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「眞子さまとの結婚暗礁」小室圭さんの得意技ジャズピアノは"皇室攻略"の秘密兵器か

プレジデントオンライン / 2021年2月10日 9時0分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/coolgraphic

秋篠宮眞子さまとの結婚延期が発表されて丸3年。お相手の小室圭さんは国立音大附属小出身で、今もピアノやバイオリンをたしなみ、滞在中のアメリカでも英語力や論文作成能力とともにその腕前が知られている。皇室ウオッチャーでイラストレーターの辛酸なめ子さんが、幼少時からハイソな音楽を学ぶ上流階級志望の家庭に独特の価値観をリポートする――。

■「結婚延期から丸3年」でも評価が急上昇の小室圭さんの秘密兵器

秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんとの結婚延期が発表されてから、2月6日で3年が経過しました。その影響でしょうか、最近、小室さんに関する週刊誌の記事をしばしば見かけます。過去のいじめ問題が浮上したり、母親が金髪から黒髪に戻した姿が報じられたり……。

ただ、久しぶりにポジティブなニュースも耳にしました。小室さんが執筆した論文がNY州の弁護士会主催のコンペで準優勝した、という内容。このコンペ入賞者は、トップクラスの弁護士事務所に所属するケースもあり、順調にいけば年収1億円も可能な上流階級へ仲間入りができるそうです。

そのサイトを確認すると、顔写真が掲載され、趣味の欄に「ジャズピアノ演奏」とありました。小室さんは国立音楽大学附属小学校に入学する以前からピアノやバイオリンをたしなんでいます。2017年9月、眞子さまとの婚約内定会見のときにも、小室さんは「休日はピアノで好きなジャズを弾いております」と答えていました。幼少時から培った音楽の素養を、教養の幅の広さがものを言うNYセレブ界の“ソーシャルクライミング”にさりげなく生かすという処世術はさすがです。

出身大学は国際基督教大学(ICU)ですが、もし、音楽大学に進んでいたら、もっと莫大なお金がかかって大変なことになっていたかもしれません。小室さんの母親の元婚約者の男性X氏は約400万円を小室母子に貸したと報じられていますが、圭さんが音大なら、レッスン費や渡航費、楽器代などでその額もケタ違いに大きなものになっていたかもしれません。X氏の収入ではまかなえないほどに……。

■小室さんの人間形成に影響与えた「ピアノとバイオリン」のある生活環境

少し前に『愛すべき音大生の生態』(PHP)という本を執筆させていただき、音大生のイメージと現実についてなどを取材しました。音大生と聞いて、多くの人がお金持ちの家とイメージしますが、実際その通りでした。

現役大学教授・作曲家で、オンラインのシブヤ音楽大学学長の新垣隆さんと、この本の中で対談させていただいたのですが、大学入試で桐朋学園大学音楽学部に入った新垣さんが、付属校から上がってきた生徒との経済格差を感じた、というエピソードが印象的でした。

チェロのシルエット
写真=iStock.com/BrianAJackson
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/BrianAJackson

「付属の高校から上がってくる人と、大学から入る人と2つの流れがありまして、高校から上がってくる連中っていうのが、なんかもう、ちょっと鼻持ちならない特別な階級なんですよね。演奏も上手いし、余裕があって、それこそ昔の貴族みたいで。うまいし、格好いいし、チャラいし、おまけにソフトボールもできる」

とのことで、柱や木の陰から見ている新垣さんの姿が目に浮かぶようでした。とはいえ30歳くらいまで実家暮らしで音楽に没頭していた新垣さんも、普通より恵まれた環境だったのではと推察します。良い演奏をするには、やはりアッパーな文化に触れて育ったほうが良いのかと伺うと、「なんらかの豊かさを知ってるかどうか」が重要だとおっしゃっていました。小室さんもきっとそんな生活環境で育ったのでしょう。今ならYouTubeや配信サイトなどで、文化を吸収できるので、ある程度は自分のやる気次第かもしれません。

