「目立つ経歴は"眞子さまのフィアンセ"だけ」小室圭さんとの"NY暴走婚"は本当にうまくいくのか
プレジデントオンライン / 2021年9月15日 15時15分
■「結婚とは、まさしく相互の誤解に基づくものである」
小室圭と結婚が決まった秋篠宮眞子さんに聞いてみたいことがある。
あなたは両眼を見開いて小室圭という男を見ているか。結婚はいかなる羅針盤も発見したことがない荒海だということを覚悟しているか。
イギリスの詩人、オスカー・ワイルドは「結婚とは、まさしく相互の誤解に基づくものである」といっているが、その美しき誤解が解けたとき、あなたはどうするのか。
読売新聞(9月1日付)が「秋篠宮眞子さま年内結婚」と報じて以来、各メディアの凄まじい取材合戦が始まった。
特に、女性週刊誌や週刊文春、週刊新潮は、秋篠宮眞子さんに厳しい論調に終始している。
「暴走婚」(週刊文春9/16日号)「プリンセスはどこで道を踏み外してしまったのか」(週刊新潮9/16日号)「もはや眞子さまは皇室から“追放”されるかのようだ」(女性自身9/21日号)
それ以上に気になったのは、母親の秋篠宮紀子さんが9月11日の誕生日に、記者から寄せられた質問に文書で回答したが、内容がほとんど昨年と同じだったことである。
読売新聞の報道が出た後だったので、紀子さんの口から娘が結婚しますという言葉が聞けると思っていたが、空振りに終わった。
これが何を意味するのか。結婚はさせるが、私たち両親は、この結婚を決して認めていないという意志表示なのだろうか。
スケジュール的に切迫しているこの時期に、いまだに沈黙を守っている秋篠宮夫妻には、どういう腹積もりがあるのだろう。
いずれにしても2人の結婚は認められ、早ければ眞子さんの誕生日である10月23日前に、入籍、皇籍離脱となるのだろう。
■2人の結婚生活はいったいどうなるのか
私は秋篠宮眞子さんと小室圭の婚約延期のときから、2人の意志は固く、間違いなく結婚すると見ていた。
それが成就し、喜びに溢(あふ)れる2人の笑顔を見てみたいと思う。だが、週刊誌とはやや違った観点からではあるが、秋篠宮眞子さんと小室圭の結婚後について憂慮している。
当然のことだが、恋愛と結婚はまったく違う。冒頭書いたように、結婚前は相手のことを両眼を見開いてしっかり見ろ、結婚してからは片目をつぶれといわれる。
報道によれば、2人が出会ったのは国際基督教大学の3年、20歳のときだそうである。6月に交換留学の説明会で言葉を交わしたのがきっかけで、7月には初デートをしたという。
「“しっかり者のお姉ちゃん”とされていた眞子さまにとって、小室さんは甘えられる唯一の相手だった。眞子さまは交際開始から早い段階で結婚を意識され、その思いに小室さんも、すぐに応えられたのです」(秋篠宮家関係者)
眞子さんが英国留学しているとき、三菱東京UFJ銀行(当時)にいた小室圭が会いに行き、仲睦まじい様子が何度か報じられている。
■文春は「婚約前からマンションに何度も通っていた」
さらに週刊文春は、眞子さんは婚約前から横浜市北東部にある小室圭の2DKのマンションに何度も通っていたと、衝撃的な“事実”を報じている。
最初に訪れたのは眞子さんが英国留学を終えた後だという。
「女性は自らの両親にも、彼の紹介を済ませていた。彼からはすでにプロポーズを受けていたし、その後、英国に留学したときにも、彼は大型連休を利用して会いに来てくれた。帰国後、ようやく彼の自宅を訪れることができたのだ」(週刊文春)
交際を始めた翌年の2013年12月、小室圭は眞子さんに、こうプロポーズしたという。
「将来、結婚いたしましょう」
だが、留学から帰ってからは外で会うわけにはいかなくなった。
「人目を憚ったのか、お二人の逢瀬は“おうちデート”が多く、(中略)小室さんが秋篠宮邸に遊びに来るときは、眞子さまの部屋で二人きりで“おこもり”状態になることもあったそうです」(宮内庁関係者)
愛は順調に育まれていった。だが、小室圭の母親・佳代と元婚約者との金銭トラブルが報じられ、婚約が延期になる。小室圭は弁護士資格を取得するためにニューヨークへ行ってしまうが、毎日やり取りは欠かさなかったようだ。
■「自由に羽ばたきたい」という願望は秋篠宮家の教育方針か
週刊新潮で佳代の知人が、こう語っている。
