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現役東大生249人が支持「これだけは読ませて損はない」わが子の頭がよくなるマンガ16作品

プレジデントオンライン / 2021年10月20日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/ranmaru_

東京大学の学生は子供時代にどんなマンガを読んだのか。「プレジデントFamily」編集部のアンケートに協力した現役生249人から特に支持された16作品を紹介しよう。文学部4年でライターの布施川天馬さんは「僕に思考力の基礎がついたのはマンガのおかげ。絵があるので頭に入りやすく、知的好奇心も広がる」と断言する――。

※本稿は、『プレジデントFamily2021秋号』の記事の一部を再編集したものです。

■東大生が断言「これだけは読ませていいです」頭がよくなるマンガ

子供のころから、家族でマンガを愛読していたという現役東大生ライターの布施川天馬さん(文学部4年)。思考力の基礎がついたのはマンガのおかげだそうだ。

「マンガを読めば知識が広がりますし、得た知識はその後の勉強の裏付けになります。例えば日本のマンガの人名は、英語が語源になっていることが多いですから」

上記のマンガは、東大生アンケートによりおすすめされたもの(2021年3月、「プレジデントFamily」編集部が東大生249人にWEBアンケートを実施した結果より作成)。布施川さんが特に勉強に役立ちそうだと思ったのは次のタイトルだ。

「『源氏物語』をマンガ化した『あさきゆめみし』は古典に、『はたらく細胞』は人体の基礎に役立ちそうですね。『キングダム』は中国の春秋時代を描いた作品ですが、歴史に興味を持つきっかけづくりによさそうです。200巻まである長寿マンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』もいいですね。こち亀は電気自動車を造ってみたり、せっけんを手作りしてみたり、テクノロジー系の時事ネタが紹介されているのでいいと思います」

そもそもマンガのよさは「絵で補足されていること」という。

「科学について知ろうとしたとき、本よりもマンガのほうが、絵の補足があるので内容が頭に入りやすい。知的好奇心を広げるきっかけにはちょうどいいでしょう」

マンガで国語力を上げるなら、「どうだった?」と感想を聞くといいという。

「うちの親もよくしてくれましたが、子供にストーリーを語らせるのは要約のよいトレーニングになります。『面白かった』ですませず、どんなストーリーで、どこが面白かったか、踏み込んで聞いてみるといいでしょうね」

■東大生249人「これは読ませて損はない」マンガ1~5(全16作品)

●ヒトの体内で起こっていることを擬人化

■『はたらく細胞』

清水 茜 講談社

ウイルスが体内に侵入したときやケガをしたときに、体の中で白血球や赤血球などが活躍する様子を擬人化して描いたマンガ。「免疫の話などがとてもわかりやすくコミカルに描かれている」(理科二類1年)、「人体の勉強が自然にできる。生物に興味がある子におすすめ」(薬学部2年)

清水茜『はたらく細胞』(講談社)
清水茜『はたらく細胞』(講談社)
●正義とは何かを考えるきっかけに

■『ブラック・ジャック』

手塚治虫 秋田書店

無免許の天才外科医が活躍する医療マンガ。「ブラック・ジャックなりの正義と自分の価値観を比較するだけでも楽しめる」(理科一類2年)

手塚治虫『ブラック・ジャック』(秋田書店)
手塚治虫『ブラック・ジャック』(秋田書店)
●面白いと思った子は言語学に向いている!?

■『ヘテロゲニア リンギスティコ〜異種族言語学入門〜』

瀬野反人 KADOKAWA

「魔界」を調査する新人言語学研究者の日常と苦悩を描く。「文化人類学的な異文化交流が描かれているので、多様な価値観を認める重要性を学べます」(教養学部3年)

瀬野反人『ヘテロゲニア リンギスティコ〜異種族言語学入門〜』(KADOKAWA)
瀬野反人『ヘテロゲニア リンギスティコ〜異種族言語学入門〜』(KADOKAWA)
●雑学や時事ネタが満載

■『こちら葛飾区亀有公園前派出所』

秋本 治 集英社

警察官の両津勘吉が、周辺の人たちと繰り広げるギャグマンガ。単行本200巻はギネス世界記録に認定されている。「時事ネタが多く、40年にわたる社会の変化を実感できるのは貴重。雑学が豊富で、さまざまな分野に興味を向けるきっかけになる」(農学部2年)

秋本 治『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社)
秋本 治『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社)
●百人一首が身近に感じられる

■『ちはやふる』

末次由紀 講談社

小倉百人一首競技かるたをテーマに、主人公たちが熱いドラマを繰り広げる青春成長ストーリー。実際に、このマンガを読んだのがきっかけで、競技かるたを始めた東大生も。「百人一首や和歌など、古典が身近になります」(文科三類1年)

末次由紀『ちはやふる』(講談社)
末次由紀『ちはやふる』(講談社)

■東大生249人「これは読ませて損はない」マンガ6~11(全16作品)

