

読んでもらえない。それは存在しないこと。

どうすれば読んでもらえる文章を書けるようになるのか、を考えたとき、もっとも重要なのは、1行目(タイトルや書き出し)です。

文章の1行目の目的をご存じでしょうか? 1行目には、1行目の明確な目的があります。

アメリカのセールスライター、ジョセフ・シュガーマン氏は言います。

「1行目の目的は、2行目を読ませること」
「2行目の目的は、3行目を読ませること」
「3行目の目的は、……」

つまり、常に次の行を読んでもらえれば、最後まで読んでもらえるという理屈です。その意味では、1行目の目的(2行目を読ませること)を達成することが最も重要です。

なぜなら、まずは2行目で読んでもらえないことには、その後に続く文章は存在しないことと同じだからです。

■2行目を読ませるタイトル・書き出しの10パターン

これからご紹介する10パターンのタイトルや書き出しに迷ったときの参考にしてください。

<タイトルと書き出しに活用できる>

1.話題性:世の中の注目が高いワードで引きつける
世の中で流行っているワード──たとえば、最新の電子機器や流行のアニメなどを取り入れるだけで、それが相手を引きつけるフックになります。
(例)iPhone12を買う前に必ず知っておきたいこと
(例)ユニクロと鬼滅の刃のコラボTシャツを並ばずに買う方法

2.数字:説得力のある数字を挿入する
数字は強力です。「だいたい」「いつも」「すごい」など、読み手によって捉え方が変わる抽象的な表現は曖昧です。数字を入れるだけで、具体的にイメージしやすくなり、説得力が生まれます。
(例)365日間、子どもが楽しく勉強し始める魔法の言葉
(例)売上げが1.5倍になる最新マーケティング

3.損得:相手が一瞬で釘づけになるほど欲しい(損したくない)もの
人は自分が得をする(損しない)ことに興味・関心があります。相手が求めるものを徹底的に考えます。
(例)ムリなく痩せられる優しいダイエット
(例)売上げの2割がムダな経費になっています

4.疑問:答えをどうしても知りたい内容
すでにある文章を疑問系にするだけで訴求力が上がります。問いかけられた疑問や問題、課題の答えを知りたい欲求が、先の文章を読むための動機になります。
(例)新作スマートフォンを格安で手に入れる方法とは?
(例)なぜ、“売上げに直結する文章”が書けるようになるのか?

5.対立:真逆の概念を結びつける
真逆な要素を組み合わせると、そこに新しさが生まれます。また対極を描くことで、その間の属性すべてを取り込むことができます。
(例)“貧乏を選ぶ人”と“金持ちを選ぶ人”がいる
(例)高校の国語の成績が段階評価で「2」だったが、今は文章のプロ

6.逆説:相手の常識の意表を突く
相手が思わず「えっ」と聞き返してしまうほど、非常識なことは目を引きます。その非常識を論理的に説明できることが必須です。
(例)ダイエットするには、週に一度は焼き肉を食べなければならない!
(例)○○%の人は大きな誤解をしています。相手の心を動かすのに、「文章力」はいらない!

7.権威:信頼してもらうための根拠
すでに信頼されている権威ある人からの評価や、客観的な評価を提示することで、信頼されやすくなります。
(例)売上げランキング1位のタブレット
(例)○○さん(有名人)がテレビで唸った食パン

<書き出しに活用できる>

8.擬音:擬音から文章を始める
(例)ガラガラガラーッ。私の中のプライドが一気に崩れ去りました。
(例)ドンドンドン。まるで私の心臓が直接ノックされるような衝撃でした。

9.会話:会話から文章を始める
(例)「たった5時間で売上げが上がるはずがない!」
(例)「ここで英語を学んだ3カ月後、字幕が出る前に笑っていました」(○○さん 42歳 女性)

10.名言:名言や格言から文章を始める(もじるのもよい)
(例)「飛ばねぇ豚はただの豚だ」(映画『紅の豚』より)
(例)『文章力を身につければ、鬼にマシンガン』

■ブログやメルマガは「タイトル(件名)」でほぼ決まる

タイトル(件名)は最後に考えてください。ブログやメルマガで読まれるために、何が一番重要かといえば、タイトル(件名)です。

たとえば、メールマガジンが開封されるかどうかは、タイトル(件名)で、ほぼ決まります。

パッとタイトルが思い浮かぶこともありますが、私は最初にタイトルをつけようとしてよく泥沼にハマっていました。

記事を書き終わったあとに、全体を見直しながら、「この記事を読んでもらうためのタイトル(件名)は何だろうか?」と考えたり、記事の中で、目に飛び込んでくるワードを、2~3つくらい選んで、それらをつなげて考えるのがタイトルを作るコツです。

■「何を書くかよりも、何を書かないか」

「自分の言いたいことや気持ちを文章にまとめられない」
「ちゃんと伝わっているかどうか不安」

といったときに、重要なことは、「何を書かないか」。

1.そば屋のコーヒー
2.スタバのコーヒー

コーヒーを飲みたいとき、あなたはどちらを選びますか?

