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「給料が低すぎる」と嘆く人が転職や副業を考える前にまずやるべき"簡単なこと"

プレジデントオンライン / 2021年10月20日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/GF days

「給料が低すぎる」と愚痴をこぼす人がいる。歯科医師で執筆活動も行う井上裕之さんは「まずは会社の人事評価制度を知ること。転職を考えるのはそれからでいい」という——。

※本稿は、井上裕之『人生を自由にしてくれる本当のお金の使い方』(あさ出版)の一部を再編集したものです。

■人事評価制度を理解せずに、理想の給料を得るのは難しい

先日、ある男性(Aさん)から、次のような質問をいただきました。

【Aさん】会社の給料が安くて困っています。高い給料をもらうには、どうしたらいいでしょうか? あまり給料が上がらないようなら、転職も考えているのですが……。

【井上】Aさんの会社には、人事評価制度や賃金テーブルはありますか?

【Aさん】あると思います。

【井上】あるのなら、給料や賞与がどのようなステップで上がるのか、きちんとしたルールが決められている、ということですよね。

【Aさん】そう……ですね。

【井上】ルールがわかれば、どう働けば給料が上がるのか、そのヒントが見えてくるのではありませんか? ルールを知らずして給料アップを望むのは難しいと思います。

成果を上げているのに評価が低い、ルールを守っているのに給料が上がらないのであれば、転職も視野に入ります。自分の能力を正当に、公平に評価してくれる会社に移ったほうがいいでしょう。

ですが、会社が人事評価制度を正しく運用しているにもかかわらず、「その内容を理解していない」=「どうすれば給与、賞与が上がるのかを理解していない」としたら、Aさんにも非があります。

「給料が上がっていない」のは、「満足できるほどアップしていない」だけであって、会社の規定どおりの昇給額かもしれません。あるいは、Aさんの努力の方向性が間違っている可能性があります。

「給料が安い」と嘆きながら、「人事評価制度を理解していない」「給与明細を見ていない」のでは、「理想とする給料」(自分が手にしたい給料)を受け取るのは難しいのではないでしょうか。

■ルールを知った上でキャリアをどうするか判断する

「うちみたいな小さな会社には、評価基準なんかないよ。社長が鉛筆なめなめして決めているだけだから」

たしかに中小企業の中には、人事評価基準や賃金テーブルがない会社もあるかもしれません。ですが、明文化されていないだけで、社長の頭の中にはあるはずです。

私なら、社長、あるいは上司に、こう聞きます。

「社長は、どういう社員を求めていますか?」
「社長は、どういう社員を評価しますか?」

そして、回答に納得したのなら、あとは社長の期待に応える働き方をするでしょう。

自分の理想とする給料を受け取るには、どんなスキルを身につけ、どんな成績を残せばいいのか。その条件を確認し、そこから逆算して仕事に取り組めば、給料に反映されるはずです。

社長の期待に応えているのに給料に反映されないのであれば、そのときに「転職」を考えます。

「少しでも高い評価を得たい」のであれば、仕事で得られるお金に大きな関心を持つべき。

「給料が上がらない」という不満があるのなら、会社のルールを知るのが第一。

ルールを知った上で、今の会社で頑張るのか、別のキャリアを考えるのか判断すればいいのです。

お金は、仕事の対価です。良い仕事をして、会社やお客様から評価されれば、それだけの給料を手にすることができるでしょう。

■本業以外の仕事を持つ3つのメリット

ただ最近では、会社勤めのビジネスマンでも、本業以外に仕事を持ち収入の口を一つに絞らない働き方も増えてきました。

かくいう私も本業は歯科医師ですが、本業のかたわらで、本の執筆、数々の講演会、コーチング、コンサルティングなどを行っています。

職種、業種こそ違いますが、そのすべてが、「多くの人が最高の人生を送れる手助けをする」という目的につながっています。

また、本業以外の仕事に携わることは、「より多くの人に貢献できる」「患者様以外の役に立つ」と同時に、お金の入り口を増やす(お金の使い道を増やす)ことにもつながっています。

