保険のトップセールスが玄関先で欠かさない"ある気遣い"とは…読書家が注目のビジネス書20冊を紹介
プレジデントオンライン / 2022年2月6日 10時15分
第2位:『うまくいっている人の考え方 完全版』(ジェリー・ミンチントン著、弓場隆訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第3位:『整える習慣』(小林弘幸著、日本経済新聞出版)
第4位:『史上最高にわかりやすい説明術』(深沢真太郎著、秀和システム)
第5位:『できる30代は、「これ」しかやらない』(松本利明著、PHP研究所)
第6位:『問いかけの作法』(安斎勇樹著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
第7位:『早く読めて、忘れない、思考力が深まる 「紙1枚!」読書法』(浅田すぐる著、SBクリエイティブ)
第8位:『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(藤本梨恵子著、明日香出版社)
第9位:『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』(内藤誼人著、明日香出版社)
第10位:『もしあと1年で人生が終わるとしたら?』(小澤竹俊著、アスコム)
第11位:『読解力の強化書』(佐藤優著、クロスメディア・パブリッシング)
第12位:『爆伸びマネジメント』(中尾隆一郎著、かんき出版)
第13位:『電通現役戦略プランナーのヒットをつくる「調べ方」の教科書』(阿佐見綾香著、PHP研究所)
第14位:『今を生きるあなたへ』(瀬戸内寂聴/瀬尾まなほ著、SBクリエイティブ)
第15位:『東大超速集中力』(西岡壱誠著、大和書房)
第16位:『お金のむこうに人がいる』(田内学著、ダイヤモンド社)
第17位:『SDGsがひらくビジネス新時代』(竹下隆一郎著、筑摩書房)
第18位:『14歳からの個人主義』(丸山俊一著、大和書房)
第19位:『入社1年目から差がつく 問題解決練習帳』(グロービス著、岡重文執筆、東洋経済新報社)
第20位:『ゆるめる準備』(川田裕美著、朝日新聞出版)
※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2022年1月の閲覧数ランキング
■相手が勝手に話し始める「魔法の傾聴」
今月の第1位は、『人は聞き方が9割』でした。
![永松茂久『人は聞き方が9割』(すばる舎)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/9/0/200/img_90e8a33b15654400f19d26aab90d13fa56455.jpg)
2020年、2021年と2年連続で「一番読まれたビジネス書」(日販調べ)に輝いた大ベストセラー『人は話し方が9割』は、すでに読んだ方も多いでしょう。その続編となる本書のテーマは「聞き方」です。
特に注目したいのは、「聞くこと」が大切な理由。著者の永松茂久氏によると、「聞くこと」によって相手に安心感を与えることができ、誰からも求められる存在になれるのだといいます。
では、どのように聞けばいいのか。本書のメソッドでは「魔法の傾聴」として、「表情」「うなずき」「姿勢」「笑い」「感賛(感嘆+賞賛)」の5つを使います。この聞き方をマスターすれば、相手が自然と話し始め、あなたのことを勝手に好きになるのだそう。
良好な人間関係を維持し、人生をよりよいものにするために、本書で「聞く力」を磨いてみませんか。
■「うまくいっている人」は何が違うのか
第2位は『うまくいっている人の考え方 完全版』でした。
![ジェリー・ミンチントン『うまくいっている人の考え方 完全版』(弓場隆訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/b/9/200/img_b9353c18348fcf64f42825555d34d92e81641.jpg)
あなたの周りにも、いつも輝いている人や、常にうまくいっているように見える人がいるでしょう。そんな人たちは、他の人たちとどこが違うのでしょうか。本書を読めば、その答えが得られるかもしれません。
本書は、18年間読み継がれてきた名著。100万部を超えるほど、多くの人にヒントを与えてきました。
自分を好きになるために必要なこととして紹介されているのは、自分をけなさないこと。人間は誰しも完璧ではない以上、完璧でないことを問題視しても何の役にも立たないのです。
また毎日30分、自分が心から楽しめることに時間を使おうと説かれています。仕事や人付き合いで忙しい日々を過ごしているからこそ、自分自身を大切にしてあげましょう。
この先、どんなに世界が変化しようとも、本書で指南されていることの大切さは変わらないでしょう。幸せに生きるために、ぜひ少しでも早く読んでいただきたい一冊です。
■「自律神経を整えること」で毎日を気持ちよく過ごす
第3位には、『整える習慣』がランクインしました。
![小林弘幸『整える習慣』(日本経済新聞出版)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/8/8/200/img_884e885e345fb845f9db82e7b67cd042104180.jpg)
仕事の生産性を上げるためには、何が必要だと思いますか。答えはさまざまありますが、本書の著者の答えは「自律神経を整えること」です。
自律神経を整えるというと、難しく感じるかもしれません。しかし本書では、すぐに試せる小さな習慣によって自律神経を整え、パフォーマンスを上げたり、モヤモヤした気持ちをやわらげたりする方法を教えてくれます。
