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「まだ本気を出していない人は必読」潜在能力を発揮した人に共通する3つの特徴

プレジデントオンライン / 2021年1月15日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/SB

どうすれば自分の能力を伸ばすことができるのか。スポーツメンタルコーチの鈴木颯人氏は「自分らしさを強みにして成果を上げる方法は、長所を伸ばすだけではない。苦手なことに向き合うときこそ、潜在能力が発揮される」と説く――。

※本稿は、鈴木颯人『潜在能力を100%発揮する方法』(KADOKAWA)を再編集したものです。

■自分らしく成果をあげている人の共通点

幸せに成功している人と聞いて、どんな人を思い浮かべますか?

人それぞれいろんな人が思い浮かぶかと思いますが、その人たちはきっと、「他の誰かになろうとせず、自分らしく成果をあげている人」ではないでしょうか。

「自分らしく成果をあげる」ためには、潜在能力を発揮することが欠かせません。

潜在能力を発揮するとは、ごく簡単にいえば、自分の強み、すなわち長所を活かすということです。ただし、「長所を伸ばそう」と意識しすぎると、逆に可能性を狭めてしまうこともあるので注意が必要です。

私はスポーツメンタルコーチとして、プロアマ問わず多くのアスリートのサポートをしていますが、自分らしさを強みに変えて成果をあげている選手たちには、「自分の長所を把握し、それを伸ばして活かす」以外にも、3つの共通点があります。

■「不向きなこと」から逃げない

1つめは、「不向きなこと」から逃げない点です。

実は、「得意なこと」よりも「不向きなこと」のほうに、可能性が詰まっています。

たとえば、あなたが「いじられキャラ」だったとしましょう。そのキャラクターを活かし、相手の懐に飛び込んでうまく仕事を進めるやり方が自分の強みだと考えているとします。

ところが、今回仕事で一緒になったメンバーの中に、同じ強みを持つ人がいました。いつもならあなたが受け持つ役回りを、今回はすべてその人が担っています。

あなたは自分が思っている長所を活かせず、その場にいづらい気持ちになるかもしれません。「自分は必要ないのではないか」などと思い込んでしまうことも考えられます。

そんなときこそ、思い込みのフタを外すチャンスだと捉えてください。

あなたが人の懐に飛び込むのが得意ないじられキャラで、それが強みだったとしても、全体を見れば、仕事を進めるうえで必要なタスクは他にもありますよね。

冷静に相手の言い分や状況を整理してまとめたり、スケジュールを組み立てたりする役割も必要なはず。話が盛り上がりすぎたとき、本題に話を戻す存在も不可欠です。

「自分はこの場に必要ないのではないか」と思い込む前に、落ち着いて状況を俯瞰するのです。「役に立てること」「貢献できること」は、意外とたくさんあるはずです。

「その場に何が必要か」を見極め、その中から自分ができることを率先して行うこと。それが、あなたのまだ見ぬ可能性を伸ばすことにつながります。

自分の長所を活かす必要がないときは、別の役回りができないか考えてみる。この柔軟な発想が、眠っている能力の発揮につながります。

『潜在能力を100%発揮する方法』(KADOKAWA)より
『潜在能力を100%発揮する方法』(KADOKAWA)より

■キャリアの8割は偶発的なことで決まる

スタンフォード大学の教育心理学者、キャリア論専門家であるジョン・D・クランボルツ教授の提唱する「計画的偶発性理論」では、「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」と発表されています。

この言葉を借りれば、個人のキャリアは、予期しない出来事の積み重ねで作られることになります。

この考え方は、「短所」にも応用できます。

上司から頼まれた仕事が自分の苦手分野だと、つい「苦手なのでやりたくありません」「できません」と答えたり、口には出さなくとも「やりたくないな」と想像したりしていないでしょうか。しかし、頼まれたことを苦手だと即断することで、チャンスを逃しているかもしれません。

■苦手なことを避ける人はチャンスを捨てている

とくにこの場合、上司から「できる」ことを期待されて仕事を任されています。上司は、あなたがその仕事ができそうだと思って頼んでいる可能性もあります。依頼に応える努力も勇気といえます。

鈴木颯人『潜在能力を100%発揮する方法』(KADOKAWA)
鈴木颯人『潜在能力を100%発揮する方法』(KADOKAWA)

どうしても不安なら、仕事を受ける前に「苦手だと思って今まであまりやったことがありません。やり方を教えてもらえますか」「はじめてなのでご指導いただけるとうれしいです」といった言葉を添え、依頼相手からコツを引き出しましょう。

実際にやってみて「思ったより簡単だった」「できるようになっていた」と気づけば、しめたもの。自分の新たな一面との出会いです。

あるいは予想通り散々な結果だったとしても、「できないことが再確認できた」ことは収穫です。その場合、もしかしたら「この上司は見る目がない」と思いたくなるかもしれません。一方で、「できないと決めつけずにチャレンジさせてくれる人なのだ」とも解釈できます。

