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「広報・PRに"派手顔"が多いのは理にかなっている」相貌心理学の専門家がそう断言するワケ

プレジデントオンライン / 2022年3月17日 9時15分

佐藤ブゾン貴子『ビジネスは顔が9割 武器としての相貌心理学』(祥伝社)

フランス発祥の「相貌心理学」は、人の顔から性格を見抜く方法だ。フランスで「相貌心理学教授」の資格を取った佐藤ブゾン貴子さんは「相貌心理学から業種・職種ごとに適性を読み解ける。信頼できる営業パーソンの“鼻の穴”には特徴がある」という――。

※本稿は、佐藤ブゾン貴子『ビジネスは顔が9割 武器としての相貌心理学』(祥伝社)の一部を再編集したものです。

■「営業」「人事」「広報・PR」に適性のある顔の特徴

ここからは、「営業」「人事」「広報・PR」について、それぞれに「適性」のある人材の顔を見ていくことにしましょう。

その前に強調しておきたいのが、どの職種についても、ひとりですべての要素を満たすようなスーパーマンは、なかなかいないということです。

組織とはジグソーパズルのようなもの。複数のメンバー(ピース)が集まって、最終的に1枚の大きな絵を完成させることができれば、それでいいのです。

それぞれに個性を持ったメンバーが、お互いを補い合えるのが「チーム」の良さ。相貌心理学の視点で、それぞれの強みと弱みを見極めながら編成することで、チームとしての可能性を最大化することができるはずです。

営業

■好奇心の旺盛さは「目」に表れる

営業職の人に求められる資質とは、フットワークやコミュニケーション力もさることながら、まずは何より「好奇心の旺盛さ」ではないでしょうか。

営業担当のなかには、卓越したセールストークによって、どんな商品を、どんな顧客にも売ることができるタイプの人がいますが、今の時代により必要とされているのは、顧客の課題やニーズに対して積極的に興味・関心を持ち、顧客の視点に立った提案ができる人材でしょう。

相貌心理学で「旺盛な好奇心」を表すポイントは22つあります。

ひとつは「目が大きく開いていること」。

もうひとつは「目と目の間隔が離れていること」。

いずれも、「情報を取り入れる力」の高さを示していますが、営業職としては、扱う商品によってどちらが望ましいかが変わってきます。

大きく開いた目の持ち主は、特定の商品に対する情報を大量に取り入れるのが得意。商社の営業担当のように、専門領域を持っている場合に力を発揮します。目の大きさはあまり関係なく、小さくてもウサギのようにぱっちり開いているのがポイントです。

一方、目と目の間隔が「眼球1個分」以上離れているのは、視野角の広さを表します。このような目の持ち主は、広くさまざまな情報を取ることに長けているため、多種多様な商品を扱う仕事で力を発揮します。

■耳が傾いているのは「行動力」のしるし

もちろん、フットワークの軽さも、営業マンには欠かせない資質でしょう。

「行動力」を見るポイントとしてわかりやすいのは、相手の横顔を見て「耳の傾き」に注目することです。

耳の傾きが表す「行動力」
イラストレーション=髙栁浩太郎

耳なんて、みんなまっすぐ(垂直)についているものじゃないの? と思うかもしれませんが、いろいろな人の耳を観察していれば、それぞれ異なった角度でついていることがわかります。

耳の傾きは、その人の行動力が「アクセル寄り」なのか「ブレーキ寄り」なのかを示しています。

耳が大きく倒れている人ほど、アクセルが強い=活動的。デスクワークでじっとしているのが苦手で、とにかく動き回りたいタイプです。まさに営業は適職といえるでしょう。

ただし、変化を好むため飽きっぽい一面があり、同じことを長く続けるのには向いていません。

反対に、耳がまっすぐ立ち上がっている場合は、ブレーキが強い=腰が重い、という解釈になります。このタイプの人は、変化そのものが苦手で、飛び込みの営業なども不得手。決まった顧客とじっくり付き合うような場合に、その良さが活きるでしょう。」

■素直な性格は「鼻の穴」に出る

成績のいい営業担当には「素直」な人が多いと言います。

自分の考えにこだわらず、オープンに顧客の言葉を聞ける人が、顧客が抱えている問題をすくい上げ、顧客視点に立った解決策を提案できるのでしょう。

また、裏表のなさゆえに、相手の信頼を得ることができるとも言えそうです。

このような資質を表しているのが「鼻の穴が正面から見える」ということ。

鼻は「感情ゾーン」の真ん中に位置するだけに、その形状はコミュニケーションの指向性を見る際の大きな手がかりになります。

鼻の穴が見えているのは「自己開示」のサイン。このタイプの人は、建前にとらわれずに本音をストレートに口にするため、相手からも本音を引き出しやすいという強みがあります。

