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「これからお金持ちになりたいなら農家を目指すべき」ひろゆきがそう断言する理由

プレジデントオンライン / 2021年10月11日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Rawpixel

これから将来性の高い業種はなにか。2ちゃんねる創設者のひろゆきさんは「狙い目は農業と観光業だ。農業の成功事例は表にあまり出ないが、実はごろごろ転がっている。また、観光業界はパンデミックで落ち込んだが、外国人がお金を落としたくなるスポットはまだ日本にたくさんある」という――。

※本稿は、ひろゆき『ひろゆきのシン・未来予測』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです。

■「僕の仕事に未来はありますか?」

社会がどんどん不安定になっていく中で、大学生や若手の社会人は漠然とした不安に襲われていることでしょう。

僕のところにも「今タクシードライバーをしているのですが、将来性はありますか?」「出版社志望の就活生なのですが、出版業界は今後やばいですか?」といった質問がものすごくたくさん来ています。

ただ、半導体メーカーは将来有望とか、地方銀行は厳しいといった、どこの転職サイトにも書いてあることを言っても面白くないので、“意外と”将来性のある業種を紹介したいと思います。

■成功したければ「農家」になれ⁉

僕が注目しているのが「第一次産業」です。

農業・漁業・林業といった第一次産業は「すでに終わった業界」みたいに捉えられている節がありますが、人間が生きていく以上、絶対になくならないので、これからも有望だと考えていいでしょう。

第一次産業の現状について伝えるテレビ番組などは「うまくいっている人」ではなく「困っている人」に焦点を当てるし、見る側もそれを喜ぶ傾向にあるので、みんな正しく理解できないのです。

たとえば、「後継者不足」というテーマはその典型です。

東北地方のある村に、長く続いた西村牧場というのがあったとしましょう。そこの長男ひろゆきが「僕は都会に出る」と継がなかったら、西村牧場はなくなります。そして、それを「現代の悲劇」としてテレビは放送します。

でも、実際にはどこかが買い取って牧場経営は続いていたりすることがほとんどです。むしろ、大手資本が入って、より活性化していることすらあります。

逆に、小さな力で新しい成功を収めやすいのも第一次産業です。

東日本大震災による原発事故の被害に遭った福島県浪江町で、町の再生のためにトルコギキョウの栽培を始めた女性がいます。

そのトルコギキョウは品質のよさから市場で高く評価され、今は家族経営で手取り年収1000万円を超える経営モデルを構築するまでになっているそうです。

しかも、地方ですから家賃などの生活費は都心よりはるかに安く、非常に豊かな暮らしができるでしょう。

こうした成功事例は、農業はじめ第一次産業にはごろごろ転がっています。

ただ、それは情報として流れてきません。多くが個人事業主で発信の場がないし、そもそも「自分は儲かっている」などとあえて言って余計なやっかみを受けたくないからです。

■観光業は「必ず復活する」

もう一つは「観光業」です。

僕はコロナ禍以前、著書やインタビューなどで「観光業は将来性がある」と伝えてきました。というのも、日本が貧乏になれば、相対的に外国人はお金持ちになって「物価の安い」日本でお金を落としてくれるからです。

しかし、ここ最近は「観光業が伸びると言っていましたが、さすがにもう厳しいですよね?」と聞かれます。

たしかに、今はまだコロナの影響が大きく、観光業はどこもかなり苦労しています。でも僕はこのパンデミックを踏まえても、「観光業は期待できる」と考えています。

幸いにも、日本には外国人がお金を落としたくなるスポットがたくさんあります。

たとえば、京都のお寺や町並みは京都にしかないもので、「写真ではなく本物を見たい」という人が世界中にたくさんいます。そういう人たちが京都を訪れ、高級旅館に泊まり、高いレストランで食事をし、お土産をどんどん買ってくれる日が、そう遠からず来るでしょう。

2019年、3月27日の夕暮れ時の八坂の仏塔、京都
写真=iStock.com/Eloi_Omella
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Eloi_Omella

エジプトがピラミッドなどの遺跡観光でいまだに外国人を呼んでいるように、歴史的価値を持つ観光地は千年単位で栄えます。そういう観光地の周辺は、今後再び活気を取り戻していくでしょう。

■とりあえずIT系に入っておけ

しかし、大学を出ていきなり農業などを始めるのはハードルが高いし、観光業もしばらくは厳しい状態が続きそうです。

そこで、意外性はまったくないですが、今の大学生にアドバイスするならば、やはりIT系の企業に入っておくことをすすめます。

できれば大手のほうがいいですが、サイバーエージェントや楽天などに新卒で入れるような人は、すでに多くの応募者の中から選ばれるポテンシャルを持っているわけで、人生であまり困ることはないはずです。

