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同僚が褒められるとモヤモヤしてしまう人のための「嫉妬」が消える新習慣

プレジデントオンライン / 2020年11月1日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/tuaindeed

身近な人の「いい報告」を素直に喜べない、同僚が褒められているとモヤモヤしてしまう……。思い当たる人は多いのではないでしょうか。これまでに8000人を超える人の悩みを解決してきた心理カウンセラーの山根洋士さんは、人の幸せを喜べない原因は幼少期の育ち方にあると指摘します。“親の呪縛”から解放される方法とは――。

※本稿は、山根洋士『「自己肯定感低めの人」のための本』(アスコム)の一部を再編集したものです。

■メンタルノイズは14種類ある

自己肯定感が低い人たちを悩ませる、主なメンタルノイズは14個。どれかひとつでも、「私ってそうかも」と該当するものがあれば、「自分なんて……」と思ってしまう状況と自分を変えるチャンスです。

・思っていることを伝えられなかったのに伝えられるようになる
・何年もチャレンジしてきたことが、やっと実現する
・ひとりで考え込むことが多かったのに、人に相談できるようになる
・頑張ってきたことが認められるようになる
・あれこれ考えて躊躇していたことをはじめられるようになる

あなたを悩ませてきた「できなかったこと」が「できる」ようになるんです。

ただし、潜在意識の深いところにあるメンタルノイズは、気づきにくいのがやっかい。気づくには、専門的なカウンセリングが必要になることも。

そこで、あなたを悩ますメンタルノイズが見つかるように、2つの判断基準を設けました。

ひとつは、あなたがどんな悩みを持っているか。

14個のメンタルノイズは、それぞれに、そのノイズが原因となって起きている悩みがあります。

・なにをするにしても自信がない
・つい人と比べて落ち込んでしまう
・自分で決められない
・言いたいことが言えない
・いつも相手の顔色が気になる……

該当する悩みがあれば、あなたのメンタルノイズを探すヒントになります。

■育った環境を冷静に振り返ると見えることがある

もうひとつは、あなたがどんな環境で育ってきたか。メンタルノイズの素は、子どもの頃につくられるマインドセット。

環境が異なれば、生まれるノイズも異なります。子どもの頃を振り返ってみると、「だから、そうなんだ」と気づくことが多いと思います。

・厳格な家庭で育てられた
・いつも頭をなでられながら育てられた
・親がなんでもしてくれたので、自分はなにもしなくてよかった
・時間を守ることは厳しく言われ続けた……

該当する環境があれば、それがあなたのメンタルノイズの素です。

ただし、メンタルノイズが生まれた環境がわかったからといって、親を責めるようなことはしないでくださいね。すべては、あなたのため。だから、あなたは、こうして生きているんですからね。

本稿では、14のノイズのうち3つをご紹介します。

■ノイズ① ダメ出しノイズ

【ノイズの症状あるある】
・人前で話したりするのが苦手でドキドキする
・ちょっとしたミスが気になって、1日中どんよりとした気分になる
・責任ある仕事を任されるのが怖い
・「負けちゃいけない」と気を張っているから、家に帰るとどっと疲れる
・「これやりたい人は手を挙げて」と問われると、言った人と目が合わないように、つい下を向いてしまう……

なにをやるにしても自信がないから、堂々とできないし、ちょっとした失敗でも長々と引きずるのが、このタイプ。自分には価値がないと勘違いしているんです。だから、責任ある立場を避けようとするし、「自分はこの程度」とすぐに妥協します。なかには、その勘違いを人に悟られないように、過剰に見栄を張ったり、自信満々に振る舞ったりする人もいます。

自分に自信が持てない人にあるのは、「ダメ出しノイズ」です。このノイズは、ダメ出しを繰り返される環境で育った人によくあります。

■親から押し付けられたダメ出しのクセを手放す

「おまえは、片付けもできないのか、ダメだなあ」
「おまえには、まだお母さんの手伝いはできないから」
「サッカー選手なんて、なれるもんじゃない」
「こんな漢字も書けないのか」
小さな女の子
写真=iStock.com/Tomwang112
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Tomwang112

そんなふうに、なにかやるとダメ出しされたり、否定されたりすることが続くと、子ども心に「自分は大事な存在じゃない」と思うクセがついてしまいます。また、相談したくて自分から親に話しかけたときに無視されたり、バカにされたりすることが多いと、その思いはさらに強くなります。

生まれたときから自分はダメだと思っている赤ちゃんはいません。なのに、今は、自信をまったく失ってしまっています。ということは、誰かがあなたに「あなたはダメ」と教え込んだだけ。誰かに押し付けられた「ダメ」を、今も大事に持っておく必要はありませんよね。

自分の価値は自分で決めていい。ダメ出しは単なる心のクセ。貧乏ゆすりや爪を噛むクセを治すように、「あっ、やばい、またやってる」と、気づいたらやめていきましょう。

■ノイズ② ありのままの自分封印ノイズ

【ノイズの症状あるある】
・SNSでいきいきした人の投稿を見ると嫌な気分になり凹んでしまう
・頑張っているのに、ほかの人のほうが評価されていると思ってしまう
・身近な人の「いい報告」や同僚・友達が褒められても素直に喜べない
・人からの評価が過剰に気になり、他人と自分をいつも比較してしまう
・場の空気に流されがちで、自分の軸がない、自分がよくわからない