反対に、鼻の先が下を向いていて、穴が正面から見えない人は「秘密主義」。あまり本心を言わないので、相手からも「何を考えているのかわからない」と思われがちです。

鼻の穴が見える人は、ときにオープンになりすぎて、言わなくてもいいことまで言ってしまったり、会社として明かしてはいけないことまで明かしてしまったりするので注意が必要です。

しかし、そこをうまくコントロールできれば、取引先にも気に入られやすく、営業担当としては大きな強みになるでしょう。

■飛び込みのディラテ。長く付き合うレトラクテ

営業の仕事にコミュニケーションスキルが必要なのはいうまでもありませんが、その人の「輪郭」によって、得意とするコミュニケーションのスタイルは異なります。

輪郭がどっしりしている「ディラテ」は、きめ細かさよりも大胆さが長所です。どこでも誰とでも仲良くなれる資質を活かして、飛び込みや新規開拓をメインとした営業が向いています。

一方で、ディラテは「習慣」を好む傾向があり、営業方法がマンネリ化しがちなので、顧客を飽きさせないよう注意が必要です。

輪郭が面長の「レトラクテ」の場合、深く狭いコミュニケーションを得意とします。したがって、既存の顧客を相手にきめ細やかなフォローを行ない、長い付き合いを築くような営業が向いています。新規開拓をしなければならない場合、ファーストコンタクトはメールや電話を活用したほうが、うまくいくケースが多いでしょう。

また、レトラクテの人は理想主義的なところがあり、相手に自分の価値観を押し付けがちなので、常に顧客の立場で考えるよう心がけたいものです。

人事

■「絞り機能」をもった目で、人材を見極める

昨今、採用面接に関するハウツーがネットにたくさん出回るようになりました。応募者もさまざまな対策をしてきていますから、採用担当者としては、うまくプロデュースされていない「真の顔」を見極める必要があります。

そんな「目利き」の持ち主であるかどうかを表しているのが「目の形状」です。

目は情報の受け入れ窓口ですから、たくさんの情報を取り入れられるように大きな目であることが前提で、その上からまぶたが覆いかぶさっているような形状がベスト。

幼児番組『ひらけ! ポンキッキ』のガチャピンのように、「半開きになった、ぽっこり重い目」のイメージです。

半開き、重い目のイメージ
イラストレーション=髙栁浩太郎

これは、まぶたがカメラの「絞り」の役割を果たして、たくさんの情報のなかから相手の強みや弱みにフォーカスすることができるからです。単に「大きくてぱっちりした目」では、情報が全部入ってきてしまうので、うまく取捨ができません。

人材を見極めるという点で注意が必要なのは、表面的なイメージや、先入観に惑わされないことでしょう。

面接での印象も、経歴も申し分ないように思えたのに、実際に入社してもらったら「思っていたのと違った」というケースは、よくあるものです。

こうした失敗に陥りやすい採用担当者の特徴として挙げられるのが、「横から見て鼻先が下を向いている」こと。このタイプの鼻は「保守的な傾向」を示しています。

下を向いた鼻の持ち主は、なるべく採用理由のリスクを取りたくないので、応募者の人となりより、わかりやすく立派な「経歴」や「肩書」を重視しがちです。

そのため、きちんと相手を見て話していれば気づけたはずの違和感を、見落としてしまうことがままあるのです。

■「人材配置」はディラテ。「才能発掘」はレトラクテ

人事の仕事では、さまざまな世代や階級の社員と交流したり、転職や合併でカルチャーの異なる世界からやってきた人材を受け入れたりと、あらゆる場面でコミュニケーションが求められます。

その意味では、外向欲求が強く、コミュニケーションを大切にするディラテ(輪郭どっしり)の人が向いていると言えるでしょう。

さらに、ディラテの人は物事のメリットとデメリットを見極めるのが得意な「現実主義者」なので、人材の使いどころを正しく判断し、適材適所に配置するスキルにも長けています。

とはいえ、レトラクテ(面長)の人にも強みはあります。

目に見える情報から物事を展開していくのが得意なディラテに対して、見えないものへの「直感力」が働くのは、レトラクテならではの特徴です。

したがって、タレントを発掘したり、未経験者の伸び代を見極めたりなど、潜在的な「可能性」を引き出したいという局面では、レトラクテの人が力を発揮するでしょう。

また、ディラテにもレトラクテにも弱みはあります。ディラテの人は見える部分だけで相手を判断しがちで、レトラクテの人は相手のマイナス面にばかり目が向きがちです。

いずれも人材を正しく評価する際の妨げになりますから、それぞれが自分の弱点に注意しつつ、「チーム」としてお互いを補い合うのがベストです。

■広い額の持ち主は、リストラも淡々とこなせる

なお、拡張ゾーンの分類でいえば、額周りの面積が広い「思考ゾーン拡張」の人が、人事には最も向いています。このタイプの人は感情の動向に左右されないため、リストラが必要になったときなどにも、シビアな判断が下せるからです。