選べるとしたら、ほとんどの方が「2」を選ぶと思います。それは、なぜでしょうか?

何にでも手を出している感が漂う、そば屋の中途半端さではなく、コーヒーに特化しているスタバのエキスパート性を選んでいるからではないでしょうか。

何でもできる≠何にもできない

ということを、本能的に知っているからかもしれません。

「何をするかより、何をしないか」が、エキスパート性につながります。

原稿に赤を入れる手元
写真=iStock.com/AndreyPopov
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/AndreyPopov

私が尊敬するスティーブ・ジョブス氏も、「最も重要な決定は何をするかではなく、何をしないかを決めることだ」と言っています。

文章も同じです。

「何を書くかよりも、何を書かないか」

これが大切です。

私が昔よくやっていた間違いは、言いたいことをあれもこれも、何でもかんでも詰め込んでしまうこと。

あれもこれもの、てんこ盛りをやめてみると文章がスリムになって伝わりやすくなり、記憶にも残りやすくなります。

ブログで言えば、「1記事=1メッセージ」となります。

■1文には1つのメッセージ

では、「1記事=2メッセージ」になってしまいそうだったら、どうすればいいのでしょうか?

◎2記事=2メッセージ(「1記事=1メッセージ」×2)

にすればいいのです。

そのほうが、読み手にも、書き手にもメリットがあります。

・読み手:読みやすい、理解しやすい、覚えやすい
・書き手:まとめやすい、書きやすい、記事が増えてアクセスを伸ばせる

小さな範囲でいえば、1文=1メッセージ(1文1意)です。

たとえば、こんな文章があったとします。

私はブログを書くときに、いつも意識していることがあるのですが、ブログは自分の想いを伝えるための素晴らしいツールなので、自分自身の自己成長として捉えながらも、読者の方にいかに役に立てていただけるかが重要だと思っています。

上記の文章には、複数のメッセージが1つの文章に詰め込まれていますね。少し、内容がわかりにくい気がしませんか?

ここに、1文=1メッセージ(1文1意)の原則を当てはめてみましょう。

■「1記事1意」を心がければ思いは伝わる

クイズだと思って、少し考えてみてください。正解というわけではありませんが、私だとこうなります。

ブログは自分の想いを伝えるための素晴らしいツールです。
同時に自分自身を成長させてくれるツールです。私がブログを書くときに、いつも意識していることがあります。
それは、読者の方にいかに役に立てていただけるかを意識することです。

簡単な例ですが、読後感が違いますよね? いくらおいしいものでもごちゃ混ぜにしたら、せっかくの食事が台なしになってしまいます。

中野 巧『稼ぐ人の「超速」文章術』(Discover 21)
中野 巧『稼ぐ人の「超速」文章術』(Discover 21)

あなたが大切に伝えたいことは、

・1文=1メッセージ(1文1意)
・1節=1メッセージ(1節1意)
・1段落=1メッセージ(1段落1意)
・1記事=1メッセージ(1記事1意)

を意識してみてください。

この記事では、読まれるタイトル・書き出しの10パターンと伝わる文章のコツをお伝えしました。ぜひ、あなたの文章にお役立てください。

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中野 巧(なかの・こう)
株式会社studio-K 代表取締役社長
エンパシーライティング開発者。『エンパシーデザイン・ラボ』主宰。大学の建築学部と積水ハウスでの設計業務で培われた「建築」知識と「文章」との共通点を見いだす。「共感力」を磨くことが文章力、マーケティング力、コミュニケーション力、企画力などの仕事力を高めると考え、独自の文章メソッドを「エンパシーライティング(R)」を開発。企業研修や教育機関などで活用されている。近著『稼ぐ人の「超速」文章術』(Discover 21)。

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(株式会社studio-K 代表取締役社長 中野 巧)

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