SNS疲れとよくいわれますが、身の回りにすごくうまくいっている人がいると、ついつい比べて自分はダメだと凹んでしまうようなこと、ありますよね。

山根洋士『「自己肯定感低めの人」のための本』(アスコム)
山根洋士『「自己肯定感低めの人」のための本』(アスコム)

ふと目について心がザワザワするのは、だいたいは自分よりできている人や優れた人。だから、比べる度に落ち込む。

さらに、今度は自分より下の人を見て安心していたり、そんな自分を嫌悪したり、ネガティブな感情がぐるぐると渦巻いてしまいます。

自分軸がないから、相手の期待に応えて、無理してしまうところもあります。すぐに人と比べてしまう人にあるのは、「ありのままの自分封印ノイズ」です。

「ありのままの自分でいるとダメ」だから、他人の評価を気にし過ぎて、他人が承認する自分になろうとするタイプ。

■自分軸が無いから他人と比較して悩む

このノイズは、「ありのままの自分」を認めてもらえず、誰かの理想を押し付けられる環境で育つとつくられます。

「隣の○○ちゃんは、この前のテスト満点だったって、偉いねえ」
「お兄ちゃんは3年生でできたんだから、おまえもできるはずだからね」

そんなふうに兄弟だったり、ほかの家の子だったり、一般的な基準などで評価されることが多いと、そっちに合わせるべきなんだと思い込んでしまいます。親やまわりが勝手に決めた理想を押し付けられるようになると、「自分のままでいないほうがいいんだ」という思いがどんどん膨らんでいきます。

自分封印ノイズが育つと、自分がわからなくなって、まわりがとても気になります。人と比べても仕方ない、なんて言われても、そう簡単に切り替えられないですよね。

でも、ありのままの自分を出せないのは、勝手な思い込みが原因。あなたは、まわりの人を実は見下しているんです。まわりの人は、あなたが「ありのままの自分」で生きたら認めてくれない、友達でいてくれない、そんな心の狭い人ばかりですか?

そんなことはないですよね。1人でも、2人でもいいので、出せそうな人から、ありのままの自分を少しずつ出す練習をしてみましょう。

■ノイズ③ 思考停止ノイズ

【ノイズの症状あるある】
・欲しい洋服があるのに、迷っているうちに売れてしまった
・レストランでメニューを決められなくて、友だちにイライラされる
・「海外旅行に行きたい!」と毎年思うのに、いつまでも行けないでいる
・いつも思考が堂々巡りして、考えると疲れる、結論が出せない
・長年、ダイエットのことばかり考えているのに、まったく痩せない
・「君はどうするのがいい?」と意見を求められると、毎回答えに窮する

決めるのに時間がかかる、いつまで経っても決められない、優柔不断でチャンスを逃しがち。いつもグズグズしてばかりいる自分を発見すると、イヤになりますよね。

小さなこともなかなか決められないのだから、結婚や転職、起業などといった大きな決断は、なおさら無理。なんでもパパッと決める人が身近にいると、自分のダメさ加減がさらに気になってしまうかもしれません。

決めるのが苦手な人にあるのは、「思考停止ノイズ」です。

決断力がないのではなく、「自分が考えたり決めたりしないほうが、うまくいく」と思い込んでいるタイプです。このノイズは、なんでも他人が決めてくれる環境で育つとつくられます。

「ハンバーグよりエビフライのほうがおいしいよ」
「黄色よりピンクのほうがかわいいよ」

そんなふうに、自分はこっちのほうがいいんだけどなあと思っているのに、過保護・過干渉の親やまわりに、なかば強制的に決められる経験が多くなると、「自分は考えないほうがいいんだ」と思うようになり、自分で考えないクセがつきます。

また、大人同士が話し合っているところに混ざっていって「あっち行ってなさい」「子どもはいいの」と追い返されたりすると、「自分の意見は大事じゃないんだ」「考えなくていいんだ」というノイズは、さらに大きくなります。

■思考停止ノイズの怖さ

思考停止ノイズは、とても怖いノイズです。自分で考えない心のクセがついてしまっているので、影響力の強いもの(マスコミの大げさな報道、著名人や政治家の発言、世間・大衆のムード)に、自分が簡単に流されてしまいます。

自分の思考を取り戻すためには、なにか情報を目にしたとき、耳にしたときに、一旦すべてを疑ってみる、ちょっとイヤな奴になってみましょう。疑うためには自分の思考を使わなければならないので、ノイズを小さくしていくのに効果的です。

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山根 洋士(やまね・ひろし)
心理カウンセラー
これまでに8000人以上の悩みを解決してきた心理カウンセラー。両親の離婚、熱中していたスポーツの挫折、就職の失敗などを経てノンフィクションライターとして成功をつかむものの、激務でダウン。過労死寸前まで追い詰められ、入院生活を送る中で心理療法と出会って人生が激変。「なんのために生きるのか」を模索した末に、心の風邪薬のようなカウンセリングを提供したいという想いから、カウンセラーになる。心理学だけでなく、数多くの経営者やプロスポーツ選手、芸能人等への取材経験、AIやロボット工学、脳科学などを取り入れた、メンタルノイズメソッドを開発。実践中心のカウンセリングで一線を画す。カウンセリングには、著名な精神科医やスピリチュアリスト、占い師などに相談しても結果が出なかった人が殺到。すぐに実践できるワークと、論理的なセッションで好評を博している。

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(心理カウンセラー 山根 洋士)

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