「佳代さんは『圭と眞子さまは、いつもスカイプを使ってやり取りしています。圭は画面の眞子さまに“君はいつでも可愛いね”と話しかけているんですよ』とも自慢していました」
口の悪い週刊新潮は「さながらジゴロの口上」のようだと評しているが、それはともかく、小室圭がニューヨークへ行ってから3年以上、会話はできても、直にお互いが触れあうスキンシップは一切できていないのである。
普通のカップルなら、交際中に何度か諍(いさか)いを起こして別れたり、よりを戻したりしながらお互いをよく知るようになる。
だがこの2人には、そうした時間がないまま、眞子さんの思いだけが募っていったのではないだろうか。
多くの週刊誌が書いているが、眞子さんには昔から、籠の鳥のような皇室での生活から飛び出して、自由に羽ばたいてみたいという願望があったようだ。
それは、学習院ではなく国際基督教大学に進ませた秋篠宮夫妻の教育方針でもあったはずだ。 これは私の推測だが、秋篠宮が紀子さんと結婚するとき、さまざまな異論が宮内庁などから噴出し、苦労した経験が彼の中にあったからではないか。
こんな窮屈な皇室という身分から離れ、一人の人間として自由に生きてみたいという思いが秋篠宮の中に残り、子どもたちには自由を謳歌してほしいと考えた。そんな秋篠宮の教育方針が悪いと批判する向きもあるが、私は、その秋篠宮の思いは、眞子さんと佳子さんに確実に伝わっていると考えている。
■皇室から脱出するには結婚という選択しかなかった
眞子さんの願望を現実のものにするために、眞子さんと小室圭はだいぶ前から工程表を作っていたのではないかという見方がある。
女性自身(9/21日号)がこう報じている。
「息苦しい皇室での暮らしを抜け出して、自由に生きたい――。小室さんなら、その願いを叶えてくれるとお考えになり、プロポーズを受け入れられたのでしょう。8年前のプロポーズの時点から、お二人の“海外脱出計画”は始まっていたのです」(宮内庁関係者)
眞子さんは英国留学をはじめ海外に公式訪問などで赴き、英語に磨きをかける。一方、小室圭は、海外支店勤務の可能性がないとUFJを2年で辞め、パラリーガルをやりながら、海外で弁護士資格を取得しようと考えていたのではないか。
なぜなら、アメリカのビザ取得は年々難しくなってきている。弁護士資格を取り弁護士事務所に就職できれば、就労ビザ(最長6年)取得のハードルは下がり、眞子さんも配偶者ビザを取ることができるからだ。
「私をここから出して、自由な世界に連れていって」くれる人ならば、小室圭でなくても誰でもよかったとは思わないが、彼女が皇室から脱出するには、結婚するという選択しかなかったのである。
■「小室さんの入社依頼が断られていた」と報道
だが、恋愛は夢物語でいいが、生活は現実である。
彼女たちのニューヨーク新婚生活にはいくつもの障害があることが、これまでも報じられている。
愛情は溢れるほどあるから心配ないが、第1はカネの問題である。一部では、小室圭は弁護士事務所に就職が決まったという報道があったが、弁護士経験が全くないパラリーガルのような人間に大枚をはたくところはないのではないか。
年収2000万円程度ではないかといわれるが、税金も物価も高いニューヨークで余裕のある生活を送るには十分な額ではあるまい。
週刊朝日(9/28日号)は、アメリカの有名弁護士グループのA氏を引っ張り出して、小室圭からの入社依頼を断ったといわせている。
全米トップ100と呼ばれる大手弁護士事務所(ビッグロー)のパートナー弁護士Aがいうには、昨年の秋ごろある弁護士を通じて小室圭から「働かせてほしい」と、経歴書のようなものが送られてきたそうだ。
小室は、ニューヨークなど大都市で弁護士の仕事を探していて、ビッグローかミッドローでM&Aの仕事をやりたいと書いてきたそうだ。
だがAは、小室圭は弁護士になるために必要なJD(法務博士)コースに入らず、LLM(法学修士)のコースに入り、1年後にJDに編入していることを問題にしている。
■経歴で目立つのは「眞子さまのフィアンセという一点」だけ
「米国での就職活動は、2年生の終わりの夏休みで終わります。事務所のサマープログラム(インターン)で働き、その後よほどのことがない限り、その事務所からオファーを受けて就職します。どの事務所のプログラムに入れるかは、1年時の成績で決まります」
ビッグローのインターンはハーバードやエール、コロンビアといった有名大学から来る成績優秀者の中から絞っていくそうだ。
