「顔を見ればわかる」肉付き、頬骨、口角…仕事のデキる人に共通する4つの顔の特徴
プレジデントオンライン / 2022年3月16日 9時15分
※本稿は、佐藤ブゾン貴子『ビジネスは顔が9割 武器としての相貌心理学』(祥伝社)の一部を再編集したものです。
■「理想の会社員」の顔とはどのようなものか
本稿では、職種ごとの適性を見る際に指針とすべきポイントを紹介します。就職や転職の場面で、希望する職種に相手や自分がマッチしているのかを見極めるヒントになるでしょう。
各論に入る前に、まずは「理想の会社員」の顔とはどのようなものなのかを、考えてみたいと思います。次に挙げる要素が多く揃っている人ほど、「組織」の中では活躍しやすいといえるでしょう。
①肉付きがいい
②肉付きに張りがある
③額が「三分割」になっている
④口角が上がっている
以下、順番に解説していきましょう。
■チームワークに欠かせない「肉付き」
ふっくらと豊かな肉付きは「寛容性」や「順応性」の高さにつながります。
![佐藤ブゾン貴子『ビジネスは顔が9割 武器としての相貌心理学』(祥伝社)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/0/6/200/img_0646d65153d6cf75f7ae48705476aa62309553.jpg)
肉付きのいい人は、他人を受け入れるのが得意なので、チームワークが前提となる会社員にとっては、大きなアドバンテージになるでしょう。
新しい環境になじむのも早いため、期間限定で動くプロジェクト型の仕事にも強いタイプです。
逆に肉付きが薄い人は、感受性の高さゆえに周囲からの刺激に敏感です。ちょっと何かを言われただけで、すぐに落ち込んだり、ストレスを抱えたりする傾向があります。
なかでも注意が必要なのは、「頰骨が出ている」人です。
頰骨の大きさは、「成功欲求」や「衝動性」の高さにつながります。他人を押しのけてでも成果を取ってくることが求められるような仕事では、大きな強みになりますが、これが「肉付きの薄さ」とセットになると、いちいち周りに反発して軋轢を起こしやすくなります。
いわゆる「オレがオレが」タイプで、チームワークにはあまり向いていないといえるでしょう。
頰骨が出ている場合でも、その上にほどよく肉がついていれば、それが一種の「緩衝材」のような役割を果たします。
このタイプの人は、自己主張しながらも相手の立場を考えることができるため、「さっきは自分が強く出すぎたから、フォローを入れておこう」といった具合に、さじ加減ができるという強みがあります。
■モチベーションの高さを表すのは「張り」
肉付きの豊かさに加えて、そこに、指で押したときにプリッと跳ね返ってくるような張りや弾力がある人は「モチベーション(やる気)」や「逆境への耐性」が高い人です。
肉付きの張りが示しているのは、物事に対する「抵抗力」。トラブルやストレスなどの逆境もポンと跳ね返すことができるため、常にモチベーションを高く保つことができます。
反対に、押したときに指がグニュッと沈むような、張りのない肉付きの持ち主は、逆境に逆らえず、押されるがままになりがちです。
もっとも、張りがありすぎても、触るものすべてを跳ね返すかのように、人の意見を受け付けにくくなるため、注意が必要です。
とりわけ、「目尻が上がっている」人は、もともと自分の見たいものしか見なかったり、聞きたいことしか聞かなかったりする傾向があるため、ここに肉付きの張りが加わると、意志の強さを通り越して「強情」なほどに人の意見を聞かなくなってしまいます。
なお、年齢を重ねれば、肉付きの張りは失われるものと考えがちですが、必ずしもそうとは限りません。
もちろん、10代と80代の張りを比べれば、それなりの差が出るのは否めませんが、高齢なりに肉付きがプリッとしている人はいるものです。
81歳でスマートフォンのゲームアプリ『hinadan』を開発した「おばあちゃんプログラマー」こと若宮正子さんがまさにそうで、ふっくらと張りのあるほっぺたが印象的な女性です。
80歳を超えてから独学でプログラミングを始めたという、高いモチベーションのありかが、そこに表れています。
■論理的思考力を表す「額の三分割」
デスクワークから現場作業まで、あらゆる仕事に共通して求められるのが「論理的思考力」。他人に何かを説明したり提案したりする局面で、1から5へと急に話が飛んでしまっては、相手を納得させることはできません。
物事を論理的に考えられる人は、筋道立てて説明することができるので、プレゼンテーション力にすぐれているといえます。
相手が論理的な思考の持ち主かどうかを見るには、前髪を上げた状態で、額を真横から観察します。眉の真上から額のてっぺんまでが、凸→凹→凸という具合に盛り上がったり、引っ込んだりしているかどうかがポイント。
これを本書では「額の三分割」と呼びます。
