嵐・大野智はなぜジャニーズ事務所に逆らって「最後の恋」を貫かなかったのか

プレジデントオンライン / 2020年11月10日 17時15分

2020年5月1日、ジャニーズ事務所(東京都港区) - 写真=時事通信フォト

■ラストライブは大盛況のうちに幕を閉じたが…

「嵐」の大野智(39)は意気地なしである。

週刊文春(11月12日号)の「嵐“分裂”全真相 この恋がすべての始まりだった 大野智『9枚の熱愛写真』」を読んでいてそう思った。その理由はおいおい書くとして、内容を紹介しよう。

嵐のラストライブ「アラフェス2020 at 国立競技場」は盛況のうちに幕を閉じた。新国立競技場をおさえたオンラインライブは、1日だけで150億円を売り上げたといわれるそうだ。

ファンクラブ会員に向けた第一部と、非会員でも視聴できる第二部とに分けられ、通しで見ると1万円近くになったが、会員数は延べ300万人といわれる「嵐」のファンにとっては造作もないことなのだろう。

だが、ファンというのは自分勝手なものだ。大野智は私だけのもの、櫻井翔は私の恋人と思い込んでいる女性たちが何百万人もいるのだから、考えれば恐ろしいことである。

そのための掟がジャニーズ事務所にはあると昔からいわれる。「結婚はジャニーズを卒業してから」というものだ。

■過去には会見を開いて謝罪したことも

ある人気アイドルは女性アイドル歌手との1泊旅行が発覚した際、ジャニー喜多川社長(当時)からこう諭(さと)されたと、フライデー(2015年12月8日号)が報じている。

「ユーが好きで付き合うのはいいよ。ユーの自由だよ。ただ、ファンはどう思うかな。ファンのことを一番に考えてね」

ファンファーストというのはどこの芸能事務所でも同じだろうが、ジャニーズ事務所の“すごい”ところは徹底しているところである。

メリー喜多川副社長(当時)も、ファンについてこう語っていたという。

「来る者は拒まず、去る者は追え」

結婚はファン離れの一番のリスクだと考えていて、その掟は、木村拓哉などごくわずかの例外を除いて、今なお徹底されているといわれる。

過去に大野もその洗礼を十二分に受けていた。

10歳年下の元女優との「同棲愛」がフライデー(2015年10月2・9日号)で発覚した大野は、雑誌の発売翌日、宮城県内でのコンサート開演前に会見を開き、こう謝罪したのである。

「ファンの皆さまを悲しい気持ちにさせてしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。もう二度と会うことはございません」

事務所からそういえといい含められたのであろう。その日のコンサート会場には「裏切者!」と書かれたうちわを掲げたファンもいたという。

歌手の三波春夫ではないが「ファンは神様」なのだ。この神様はあまり心が広くはないから、メンバーの恋愛も結婚も、自分への裏切りだと考え、断罪するのである。

そんな傷心の大野を支えた女性がいたようだ。後で触れるA子である。

■「最後の恋」だと周りにいっていた

大晦日のNHK「紅白歌合戦」で嵐は活動を休止し、事実上の解散となる。

5人のメンバーはそれぞれの道を行くことになるが、文春によれば、リーダーの大野智(39)と二宮和也(37)は「結婚」でも、正反対の選択をしたそうである。

以前報じられたように、二宮は昨年11月、以前から付き合っていた元フリーアナウンサーとの結婚を“強行”した。

だが、ファンからは「裏切り者!」といわれ、嵐が活動している間は結婚しないという「不文律」を破ったと、他のメンバーからも批判された。中でも、大野と松本潤(37)は怒りを露わにし、結束力の強さで知られた5人の足並みが乱れてしまったそうである。

その一番の理由は、大野が密かに育み、活動休止して1年ほどたってから結婚しようと心に決めている彼女がいることを、全員が知っていたからだという。恋多き大野だったが、彼女とのことを「最後の恋」だといっていたそうである。

