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「それ、冗談ですよね」最新VRを使った"デジタル出張"を外資系企業の役員が一笑に付した理由

プレジデントオンライン / 2022年4月9日 10時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/metamorworks

仮想現実(VR)はわれわれの生活をどこまで変えるのか。たとえばVRとロボットを合わせた「テレイグジスタンス」という技術では、いわば「存在」を移転させることで、ビジネスでの出張が不要になるという。いったいどんな技術なのか。ノンフィクション作家の髙橋秀実さんが取材した――。

※本稿は、髙橋秀実『道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか』(ポプラ社)の一部を再編集したものです。

■「現実」だと思っているものは実はつくりもの

「もともと私たちは現実そのものを見ているわけじゃないんです」

VR研究の第一人者である舘暲(たちすすむ)さん(東京大学名誉教授)は穏やかに語った。

かつてカントも指摘したように私たちは物自体を認識しているわけではない。視覚としては電磁波のうち、光と呼ばれる400~750ナノメートルを検知するだけ。聴覚も空気振動のうち、わずか20~2万へルツという限られた音波を感知し、それらが脳内に現わす写像を認識しているにすぎないらしい。

「私たちは三次元空間の中に居るのではなく、頭の中に三次元空間をつくり出しているんです。だったら同じメカニズムで頭の中に空間を再構築すればよい。それがVRです」

私たちが「現実」だと思っているものも実はつくりもの。同じつくりものなら技術によってつくり出せるということなのだ。

視覚の場合、色は赤緑青の三原色で再現できるし、距離感も表示画面と目の間に凸レンズを入れることで、輻輳(ふくそう)(目の動き)と視角から三次元空間をつくり出せる。頭の働きをセンサーでとらえ、コンピュータで即座に計算して映像を変えることで、360度を見渡すこともできる。視覚と聴覚については原理的には「かなりクリアできている」そうで、あとは性能の向上を待つのみなのだそうだ。

■次の段階はザラザラ、デコボコ、ツルツルの再現

舘先生によると、VRの必要条件は次の3つだという。

・実寸大の三次元空間
・リアルタイムのインタラクシヨン
・自己投射性

物体との距離や大きさを実寸で感じ、リアルタイムでの相互作用があること。自分が動くと反応があり、自分がその空間に入っていると感じられること。私がVR専門の遊興施設で体験した「高所恐怖SHOW」もこの3条件を備えており、その「現実」に私は恐れおののいたのである。

「次の段階が触覚なんです」

続ける舘先生。

「何かに触ろうとした時に、それに触れる。触れることでそれが本物になるわけでしょ」

——しかし物体はない……。

「実際の触感はないのに、触感をつくり出す。手袋などを使って、指に刺激を与えるんです。色が赤、緑、青で再現できるように触覚も3つに分解すれば再現できます。振動、温度、力。それによってザラザラ、デコボコ、ツルツルといった感覚を再現できるんです」

■人間の「存在」を遠くに飛ばすテレイグジスタンス

——本当なんですか?

私が驚くと、舘先生は静かに微笑んだ。

「すでにVRは実応用されようとしています。髙橋さんが恐れたVRも高所恐怖症の治療に使えます。戦争でPTSDになった兵士も現場を再現したVRを小出しに体験しながら治療されていますし。それから不動産の内覧、ものづくりでの試作……、そしてVRの先はテレイグジスタンスです」

テレイグジスタンスとは訳して「遠隔存在」。VRとロボットを合わせた技術で、その場に居ながら臨場感を持って遠隔地に居るロボットを操作する。いってみれば「存在」の移転。VRの「現実」が遠くの現実に働きかけるのだ。

——すみません、それは何に使うんでしょうか?