苦手意識を口実にチャレンジを避けてきたことは誰にでもあると思います。しかし、思い切って取り組んでみると、思った以上に違う世界が開けます。

「向き・不向き」は自分で決めつけないこと。実際に試してから判断しても遅くはありません。

■情報を集めてコツがわかれば失敗は最小限で済む

2つめの共通点は、「失敗の積み重ね方がうまい」ことです。

先ほど、「思い切ってチャレンジしましょう」とお伝えしましたが、潜在能力を発揮するうえでは、チャレンジする際に「失敗を最小限に抑える」ことも大切です。回り道は極力避け、着実に経験を積み上げる方向に舵を切りましょう。

ポイントは「前例」を調べることです。チャレンジしたいと考えていることの前例や、それに似た取り組みが過去にないかリサーチします。

企画の仕事に就いている人であれば、過去、先輩が提出した企画書や採用になった企画書を調べます。他にもインターネットや書籍で調べたり、上司や同僚、友人に相談したりする方法が考えられます。

情報を集めていると、「こうやったら、うまくいきそうだな」などと、スムーズに進めるためのコツが見えてきます。

ここまで準備をしてチャレンジすれば、大失敗の可能性はかなり低いはず。仮に失敗したとしても、最小限の被害にとどめられるはずです。「チャレンジ」と、それに伴う「小さな失敗」をくり返すことで、実体験に基づいた向き・不向きのジャッジができるようになります。「ここさえ気をつければ、それなりの成果は出せそう」といった自信も生まれるはずです。

野球選手(バッター)の例で言えば、細かいバッティングの技術を一つずつ試していき、「これは使えるな」「自分には合わないな」と判断していくイメージです。

■「小さな失敗」を賢く積み重ねる

チャレンジするのはとてもいいことですが、下調べもなくやみくもに勝算の低い挑戦ばかりしてむやみに失敗ばかりしていると、「何も考えていない人」というレッテルを貼られる可能性もあります。

だから、基本の心構えとしてはきちんと準備して「小さく失敗する」。これを意識しながら、自分の可能性を模索していきましょう。

なお、大きく失敗しても仕方がないと判断していい唯一のケースが、「調べても前例がない」場合です。リスクの大きいチャレンジは周囲から否定されることも多いと思います。しかし、ときには前例のない大勝負に挑むべきタイミングも人生にはあります。

逆風の中の挑戦にひるまず成果を出すためにも、ふだんから上手にチャレンジし、「小さな失敗」で経験を積みましょう。

■「人のせい」にするのをやめる

3つめの共通点は、「人のせいにしない」ことです。思ったような結果が出ないと、「チームが勝てないのは監督のせい」「××さんがうまくやってくれないから目標が達成できなかった」など、うまくいかない理由を人や環境のせいにしがちです。原因を外にばかり求めると、自分の中に理由を求めなくなるので、成長が止まってしまいます。

うまくいかないときこそ「当事者意識」を持って対応すること。これが潜在能力を発揮しやすくするコツです。

自転車競技の一種であるBMXのある選手は、「海外を拠点に競技をしたい」という希望を持ってスポンサー探しをしていました。ところが、なかなか希望に合う会社が見つかりません。複数社からそれなりに良い条件も提示されたのですが、彼の答えはNO。

■希望が叶わそうなときこそ本質が現れる

どんなに良い条件の会社でも、彼にとっては「海外でプレーできる環境」でなければ意味がなかったのです。その一切妥協をしない姿に、また、なかなか決まらない間も腐ることなく、信念を持ってスポンサーを探し続ける姿に、海外で競技をすることへの強い意志を感じました。

最終的にその選手は、理想的な条件を提示してくれる企業に出会うことができました。けっしてあきらめず、継続して行動した証しだと思います。

このように、希望が叶わなそうなときの対応にこそ、その人の本質が現れます。先ほどの選手のように、逆境に直面しても信念を持って取り組める人は、結果を出しやすい傾向にあります。

■他人を責めたくなったときこそチャンス

一方で、うまくいかない理由を他人のせいにする行動は、自分をラクに慰められる手っ取り早い手段なので、常態化し、泥沼にはまる傾向があります。

直面した状況を「どう判断するか」は自分次第です。仕事でもプライベートでも、自分が当事者として結果を出すのだという意識を持って対応すると、視界は大きく広がります。

「◯◯のせいでうまくいかない」と、他人を責めたくなったときこそ、今の状況を変えるチャンス。他人ではなく“自分に”理由があるとしたら……と仮定し、改善する方法を探る努力が必要です。

たとえどんなに小さなことでも、できることを継続して行っていると、どのような形であれ、必ず結果に変化が起こります。潜在能力を発揮できるかどうかは、目の前の出来事の捉え方に大きく関わっているのです。

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鈴木 颯人(すずき・はやと)
スポーツメンタルコーチ
1983年、イギリス生まれの東京育ち。Re‐Departure合同会社代表社員。サッカー、水泳、柔道、サーフィン、競輪、卓球など、競技・プロアマ・有名無名を問わず、多くのアスリートのモチベーションを引き出すコーチングを行っている。

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(スポーツメンタルコーチ 鈴木 颯人)

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