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月100万以上稼ぐコンサルが「稼ぎやすく成功しやすい」と結論づけた副業選びの最適解

プレジデントオンライン / 2021年11月29日 10時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/samxmeg

副業を始めるならどのような仕事がいいか。放送作家でコンサルタントの野呂エイシロウさんは「本業の専門スキルをいかした個人事業をするのが最適解だ。本業との相乗効果が高く、なにより自信を持って取り組める」という――。

※本稿は、野呂エイシロウ『副業は、自己PRがすべて。』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

■副業ではなく“複業”を目指す

「副業」というと、どうしても小さなスケールで考えてしまいがちです。

例えば、本業での月収が30万円に対し、副業は5万円〜10万円程度のイメージを持ってはいませんか? ですが、実際に副業で成功している人は、本業と同等、あるいは2倍、3倍と稼いでいることも珍しくありません。

そうなると、副業というより“複業”であって、どちらが本業というわけでもなくなるのです。会社員の人は、給与と同程度に稼いでいる自分のビジネスがあれば、仮にリストラにあっても生活に困ることはありません。

もうひとつの仕事を持つことの価値は、「小遣い稼ぎ」や「たくさん儲ける」という以上に、収入源を複数持つことによる「リスクヘッジ」なのです。この感覚は、一見、不安定に思えるフリーランスで仕事をしている人は強く実感していることです。

会社員だと給与しか収入源がなく、1本のロープで自分を支えているようなものです。そのロープが半永久的に切れることのないものならいいですが、先に述べたように、いまは大企業の太いロープさえほころびが見えています。万が一切れてしまえば、谷底に真っ逆さまです。

ですが、フリーランスで個人事業をはじめ、様々な企業からの細い収入源をたくさんつくると、1本1本のロープは細くとも、まるでネットのような安定感を生み出すのです。

社会情勢の変化によって取引先が潰れても、仕事で失敗して取引契約を解除されても、あるいは、我慢できない不義理をされて自分から仕事を絶っても、まだいくつも収入源があれば安心して仕事を続けることができます。

会社員の副業だってそれと同じことです。給与は1社からしか支払われませんが、個人事業主として行う副業では、いくつもの会社や個人が収入源となります。

それが、変動の大きないまの時代に安定的な収入を確保する手段となるのです。

■副業選びのシンプルな「最適解」

では、あなたにとって最適で、稼げる副業のあり方について考えてみましょう。

僕の結論は明確です。

「副業は、本業で磨いた専門スキルを活かした個人事業をする」

これが、もっとも稼ぎやすく成功しやすい最適解です。

「副業の見つけ方」というと特別なことのようですが、要は「仕事探し」です。同じ仕事探しでも、例えば転職活動ならなにを基準に転職先を探すでしょうか?

転職サイトを見ながら、

① まず「自分の経験職種でできそうな仕事」を探す
② 仕事内容をチェックする
③ 待遇や給与をチェックする

そうして、いくつか候補を立てて、より具体的に検討していくのではないでしょうか。つまり、基本は「自分のやれることで、より条件のいい仕事」を探すわけです。

副業も同じ考え方だと思います。スキルの面でも割ける時間の面でも、いま自分にできることでより高い稼ぎを得られる方法を考えていくのです。その点では、これまでの本業で磨いてきた専門スキルなら、もっとも自信を持って価値を提供できるはずです。

そうはいっても、本業で会社員をやっているのなら収入の基盤はあるので、まったく新しい仕事にチャレンジしやすいことも事実です。また、専門スキルを活かした新しい働き方を見つけ出すこともできるはずです。

自分にとっていい副業のあり方を見つけるために、いろいろな稼ぎ方を知り、副業に対する考え方を深めていきましょう。

■アルバイトは時給以外の価値を求めるならアリ

副業選びにおいて、多くの人が選ぶのが「アルバイト」です。すぐにはじめられるし、働き方もマニュアル化されていて、あまり悩むことなくはじめられるのはメリットかもしれません。

ただし、副業はあなたが持つスキルや知識を会社の外で活かすことで、被雇用者では得られない収益を得ることができるチャンスです。それに比べると、アルバイトで被雇用者としての働き方を選ぶのは、収益性の面では寂しくなります。