その人の「存在」を遠くに飛ばすそうだが、飛ばしてどうするのかという疑問がわいた。

「遠隔就労が可能になります。家やオペレーションセンターでHMD(ヘッドマウントディスプレイ)をつけて仕事ができる。子育てしながらでもできるし、体の不自由な人もロボットが機能を補ってくれます。外国にロボットを置けば外国でも働けるんです」

あくまで「存在」だけが移動するので、ビザもいらないし移民にもならない。テレイグジスタンス社会の実現によって「大都市への人口の一極集中」「少子高齢化」「移民問題」なども解決できるそうで、まるで映画の『アバター』や『サロゲート』の世界。先生の話を聞くうち、私は自身の「存在」が揺らいだような気がしたのである。

■家電量販店では「VRは流行りませんでした」

ネットで調べてみると、すでにVRは多方面で活用されているように見える。そこでまず新築マンションをVRで「疑似体験できる」という会社に電話で問い合わせてみると、「そのサービスは終了しました。今後の予定もありません」と素っ気ない返事。結婚式にVRで参加できると宣伝しているウエディング会社もなぜか連絡がつかない。建築業界ではVRを使った設計が始まっているとのことだったのだが、ある一級建築士に訊いてみると「パソコンの3Dパースで十分です」とにべもない。

スマホに連動したVRも話題沸騰のはずだが、実際に家電量販店でたずねてみると取り扱いをやめたという。「なぜ?」とたずねると、「VRは流行りませんでした」と過去の遺物のように釈明されたのである。

もしかしてブームが仮想現実なのではないか。

疑いを抱いた矢先に目にしたのが「VR Cycle」の看板だった。渋谷にあるスポーツジム。VRを見ながら自転車を漕ぐそうで、「視覚的な達成感」(パンフレットより、以下同)を味わいつつ、「ワークアウトしていることを忘れてバーチャルな世界に没頭」できるらしい。早速、私は体験コースに申し込み、ジャージ姿で自転車に跨(また)がった。

■VR自転車なら宇宙空間も走れる

「さあ、いくよ!」

先頭の女性トレーナーがそう叫び、私もペダルを踏んだ。VRといってもHMDを装着せず、前方のスクリーンを見る。暗い室内に映し出された道をみんなで走行するのだ。映像はアメリカの地方都市のようで、ビルの間を進んでいく。臨場感過剰タイプの私はたちまちその世界に没入し、道が曲がるとそのまま体も傾き、自転車から落ちそうになった。

VRサイクルでトレーニングする人
写真=iStock.com/Edwin Tan
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Edwin Tan

「さあ、ギア上げていくよ!」

上(のぼ)り坂に入るらしく、手元のギアを上げてペダルを重くする。重いから上り坂を実感できるというわけで、一生懸命漕いでいると、今度は一転下り坂になり、私は反射的に足を止めた。基本的に下りではスピードをゆるめる。むしろブレーキをかけるべきだからだ。そしてしばらく足を止めているうちに気がついた。

漕がなくても進んでいる。

上りであろうと下りであろうと画面上は進んでいる。ずっと下りのようなもので、最初から漕ぐ必要はなかったのだ。こんなに楽なサイクリングはないと鼻歌気分でいると、道はやがてビルを越えて空中へと向かい、しまいには宇宙空間へ。高所恐怖症の私はびっくりして、自転車上でうずくまった。

かくして40分間のトレーニングは終了。ハンドルについたカロリー表示を見ると、私はわずか2キロカロリーしか消費していなかった。考えてみれば、これは三次元空間でもないし、相互作用があるわけでもないので疑似VRと呼ぶべきだろう。私が頭の中で疑似VRをVR化してしまったわけで、過剰に「バーチャルな世界に没頭」するとワークアウトにならないのだ。

■旅行体験を味わえる世界初のバーチャル航空施設

続いて訪れたのは池袋の「FIRST AIRLINES」だった。HPによると、「地上にいながら航空・世界旅行の体験を味わうことのできる世界初のバーチャル航空施設」とのこと。行き先はハワイ、パリ、ローマ、ニューヨーク、ヘルシンキなどで旅の所要時間は110分(料金は5980円)。「誰もが一度は経験してみたい、夢のファーストクラス」(パンフレットより)での海外旅行としてはかなり格安なので、私は妻を誘うことにした。

ちなみに彼女はNHKの番組『世界ふれあい街歩き』のファンで「ずいぶん世界中を歩いた」などと言っている。つまりVRを生きているような節があり、この企画にピッタリだと思ったのである。

