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「35歳からの"納得できる"生き方」読書家が選んだ7月のビジネス書ランキング

プレジデントオンライン / 2021年8月9日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/DieterMeyrl

毎月、新たに発売されるビジネス書は約500冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、7月にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サイトの編集部が紹介する――。
第1位:『35歳の教科書』(藤原和博著、筑摩書房)
第2位:『腸がすべて』(フランク・ラポルト=アダムスキー著、森敦子訳、澤田幸男監修、東洋経済新報社)
第3位:『どうしても頑張れない人たち』(宮口幸治著、新潮社)
第4位:『地頭が劇的に良くなるスタンフォード式超ノート術』(柏野尊徳著、SBクリエイティブ)
第5位:『トヨタの会議は30分』(山本大平著、すばる舎)
第6位:『ストレスの9割はコントロールできる』(鎌田敏著、明日香出版社)
第7位:『人生の短さについて 他2篇』(セネカ著、中澤務訳、光文社)
第8位:『億万長者だけが知っている教養としての数学』(ヒュー・バーカー著、千葉敏生訳、ダイヤモンド社)
第9位:『非常識に生きる』(堀江貴文著、小学館集英社プロダクション)
第10位:『Day1<デイ・ワン>』(ジャスパー・チャン著、PHP研究所)
第11位:『世界一やさしい超勉強法101』(原マサヒコ著、ナカニシヒカル/イラスト、飛鳥新社)
第12位:『実力も運のうち 能力主義は正義か?』(マイケル・サンデル著、鬼澤忍訳、早川書房)
第13位:『大丈夫!すべて思い通り。』(Honami著、KADOKAWA)
第14位:『なぜか好かれる人がやっている 100の習慣』(藤本梨恵子著、明日香出版社)
第15位:『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』(浅田すぐる著、サンマーク出版)
第16位:『子どもの才能を引き出す』(李雅卿(リー・ヤーチン)著、ワン・チャイ訳、日本実業出版社)
第17位:『習慣超大全』(BJ・フォッグ著、須川綾子訳、ダイヤモンド社)
第18位:『パーパス経営』(名和高司著、東洋経済新報社)
第19位:『グレート・リセット』(クラウス・シュワブ/ティエリ・マルレ著、藤田正美/チャールズ清水/安納令奈訳、日経ナショナルジオグラフィック社)
第20位:『IGPI流 DXのリアル・ノウハウ』(冨山和彦/望月愛子著、PHP研究所)

※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2021年7月の閲覧数ランキング

■「正解」がない時代のライフプランニング法

今月の第1位は、『35歳の教科書』でした。

藤原和博『35歳の教科書』(筑摩書房)
藤原和博『35歳の教科書』(筑摩書房)

かつての日本では、みんなが同じプランに従って生きるのが「正解」でした。いい大学に入学し、一流企業に就職し、結婚してマイホームを持ち、定年まで同じ会社に勤め上げることがみんなに共通するゴールで、それが唯一の「幸せ」とされたのです。

そこから時代は大きく変わりました。現代の「幸せ」に「正解」はなく、それぞれが違うゴールに向かって歩んでいます。そんな時代にあって、私たちはどのようにライフプランニングをしていけばいいのかを教えてくれるのが本書です。

本書において、一つのキーワードになるのが「納得解」。過去の日本のような社会では、「正解」を導き出す力、すなわち計算力や暗記力といった情報処理力が重視されてきましたが、それだけでは今の社会には対応できません。必要なのは「納得解」を導き出す力であり、情報編集力です。

納得解とは、自分が納得でき、他人も納得させられる解のこと。現代においては、おのおのが試行錯誤し、納得できる解を求めることこそが「正解」となります。

これからの社会を生き抜くためには、どんな武器が必要となるのか。その武器は、どのように身につければいいのか。そうしたアドバイスを軸に、幸せな人生を送るためのヒントをくれる一冊となっています。

■正しい食べ合わせで、理想の「腸」を手に入れる

第2位は、『腸がすべて』でした。

フランク・ラポルト=アダムスキー『腸がすべて』(東洋経済新報社)
フランク・ラポルト=アダムスキー『腸がすべて』(東洋経済新報社)

あなたの不調の原因は、腸の汚れにあるかもしれない――そう聞いて驚いたなら、きっと本書が参考になるでしょう。本書によると、腸内環境が乱れていると、頭痛や不眠、肌荒れ、腰痛をはじめとする、さまざまな症状が引き起こされる可能性があるのだそう。

では、理想の腸を手に入れるにはどうすればいいでしょうか。著者が提唱するのは、「ファスト」「スロー」「ニュートラル」という3パターンの消化スピードを知り、正しい食べ合わせを心がけることです。

「ファスト」は、果物など、消化管全体を30分ほどで通過する食材。「スロー」は、消化に8~10時間かかる食材で「ファスト」以外のほぼすべてです。そして「ニュートラル」は、一緒に食べた食品の消化スピードを速める食材で、油や酢、にんにくなどが該当します。

「ファスト」と「スロー」は食べ合わせ厳禁です。例えばトマトソースのパスタは、ファスト食品のトマトとスロー食品のパスタという、代表的な組み合わせNGメニュー。それ以外にも、タンドリーチキンやフルーツタルトなど、身近なメニューが食べ合わせNGのメニューとして挙げられています。

健康に自信のある方も、本書を通して、自分の腸内で何が起きているかを知りましょう。きっと、自分の生活を見直したくなるはずです。

■「頑張れない人」には理由があるのかもしれない

第3位には、『どうしても頑張れない人たち』がランクインしました。本書は、70万部を超えるベストセラーとなった『ケーキの切れない非行少年たち』の続編。「どうしても頑張れない人たち」が頑張れない理由や、そうした人たちを適切に支援する方法が書かれています。

