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「すみません」が口癖の人は、気づかないうちに自分の心と体を痛めつけている

プレジデントオンライン / 2022年3月6日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/1001Love

「すみません」が口癖になっている人がいる。鍼灸師のやまざきあつこさんは「謝っているのではなく、自分に自信がなくて防御の言葉として条件反射的に言ってしまうのかもしれませんが、それにより心身が病んだ状態になってしまう」という――。

※本稿は、やまざきあつこ『女はいつも、どっかが痛い』(小学館/鳥居りんこ取材・文)の一部を再編集したものです。

■ベテランの女性鍼灸師が気づいた「すみません」が多い人のタイプ

今日も施術室には自信のない人がやってきます。「その自信のなさ」はどこから来るんでしょうね。

もちろん、自分の体力・能力に自信があり過ぎる場合も、ストッパーが効かずに病むケースがありますが、こちらは「やり過ぎ」を止めればいいだけの話なので、辛い症状から解き放たれる道筋もある。

問題は、自信がなさ過ぎて病むケース。エネルギーが枯渇している状態なので、一歩を踏み出すことすら大変です。

自信がない人って、すごくいい人のせいか「すみません」と言う癖が身についているんですよね……。店員さんに話しかける時などは除外ですが、でもね、その多くは、別に謝っているわけではなく、単純に「防御」の言葉として、条件反射的に出ちゃう言葉のような気がします。

まずは、電信柱に対してもペコペコしそうな、その癖に気付いてみてください。そして「すみません」を他の言葉で言い替えられないかな? って、ちょっとだけ考える。

「失礼します(しました)」「ごめんなさい」「ありがとう」……。

「すみません」は便利な言葉ですが、日本語って色んな言い回しがありますよね。

ことに、褒め言葉に不慣れな人は「ありがとう」の経験値を上げるってことを意識してみると、ちょっとだけハッピーが増えますよ。

■自分に「全力謙遜」する必要はない

誰かがあなたの髪型を褒めてくれたら「いや、ちょっと切り過ぎちゃって……」と謎の言い訳で照れ隠しをすることなく、まずは「ありがとう」って素直になりましょうよ。

言葉の贈り物をいただいたのですから、お返しには素直な感謝が似合うと思いません?

他人からの贈り物を素直に受け取れない人は、自分に対して贈り物をすることも恐ろしく不得手です。それは、ある意味、不安や自信のなさの裏返しですが、自分に「全力謙遜」は必要ないです。

特にね、「あ~、自分なんか……」って時こそ、自分を元気にさせてくれる言葉を口に出してみるんですよ。

「大丈夫!」
「きっと、うまくいく」
「自分はできる子! 必ず出来る」
「よくがんばってる!」

その時に、頭の片隅に“いつもの自己嫌悪ちゃん”が現れて「そんなわけないじゃん」って嘲笑してきたとしても、構わず、ポジティブワードを声に出していきましょう。ここ、乗り越えるポイントですよ。

やまざきあつこ『女はいつも、どっかが痛い』(小学館/鳥居りんこ取材・文)
やまざきあつこ『女はいつも、どっかが痛い』(小学館/鳥居りんこ取材・文)

声に出せば、この自分に勇気をくれる言葉たちは、自動的にあなたの耳に届いていくシステム。脳にもポジティブワードが心地良く響いていくはずです。

とりわけ「大丈夫!」っていう言葉は最強ワード。根拠なんて、なくていいんです。弱気な自分は、褒め言葉で覆い尽くせばいいんです。自分の足を引っ張る言葉で生き辛くなるのなら、その言葉とは、もう華麗にサヨナラです。

あなたを応援しているサポーターは、あなたが気が付かないだけで、結構いるものですが、その中でも最強にして最高の応援団のリーダーは、いつだって「あなた自身」だってことを忘れないで。さあ、騙されたと思って、やってみてください。

「大丈夫! 絶対、大丈夫!」ってね。

■「自分を否定してたら一生、治らん。自分で自分を褒めるべし」

もし、他人が「オマエの精一杯はその程度?」と茶々を入れてきたとしても、自分が「精一杯やっている」ならば、これは疑いようもない事実。他人の評価はここでは必要ないと割り切ることが大事です。

あなた自身があなた丸ごとを認めてあげないと、「すみません」「すみません」が口癖になって、しまいには「私なんかがいてすみません」になってしまう。

そうなると、マウントを取って憂さ晴らしする人や、あなたを下に見て留飲を下げる人を自然と招き寄せてしまいます。あなたを大切にできない人たちを周囲に集めてはいけません。何故ならば、そうなると、段々と自分さえも自分を大切にできなくなるから。

タイプライターで打たれた「I'm sorry」の文字
写真=iStock.com/pedrosala
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/pedrosala

誰と付き合うか、誰と会話をするか、誰とご飯を食べるか、すべてあなたが決めていいんですよ。そういう自由を持つことが大人の特権。

まずは、今日の自分の小さな小さな出来事を褒めることから始めてみませんか。

小さな「いいね!」を自分に沢山、押してあげられるようになると、あなたは「悪くない毎日」に気が付くようになるでしょう。

さあ、「精一杯やってる」と自分に言ってあげることからスタートです。これが、エネルギー回復の第一歩になります。

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やまざきあつこ 鍼灸師
1994年用賀にて鍼灸院開院。1997年フェデレーションカップ(対アメリカ)日本女子代表オフィシャルトレーナーとして同行、2000年プロテニスプレーヤー杉山愛選手オーストラリアオープン/アメリカ遠征に同行。2001年~辻堂にて鍼灸院開院。

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鳥居 りんこ(とりい・りんこ)
作家
執筆、講演活動を軸に悩める女性たちを応援している。「偏差値30からの中学受験シリーズ」(学研)の著者。近著に『親の介護をはじめる人へ伝えておきたい10のこと』(ダイヤモンド社)、近刊に『神社で出逢う私だけの守り神』(企画・構成 祥伝社)、『1日誰とも話さなくても大丈夫 精神科医がやっている猫みたいに楽に生きる5つのステップ』『たった10秒で心をほどく 逃げヨガ』(取材・文 いずれも双葉社)など。

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(鍼灸師 やまざきあつこ、作家 鳥居 りんこ)

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