ウーバーイーツなど、空いた時間でいますぐはじめられるギグワークなら、会社の終業後の2時間を利用するなどして小刻みに効率的に働くことができますが、時給換算では1000円〜2000円がやっとです。休日もフルに使って、月10万円を目指すのが精一杯ではないでしょうか。

自転車で荷物を配達している若い女性
写真=iStock.com/west
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/west

僕の結論からいうと、「アルバイトの副業は一時的、かつ、付加価値次第」だと思います。付加価値とはつまり、「時給以外の価値」があるということです。

例えば、ここ数年、若者にも人気になっているスナックであえてアルバイトをすることで、スナックの実態や働く人の気持ちを知って、それを細かくレポートして有料ブログで稼ぐというのなら、それは時給以上の情報価値があります。

あるいは、将来的に脱サラしてコンビニのオーナーになりたいからコンビニでアルバイトをしたり、本業がカーナビのメーカーだからユーザー理解を深めるためにタクシーの運転手をはじめたりするなど、本業のためのリサーチとして副業を行うということも考えられます。

さらに、本業がまったく人と話さない仕事なので、本格的な副業をはじめる前にコミュニケーション能力のリハビリとして、接客販売のアルバイトをするという研修的な価値もあるかもしれません。

いずれにせよ、将来の価値を生み出すためにアルバイトを経験する必要があるなら、それは時給以上の価値があるため有益です。ただし、体力的な限界がありますから、「一時的」なものとするべきだと思います。

■「好きなこと」をビジネスにするには

副業では、必ずしも「本業で磨いたスキル」だけでなく、プライベートの趣味や好きなことをビジネスにすることができます。

例えば、高校まで部活で野球をやっていて、キッチリと基礎を詰め込まれているのであれば、初心者や子どもにとって講師とするには十分なレベルです。元プロだったり、甲子園に出場していたりする必要はないのです。

どちらかといえば、プレーヤーとしての実績よりも「教え方がうまい」とか「キャラがいい」とか「野球に関するおもしろいコンテンツを発信していて名が売れている」ほうが、指導を希望する人は集まるでしょう。

キャンプや釣りなどのアウトドアも、知識はWEBでいくらでも調べられますが、実は情報量が膨大で、すべてを網羅しようとすると結構な時間がかかります。その点、実際にキャンプや釣りに詳しい人が同行して教えてくれたら、学ぶ時間を取らずに体験のなかで学べるのですからニーズがあると思います。

僕もよく利用するサービスなのですが、「ストリートアカデミー」(通称「ストアカ」)という学びのプラットフォームがあります。多くのプロ・アマ指導者が集まり、スポーツからフィットネス、武術、ビジネススキルなど、様々な有料レッスンの受講者を募集しています。こうしたサービスを利用することで、あなたにできる範囲からレッスンを開催し、収益を得ることができます。

ユーチューバーのゲーム実況動画などもそうですが、「好き」をマネタイズするビジネスがエンターテインメントとして無数に提供されています。多くのジャンルがすでにレッドオーシャンだとは思いますが、未開拓のニッチな分野を見つければ、「好き」に基づくコンテンツは強い集客力を発揮できます。

■「作業」もニーズ次第で稼げる「代行」になる

さらに、仕事で培ったスキルや突き詰めた趣味でなくても、ただの“作業”でさえニーズがあれば副業としてのビジネスになります。

引っ越しだって、自分たちでやろうと思えばできますが、それが大変で嫌だから業者に依頼するのです。それほど労力の大きいものではなくても、アイデア次第で様々な「作業」を「代行サービス」として展開することができます。

例えば僕は学生時代に、アルバイト代わりにステレオの配線代行をやっていました。仕組みがわかっていれば簡単なのですが、はじめての人には不安ですし、雑な接続をすると音質にも悪影響を及ぼします。知人づてのクチコミや、近所にチラシを撒くだけで多くの依頼をもらえて、30分程度で5000円ももらえるのですから、学生としては破格の収益でした。

同じように、イケアなどで購入する重い家具の組み立ては女性や高齢者には困難ですから、男手は重宝されると思います。パソコンのセッティングやWi-Fiの設定も商売になるでしょう。

