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台所、玄関、リビング…家がいつも片付いている人が「ハサミ」を3か所に置く"意外な理由"

プレジデントオンライン / 2021年12月16日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/visualspace

家の中が散らからないようにするにはどうすればいいのか。整理収納アドバイザーのkayokoさんは「大掃除で一気に片付けようと頑張らなくてもいい。重要なのは、普段の生活で使うものを使う場所に置いておくことだ」という――。

※本稿は、kayoko『暮らしが整う「片付けない」片付け』(アスコム)の一部を再編集したものです。

■片づけられない人が「正しい」と思い込んでいる3つの誤解

誤解①「年末は大掃除をしなきゃ」という思い込み

年末といえば大掃除ですよね。ニュースでも毎年、大きなお寺が煤払いした、なんて報道されるくらいの国民的行事ですが……私は大掃除をしていません!

昨年末にやった普段より多い掃除は、窓拭きくらいです。それも、わざわざガラス用クリーナーを買わず、新聞紙でゴシゴシと汚れを取ったあとに、サッシを手口拭き用のウエットシートシートで拭いて終わりにしました。これだけでも十分ピカピカです。

ただでさえ忙しい12月。新年を迎えるために、あれもこれもやっておかないと、と無理をして、年が明けたときには疲れてヘトヘト……。

こんなことでは良い新年が迎えられないと思って、大掃除はやめてしまいました。そもそも普段から汚れをためないようにすれば、年末に大掃除をする必要はありません。

誤解②片付けの目的は「きれいにするため」

とはいうものの、トイレ掃除に2分、洗面台の掃除に5分、リビングに掃除機をかけるのに3分、たったこれだけのことだと頭では分かっていても、人間、何もしたくない! と思う日もありますよね。

そんな気持ちになったとき、私は何にもしません。散らかったままです。いつもいつも家がきれいじゃなくてもいいと思っています。

家事は何のためにやるかといえば、自分や家族が「快適に楽しく過ごす」ため。

快適に楽しく過ごすのが目的のはずなのに、やりたくない日に無理に家事をしてイライラしてしまっては本末転倒です。そうまでして家事をサボらないことより、自分や家族のハッピーを優先していいんじゃないでしょうか。

だから、大掃除をしなくていいように普段からきれいに保つにしても、「なるべくラクに」片付けていきましょう。

■モノを捨てればいいとは限らない

誤解③片付けはモノを捨てることから始める

「整理収納」の最初のステップはモノを捨てる、と、多くの本に書いてありますね。

でも、この「捨てる」ということができなくて、整理収納を断念する方がとても多いのではないでしょうか。

着物の処分を心配する男性
写真=iStock.com/yamasan
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/yamasan

家事の目的は、暮らしを快適に楽しくすること。整理収納もそのためにあります。捨てることは目的ではありません。

捨てることがストレスになったり、そこで手が止まったり、悩んであとあと後悔するくらいなら「捨てない」という選択肢もありです。

暮らしを快適にするためには、

・使っているモノと、使っていないモノに分ける
・使っているモノだけを生活エリアに残す

これだけでいいのです。

使っているモノとは、

・いま使っているモノ
・毎日(毎週、毎月、毎年)使うモノ
・次に使うことが具体的に分かっているモノ

です。

使っていないモノは、あまり入らない部屋の押し入れなどに移してしまいます。

使っているモノだけを生活エリアに残すためには、「捨てる」のが一番簡単で手っ取り早い方法なのは確かですが、捨てるのが嫌で整理収納が進まないときは、いったん「捨てる」を忘れてみましょう。

まず、使っているモノだけにする。それも、必要最低限の個数にする。これだけで暮らしのストレスは半減します。

■「片付けが不要になる」収納のポイント

収納とは、「モノの定位置を決める」こと……。と、これも正論なのですが、あまりピンときませんよね。

要するに、「モノを使いたいときにパッと見えて、すぐに取りやすいように置いておく」。これさえできていればいいのです。

わざわざモノを取りに行ったり探したりという余計な動作をしなくても、ついでに、無意識に、手に取れる。これで家事、育児、仕事……日常のあらゆることの面倒が激減します。

そのためには、あらゆる「モノが使う場所の近くにある」ことがポイントです。

はさみを例に説明すると、私はダイニングテーブルで細々とした作業をするので、そこに1つ置いています。同じく、子ども用のはさみも1人1つずつ。子どもたちもダイニングで工作などをするからです。