とあるビルの一室。ここが池袋国際空港らしく、玄関先でパスポートと搭乗券を受け取る。そして奥の部屋に通されると、そこは飛行機の中。エアバス310などのファーストクラスの座席が12席並んでいた。CA姿の女性が前に立ち、「……本機の機長は阿部。ダニエル・K・イノウエ国際空港まで7時間45分のフライトをお楽しみください」などと日本語と英語でアナウンスし、救命胴衣や酸素マスクの説明もする。

VRというよりコスプレか。

と思っているとシートベルト着用を指示され、いよいよ離陸。

■意味不明の臨場、恐怖あっての臨場感

室内にはプロジェクションマッピングで外の風景が映し出される。眺めているうちに「シートベルト着用のサインが消えました」とのアナウンスがあり、私は座席を後ろに倒してリラックスした。そしてHMDが配布されて装着。ゲームの紹介のような画像が流れた後、ワイキキの街並みが現われた。

なんで?

と私は思った。かき氷の店の前のようなのだが、なぜここなのか、よくわからない。臨場感以前に臨場する理由が不明なのだ。そこから移動していくのだが、途中で珍しいものを発見するということもなく、ただ進む。微妙な揺れと視線が高いことが気になって下を見ると、撮影者の頭が見えた。

人の頭の上に乗っているという状況を知り、私はたちまちこわくなった。そして恐怖とともに臨場感を覚えた。つまり臨場感とは恐怖のことだったのだ。それに夫婦ふたりで旅行しているはずなのに、妻の姿がない。すぐ隣に座っていたはずなのに連れ去られたような気がして、私はすぐにでもHMDを外したい衝動に駆られた。

「あれはエコノミークラス?」

池袋からの帰り道、妻はそう指摘した。座席は一昔前のファーストクラスであって、今となっては通常のビジネスクラスや新幹線のグランクラスのほうが座り心地もよい。彼女がCAに「これはコナコーヒーですか?」とたずねても「粉?」などとファーストクラスらしからぬ返答をされていた。

■立ち止まれる『世界ふれあい街歩き』のほうがリアル

彼女によれば、VRより2Dの『世界ふれあい街歩き』のほうがリアルだという。

「だって立ち止まれないでしょ」

――立ち止まる?

「テレビのほうは録画で観てるから、自由に停止もできるし、巻き戻せる。つまり立ち止まれるわけ。ところがあのVRはそれができない」

旅の醍醐味(だいごみ)は「歩く」というより随所で「立ち止まる」ことなのだ。

「それに旅行の時に、あんな重くてうざいものを着ける? 化粧も崩れるし」

リアルを感じるためのHMDだが、HMDをかけること自体がリアルを阻害する。テレビの視聴は顔前の風通しがよく、気楽な気分を味わえるのだ。不満の残るVR旅行。しかし旅行に不満はつきもので、その点だけは旅行という現実に通じていた。

■自分の代わりにロボットが小笠原諸島を旅行する

「実はVRはまだキラーアプリが見つかっていないんです」

そう打ち明けたのはテレイグジスタンス社の彦坂雄一郎さんだ。キラーアプリとは「決定的な需要を創出するアプリケーション」のこと。VRの技術は応用先をどうするのかという大きな課題を抱えているそうなのである。

同社では舘先生主導のもと、テレイグジスタンス技術の開発を進めている。ロボットを使い、遠隔地へ「存在」を移転させる。究極のVRを実現しようとしているのだ。

「こちらで腕を上げると向こうのロボットも腕を上げる。そして自分の手を見るとロボットの手なんです。初めはびっくりするんですが、5分10分もすれば慣れます。やがて自分はここじゃなくてそこに居るんじゃないかと思っちゃうんです」