こうしたサービスは訪問型なので、移動距離が長いと生産性が悪くなります。「ジモティー」など地域を絞ってスキルや商品を提供できるWEBサービスを活用すれば、小遣い稼ぎにはちょうどいいと思います。

ただし、雑用で本格的に稼ぐのは、ちょっと困難かもしれません。雑用に過ぎない分、1件あたりを大きな金額にはできないからです。専業としてフルコミットすれば暮らしていくのには困りませんが、あくまで副業とするならアルバイト程度の収益でしょう。

ただ、専門性の高い作業の代行サービスであれば、稼ぎは大きくなります。家具の組み立てでは5000円程度ですが、「会社の社内LANを組んでほしい」とか、「孫の運動会のビデオを編集してほしい」という依頼であれば、10倍の5万円は期待できるはずです。

■「専門スキル」は高度である必要はない

「好きなこと」も副業になる、「雑用」も副業になる。

どんなことでも副業になりそうですが、僕がもっともおすすめしたいのは、「あなたの持っている専門スキルを活かした仕事」です。

なぜなら、本業との相乗効果も高く、なによりみなさんが自信を持って取り組めるからです。

ここでいう「専門スキル」は、必ずしも高度である必要はありません。「経理部門に配属後、公認会計士の資格を取得。いまはMBAを狙っています!」とか、そんな「突き抜けた実績・経験」に基づくスキルでなくてもいいのです。

野呂エイシロウ『副業は、自己PRがすべて。』(プレジデント社)
野呂エイシロウ『副業は、自己PRがすべて。』(プレジデント社)

これまで仕事をしてきた人なら、誰だってなにかひとつは専門スキルを持っています。「会社でエクセルを10年使っていました」。それで、十分です。社内でもっとエクセルの上手な人が何人いようが構いません。「まったく使ったことのない人」が相手なら、あなたと同じレベルに達するまでは教えることがたくさんあります。

それに、スキルが不足するなら意欲的に学んで知識を補えばいいのです。少なくとも、あなたは10年現場にいたのですから、新たに覚えたエクセルスキルが実務のどんなシーンで使えるかを想像し、経験してきたように伝えることができます。それは、実務経験のない学生がエクセルを覚えても真似できない、確かな専門性なのです。

■副業ビジネスの仮説を立てたのち、戦略的な行動をとる

問題はそのスキルを「誰に」「どこで」「なにを」提供すれば価値のあるビジネスになるかを考え、仮説を立てることです。

① 誰に:必要とされるターゲットを探す
② どこで:ターゲットに届くメディアを選ぶ
③ なにを:ターゲットが求めるコンテンツを考える

まずはこの3つを考え、自分のスキルがビジネスになる可能性を探しましょう。そして、副業ビジネスの仮説立てを行ったら、戦略的な行動をはじめる段階です。

④ 市場調査を行う
⑤ 自己PRによってビジネスを加速させる

市場調査はビジネスをはじめるための基本中の基本です。「それにしても、どうしてこんな場所に出店したのだろう?」と思ったコンビニがだいたい潰れてしまうように、客観的な視点で“勝てる市場”であることを入念に精査する必要があります。

そして、いざ実行段階では、ただ自己満足で「頑張る」だけでは永遠に顧客は増えないし、微妙な収益化しかできません。ターゲットの視点に立って「自分をどう見せるか」を考え、自己PRをすることが副業の成否をわけるのです。

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野呂 エイシロウ(のろ・えいしろう)
放送作家・戦略的PRコンサルタント
1967年、愛知県に生まれる。愛知工業大学在籍中に、学生起業家として活躍後、雑誌編集者に。『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家としての活動を開始し、数々の人気番組を手掛ける。30歳のとき、戦略的PRコンサルタントの仕事をスタート。これまでに、大手広告代理店をはじめ、150社以上と契約。著書に、『「話のおもしろい人」の法則』『心をつかむ話し方 無敵の法則』『先延ばしと挫折をなくす計画術 無敵の法則』(すべてアスコム)、『プレスリリースはラブレター テレビを完全攻略する戦略的PR術』(万来舎)などがある。

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(放送作家・戦略的PRコンサルタント 野呂 エイシロウ)

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