「明日から頑張ろう」と毎日決意している人に伝えたい"たった5秒のすごい方法"
プレジデントオンライン / 2021年11月4日 12時15分
※本稿は、るろうに『心理カウンセラーYouTuberが教える1秒で不安なくなる大百科』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。
■お金はあるけど、家族を失った大学教授
「もっとお金があれば、幸せになれるのに……」
そう思っている大多数の人へ。実際は、お金だけにとらわれないほうが幸せを感じやすくなるんです。
とある大学の教授だった40代男性のコガさんは、多くの優れた論文を世の中に出してきた著名な人でした。毎日日付が変わるまで研究室にこもり、土日出勤も当たり前で研究に没頭していました。
※プライバシーに考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。
お金には不自由ない生活だった反面、ずっと家族とはすれ違いの生活が続き、奥さんから「もう少し家にいてほしい」と言われていました。ですが、コガさんは奥さんの訴えを聞かず、さらなるお金を求めて休みなく仕事を続けました。
その結果、ある日コガさんが仕事から帰ると奥さんと子どもが家におらず、リビングのテーブルには奥さんの名前が書かれた離婚届が置かれていたようです。コガさんはお金を追い求めすぎた結果、大切な家族を失って深く後悔することになってしまいました。
■幸福度は「お金持ち<好きなことに時間を使える人」
たとえ高収入であっても、コガさんのようにあまり幸せを感じられなくなる人は珍しくありません。逆に、そこまで収入は多くなくても毎日家族と美味しいご飯を食べて休日は好きな場所に出かける、そんなことができる人はとても幸せそうに見えたりします。
とはいえ「そんなのは綺麗事で、やっぱりお金は必要じゃないか?」と思う人もいるでしょう。
ですが、カリフォルニア大学が「お金と時間どちらが大事だと思うか」や、「人生にどれだけ満足しているか」などの関連を調査したところ、たくさんお金を持っている人よりも好きなことに時間を使える人のほうが幸福度は高いと明らかになっているんです。
たとえ多くのお金を持っていても、使う機会がなければ幸せは感じにくくなります。だからお金に執着せず、楽しい時間を過ごせることを目指すほうが幸せになりやすいんです。
■人間は本来、サボりたがりな生き物
「ちょっとおなかに肉がついてきたから、そろそろジムに行って痩せなきゃヤバい!」
そう思っていても、休日になってもジムに行かず、ついスマホを見ながらゴロゴロしてしまうもの。
そんな自分に「ダメだって思ってても変われないんだよなぁ……」と自己嫌悪になっていませんか?
自分を責めるのはつらいですが、人間は本来サボりたがりな生き物なので、頑張れない時があっても仕方ないことなんです。
「現状維持バイアス」といって、人は本来変化が嫌いなのでつい新しいことをやるよりも今のままがいいと考えてしまうものなんです。
ダイエットしようと思っても「今年の夏は海に行って水着を着る予定もないしな……」とか「仕事で毎日疲れてるし、のんびり過ごしていたほうが明日からの仕事に集中できるよね」など、やらない理由を考えてしまう癖があるものなんです。
もちろん個人差はありますが、周りから「あの人はストイックだよね」と言われるようなすごい人だって、常にサボろうとする自分と闘っているものですし、他人には見せていないだけでつい怠けてしまうことだってあります。
だからあなただけがサボり癖のあるダメな人だと自己嫌悪に陥る必要はないんです。
■サボる自分を変えられる「5秒ルール」
ですが、「このままでは何もできないダメ人間のままだ……」と焦っている人もいるでしょう。そんな人のために、行動をとるためのちょっとしたコツを解説しておきます。
5秒ルール
これは何かを始めようとする時に「5・4・3・2・1・GO!」と数えてから始めるというテクニックです。人は何か始めようと思っても5秒たつと脳がやらない理由を考えてしまう傾向があります。
なので、脳に言い訳を考える時間を与えないように、5秒以内に行動に着手すればいいというわけです。
たとえば、冬の寒い日に早起きしなきゃいけないのにいつまでもベッドから出られなかったりしますよね。それなら、ベッドの中で「5・4・3・2・1・GO!」と数えてからガバッと起き上がってみると、スムーズにベッドから出やすくなります。
残念ながら、やる気は自然には湧きづらいものです。一方で、動機づけの研究では行動をすることによってやる気が出てきやすくなるということも分かっています。
痩せたいと思ってランニングをやろうとしても、1時間走ろうとしたらやる気が出にくいものです。ですが「5分だけでいいから走ってみよう」と思ってやってみると、「せっかくだからあと5分、10分」と続けられたりします。
■「嫌だな」は「離れたほうがいい」サインかもしれない
小さな頃に親や学校の先生から「嫌なことから逃げると逃げ癖がつくぞ」と言われたことがある人も少なくないでしょう。
この経験から「逃げる=悪いもの」と思ってしまいますよね。でも逃げるってそんなに悪いことなんでしょうか?
「嫌だな」と思うのは、自分の心が「そこから離れたほうがいい」と訴えているサインかもしれません。そのサインを見て見ぬふりをすれば、いずれ自分の心や体を壊しかねません。
この世の中に自分の心と体以上に大事なものはないはずです。
「一度逃げると、もう一生落ちこぼれになる」かのように言う人もいますが、人生は一度くらい逃げ出したところで終わるなんてことはありません。ブラック企業から逃げ出して、まともな会社に就職して幸せに働いている人は大勢います。
嫌なことから逃げるのは世の中から脱落する行為ではなく、自分を守るよりよい選択肢を取るための行動なんです。
■ホラー映画を観るのが好きな人も、ストレスになる人もいる
とはいえ、「他の人たちは我慢しているのに、自分だけ耐えずに逃げ出すなんて甘えじゃないか?」と思う人もいるでしょう。ですが、そもそも同じことを経験しても、それをストレスと感じるのかは人によって違います。
ホラー映画が嫌いな人にとってホラー映画を観ることはストレスに感じますが、ホラー映画好きな人にとっては何の苦でもありませんよね。
主観的なつらさは一つのモノサシで測れるものではありません。誰が何と言おうと自分にとってつらいものはつらいという自己判断でいいんです。
もちろん、逃げるよりも我慢をするほうがあなたにとってメリットが大きいなら頑張ればいいと思います。でも、あなたが今我慢している環境は本当にあなたのためになるのか、もう一度考えてみてください。
大してメリットはないけど、ただ逃げちゃいけないという思考にとらわれていたのだとすれば、早めに撤退しておくことをお勧めします。
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臨床心理士・公認心理師
大学院修了後、国立医療機関の精神科や保健センターで延べ3000件以上のカウンセリングを中心とするメンタルヘルスの支援を実施。地域の病院や民間団体の依頼を受けて講演会の講師にも従事。現在はフリーランスとして活動を行っている。これまでの経験から、働く人のメンタルヘルスに役立つ心理学の知識をSNSで配信している。2019年10月からYouTubeチャンネル「心理カウンセラー るろうに」で「ためになるメンタル系の情報」を発信し、現在チャンネル登録者数12万人。
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(臨床心理士・公認心理師 るろうに)
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