■「お金があれば余裕が生まれて上達するのが音楽の世界」

この書籍のための取材では、国立音大出身で音楽プロデューサーであり、作詞作曲編曲家、ボイストレーナーとして活躍しているMinnie P.さんの話も印象的でした。お姫様っぽい雰囲気なので、お嬢様育ちで、幼少期から音楽関係の習い事をたくさんたしなまれていたのでは? と思っていたのですが、実際はかなりの苦学生でいらっしゃいました。

辛酸なめ子『愛すべき音大生の生態』(PHP)
辛酸なめ子『愛すべき音大生の生態』(PHP)

親の反対を押し切って音大のピアノ科に進んだため、海外コンクールの話が来ても渡航は不可能。生活費を稼ぐため、忙しいレッスンの合間にバイトをせざるを得なかったMinnie P.さんですが、それまで毎日8時間から12時間座ってピアノを弾く生活だったので、スーパーでの長時間の立ち仕事に体がついていかないという現実が。バイト終わりは立って歩けなくなってしまったそうです。

「帰り道は這って進んだんです。這ってる女って見たことありますか? 貞子くらいですよね。しばらく這って、ちょっとしたらまた歩いて、這っての繰り返しでなんとか帰り着きました」

と、真剣なまなざしで語る姿に当時の気迫が感じられました。他に、果敢にもウエイトレスのバイトなどしたそうですがストレスで腹痛を起こし救急車で運ばれて、3日で辞職。店長はバイトを始めたときから「音大生はすぐやめるんだよな~」と言っていたそうです。その後、派遣でピアノ演奏する仕事にたどり着いてスキルを生かせたそうです。

「お金があれば余裕が生まれて上達する、というのも真実だと思います。でも、お金があったら今の私はいないですね」「今の集中力とプレゼン力は当時の苦労の賜物(たまもの)です」と前向きに捉えていたMinnie P.さん。金銭的に恵まれた環境で何不自由なく才能を伸ばす人もいれば、試練があるほど鍛えられる人もいるのです。

■身の回りにエルメス、BMW、デパコス、家にエレベーターや螺旋階段

実際の音大生に会って話を聞いたこともありました。高校の吹奏楽部で才能を磨かれ音大の管楽器の科に進んだ人の中には、庶民的な家庭の人も結構いるそうです。弦楽器やピアノ、声楽などには、家がお金持ちの人も多いとか。音大あるあるとして、「エルメスのスカーフでバイオリンを包む」という風習も聞いたことがあります。

●「付属出身の子はBMWに乗ってヴィトンのアイテムを持っていたり。付属出身はだいたい良いカバンと靴」
●「声楽科の子の発表会でピアノ伴奏すると、お礼をもらえるのですが、良い育ちの子はお礼がデパコス(デパートで販売している高級化粧品)や高級なお菓子」
●「ピアノ科で、家にエレベーターと螺旋階段がある先輩がいました」
●「お金持ってる子はあまり学校で見かけないです。家に練習するスペースあって好きなタイミングで弾ける」
●「邦楽の琴は、楽器に蒔絵や象牙を付けると価格がどんどん上がっていきます。おばあちゃんが家元という子が、楽器をいっぱい持っていました」

といった学生さんのエピソードが印象的でした。

楽器だけでなく発表会でのドレスやスーツなど何かとお金がかかります。服装といえば、リサーチも兼ねて某音大のキャンパスにある一般人も入れるカフェに行ったのですが、音大生の女子が皆さん洗練されてきれいな服装なのも印象的でした。

■ピアノ科では「グッチのバンブーバッグよりプラダのバッグが格上」

『愛すべき音大生の生態』の担当編集者の小室彩里さん(小室圭さんと血縁関係はありません)も、東京音大生時代を振り返り「ピアノ科の友達は今考えるとすごいお金持ちでした。皆ががんばってプラダのバッグを持ったりしている中、彼女はグッチのバンブーバッグを持っていました」とおっしゃいます。