![額の三分割](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/9/8/670/img_982c54099cc947d9b675bb7a190619cd89547.jpg)
一番上の凸は「想像」を表す部分。ここが盛り上がっている人は、0から1を生み出すことに長けた、すぐれた発想力の持ち主です。
真ん中の凹は「熟考」を表す部分。ここが引っ込んでいる人は、自分の思いつきを、一歩引いて客観的に検証することができます。
一番下の凸は「洞察」を表す部分。ここが盛り上がっている人は、物事の本質を見極める力を持っています。
論理的思考とは、以上の3つのステップを上から順にたどっていくようなプロセスと言えます。相貌心理学では、この「三分割」がはっきり確認できる人ほど、論理的思考力が高いと考えます。
とはいえ、目に見えて額に凹凸がある人は、そう多くはありません。最初のうちは見分けにくいと感じるかもしれませんが、ひとまずは「額がつるっと滑らかではない」くらいに捉えていただいて結構です。
額の三分割は、女性よりも男性にはっきりと見られることが多いようです。一般的に、男性のほうがロジカルだといわれるゆえんでしょう。
人の顔を見るときに、「横顔」をチェックするというのは、多くの人にとっては盲点かもしれません。
表情のつくり方やメイクアップなどで、多少は雰囲気を変えることができる正面の顔とは違って、横顔の印象操作を行なうことは難しいものです。それだけに、横顔にはその人の「本質」が表れているといえます。
だからこそ、相貌心理学では横顔の分析にも重きを置いているのです。
■向上心の高さは「口角」で見る
先行きの予測が困難な「VUCAの時代」と呼ばれる今、変化を恐れずに、新たな学びを楽しむことのできる「向上心」は、あらゆるビジネスパーソンにとって必須の資質といえるでしょう。
向上心の高さを示す特徴はいくつかありますが、とりわけ注目したいのが「口角」。口角が上がっているのはポジティブ思考、下がっているのはネガティブ思考を示します。
イメージ通りで意外性がない、と思われたかもしれませんが、あえて注目を促したのは、口角は自分で意識して上げることができるからです。
職種を問わず、誰だって、口角が下がってぶすっとして見える人よりも、口角が上がって前向きに見える人と仕事をしたいと思うもの。
そうした周りの反応が本人にフィードバックされると、ポジティブな人はますますポジティブに、ネガティブな人はますますネガティブになっていきます。
つまり、外面を変えれば、内面もそれにともなって変化、成長していくのです。こうした自己マネジメントのツールとして相貌心理学を活用するという考え方にも、ぜひ注目していただきたいと思います。
ここまでに紹介した4つのポイントは、会社員として働く以上、ほとんどの職種の人に求められるものでしょう。そこに、職種ごとに求められる資質を加味することで、それぞれの職種にぴったりな人の「顔」が見えてきます。
■輪郭によって「自分の活かし方」は変わる
もうひとつ、相貌心理学上の重要なポイントとして、「輪郭」が挙げられます。
輪郭がどっしりした「ディラテ」の人は、体力が豊富で、外向欲求が強いタイプ。輪郭が面長の「レトラクテ」の人は、体力に限りがあり、内向欲求が強いタイプ。
そう聞くと、ディラテのほうがビジネスパーソンとしてアドバンテージがありそうに思えますが、そこはもちろん、両者にそれぞれ強みと弱みがあります。
たとえばディラテの人は、周囲とのコミュニケーションを大切にするところが長所にもなる反面、人によく見られたいという意識が強いため、周りの意見に流されやすいところがあります。
逆にレトラクテの人は、ぶれずに自分の意見を貫けるという長所がある反面、異なる意見を自分への攻撃と捉えてしまい、過剰に反応しがちなところに注意が必要です。
各職種においても、ディラテとレトラクテのどちらが向いていると一概にいえるわけではありません。それぞれ持ち味を発揮するためのアプローチが異なるということです。本書では、その違いについても詳しく触れていきたいと思います。
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相貌心理学教授
1975年生まれ。2004年、アパレルの勉強のためにフランスに渡り、現地で相貌心理学に出会い、傾倒。学会長に師事し、5年の研修課程を経たのち、世界で15人、日本人では初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は、1億人以上の顔分析に基づく相貌心理学を広めるために、セミナーやセッション、企業への講演などを行う。著書に『人は顔を見れば99%わかる―フランス発・相貌心理学入門』がある。
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(相貌心理学教授 佐藤 ブゾン 貴子 イラストレーション=髙栁浩太郎)
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