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「そうなんですよ」「参考にします」…職場で使ってはいけない"5つのフレーズ"

プレジデントオンライン / 2021年7月12日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Ju Photographer

職場で相槌を打つときに、どんな言葉を使っているだろうか。経営コンサルタントの高松智史さんは「『そうなんですよ』『参考にします』といった言葉を使っている人は要注意だ」という――。(第1回/全3回)

※本稿は、高松智史『変える技術、考える技術』(実業之日本社)の一部を再編集したものです。

■「可愛げ」のある人は、どんな言葉で相槌を打つのか

本稿のテーマは「チャーム」だ。

チャームは、簡単に言うと「可愛げ」のこと。周囲から愛されるか、愛されないか、で人生の充実度は段違いになる。まずは「言葉遣い」から、チャームを研究していきたい。

「チャームがない」人からは、ポンコツ発言がパレード行進してくる。言葉遣いで、「この人、損しているな」と感じることが多いのだが、その代表例が「参考にします」という言葉。もしかしたら、みなさんも「他意なく」使っているかもしれない。

BCG時代も、「チャームがない」同僚の会話をよく目の当たりにしていたが、まさに、「開いた口が塞がらない」とはこのことだなと、今でも鮮明に覚えていることがある。それは、ジュニアメンバー(入社1~2年目)が、2年先輩のコンサルに「パフォーマンスが上がらない」という相談をしていた場面だ。

【後輩】マネージャーからスライドが全然ダメと言われ続けています。

【先輩】なるほど。でも、それはみんなが最初は言われることだから。

【後輩】とはいえ、私自身も悔しいので、どうにかしたいんですよ。

【先輩】であれば、まず、スライドを書くプロセスを進化させたほうがいいよ(と始まり、20分、色々なアドバイスをしたあと……)。

【後輩】参考になりました。

【先輩】……それはよかったです。では、また!

という会話だ。

■「勉強になりました」と答えるのが最低限のマナー

この会話の「ヤバさ」にお気づきになっただろうか? 先輩も大人だから、「それはよかったです。では、また!」と返しているが、本当だったら、こう返したいくらいだろう。

【先輩】参考になりました? え? 参考にしかならなかったってこと? 違うだろ、「勉強になりました」だろ。

いくつものクエスチョンマークが浮かんでいるビジネスマン
写真=iStock.com/taa22
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/taa22

たとえ先輩のアドバイスがポンコツだと思ったとしても、それを表に出さずに、「勉強になりました」と言っておいたほうが、別の機会があった時に教えてもらいやすいはずだ。

これは社会人としての本当に最低限のマナー。僕も運営している「考えるエンジン講座」を通じて、様々な相談を受ける。アドバイスを親身に行って、最後の返事が「参考になりました」と「勉強になりました」では、終わったあとの清々しさが変わる。

たったそれだけで、損している人がいるのだ。それに気づかず、こういう発言をしてしまうことを、まさに、「チャームがない」と表現するわけだ。

■「そうなんですよ」は言ってはいけない発言ランキング1位

誰かに相談した時に言ってはいけない発言ランキング、第1位が「そうなんですよ」だ。

コンサルで言えば、ジュニアメンバーが、マネージャーに相談している時によく見かけた光景なのだが、その度に目を覆いたくなった。

【ジュニア】入社半年で、まだ立ち上がれずにいるんですが、どうしたらいいでしょうか。

【マネージャー】タスクを洗い出す前に、論点を書き出したほうがいいよ。

【ジュニア】そうなんですよ。切羽詰まって、どうしてもタスクに目がいってしまい。

【マネージャー】ほい。じゃ、がんばってください。

もうね、テンションがだだ下がりになってしまう、この「そうなんですよ」。

なぜ、この発言がダメなのか。それは、「そうなんですよ」という発言に潜んでいる「成分」がカギを握っている。「そうなんですよ」には、「そんなことわかっています。わかっていますよ。言われなくてもわかっています」という意図・意味が含まれており、それが相手に伝わってしまうのだ。

その発言を聞く度に思う、「チャームがない。本当にモッタイナイなぁ」と。目上の人にアドバイスをもらった時は、「確かに言われてみれば、そうですね」と前置きするか、テンション高く「なるほどぉおお」とリアクションすればいい。

わざわざ時間をとって教えてもらっているわけだから、相手を気持ちよくして、ガンガン語ってもらったほうが得だろう。教えてもらう中で、良い相槌を打つことで相手を気持ちよくさせて、可愛げを売りながら、自分も成長する。これが本当にできる人の姿なのだ。

■「報われないなぁ」と思っている人は言葉遣いに原因がある

ここまで紹介してきた発言の最大の「害悪」は、無意識や故意ではないこと。

本人がわざとやっているものではないため、相手を「イライラ」させていることにも気づけないから、余計にタチが悪いのだ。本当にモッタイナイ。

世の中には「なんか、報われないなぁ」と思っている人は多いかもしれないが、それは運でも、周りのせいでもなく、「言葉遣い」に原因があると僕は思っている。言葉遣いを誤ると、知らぬ間に周囲から嫌われ、報われない人生になってしまう。

そうならないためにも、更に3つ、ポンコツ発言を紹介しておく。これらの発言をしないように、注意してほしい。

本当ですか?」というポンコツ発言は「そうなんですよ」と同じレベルで、お前はポンコツか! と叫びたくなる。「確かに」「なるほど」と言えばいいのだ。例外として、「褒められた時」には「え⁉ 本当ですか? 嬉しいです」と返すのはOKだが、「自然に使う」のは高度なので、自信がなければやめておこう。

■飲み会の日程調整で「誰が来るの?」と聞く人はポンコツ

共感しました」は、相手を「上から評価した感」が出てしまうポンコツ発言なので、できるだけ避けてほしい言葉遣いだ。

高松智史『変える技術、考える技術』(実業之日本社)
高松智史『変える技術、考える技術』(実業之日本社)

そんな言葉を選ばなくても、「感激しました」「感動しました」「目から鱗です」という言葉遣いをするほうがいい。リスクが低い上に、相手をおだてられるのだから、最高でしょ。

誰が来るの?」というポンコツ発言は、飲み会などの日程調整をしているとよく聞かされる言葉だ。この発言をしていいのは、「共演NG」を出せる、大物だけ。

この発言、チャームどころか、「愛と想像力」の欠如も甚だしい。幹事は日程調整を速やかに終え、お店の予約に入りたい。幹事はそもそも面倒くさいものなのに、「誰が来るの?」と質問されるのは、面倒オブ面倒だよね。

ポンコツ発言は相手の心にこだまし、何かにつけて、思い出されてしまう。ぜひとも、気を付けてほしい。

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高松 智史(たかまつ・さとし)
経営コンサルタント
カナタ代表取締役。一橋大学商学部卒。NTTデータ、BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)を経て「考えるエンジン講座」を提供するKANATA設立。本講座は法人でも人気を博しており、これまでアクセンチュア、ミスミ等での研修実績がある。BCGでは、主に「中期経営計画」「新規事業立案」「組織・文化変革」などのコンサルティング業務に従事。YouTube「考えるエンジンちゃんねる」の運営者でもある。

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(経営コンサルタント 高松 智史)

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