ハサミでクラフトを作る女の子
写真=iStock.com/kohei_hara
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kohei_hara

キッチンには料理用のはさみ。それから玄関にもう1つ置いています。手紙を開封したり、段ボールを開けるためです。封筒や梱包資材を玄関で処分できれば家の中には持ち込まずに済みます。

モノは少なければいいというわけではありません。

「使う場所に1つずつ」

これがベストです。

■モノの「見える化」で「面倒くさい」をなくす

お店では全種類の商品が見えるようになっていますよね。家の中もあの状態が理想です。

お店で商品が見つからないと、店員さんに聞いたり、ストックを探してもらったりする手間が生じてしまいます。同様に、例えば、はさみを使いたいときに、はさみがパッと見えないと、脳の中でいちいち同じような面倒が起きるんです。

私たちは1日の中でこれを無数に繰り返しています。それが積もり積もって「面倒くさい」という感覚になっているんです。

ただ、お店のように「見える化」したくても、家の中のスペースには限りがありますよね。ここで必要になってくるのが収納のテクニックです。

整理収納アドバイザーなら、さぞかし収納テクニックに長けているように思われるかもしれませんが、私がやっているのは主に「仕切る/立てる」「ラベルを貼る」「2~3割のゆとりをもたせる」の3つだけです。

具体的に何をどうするのか、私やお客さまがやってみてよかった実例などを、本書にたっぷりと紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。実践すると、せっかく片付けてもまた元の状態に戻ってしまった、なんて悲劇も防ぐことができますよ。

■「片付け」じゃない。「戻す」だけ。

今回は、次のようなことをお話ししました。

・使っているモノと、使っていないモノに分ける
・使っているモノだけを生活エリアに残す
・使う場所に1つずつ置く
・見える化する

引き出し1つでも、家中まるごとでも、すべてに通じる王道のノウハウです。これで暮らしの土台が整います。

ここまで整えたら、以後やっていくのは日々の片付けです。

片付けというと、いきなり重く感じますか? 確かに、うちの子どもたちなんて「片付けようね」と言うと、私に見つからないように隠しておしまいだったりします。

そこで私も反省しました。「片付けようね」ではなく、「使ったら元あったところに戻そうね」と声をかけることにしました。戻すだけなら幼稚園児の息子も自分でちゃんとできます。

そもそも、超ズボラな私自身、負担を感じなくなりました。

私が整理収納を学んでよかったなぁと心底思うのは、どんなに散らかっても「戻そうと思えば戻せる」と余裕で構えていられることです。

日中はぐちゃぐちゃでも、寝る前には戻すようにする。これなら10分くらいです。平日はほったらかしでも、金曜日にはリセットする。それでも30分くらいでしょうか。もちろん一番ラクなのは、使ったらすぐに戻す。これなら1秒です!

これを知っていると本当に気持ちがラクです。「まっ、いっか。できるときにやれば」と思えるので、どんなに忙しくてもイライラしなくなりました。

■「がんばって大掃除をする必要はありません」

片付ける、ではなく、戻す。

kayoko『暮らしが整う「片付けない」片付け』(アスコム)
kayoko『暮らしが整う「片付けない」片付け』(アスコム)

これだけで信じられないくらい暮らしがラクに、家事が簡単になります。年末に大掃除をしてゲッソリすることも、もちろんなくなります。

本書で紹介したことの中で、なるべく簡単にできそうなこと、すぐに試せそうなことをどれか1つ、ヒントにして試していただければと思います。

引き出しを1つ、片付けてみたらスッキリした――こんな風にささやかな「気持ちいい」を感じることができれば、そこから「心地いい」「暮らしやすい」を増やすのは意外と簡単です。がんばって大掃除をする必要はありません。少しずつ、少しずつ心地よさを広げていきましょう。

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kayoko(かよこ)
インスタグラマー、整理収納アドバイザー、住宅収納スペシャリスト
自身の家の新築を機に「家づくり」「家事」についてのインスタグラムを開始。現在、11万人以上のフォロワーがいる。家の細やかな手入れや布団生活、家事の効率化、習慣化の投稿が人気を集めている。無理なく、最小限の努力で、ストレスなく、のびやかに、心地よく家族が生活できる「整った暮らし方」が多くの人の共感を呼んでいる。

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(インスタグラマー、整理収納アドバイザー、住宅収納スペシャリスト kayoko)

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