反対に、あまり人事に向いていないのは、感情ゾーンが拡張している人です。情に流されやすいため、好き嫌いで人事を決めたりしがちだからです。

ただし、感情ゾーン拡張でもレトラクテで肉付きが豊富ならば、環境や他者に対する寛容性、順応性とともに、自分の置かれている環境を守ろうという防衛能力の高さが良好に働きます。

すると、会社のために必要なら「やむをえない」と自分の意に反する判断も下せるでしょう。

広報・PR

■会社の看板として活躍できるのは「派手顔」

自社の価値を社内外に向けて発信するのが広報・PRの仕事。言わずもがなですが、そのコアとなるのはコミュニケーション力です。

その意味で、広報担当者に向いているのは、いわゆる「派手顔」です。相貌心理学では「レアジッサン」と言いますが、輪郭に対して目も鼻も口も大きいタイプです。

相貌心理学では、目や鼻や口などのパーツは「(外への)窓口」と考えます。

目、鼻、口は外への“窓口”
イラストレーション=髙栁浩太郎

目は情報をキャッチする窓口で、鼻はコミュニケーションの指向性を表す窓口です。口はエネルギーの出入り口です。

そのすべてがダイナミックに開放されているレアジッサンの人は、コミュニケーションが非常にアクティブで、まさに「社交的」という言葉がぴったり。外部との接触を面倒臭がらないため、SNSなどでのこまめな情報発信も得意です。

また、すべての窓口が開放されているということは、入ってきた情報への反応も早いということになります。事故や不祥事などのトラブルが発生したときに、ダメージを最小限に抑えるのも広報の仕事。そんな局面でも、臨機応変に対策を立てることができます。

なお、レアジッサンは、じつは女性に多い顔立ちです(男性の場合は「コンソントレ」といって、輪郭に対して顔のパーツが中央に集中していく顔が多くなります)。広報担当者に華やかな顔立ちの女性が多いと言われるのは、じつは理にかなっているのです。

■社外プレゼンが得意なのは「額の三分割」

前述のように、表舞台に立って対外的なコミュニケーションを一手に引き受けるのが得意な広報担当者もいる一方で、裏方として広報誌やレポートをしっかり作り込んで、会社の魅力を発信するのが得意な広報担当者もいます。

後者の場合、ポイントになるのは、論理的思考力を示す「額の三分割」。横顔を見たときに、眉の真上から髪のはえぎわまでが、凸→凹→凸という具合に盛り上がったり、へこんだりしている額のことです。

このような額の持ち主は、ロジカルなプレゼンテーション力に優れているため、誰が読んでもわかりやすく、納得性の高い資料を作成することができます。

また、何かと「炎上」が問題になる今の時代、発信すべき情報とそうでない情報を的確に区別するスキルも求められるでしょう。目が奥に引っ込んで見える、いわゆる「奥目」の人は、情報を精査する欲求が高い人です。

さらに、「奥目」に加えて、重要なものを見極めることができるという意味で、「左右の目の高さに大きな非対称がない」ことがポイントになります。

■好感度狙いのディラテ、斬新さが売りのレトラクテ

「輪郭」の観点で言うと、どっしりタイプのディラテと、面長タイプのレトラクテでは、扱う商品の得意分野に違いが出ます。

現実的な物の見方をするディラテの場合、日常生活に密着した商品やサービスをアピールするのが得意です。

世の中ですでに売れているもの、流行っているものを観察して、そこから発想を展開させていくイメージです。世間での好感度を意識したPR戦略を立てたりするのもお手の物でしょう。

一方、レトラクテの場合、まったく新しいコンセプトの商品について、用途やイメージがしっかり消費者に伝わるようなプレゼンテーションを行なうことを得意としています。レトラクテの人は、「抽象的な世界観」を扱うのが得意です。

最先端のデジタルガジェットのように、普通の人が「それは本当に役に立つの?」と思ってしまうような商品でも、つい手に取りたくなるようなストーリーを提示することができるのです。

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佐藤 ブゾン 貴子(さとう・ぶぞん・たかこ)
相貌心理学教授
1975年生まれ。2004年、アパレルの勉強のためにフランスに渡り、現地で相貌心理学に出会い、傾倒。学会長に師事し、5年の研修課程を経たのち、世界で15人、日本人では初となる相貌心理学教授資格を取得する。帰国後は、1億人以上の顔分析に基づく相貌心理学を広めるために、セミナーやセッション、企業への講演などを行う。著書に『人は顔を見れば99%わかる―フランス発・相貌心理学入門』がある。

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(相貌心理学教授 佐藤 ブゾン 貴子 イラストレーション=髙栁浩太郎)

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