●化学式や化学現象の解説が詳しい

■『Dr.STONE』

稲垣理一郎 集英社

世界中の人間が石化した時代から数千年後を舞台に、石化から復活した高校生たちがパンをつくったり、携帯電話をつくったりして新たな文明をつくり上げるSFファンタジー。『少年ジャンプ』で連載中。「ゼロから科学の力で文明をつくり上げていくというマンガです。化学や物理の勉強になります」(理科二類2年)

稲垣理一郎『Dr.STONE』(集英社)
稲垣理一郎『Dr.STONE』(集英社)
●トリックで論理的思考が身につく

■『名探偵コナン』

青山剛昌 小学館

あることをきっかけに小学生になってしまった高校生名探偵が難事件を解決する物語。「多様な事件のカギには、膨大な知識が入っています。さらには、トリックを追う論理的思考力もつきます。なにより、推理のセリフが長く、マンガを読んでいるだけで読解力が身につく」(文科三類2年)

青山剛昌『名探偵コナン』(小学館)
青山剛昌『名探偵コナン』(小学館)
●中国春秋時代の背景がわかる

■『キングダム』

原 泰久 集英社

紀元前、古代中国の春秋戦国時代末期を舞台に、主人公が天下を目指す。「史実に関して厳密性も追求されており、中国史に興味を抱くきっかけとなりうる」(文科三類1年)、「漢文の背景理解に役立つ」(理科二類1年)

原 泰久『キングダム』(集英社)
原 泰久『キングダム』(集英社)
●古典作品を読む予備知識がつく

■『あさきゆめみし』

大和和紀 講談社

平安時代に成立した紫式部が書いた『源氏物語』をマンガ化。「登場人物やストーリーをおさえられる」(文科一類1年)、「古典の世界が身近に感じられる。先取りに役立つ」(理科二類2年)

大和和紀『あさきゆめみし』(講談社)
大和和紀『あさきゆめみし』(講談社)
●勉強に役立つ名言が印象的

■『暗殺教室』

松井優征 集英社

生徒全員が暗殺者、標的は担任教師、という設定で展開されるギャグマンガ。「勉強の仕方がわかる」(文科三類1年)

松井優征『暗殺教室』(集英社)
松井優征『暗殺教室』(集英社)
●世界の国々を擬人化

■『ヘタリアWorld☆Stars』

日丸屋秀和 集英社

イタリアやドイツ、日本などそれぞれの国を一人の人間に見立てたコメディー。その国の人たちの気質や歴史上の偉人たちが楽しく学べる。「内容がシンプルに面白いし、その国ごとのイメージがつかみやすくなり、世界史が楽しくなります」(理科二類1年)

日丸屋秀和『ヘタリアWorld☆Stars』(集英社)
日丸屋秀和『ヘタリアWorld☆Stars』(集英社)

■東大生249人「これは読ませて損はない」マンガ12~16(全16作品)

●読めば勉強へのモチベーションアップ

■『ドラゴン桜』

三田紀房 講談社

主人公の弁護士が、落ちこぼれ生徒を東大合格に導く受験サクセスマンガ。「勉強に対する姿勢を学ぶことができる」(薬学部2年)

三田紀房『ドラゴン桜』(講談社)
三田紀房『ドラゴン桜』(講談社)
●理科系の興味が広がる

■『鋼の錬金術師』

荒川 弘 スクウェア・エニックス

産業革命のヨーロッパを舞台に、錬金術をテーマに扱ったマンガ。「ファンタジーだけど、科学を融合しているので理科系の興味が広がります」(農学部3年)

荒川 弘『鋼の錬金術師』(スクウェア・エニックス)
荒川 弘『鋼の錬金術師』(スクウェア・エニックス)
●仏教やキリスト教の入り口に

■『聖☆おにいさん』

中村 光 講談社

ブッダとイエスが東京の立川のアパートで暮らすコメディーマンガ。「クスっと笑えるシュールなギャグで、宗教学に接する入り口になる」(布施川さん)

中村 光『聖☆おにいさん』(講談社)
中村 光『聖☆おにいさん』(講談社)
●歴史への興味が湧く

■『三国志』

横山光輝 潮出版社

中国の三国時代をベースにした歴史書をマンガ化。「ドラマチックな物語にひきこまれ、自然に歴史に興味を持つようになります」(文科二類1年)

横山光輝『三国志』(潮出版社)
横山光輝『三国志』(潮出版社)
●哲学的な考えが学べる

■『火の鳥』

手塚治虫 講談社

その血を飲めば永遠の命が得られる火の鳥を物語の中心に、古代から未来まで壮大なスケールで描かれる人間ドラマ。「哲学的主題を子供でも感じ取ることができると思うのでおすすめ」(文科一類2年)

手塚治虫『火の鳥』(講談社)
手塚治虫『火の鳥』(講談社)

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布施川 天馬(ふせがわ・てんま)
現役東大生ライター
現役東大生ライター。世帯年収300 万円台の家庭に生まれ、金銭的余裕がない中で東京大学文科三類に合格した経験を書いた『東大式節約勉強法 世帯年収300万円台で東大に合格できた理由』の著者。最新刊は『東大式時間術』。

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(現役東大生ライター 布施川 天馬 文=池田純子)

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