そうではない、ごく普通の大学生の場合、大手ではなくてもIT系の企業で仕事をしていれば、そのスキルを海外でも生かせます。

日本人の給料はどんどん下がり続けているので、外国に行けば同じ仕事をしてもより高い給料がもらえます。つまり、日本以外の国に行っても稼げるスキルを身につけておけば有利だということです。

■お金を楽に稼ぐ方法

僕はかねてより、人はお金がなくても幸せになれると思っています。お金を稼ぐために毎日つらい思いをするなんてナンセンス。逆にいうと、お金を稼ぐならなるべく楽できる方法を考えるべきです。

お金を稼ぐ方法は三つ。

1 自分で働く
2 お金に働かせる
3 機械に働かせる

1の「自分で働く」というのは、自分の時間と体力を使うわけで楽はできません。

2の「お金に働かせる」は、投資のようにお金でお金を増やすわけですが、そもそも元手となるお金がない人にはできません。

となると、お金持ちじゃない人が楽に稼ごうと思ったら、3の「機械に働かせる」しかないわけです。

昔は個人には難しかったこの方法も、今では誰にでも可能なものとなりました。

実際、株式の自動売買ツールを使って利益を出している人もいますし、2ちゃんねるの書き込みを自動でまとめるサイトをつくって、広告収入を得ている人もいます。

ちょっとした知識とアイデアがあれば、自分で手を動かさなくてもお金を稼ぐことができるのです。

■プログラミングスキルがあれば食いっぱぐれない

楽して稼ぐために、プログラミングスキルを身につけるのは極めて有効です。

僕自身、学生時代に仲間といろいろやってみて、「プログラミングができてウェブページがつくれたら食いっぱぐれがないな」とわかり、そのスキルを磨きました。

今でも、プログラミングができるのにまったく仕事が見つからない人など、ほとんど見たことがありません。

とくに、「アプリ開発」は個人で比較的簡単に行えます。アプリはウェブサービスと異なりストアで見つけてもらえ、気楽に買ってもらえます。大儲けとまではいかなくとも、ちょこちょこ稼いでいる人はたくさんいます。

これが英語圏だと、人件費が安い国のエンジニアと競争になって負けてしまうことも多いのですが、日本語の壁のおかげで競争も激しくありません。

今のところ、個人でアプリをつくっている日本人エンジニアの数はあまり多くないので、しばらくは稼げるでしょう。

プログラミングというと、何かすごく難しいことだと感じるかもしれませんが、中学の数学がわかるくらいの学力があれば十分です。

ただ、プログラマーはとにかく難しく表現したがります。なかには、素人にはチンプンカンプンの専門用語を使ってマウンティングしてくる人もいるでしょう。でも、それで躊躇する必要なんてありません。

プログラミングを早く自分のものにするコツは、優れたものをマネすること。

それから、わからないことは人に聞くこと。

独学で頑張ろうとすると、大切なことと本当はどうでもいいことの区別がつかないので、最短の道を通れません。詳しい人に聞くことで、「ああ、ここにはこだわらずにスルーしていいんだな」ということがわかります。

■パソコンを配りまくります

もう一つ、プログラミングを身につけるためには、小さいうちからパソコンに触れておくのも大切です。パソコンでゲームをしたり、文章を書いたりした経験があれば、プログラミングの学習効率は高まります。

そこで、僕は子どもたちがパソコンに触れる機会を増やすための活動を始めました。児童養護施設にパソコンを寄付するプロジェクトです。

児童養護施設には、子どもたちが自由に使えるパソコンがなく、社会に出てはじめてパソコンに触れたという子も多くいます。そうした子たちはなかなかプログラミングを学ぼうとは思えないでしょう。

ひろゆき『ひろゆきのシン・未来予測』(マガジンハウス)
ひろゆき『ひろゆきのシン・未来予測』(マガジンハウス)

だから、児童養護施設に無料でパソコンを配ることで、プログラミングを学ぶ子を増やすきっかけになるのではないかと考えたのです。

僕が親にしてもらったことで、今でも感謝しているのは、小学生のときに誕生日プレゼントで「MSX」という家庭用パソコンを買ってもらったことです。このパソコンを使っていろいろ遊んでいたことが、プログラミングのスキルを身につける下地になりました。

プログラミングができれば、僕のように、フリーランスになったり、海外で働いたり、さまざまな選択肢が手に入ります。

子どもたちがパソコンに触れるきっかけをつくって、その中から未来のプログラマーが生まれてくればいいなと思っています。

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ひろゆき(ひろゆき)
2ちゃんねる創設者
本名は西村博之。1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、近著『僕が親ならこう育てるね』(扶桑社)ほか『無敵の思考』『働き方 完全無双』(大和書房)、『論破力』(朝日新書)などがある。

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(2ちゃんねる創設者 ひろゆき)

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