私にとって、本業以外の仕事を持つメリットは、3つあります。

【本業以外の仕事(副業)を持つ3つのメリット】

多くの人に貢献できる

たとえば出版は、国内外を問わず、多くの人に情報を届けることが可能です。

本という資産は、私が死んだあとも残り続け、後世にも影響を及ぼすことができます。

お金の入り口が増える

ビジネスが増えれば、それだけお金の入り口が増えます。お金が増えれば、これまで以上に自己成長と社会貢献にお金を使うことができます。

収入源を増やすことで、経済的、社会的なリスクを減らすことも可能です。

本業の価値が増す

出版や講演活動で得た成果は、「いのうえ歯科医院」への信頼として還元されています。

私は、すべての物事を「歯科医師」という軸とリンクさせて考えています。

私にとって歯科、出版、講演、コーチング、コンサルティングは「別々のもの」ではなく、すべて本業と結びついているため、相乗効果が図れます。

このように本業と副業を独立して見るのではなく、関連づけて見るようにすると、思考の幅、行動の幅を広げることができます。

■収入のための副業では長続きしない

では、副業を成功させるにはどうすればいいでしょう?

ポイントは、次の「3つ」です。

①時間を上手に管理する

副業をはじめる場合、「時間をどのように配分するのか」が課題です。

「優先順位を決める」「やらないことを決める」「スキマ時間を効率的に活用する」など試行錯誤をしながら、本業と副業のベストバランスを見つけましょう。

副業と本業を同時進行させられるようになったとき、自分自身の能力は確実にアップしています。

②好きなことを仕事にする

やりたくないことは副業にしない。好きなことを副業にする。

本業が終わったあとやオフを使って仕事をするのですから、「楽しいこと」「好きなこと」「ワクワクすること」でないと続きません。

③「お金のため」だと割り切らない

「収入を増やすため」という目的だけだと、短期的、一時的な利益につながることはあっても長期的、安定的な利益にはつながりにくいと思います。

独立行政法人労働政策研究・研修機構が2018年に発表した、『多様な働き方の進展と人材マネジメントの在り方に関する調査』では、副業・兼業を望む理由として(複数回答)、

「自分が活躍できる場を広げたいから」
「さまざまな分野における人脈を構築したいから」
「組織外の知識や技術を積極的に取り込むため」

など、収入増加を目的としない回答を選択した人が各30%以上いました。

自分がその仕事をする「収入以外の目的」を明確にしておくと、将来に向けたキャリアアップにも役立ちます。

スーツを着た人と時計のイメージ
写真=iStock.com/bee32
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/bee32

■二兎でも三兎でも追うべき

「二兎を追う者は一兎をも得ず」(2つの物事を欲張ると、どちらも失敗したり、中途半端に終わったりする)のことわざもあるように、多くの人は、チャレンジする選択肢が2つある場合、どちらか一方に絞りたがります。

井上裕之『人生を自由にしてくれる本当のお金の使い方』(あさ出版)
井上裕之『人生を自由にしてくれる本当のお金の使い方』(あさ出版)

ですが、本当にやりたいのであれば、両方にチャレンジすべきと私は考えます。

誰か(勤務先)に迷惑をかけたり、自分に無理を強いることがなければ、二兎でも、三兎でも、四兎でも、チャレンジすべきです。

人間の可能性は、ひとつのことしかできないほど小さいものではありません。

私がそうであるように、両立できます。「二兎を追う者は、二兎を得る」ことも可能です。

今は本業と、それ以外の「自分のやりたいこと」(=副業)を同時にできる世の中になってきています。

やりたいことを同時追求する人は、自分のポテンシャルを信じている人である。

私はそう考えています。

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井上 裕之(いのうえ・ひろゆき)
いのうえ歯科医院理事長
歯学博士、経営学博士、東京医科歯科大学非常勤、インディアナ大学客員講師など国内外7大学の役職を勤める。世界初のジョセフ・マーフィー・トラスト公認グランドマスター。ベストセラー『「学び」を「お金」に変える技術』(かんき出版)、『本物の気づかい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書多数。

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(いのうえ歯科医院理事長 井上 裕之)

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