週刊文春(11月12日号)では、グラビアに沖縄の伊良部の海だろうか、大野が大好きな釣り船の上で、彼女を両腕で優しく抱きかかえる写真が載っている。大野の顔には彼女への思いが溢れ、彼女も目隠しで顔半分は見えないが、唇は微笑み、左手の薬指にはリングがはっきり見えている。

ココナッツヤシの木の葉の影
写真=iStock.com/stsmhn
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/stsmhn

次のページには見開きで、海の浅瀬で、大胆な水着姿の彼女と唇を重ね合う大野の過激なツーショット写真。背中を向けている2人の間に小さな子どもがいるスナップ写真まで載っているのだ。

なぜ、このような超がつくプライベート写真が何枚も流出したのだろう。

大野と彼女との「最後の恋」の行方はどうなったのか。

■浮気も乗り越え、髪をカットしてもらう信頼ぶり

文春によれば、大野より10歳若いシングルマザーのA子と知り合ったのは、約7年前のことだったという。

芸能関係者の誕生パーティで知り合い、お互いの連絡先を交換したことがきっかけで交際が始まった。

A子は、20代前半で子どもを育て、自立していた。タレントの菜々緒によく似た美貌とスタイルだというが、彼女の自立心、精神面の強さにも魅かれたのではないか。「嵐」の中では群を抜いて歌も踊りもうまいし、優しい大野は、よく女性にモテたという。

文春によれば、大野は2013年1月頃から半年ぐらい、元雑誌モデルのB子と交際していたそうだ。初対面で翌日の釣りに誘い、そのまま「お持ち帰り」したそうだ。以来、月に1、2度は会っていた。

その当時も大野は、「ジャニーズを辞めたい」としきりに彼女に漏らしていたという。彼女は大野の恋人のつもりでいたが、その年の夏が終わる頃、2人の関係は終焉を迎えた。

大野は彼女にLINEで、「ごめん。彼女います。連絡しないで」と送ってきたそうだ。B子の知人によれば、A子にB子とのLINEを見られ、彼女の目の前でメッセージを送るよういわれたという。

そんなこともあったが、大野がA子を信頼しきっていたことは、「芸能人の印象を左右する髪型も彼女に任せ、A子さんが器用に髪をカットした」(文春)ことでも分かる。2人は大野が住むマンションの上下にいて、大野が自宅にいるときは常に一緒で、大野も子どもをとても可愛がっていたという。

■「芸能界引退してから結婚」に待ったがかかる

大野の趣味は釣りと絵画や彫刻などの創作活動で、プロの域だそうだ。

大野が好んで描くモチーフの一つに、黒いパグがあるが、2人で選んで飼った愛犬だという。

大野は活動を休止後、沖縄の離島に移住する予定で、17年10月には約1200坪の広大な土地を取得していた。

「海沿いのプライベートビーチ付きの広い土地で、複数のヴィラを建てる計画でした」(島の不動産関係者)

美しい海に浮かぶ小さな島の空中写真
写真=iStock.com/kokouu
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kokouu

彼女は決して表には出ないで大野を支え、大野も「普通の男に戻って、A子と生きていきたい」と考えるようになっていたという。

だが、芸能界からの引退、結婚を夢見ていた大野に待ったをかけたのが、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長だった。

彼女は、嵐の活動休止は認めるが、大野は事務所に残留せよといい渡したというのである。大野の描いていた芸能界引退が白紙に戻ってしまったと文春は書いている。

だが、不惑直前の中年男なら、事務所には残るが結婚は認めてくれというのではないだろうか。

事務所やファンの目を避けるため、愛している男と手をつないで歩くことも、外食もできない生活を彼女に何年も強いてきたのに、事務所の社長のひと言で、白紙に戻すというのでは、意気地のない男だといわれても仕方あるまい。

