朝食スムージー、半身浴、ジョギング…かえって体に残念な「空回り健康習慣」

プレジデントオンライン / 2020年11月19日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/west

体によさそうな健康習慣も、気を付けないとネガティブな影響を及ぼす場合がある。分子整合栄養学に詳しい佐藤智春氏は、「たとえば、朝食でスムージーや野菜ジュースを飲むと、胃腸を冷やして体調不良を招くことがある」という――。

※本稿は、佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。

■朝食の目的は体温を上げること

最近、朝ごはんがわりにスムージー、または時間がなくて野菜ジュースだけという人がいるようです。もし栄養を補うためにと思っているなら、メリットだけでなく、デメリットもあることを知っておきましょう。

メリットは、空腹の状態よりは活動のためのエネルギーが多少はとれること。デメリットは、①野菜や果物が中心だと、朝の体温を上げるために必要なたんぱく質が不足し、②かまないため、食物繊維や糖質が冷えた状態で胃腸に届くこと。そうなると、かえって体調不良を招くことがあるのです。

朝食の目的は体温を上げ、活動するための栄養をとることです。だから、一日の活動スイッチをオンにするために、たんぱく質を追加しましょう。スムージーは、バナナと卵を入れたバナナセーキにかえ、野菜ジュースはあたためて、卵を落としてホットスープに(または、ゆで卵を食べてもOK)。どちらも、ゆっくりかみます。朝、バナナや卵に含まれるトリプトファンをとると、ハッピーホルモンのセロトニンがつくられ、元気な一日を過ごせます。

■半身浴での長湯はミネラルを失うリスクも

美容やダイエットをねらって、半身浴をする人は多いようです。確かに心臓への負担が少なく、リラックス効果があり、足のむくみが解消されることに関しては、メリットがあるといえます。しかし、残念なことに、ダイエットにはそれほど効果がないことがわかってきました。

お風呂に横たわる女性
写真=iStock.com/Prostock-Studio
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半身浴は上半身が冷え、体全体があたたまるまでに時間がかかるため、特に寒い時期はおすすめできません。また、長時間入浴すると汗をかくため、体内の水分が減って少しやせた気になりますが、それは一時的なことです。汗にカルシウムやマグネシウムなどのミネラルがとけ出して失われ、肌の乾燥を招くおそれもあり、注意が必要です。

体をあたためる目的なら、湯船に全身つかる、従来の入浴法が見直されています。目安時間は10分ほど。入浴中は汗で水分が失われるため、その前後は、アルコールやカフェイン入りのドリンクなど、利尿作用のある飲み物は避けましょう。レモン入りの水や麦茶などで、水分補給をするのがおすすめです。

■ジョギングは会話できるくらいのペースが正解

ジョギングをすると体が引き締まり、ストレスを発散できるなど、メリットが多くありますが、デメリットもあることを理解しておきましょう。

屋外を走る場合には、2つの注意点があります。1つは、紫外線による肌の酸化です。表皮細胞が紫外線を長時間浴びることで活性酸素の攻撃を受け、シミができやすくなったり、頭皮に炎症が起こったりします。

もう1つは、同じく活性酸素による酸化が体内でも起こることです。

ジョギングをすると呼吸が激しくなり、心拍数が上がります。通常、1分間の心拍数は60~80くらいですが、ジョギングではそれが2倍以上になります。ふだんの生活では呼吸でとり込む酸素のうち、2~3%が活性酸素になりますが、激しい運動ではとり込む酸素もふえ、その発生率がさらに上がり、体内をサビつかせます。

走る際は、心拍数が上がりすぎないスローペースがおすすめ。もしも伴走者がいるなら、会話ができるくらいのペースが目安です。スポーツクラブなど、室内でマシンを使って走るのもよいでしょう。

■日光浴では「手のひらを太陽に」

日を浴びると体内でビタミンDがつくられ、免疫力が向上します。それ以外にも、骨を丈夫にしたり、ハッピーホルモンと呼ばれる神経伝達物質・セロトニンの分泌を促したり、日光浴にはよい効果がある一方、紫外線の影響が心配です。紫外線はシミやしわなどの要因になり、肌の老化を早めるからです。

佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)
佐藤智春『その不調、栄養不足が原因です』(主婦の友社)

紫外線対策をして日光浴をすればよいのでは、と思う人もいるでしょう。実は、過剰なUVケアをしていると、ビタミンDは体内で生成されません。また、季節や住んでいる地域によって日照時間には差があり、日光をどのくらい浴びればよいかは、一律に考えることがむずかしいのです。

それを解決する方法が、手のひら日光浴。日焼けをしたくない顔や首元、腕などはしっかりUVケアをし、日差しの強い時間帯を避け、手のひらを日光に当てるようにして散歩しましょう(散歩もリズム運動の一種。セロトニンをふやすのに効果的)。また、ビタミンDは食事からもとれるので、ビタミンDを多く含む食材を食卓に登場させましょう。

■淡色野菜だけでなく、緑黄色野菜もバランスよく食べる

野菜を意識して食べることは、すばらしいことです。しかし、栄養素がしっかりとれると思っていたら、それは残念! というのは、切る・洗うなどして時間がたった野菜は、水溶性ビタミンが減っています。

また、外食やコンビニのサラダは、キャベツやレタス、きゅうりなどの淡色野菜が大半を占めているため、栄養価の点でもの足りないのです。食物繊維も多いとはいえず、腸内細菌のえさとしても足りません。ちなみに、日本人の食物繊維の1日の摂取目標量は、女性で18g。レタスだけでとるならば、6個食べなくてはいけません。

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、不溶性食物繊維を多くとると、便秘になる(弛緩性の便秘)場合もあるので、両方をバランスよく食べるように心がけましょう。

一方で、ブロッコリーやにんじん、かぼちゃなどの緑黄色野菜はβ-カロテン(体内でビタミンAに変換される)が豊富。選べるなら温野菜もとり入れて。その際は、オイル系のドレッシングを合わせると、吸収率がアップします。

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佐藤 智春(さとう・ちはる)
バイタルアナリスト
分子整合栄養医学協会認定・分子整合栄養アドバイザー。1987年から、スタイリストとして、女優、アーテイストの衣装を担当。自らの健康管理のために分子整合栄養学を学び、分子整合栄養アドバイザーの資格を取得。1995年クオリティーライフを設立、メディカル&ライフコーディネーター、食のコンサルタントとして活動。フィジカル(健康面)、メンタル(精神面)、アウトルック(外見)の3方向から、1人1人のパフォーマンスをあげることを意識したアドバイスが好評。

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(バイタルアナリスト 佐藤 智春)

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