プラダもグッチも同じ一流ブランドというくくりだと思っていたら、そこには微妙な差があったとは……今にいたるまで気付けていませんでした。ハイブランド内の序列に詳しい編集・小室さんも、普通よりはお嬢様だと思われます。経済的に裕福だとセンスが磨かれるのかと聞くと「環境としてそのほうがいいと思います」という返答がありました。

お金がかかる部分でいうと、レッスン代も必要です。ふだんの授業以外に、ついている先生の個人レッスンを受けるのが原則だそうです。

楽器を置くために2席とる人もいるそうです(イラスト=辛酸なめ子)
イラスト=辛酸なめ子

「私は長期休みの時に先生のレッスンを受けていました。行かないっていう選択肢はなかったです(笑)。1時間1万円は平均の価格。私の先生は自宅とは別に防音のレッスン室を持っていました」

■「とにかくお金がかかる」1時間1万円で先生のプライベートレッスン

設備にお金がかかるとはいえ、学生さんが1回1万円出すのはちょっと大変そうです。私が通った美大にはそんな風習はなくて、先生から「1回1万円で教えるから家に来て」と言われたら誰も行かないような……。同じ芸術系でも違いすぎる世界です。

でも編集・小室さんいわく、まだ都内でレッスンできるのは経済的に安上がりで、地方の先生のところに新幹線で習いに行く人とか、さらに海外の著名な先生のレッスンを受けに行く人もいるそうです。

「海外の有名な先生についている人もいました。基本は自腹ですが、トップクラスの才能の人だと奨学金がもらえたりします。さらにすごい優秀だと国費留学できます。海外に行くと箔(はく)がつきます」

クラシックのコンサートに行くと毎回出演者の経歴が華々しくて圧倒されます。ミュンヘン国際音楽コンクール◯位だったとか、モスクワ音楽院やベルリン芸術大学大学院である先生に師事したとか……。経済力があると、そうやってどんどん箔をつけていける世界なのでしょうか。

ニューヨークの街並みを背景に数脚のワイングラス
写真=iStock.com/Onnes
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Onnes

「中学が一緒で高校から音高に行った友達が、ものすっごくお嬢様で海外の先生に指導を仰いでいました。彼女はガチなお嬢様で卒業後はソロでバイオリンのコンサートを開いていました。スポンサーなしでホールを借りて、ピアニストを頼んで出演費を払っていました。学生でコンサートをするとしたら小さいサロンを借りるのが精いっぱいなのですが……。でもホールでコンサートをやると経験値が高まります。そういう人を見ると財力の差を感じますね」

■小室圭さんは幼少時に培ったピアノという武器で“皇室攻略”できるか

音大での学費にとどまらず、その後の発表でも経済力が必要だとは……。赤字覚悟でお客さんの心を豊かにしてくれる演奏者にノーブレス・オブリージュ精神(※)すら感じます。

※身分の高い者がそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務。

今はコロナでイベントを開催しにくい時代ですが、さまざまな通過儀礼を経て、プロとして活動している世の中の演奏家の方々への尊敬の念が高まります。クラシックコンサートに行くとアップグレードした感覚になるのは、音色に金運や豊かさがのっているからかもしれません。これからもずっと音楽は人の心に必要です。

小室圭さんも持ち前の英語力や論文作成能力に加え、ピアノやバイオリンという武器を生かしながら、アメリカの法曹界という上流階級の仲間入りを果たしていくのでしょうか。そこまでになれれば、眞子さまとの結婚にこだわらなくても勝ち組人生を送れそうです。

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辛酸 なめ子(しんさん・なめこ)
漫画家/コラムニスト
武蔵野美術大学短期大学部デザイン学科卒。雑誌連載、執筆活動の合間を縫ってテレビ出演も。

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(漫画家/コラムニスト 辛酸 なめ子)

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