人の自意識は視覚、聴覚、触覚に加え、運動感覚の一致によって生まれるらしい。自分とまったく同じ動きをするものを見ていると、それを自分だと感じるのだそうだ。

ロボットにのりうつる。あるいは憑依(ひょうい)する感覚なのだろうか。ともあれ私は実際にテレイグジスタンスを体験させていただくことにした。

小笠原諸島への船が発着する竹芝客船ターミナルで開催されたイベント。待合室に座ったまま、小笠原諸島に「遠隔旅行」をする。現地に設置されたロボットとインターネットでつなぎ、「あたかも自分が小笠原諸島に居るかのような体験ができる」というのである。

■「リアリティがないですね」と言うのは道徳的でない

ソファに座り、HMDとヘッドフォン、専用の黒い手袋を装着する。準備運動のように体を動かして、コンピュータを調整すると、いきなり小笠原の海が目の前に広がった。

「こんにちはー髙橋さん」

現地に居る女性が私に声をかけた。彼女はロボットに声をかけているのだが、ロボットと私はつながれているので、私の耳元に聞こえる。「こんにちは」と答えると、彼女は微笑みながらうなずき、「見てください、あの船」と海岸を指差した。私が「あれですか」と腕を上げると、目の前にロボットの腕が現われた。

VRで遠隔操作するイメージ
写真=iStock.com/Thinkhubstudio
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Thinkhubstudio

俺の腕? と一瞬思ったのだが、いかんせん動きが遅れていた。インターネット回線の遅延が原因らしく、ロボットと私は動きがズレる。触覚も転送されるのだが、ロボットが海亀の甲羅を触っても、遅れてピリピリという刺激があり、手袋の不具合か何かと思ってしまう。

道徳的現実とはこのことか。

はたと私は気がついた。スタッフたちがみんな懸命に働いているのに、私が「ズレますね」「リアリティがないですね」などと言うのは道徳的ではない。技術としては開発途上であることは関係者たちが一番よくわかっていることで、傍観者の私などがいちいち揚げ足を取るべきではない。ズレは私の脳内で調整すればよいことで、慣れれば気にならなくなるはず。そう自分に言い聞かせて私は「存在」を小笠原諸島に飛ばそうとした。実際私はじっとりと汗をかいた。何の汗だかよくわからないが、小笠原の日射しのせいだと思うことにしたのである。

■忙しいエグゼクティブにとって「夢のツール」になるか

「テレイグジスタンスの需要があるのは、まずエグゼクティブの出張です。社長などが海外エ場に出かける移動コストの削減。これを使えば、リアルタイムで会議にも出席できますからね」

彦坂さんは意気揚々と語る。数年後には数百万円でこのシステムを販売する予定らしい。リアルタイムでの「存在」移動は、世界各地を忙しく巡るエグゼクティブにとって夢のツールのようなのだ。

「それ、冗談ですよね」

外資系企業の役員にテレイグジスタンスのことを話してみると、一笑に付された。移動コストの削減についても、「そりゃ我々も表向きはコスト削減と言いますよ。でも日頃大変なストレスを抱えていますから、飛行機の移動は貴重な時間なんです。連絡も取りにくいので、本当にひとりになれますし」とのこと。

空港の動く歩道で歩いているビジネスマン
写真=iStock.com/allensima
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/allensima

彼らは体を移動させたい。移動を味わいたいそうなのである。

「取引先や社員からしてもトップがお金をかけてわざわざ足を運んできた、ということが重要なんです。フェイス・トゥ・フェイス。顔を突き合わせなければ、気持ちだって通じ合えないでしょ」

移動できない場合も、従来のテレビ会議で事足りるという。HMDなどを装着してVR会議などをすると、隣同士でひそひそ話もできず、かえってコミュニケーションを阻害するらしい。

■「感情はデジタル化なんてできるわけがない!」

——しかしテレイグジスタンスなら社長にとっても実際に現場に居る臨場感があるそうで……。

私が説明しかけると、彼が遮(さえぎ)った。「その時、社長はどこに居るんですか? 本社に居るのに本社に居ないことになりますよね」

そこに居ないのにそこに「居る」ことができる技術は、ここに居るのにここに「居ない」という現象も生み出してしまう。存在するのに「存在」が不在で、そうなると「存在」の存在意義に悩まされる。もともと存在感のない社長の「存在」などは移転する意味もないわけで、居ないなら居ないで体ごと居ないほうが、人として潔いのではないだろうか。

