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ひろゆき「『好きなことで生きていく』を本気にすると、99.99%は人生の敗者になる」

プレジデントオンライン / 2021年10月9日 15時15分

2ちゃんねる創設者のひろゆきさん

「子供の人生がうまくいってほしい」と願う親は、どうすればいいのか。2ちゃんねる創設者のひろゆきさんは「僕が親ならば競争率が高くない分野で、子どもが苦にならないものを見つけてあげられるようサポートする。そのほうが楽しく暮らせる確率も高くなる」という――。

※本稿は、ひろゆき『僕が親ならこう育てるね』(扶桑社)の一部を再編集したものです。

■好奇心があると、努力を努力と感じなくなる

親は子どもの人生がうまくいってほしいと願うものですが、「うまくいく」の基準は人によって違います。

粛々と、でも失敗しないように生きていくことを「うまくいく」とする人もいますが、世間一般的には、ほかの人よりも優れた結果を出している人を指すことが多いです。そして、親がお金持ちな場合を除くと、うまくいく人の多くは「行動力」と「好奇心」の両方を兼ね備えています。

当然のことですが、「うまくいく」には、まず動き出さなければいけません。その行動力の源になるのが好奇心です。

好奇心があれば、興味のある分野を自分で追いかけるようになります。例えば、歴史に興味を持つ子どもは、何も言わなくても勝手に歴史の勉強をします。歴史に興味がない人からすれば勉強でしかないことも、好奇心があると、努力を努力とも感じずに勝手に勉強するようになるわけです。

■ユーチューバーはうまくいかない

では、子どもがユーチューバーに好奇心を持ったらどうするか?

2ちゃんねる創設者のひろゆきさん
2ちゃんねる創設者のひろゆきさん

正直、すでに有名人まで参戦している分野で、結果を出すのは難しいです。世間が興味を持っていなかった5年前ならいざ知らず、いまからユーチューバーになっても抜きん出て「うまくいく」可能性は低いと思います。

ただ、ここで気をつけなければいけないのが、怒ったり止めたりすること。子どもは本来、無理やり何かをさせなくても勝手に好奇心を持って遊びます。

それを怒られたり止められたりすると「好奇心を満たそうとすると親が怒る」と因果関係を勝手に理解し、無意識に好奇心を満たす行動を抑制するようになると思うのです。

たしかに、うまくいくための好奇心を育むには多くの人が実践することに興味を持つことではなく、多くの人が興味を持ってない分野に勝手に興味を持つことが必要です。ミーハーな親からはなかなか生まれないかもしれませんが、それでも頭ごなしに止めるのではなく、ある程度のゆるさを持った頑張りすぎない躾で、子どもの好奇心を見守るというのはスゴく大切なことなのではないでしょうか。

お金持ちでない親を持った子どもにとって、好奇心と行動力は「人生がうまくいく」ためには重要な要素です。親が「興味を持てない」「嫌い」とか「周りと違うから」という理由で、子どもの好奇心や行動を妨げないようにしたほうがいいのです。

■「好きなことで生きていく」99%は負け組になる

「好きなことで生きていく」というフレーズが流行っていますが、最近この言葉が独り歩きしている気がします。

単に面倒くさい勉強や、やりたくもない仕事から逃げる言い訳として「好きなことで生きていく」を使っていて、高卒の親が「自分はなんとかなったから子どもも大丈夫」と時代の変化がわかっていないパターンや、大卒なだけに高卒のハンデに気づいていないパターンで、子どもを大学に進学させなくていいと考える人がいます。

そもそもスポーツ選手と芸能人以外では、社会的地位のある人のほとんどが大卒です。生涯賃金も高卒と比べて4000万円近く多いのが現実です。もちろん、子どもが夢を持って好きなことを仕事にしたい、と考えるのは悪いことではありません。

しかし例えば、好きな野球だけを続けても、将来プロ野球選手になれるのはごく少数です。2016年の小学生野球少年は推定18万人という調査がありますが、プロ野球の1軍登録選手は12球団で348人。つまり、プロ野球選手になれるのは1000人に約2人で、活躍できる選手ともなれば1万人に1人です。99.99%の人は「好きなことで生きていく」ことはできない敗者として人生を歩むことになります。

「好きなことで生きていく」がすべて間違いとは思いませんが、努力ではどうしようもない才能や遺伝が必要な分野に、「好き」という理由だけで邁進するのは間違っていると思うのです。

■競争率が高くない分野で、苦にならないものを見つけてあげる

ただ、「好きなことで生きていく」ことが成立するパターンもあります。それは「ほかの人が苦だと思うことを苦に思わない」ことです。

2ちゃんねる創設者のひろゆきさん
2ちゃんねる創設者のひろゆきさん

例えば、趣味がプログラミングのプログラマーは、休日も自宅でパソコンと向き合い新しい技術を試します。自然と技術力が向上し、「好きなこと」で給料も高くなっていくわけです。

ひろゆき『僕が親ならこう育てるね』(扶桑社)
ひろゆき『僕が親ならこう育てるね』(扶桑社)

好きなことがゲームならプロゲーマーではなく、ゲーム開発者に。運転が好きならF1ドライバーではなく、トラックの運転手に。といった感じで、「好きなこと」や「やりたいこと」だけではなく、「ほかの人に比べて苦にならない仕事」を見つけると、気楽にお金がもらえると思うのです。

メディアが取り上げるのは有名人やスポーツ選手ばかりなので「好きなことで生きていく」競争率の高い世界ばかりがクローズアップされて勘違いしがちですが、そには確実に勝者と敗者が存在します。

僕が親ならば競争率が高くない分野で、子どもが苦にならないものを見つけてあげられるようサポートします。そのほうが楽しく暮らせる確率も高くなるわけですから。

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ひろゆき(ひろゆき)
2ちゃんねる創設者
本名は西村博之。1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、近著『僕が親ならこう育てるね』(扶桑社)ほか『無敵の思考』『働き方 完全無双』(大和書房)、『論破力』(朝日新書)などがある。

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(2ちゃんねる創設者 ひろゆき)

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