例えば「電子マネーにチャージするタイミングを決めておく」。「もしかして、改札で引っかかるかも」「現金が足りないかもしれない」などと不安を感じるだけで、自律神経が乱れてしまい、解決した後もしばらく戻りません。だから「電子マネーが○円以下になったら必ずチャージすること」をマイルールにして、自律神経を常に整えておくのです。
いくら能力ややる気があっても、コンディショニングが万全でなければ、100%のパフォーマンスを発揮するのは難しいもの。あなたも、気持ちよく毎日を過ごすために、本書で紹介されている108の習慣を試してみませんか。
■保険のトップセールスが実践する「気遣い」
続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第8位は『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』でした。
![藤本梨恵子『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/0/3/200/img_03e535e783c2b2795e109a5e2ecf0a1260458.jpg)
「人に気遣いをしよう」と言われると、「自分が損することは避けたいんだけど……」と思う人もいるかもしれません。ですが本書の著者、藤本梨恵子氏によると、気遣いはむしろ自分のためになるもの。相手のための気遣いは、巡り巡って自分に返ってきて、仕事やチャンス、お金、運などにつながっていくのだといいます。
例えば保険のトップセールスパーソンとして活躍するある人は、お客様の自宅の部屋に通されたとき、必ずカバンの下にハンカチを敷いています。これは、汚れがついているかもしれないカバンをお客様の自宅に直接置かないという気遣いです。さらにコロナ禍では、自らスプレーを持参し、玄関先で除菌しているそう。相手が言いづらいことを想像して、先回りして不安を払拭できる人だからこそ、仕事の引き合いが絶えないのでしょう。
本書にはこうした事例や考え方のヒントが多く紹介されています。「頑張っているのに、なぜかうまくいかない」「どうしてあの人ばかり成功するのだろう」と嘆く人にとっては、本書が大きなヒントになるかもしれません。
■電通の新人教育で伝えている「調べ方」のノウハウ
第13位の『電通現役戦略プランナーのヒットをつくる「調べ方」の教科書』にもご注目ください。
![阿佐見綾香『電通現役戦略プランナーの ヒットをつくる「調べ方」の教科書』(PHP研究所)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/f/6/200/img_f69d11f4aee43a1dfe4440f85bd0e49771319.jpg)
あなたは、仕事で調べたいことがあるとき、まず何をするでしょうか? 多くの人は当然のように「ググる」はずです。調べ方について体系的に学ぶ機会がないまま、検索エンジンに頼っている人が大半なのではないでしょうか。
本書はそんなあなたにぴったり。電通のマーケティング部門で10年以上にわたり、ヒットをつくる「調べ方」のノウハウを積み重ねた著者が、電通の新人教育プログラムに使われている内容を詰め込んだ一冊となっています。
重要なのは、調べる前に正しい「ターゲット」と「セールスポイント」の2つを見極めること。この2つに焦点を絞った上で「調べ方」を習得すれば、無駄なお金や時間をかけずに、効率よく調べられるようになるそうです。
電通流のテクニックを学べる、お得な一冊。ヒットを生み出したい人や「とりあえずググる」が習慣になっている人、仕事の生産性を上げたい人、新人教育に携わる人は、迷わず手に取ってみてください。
■川田裕美アナウンサーが「引き継ぎ」でやっていたこと
最後にご紹介したいのが、第20位の『ゆるめる準備』。
![川田裕美『ゆるめる準備』(朝日新聞出版)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/0/e/200/img_0e22b9982e1172a6062fcc5b0ed93ee570240.jpg)
「情報ライブ ミヤネ屋」など、数々の人気情報番組でアシスタントを務めてきた川田裕美アナウンサー。本書はそんな川田アナが15年間のアナウンサー生活を通して経験した多彩な知見やエピソードが詰まった一冊です。
例えば「前任者を徹底的にコピーする」というアドバイス。川田アナは『情報ライブ ミヤネ屋』でアシスタントMCを引き継ぐ際、前任の森若佐紀子アナウンサーに2週間べったり張りつき、森若アナの動きをすべてメモし、打ち合わせや着替えのタイミングなどもすべて確認したのだといいます。
逆に自身が読売テレビを退社するときは、後任に引き継ぐ立場に。そこでわかったのは、聞かれる立場からすると、根掘り葉掘り質問してくれた方が安心できるということでした。その経験から本書では、「誰かから仕事を引き継ぐときは、躊躇(ちゅうちょ)せず徹底的にヒアリングしよう」とアドバイスしています。
マスコミ業界のみならず、あらゆる組織や場面で応用できるヒントが詰まった本書。仕事や人生に悩むビジネスパーソンに読んでほしい一冊です。
今月も、マネジメントから説明術、読書法まで、幅広いジャンルの本がランクイン。ほかにも、先月第19位だった『早く読めて、忘れない、思考力が深まる 「紙1枚!」読書法』が第7位、先月第1位だった『面倒くさがりの自分がおもしろいほどやる気になる本』が第9位と、引き続き多くの方に読まれています。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。
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(flier編集部)
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