「エグゼクティブといったって結局は人間関係で悩んでいるんです。人間関係って感情でしょ。感情はデジタル化なんてできるわけがない!」

彼はしまいには怒り出した。人間関係のVR、すなわち道徳的現実は感情。おそらくそれは直接肌で感じるものなのだ。

■VRが本格導入されているのはアダルト業界

「現段階では、やっぱりゲームとエロですかね」

彦坂さんも指摘するように、実はVRが本格的に導入されているのはアダルト業界らしい。日本では毎月数十本のVR作品が発売されており、「世界一のアダルトVR大国」とも呼ばれているそうなのである。

髙橋秀実『道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか』(ポプラ社)
髙橋秀実『道徳教室 いい人じゃなきゃダメですか』(ポプラ社)

実際、私が渋谷にある個室ビデオ店を訪れてみたところ、約60分待ちで、人気のほどがうかがえた。2000円で90分VR見放題。受付でHMDとヘッドフォンを受け取り、指定された個室に入る。作品の選択法がよくわからないまま、スタートボタンを押すと、いきなり目の前に化粧の濃い女性が現われた。

「何かしたいことあるの? えっ何? 聞こえないよ。えっキス? キスしたいの?」

などと言いながら女性が私ににじり寄り、「じゃあ短いチューするよ」と顔が迫ってきて、私は思わず身を引いた。引いても距離が変わらないというのがVRの特徴で、私はいったんHMDを外した。あらためてリストを見ると、ほとんどがこうした一人称もの。自らの視線に没入するのかと気を取り直して、再びスイッチを入れると今度は保母さんとおぼしき女性が現われ、「どうして元気がないんでちゅか? チューしたら元気になりまちゅか?」などと言いながら迫ってくる。顔が画面全体に広がって私がのけぞると、下のほうに誰かの下半身が映っていた。

■下半身が向こう側に“移転”したような感覚

俺の下半身?

そう思った瞬間、姿勢が同じせいか自分の下半身が向こう側にテレイグジスタンスしたような感覚に襲われた。私は慌ててHMDを外し、実物の股間をまさぐり、男根を握りしめてその「存在」を取り戻した。さらには勃っていないことも確認して安堵(あんど)した。魂は奪われても男根は裏切らないのだ。

意外に道徳的なのか? 俺。

私はそうつぶやき、HMDを外した開放感にしばらく浸った。

もしかすると「現実」とはこの感覚ではないだろうか。

何にも没入しない散漫な気分。英語の「リアリティ(reality)」は「実在、本体」を意味するが、日本語の「現実」とは「うつつ」のこと。うつつはうつりやすく、うつらうつらの状態が「現実」なのである。となると「バーチャルリアリティ」とは「道徳的実在」と訳すべきで、あまり現実的ではないのかもしれない。

※VRの施設、サービスなどの情報は取材時のものです。

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髙橋 秀実(たかはし・ひでみね)
ノンフィクション作家
1961年横浜市生まれ。東京外国語大学モンゴル語学科卒業。テレビ番組制作会社を経て、ノンフィクション作家に。『ご先祖様はどちら様』で第10回小林秀雄賞、『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』で第23回ミズノ スポーツライター賞優秀賞を受賞。その他の著書に『TOKYO外国人裁判』『ゴングまであと30秒』『にせニッポン人探訪記』『素晴らしきラジオ体操』『からくり民主主義』『トラウマの国 ニッポン』『はい、泳げません』『趣味は何ですか?』『損したくないニッポン人』『不明解日本語辞典』『やせれば美人』『人生はマナーでできている』『日本男子♂余れるところ』『定年入門 イキイキしなくちゃダメですか』『悩む人 人生相談のフィロソフィー』『パワースポットはここですね』『一生勝負 マスターズ・オブ・ライフ』など。『はい、泳げません』は長谷川博己、綾瀬はるか共演で映画化、2022年6月全国公開予定。

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(ノンフィクション作家 髙橋 秀実)

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