宮口幸治『どうしても頑張れない人たち』(新潮社)
宮口幸治『どうしても頑張れない人たち』(新潮社)

著者によると、頑張れない人が頑張れない理由のひとつは、認知機能の弱さにあります。認知機能が弱い人は、見る、聞く、想像するという力が弱く、入ってくる情報に歪みが生じてしまい、結果が不適切な方向に向いてしまうことがままあるそう。そうして失敗を繰り返すうちに、努力しても無駄だと思い込んでしまい、頑張れなくなってしまうのです。

また、先のことを想像するのが苦手で、頑張った結果を想像できないためにモチベーションが湧かないケースや、虐待に遭っているなどして、頑張ろうという欲求自体が起こらないケースもあります。

頑張れない人には、思いがけない背景があるのかもしれない――本書を通して、まずはそのことを知り、考えるきっかけとしてほしいと思います。

■トヨタの会議から仕事術を学ぶ

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第5位は『トヨタの会議は30分』でした。

山本大平『トヨタの会議は30分』(すばる舎)
山本大平『トヨタの会議は30分』(すばる舎)

新型コロナウイルスの感染拡大によって働き方が変わるなかで、「出社しなくても仕事は回る」「オンラインでも十分なコミュニケーションがとれる」などの気づきを得た方は多いでしょう。その結果、より効率的な働き方を追求する人もまた増えたのではないかと思います。

そんな今こそ、本書をおすすめします。世界を代表する企業であるトヨタでは、「会議は30分」が徹底されているのだそう。30分という区切りの中で直接的に意見を出し合い、議論を重ね、素早い意思決定を行っていくのです。

著者は、社会人になって5年以内の若手にこそ本書を読んでほしいといいます。会議を短く終えるべき理由だけでなく、会議を効率的に進行するコツ、資料作成のポイント、理不尽な相手に対応する方法など、すぐに役立つノウハウが満載なので、これを一冊読めば社会人として確実にレベルアップできるでしょう。仕事の成果を上げるために、できるだけ早いうちに読んでおきたい一冊です。

■人生が短いのではなく、われわれが短くしている

第7位の『人生の短さについて 他2篇』にもご注目ください。

セネカ『人生の短さについて 他2篇』(光文社)
セネカ『人生の短さについて 他2篇』(光文社)

本書は、ストア派の哲学者であるセネカによる3つの文章を収録した一冊です。特に「人生の短さについて」はよく知られており、タイトルだけは知っているという方も多いのではないでしょうか。ハードルが高いように思えるかもしれませんが、親しみやすく実践しやすいテーマなので、ぜひこの機会に読んでみていただければと思います。

私たちは日々、忙しく過ごしています。あっという間に毎日が過ぎてしまい、年末のたびに「どうして1年間はこんなに短いのだろう」と嘆いている方もいるでしょう。

セネカはそんな私たちに、「われわれは短い人生を授かったのではなく、われわれ自身が人生を短くしているのだ」と指摘し、人生が終わろうとしているときにようやく生き始めるのでは遅すぎるといいます。「余裕ができたら勉強したい」「退職したら旅行しよう」といっても、そのときまで生きていられる保証はありません。であれば、やりたいことは今すぐにでもやってみたほうがいいのではないでしょうか。

さまざまなものに追いたてられるように生きる私たち。本当に有意義な人生を送るにはどうすればいいのか、考えさせられる一冊となっています。

■お金持ちになるために「数学」を学ぶ

最後にご紹介したいのが、第8位の『億万長者だけが知っている教養としての数学』。

ヒュー・バーカー『億万長者だけが知っている教養としての数学』(ダイヤモンド社)
ヒュー・バーカー『億万長者だけが知っている教養としての数学』(ダイヤモンド社)

経済的に豊かになりたい――そう考えたとき、あなたはどんなアプローチをするでしょうか。資格を取得する人もいれば、自分を高く評価してくれる企業に転職したり、もっているスキルを生かして複業を始めたりする人もいるはずです。

これに対して著者は、「数学的思考力を磨く」というアプローチを提案します。一見遠回りに思えるかもしれませんが、決してそんなことはありません。数学的思考力は、今後あなたを取り巻く環境が変化したとしても、一生使えるスキルなのです。

例えば本書では、カジノが儲かる理由が数学的観点から解説されます。カジノが儲かるのは、結果の集合から巨大な標本をとると“もっともらしい”平均値に近くなるという「大数(たいすう)の法則」によるそう。1台のルーレット盤を1時間しか回さなければ大損する可能性がある一方で、50台を1カ月間ずっと回しっぱなしにすれば、ハウス・エッジ(カジノ側の利益の割合)の予測値に近くなるだろうと書かれています。

これ以外にも、「フェイスブックのアルゴリズム」や「新人営業担当者を優秀だと評価してしまいがちな理由」など、身近な例を出して解説されており、数学が苦手な方でも楽しく読める本書。数学的思考力を磨くために、手に取ってみてはいかがでしょうか。

今月も、腸活から勉強法、そしてDXまで、幅広いジャンルの本がランクイン。ほかにも、先月第1位だった『なぜか好かれる人がやっている 100の習慣』(藤本梨恵子著、明日香出版社)が第14位と、依然として多くの方に読まれています。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。

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flier編集部 本の要約サイトflier(フライヤー)は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだだけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

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(flier編集部)

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