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橋下徹「白熱の総裁選。自民党はわかっていて、野党がわかっていないこと」

プレジデントオンライン / 2021年9月15日 11時15分

橋下 徹『大阪都構想&万博の表とウラ全部話そう』(プレジデント社)

菅義偉首相の「不出馬」宣言を受けて、大いに盛り上がる自民党総裁選挙。有力候補とされる岸田文雄前政調会長や高市早苗前総務相、河野太郎規制改革担当相は連日のテレビ出演で世間の注目を集める。一方で野党各党の存在感は低下するばかり。この状況を橋下徹氏はどう見るか。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(9月14日配信)から抜粋記事をお届けします。

■武力なし、言論だけで戦う日本の「最高権力者選び」

自民党総裁選が電波ジャックをしている。どのチャンネルをつけても報道や情報番組は自民党総裁選の話題ばかりだ。

しかも各総裁候補が出演しまくり。これから総裁選を勝ち抜き、日本の最高権力者になるかもしれない人たちが各番組に出て、持論を述べたり質問に答えたりしている。ときにはプライベートな話題まで笑いを交えてしゃべっている。

ほんと日本という国は良い国だ。

アフガニスタンではある者が最高権力を獲得するまでにどれだけの市民の命が奪われたことか。

日本においては政権が作られる過程において血の一滴も流れない。各候補者も総理総裁になるまでは一議員であり、特段の特権を持たない。

そして戦う武器は言論のみ。もちろん実際は情報戦や政治的な駆け引きが駆使されているけど、武力が使われることはない。日本に生まれてほんと良かったわ。

このような総裁選において自民党は話題をかっさらっている。

2カ月以内には必ず行われる、来るべき衆議院議員総選挙に向けて、自民党の支持率も徐々に上がっているようだ。

これは自民党内で激しく論戦が展開されているからだ。

■国民を引きつけるのは細かな政策よりも「熱量」だ

各総裁候補者は当選するために必死だ。この「熱量」がメディアを通じて国民に伝わっている。

国民を引きつけるのは、政策の中身の細かなところよりも結局、「熱量」なんだよね。

他方、各番組における野党の話題の扱いは、自民党総裁選の話題を散々扱ったあとに、言い訳のようにチョロッと報じられる程度。

野党は全然分かっていない。

自分たちの考えること、正しいと信じることをしゃべれば国民に伝わるなんて、世の中そんな甘いもんじゃない。しゃべればメディアが扱ってくれるなんてことはない。民放各局はスポンサー料で成り立っている。そしてスポンサー料を獲得しようと思えば国民が関心を持つ話題を扱わなければならない。だから野党の話題が国民の関心を引かないということであれば、野党の話題を扱わないというシビアな判断をする。決して野党が嫌いだからということではなく、国民の関心を引きつける力がないという評価の下で、各番組は野党の話題をあの程度にしか扱わないんだ。

枝野さんは街頭演説を始めたようだ。しかし、自分たちが一方的に熱を込めて訴えても、それは国民に伝わる「熱量」とは言えない。

国民に伝わる「熱量」とは、激しい論戦、すなわち「戦」から出てくるエネルギーなんだ。

権力を構築するプロセスというものは本来「戦」であり、ただ成熟した民主国家においては、武力を用いず言論で「戦う」形に変わっただけである。本質はやはり「戦」。

(以下省略/全文はメールマガジンでお読みください)

(ここまでリード文を除き約1000字、メールマガジン全文は約1万1600字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.263(9月14日配信)から一部を抜粋したものです。気になった方は、メールマガジン購読をご検討ください。今号は《【ポスト菅の政治課題(2)】戦いの本番は総選挙! 総裁選で盛り上がる自民党が心得ていて、共通政策でまとまる4野党が「分かっていない」大事なこと》特集です。

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橋下 徹(はしもと・とおる)
元大阪市長・元大阪府知事
1969年、東京都生まれ。弁護士、政治評論家。2008年から大阪府知事、11年から大阪市長を歴任し、大阪都構想住民投票の実施や、行政組織・財政改革などを行う。15年に大阪市長を任期満了で退任。現在、テレビ出演、講演、執筆活動を中心に多方面で活動。『実行力』『異端のすすめ』『交渉力』『大阪都構想&万博の表とウラ全部話そう』など著書多数。

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(元大阪市長・元大阪府知事 橋下 徹)

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