「女性がスーツにリュックで通勤」はマナー的にNGなのか
プレジデントオンライン / 2021年7月29日 8時15分
■コロナ禍の今、通勤スタイルに大変革の波!
キャリア女性の通勤スタイルは、マナーとともに語られることが多い。言葉遣いや所作などと同様に装いもまた、ビジネスの相手との円滑なコミュニケーションを促すための大切なツールと考えられているからです。しかしながらこのコロナ禍において、キャリア女性の装いにも大きな変化が生まれてきました。その代表のひとつが通勤バッグ。
これまでキャリア女性の通勤にふさわしいバッグといえば、最低でもA4サイズの書類などが収まるトートバッグやショルダーバッグが主流でした。けれど、そんな常識を覆し、今注目されているバッグ、それがリュックサック(以下、リュック)です。
キャリア女性にとって、リュックはこれまで、どちらかといえば通勤スタイルのNGアイテムとされてきたことはご存じかと思います。とかくカジュアルでスーツにはミスマッチだし、どことなく子どもっぽさも否めない。紙の書類など入れようものなら、型崩れをしやすいというのが難点です。
とはいえ、一方では男女問わず、ビジネスパーソンに人気のアイテムとなっています。なぜならばリュックは大容量で、荷物が多くなってもトートやショルダータイプに比べ重さを感じにくいから。両手が自由になるので、とても実用性が高いのです。
■これまでの常識が覆る、バッグ選びの新基準
コロナ禍においてリモートワークが増え、働き方が変わったことを実感している人も多いと思いますが、それにともないパソコンを持ち歩く機会が増えたことで、「リュックはNG」というビジネスマナーが今、変わりつつあります。これまでビジネス用として使ってきた手持ちのバッグでは、重さ・容量ともに適さなくなってきているともいえます。
ここ最近では働く女性がメインターゲットのファッション誌でもリュック特集が組まれていることからも、通勤スタイルは実用化とともに急激なカジュアル化が進んできたことがわかります。
編集部では、これまでマナーの観点などからリュックは「オフィスにはNG」「キャリア女性にふさわしくない」ということであえて取り上げることはしませんでしたが、時代の変化とともにその主張を改めるべき時ではないかと考えました。
■読者アンケートから分かった意外な事実
そこで、編集部では読者約3000名に緊急アンケートを実施。編集部からの「今後ビジネスで使いたいバッグのタイプはありますか?」という質問には、44.4%、つまり約半数の人が「重い荷物もラクに運べるおしゃれなビジネスリュック」と回答。もっとも多かった答えとなりました。
同時に、「リュックはNGというビジネスマナーをどう思いますか?」(複数回答)という質問には、41.1%の人が「ビジネスのT.P.Oをわきまえているならいい」、39.1%の人が「今の時代には即さない」と答えました。比較的堅めの職種や責任ある立場の読者が多い『プレジデント ウーマン』では意外な調査結果とも言えます。
ほかにも好意的な意見としては「その人のスタイルに合っていればかまわない(22.6%)」「カジュアルに見えないならビジネスでもOK(16.4%)」。中には「革製ならOK(2.1%)」という声も。
反対に「男女ともビジネスでリュックはNG」は4.1%、「スーツにリュックはNG」は6.1%という結果でした。
■ニューノーマルにふさわしい「キャリア・リュック」の製作スタート!
読者アンケートの結果と時代の新しい流れを受け、編集部では品格があって、きちんとした装いにも浮かずになじむ「キャリア・リュック」の製作を決定。多様性が叫ばれる中、仕事着にも進化があってしかるべきだと考えたからです。
理想はパソコンをはじめとした仕事の必需品がすっぽりと収納できて、使い勝手がいいこと。それでいてカジュアルに陥らず、スーツ姿と好相性の美しいデザインであること。素材や製作工程にも妥協がなく、これまでにない大人のためのリュックであること。これらの一見欲張りな理想を掲げ、多くのキャリアに愛される才色兼備な逸品をめざし、現在絶賛企画進行中です。
マナーはルールとは別のもの。新時代の通勤スタイルは、相手にも自分にも心地よくてしかるべきです。「キャリア・リュック」の完成&お披露目は2021年秋号(9/28発売予定)にて! 気になるコラボ先の詳細やプロセス、発売開始日などのお知らせは来月の「プレジデント ウーマン オンライン」にてお伝えします。どうぞお楽しみに!
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フリーエディター/執筆家
新ファッションウェブマガジン「LIV,」女性ファッション誌のフリーエディターをしながら執筆家としても活動、いくつかの連載を掛け持ちする。アメブロやnoteなどのブログでは、大人の女性に役立つファッション・仕事・サステナブル・ライフスタイル・独自の人生哲学を発信。
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(フリーエディター/執筆家 乙部 アン)
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