競争は熾烈だが、インターンに採用された学生には1年目から2000万円以上の給与が支払われるという。
その点、小室圭の経歴には目を見張るものがなかった。あるのは「眞子さまのフィアンセという一点」だけ。
M&Aを扱っている弁護士事務所の70%超はトップ100が扱っているので、小室圭はM&Aにこだわらないほうがいいともいっている。
眞子さんは約1億4000万円といわれる一時金を辞退するようだが、眞子さんが働いて家計を助けるという選択肢はあるのだろうか。
「若くて職歴がほとんどない場合、米国ではいきなりどこかに就職するというのは難しいです。インターンなどを経て、初めて同じスタートラインに立てます。眞子さまとはいえ、すぐに仕事というのは難しいのでは」(ニューヨーク在住のジャーナリスト津山恵子)
いいこともある。津山がいうには、アメリカでは小室圭には関心がないが、眞子さんを応援している人は多いというのである。メーガン妃の父親もトラブルメーカーだったが、「大事なのは本人」というアメリカ的な考え方からだが、眞子さんにとっては心強いだろう。
■眞子さまに降りかかる「さらに深刻な問題」
セキュリティーのための費用もバカにならない。
将来、秋篠宮が天皇になれば、天皇の長女であり、悠仁さんがなれば、天皇の姉君になる眞子さんにもしものことがあってはならない。そのための警護やセキュリティーを堅固にするための費用は相当なものになるようだ。
女性自身で、警視庁でSPを務め、現在は「身辺警護SP学院」で講師を務める伊藤隆太が、「一流の会社に依頼するとなれば、1人を1カ月間雇うだけでも100万円以上は必要です」といっている。
眞子さんには、成人してから年915万円の皇族費が支給されているそうだ。それが1億円ぐらいにはなっているのではないかと週刊新潮は推測している。
庶民にとっては大金だが、新居の購入や毎月のセキュリティー費用を考えれば、あっという間に吹っ飛んでしまう額であろう。
さらに深刻な問題は、トラブルメーカーの異名をとる母親の佳代が、横浜の家を出て、祖父とともにニューヨークへ移り住み、一緒に暮らすのではないかという「佳代問題」である。
小説やドラマによくあるが、マザコンの夫は、嫁姑戦争が起きると母親側につくことが多い。まして、母一人子一人で暮らしてきた小室圭にとって、母親は嫁さん以上に大切な人かもしれない。
■前途多難などとは言い表せないほど険しい道のりだが…
万が一、離婚という最悪のケースになっても、眞子さんは皇室に戻れない。バツイチとして、秋篠宮家の近くで住むといっても、世間のまなざしは厳しいことが予想される。
前途多難などという言葉ではいい表せないほど、秋篠宮眞子さんのこれからの人生は険しいと思わざるを得ない。
眞子さんという女性は、こうと決めたら梃子(てこ)でも動かない強靭で「烈しいご気性」(週刊文春)は持っていると思う。
だが、彼女が思い描いていた理想と現実の間に大きな齟齬(そご)が生じた場合、それに耐えられる靭(つよ)さを持っているだろうか。
とまあ、老婆心からいろいろなことをいってきたが、好きな人と一緒になるのだから、サンデー毎日(9/19日号)で森暢平成城大教授がいっているように、
「眞子さまと小室さん、逃げるは恥だが役に立つ。この絶望の国からNYに、はばたけ!」
と明るく送り出してあげるのがいいのだろうな。(文中敬称略)
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ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任する。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『編集者の教室』(徳間書店)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、近著に『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。
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(ジャーナリスト 元木 昌彦)
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