もちろん、ここに書かれたことの大筋が事実だとすればではあるが。

■他言していないなら、なぜ写真が流出したのか

彼女は以前から、「これ以上、彼の負担になりたくない」といっていたという。大野が悩む姿を見かねて、彼女のほうから身を引いたと文春には書いてある。何やら封建時代の悲恋物語のようだが、本当にそうだろうか。

週刊文春(10月29日号)には、こういう記述がある。

「ある時、彼女(A子=筆者注)は周囲にこうもらした。
『“誓約書”を交わしている』
そこには関係を他言しない旨が書かれていたという。(中略)
ジャニーズでは、相手と誓約書のような覚書を交わすことも珍しくないという。
『所属タレントが離婚する際にも、相手と口外を禁じる旨が書かれた書面を交わすことがある。ただ、交際段階で相手に厳しい制約を求めることは稀。それだけ嵐が特別な存在だということ』(メンバーの知人)」

離婚する場合、お互いが内容を口外しないという書面を、弁護士が間に入って結ぶことはある。その代わり慰謝料を多く払うという条件などが付く。

しかし、アイドルと付き合っているだけなのに、口外しないように誓約書を書かせるというのは、何か大きな勘違いをしているのではないか。

もしそうだったとしたら、それを破ったら、何らかの罰則があるのだろうか。そうさせないために、事務所側は女性に対して、多額の「口止め料」のようなものを払うのではないのか。

そうならばなぜ、2人のプライベート写真が9葉も文春に掲載されたのだろう。

■自立できない様子を見限った?

自撮り写真ではないから、第三者が撮ったことは間違いない。その人間は大野と親しいはずだし、写真を文春に売り込めば、大野やジャニーズ事務所との関係が悪くなるから、その線はないと思う。

だとすれば、事務所のいいなりで結婚を白紙に戻してしまった、自立できない大野を、彼女が怒って見限ったというのが真相ではないのか。

ジャニーズ事務所には、所属している間は結婚させないという不文律があると書いたが、調べてみると在籍中に結婚したアイドルは結構いるのだ。

古いところでは1994年に少年隊の植草克秀と近藤真彦が結婚している。2000年に木村拓哉が歌手の工藤静香と結婚。

2007年にはV6の井ノ原快彦が女優の瀬戸朝香と結婚。2010年には少年隊の東山紀之が女優の木村佳乃と結婚。2015年にはTOKIOの国分太一が結婚を発表。2017年にはV6の岡田准一が女優の宮崎あおいと結婚している。

昨年はTOKIOの城島茂と「嵐」の二宮和也が仲間の反対を押し切って結婚しているのだ。

キムタクや東山はジャニーズ内で特別な存在だからという見方もあった。だが今や「嵐」は、彼らを超えた人気と稼ぎがある。大野がどうしても結婚するといえば、ジュリー社長でも「ノー」とはいえなかったはずだ。

■「不惑」を迎える彼の行く道とは

結婚するという夢を見させておいて、都合が悪くなると事務所のせいにして逃げてしまう男に、愛想が尽きた。そう考えると、2人のプライベート写真が文春に載ったのも、腑に落ちる。

署名をする女性の手元
写真=iStock.com/PrathanChorruangsak
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/PrathanChorruangsak

10月に文春の記者が沖縄の離島を訪れると、大野と彼女が一緒に暮らす夢を見た“約束の土地”には雑草が生い茂っていたという。

ジャニー喜多川社長(故人)は、才能のある少年たちを見出し、手取り足取りアイドルになる術を教え込み、多くの人気アイドルたちを輩出してきた。

だが、喜多川社長は彼らに、社会人として生きていくために必要な“社会常識”を教えなかったのではないか。そう思わざるを得ないのだ。

大野は今月26日に「不惑」を迎えるそうだ。アイドルという着ぐるみを捨て去り、ファンの目を気にせず、自分の信じる道を歩き始めてもいい年だと思う。(文中敬称略)

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元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任する。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『a href="https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198630283/presidentjp-22" target="_blank">編集者の教室』(徳間書店)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、近著に『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。

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(ジャーナリスト 元木 昌彦)

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