人に相談することを好まれない…秋篠宮家と天皇家の距離が広がってしまった根本原因
プレジデントオンライン / 2022年4月13日 15時15分
■秋篠宮夫妻、小室夫妻に訪れる「危機」
秋篠宮夫妻が“家庭内別居”状態。小室圭・眞子さん夫妻も離婚の危機にあるのではないかと、週刊誌がこぞって報じている。
別居、離婚とは穏やかでない。週刊誌お得意の“針小棒大”的報道だろうと読んでみたが、まったくあり得ない話ではないようである。
秋篠宮家の長男・悠仁さん(15)が4月9日、筑波大附属高(東京都文京区)に入学した。
入学式の前に報道陣の撮影に応じて、
「学業に励みながら、興味や関心を持っていることをさらに深めて、諸行事などの学校生活も楽しんでいきたい」
と抱負を語った。
皇族が学習院以外の高校に進学するのは戦後初である。長女・眞子さん、次女・佳子さんが学習院高等科に入学したときは、紀子さんが付き添っていたが、この日は1人だった。
筑波大附属高の教育方針である「自主・自律・自由」を尊重してのことだったのだろうか。しかし、各週刊誌の報道を読むと、そうではない“事情”が秋篠宮夫妻にはあるように思える。
週刊新潮(4月14日号)によると、春真っ盛りだというのに、夫婦の間に木枯らしが吹きすさんでいるというのだ。
■「殿下に対するご不満を鬱積なさっている」
「両殿下は現在、ご公務に関する打ち合わせはともかく、日常会話はほとんど交わされない状態です」
秋篠宮家の事情を知る関係者によると、
「もっぱら妃殿下が、殿下に対するご不満を鬱積なさっていると拝察いたします。やはり眞子さんと小室圭さんとの結婚が尾を引いており、殿下が会見などで結婚に否定的な発言をなさったにもかかわらず、結局は誰も二人を止められませんでした。発言のせいで事態は悪化した――。妃殿下は、そう捉えておられるご様子なのです」
ここにきて2人の仲が取り沙汰されるのは、4月20日から3泊4日で伊勢神宮などに参拝する予定だが、そのスケジュールが異例だといわれるからのようだ。
「秋篠宮さまと紀子妃は伊勢神宮をはじめ奈良県橿原市にある神武天皇陵、そして京都の明治天皇陵や孝明天皇陵を参拝されるご予定。最終日に大阪(伊丹)空港から飛行機でご帰京される以外はすべて自動車によるご移動となり、お言葉を交わさない両殿下が長時間同じ車内で過ごされることに対して『何が起きてしまうのだろうか』と不安視されているのだ」(週刊新潮)
東京から伊勢までの約480kmを車で移動するそうだ。これは、秋篠宮の考えによるものらしい。秋篠宮は常々、飛行機や新幹線を使うと沿道に多くの人が集まることを気にしていた。それを避けたいというのがあるのではないか。
さらに、特別扱いは避けたいという意向で、一般車両と同じように赤信号でその都度止まるというのだ。
■職員がどれほど説明しても納得せず…
しかし、これだけの長距離を、“ドライブ・マイ・カー”状態で過ごせば、仲のいい夫婦でもちょっとしたことで諍(いさか)いを起こすこともある。まして、報道の通りだとすると、周囲が心配するのは無理からぬことかもしれない。
憶測たくましい週刊誌の中には、この時期にお伊勢参りをするのは、小室圭さんの2度目の司法試験の結果が、この頃に出るからではないかという見方をするものもある。
「昨年の同試験の合否発表は4月21日だった」(週刊女性4月19日号)ということを、秋篠宮夫妻や宮内庁はまったく考慮しなかったのだろうか。
週刊新潮によれば、紀子さんの“いら立ち”はしばしば、宮邸の職員にも向けられるという。
「職員が仕事の報告などで妃殿下にお伺いを立てる時など、どのようにご説明申し上げてもなかなか納得なさらず“ここはこうしてと言ったでしょう”などと、あたかも言い負かすかのように早口でご指導なさっています。これまで会見やスピーチなどで見せてこられた、上皇后さまを彷彿させるゆったりしたお話しぶりとは、まるで別人のように見受けられます」
さらに、天皇と秋篠宮との仲が“深刻”だと報じるのは女性自身(4月19日号)。同誌によれば、天皇の長女・愛子さんの成人会見と悠仁さんの卒業式が3月17日に重なったことで、深刻な状況が露呈したというのだ。
■「行事被り」「ドレス被り」異例のミスが立て続けに
1週間後の3月24日に、宮内庁の西村泰彦長官がこう発言した。
「3月に愛子さまの会見を調整しているのを聞いた段階で、悠仁さまの卒業式に思いを致すべきだったにもかかわらず、それが頭に思い浮かばず、調整できなかった。できれば別の日がよかった……」
この2人のスケジュール調整失敗から見えてくるものがあるというのだ。
「天皇家にお仕えする侍従職と、秋篠宮家にお仕えする皇嗣職との間で連絡がきちんととれていなかったことが露呈したのです。
まず悠仁さまの卒業式は、お茶の水女子大学附属中学校の年間スケジュールとして1年前から決まっていたことでした。
愛子さまの会見は、学習院大学での学業に支障が出ないように、3月に開催する方針が昨年11月には発表されていましたが、その段階で皇嗣職が『悠仁さまの卒業式は3月17日です』と、連絡をしていれば、こんな事態にはならなかったのです。(中略)平成の御代であればありえなかったことであり、単純に“宮内庁職員の劣化”として片づけられることではないと思います」(宮内庁関係者)
今回の騒動で明らかになったのは、天皇皇后と秋篠宮夫妻に緊密なコミュニケーションがないということで、2月23日の天皇誕生日に、宮中で行われた祝賀行事の際も、雅子皇后の紺色のドレスと、紀子さんのドレスが同じ色になってしまったのも、その表れだと指摘している。
それに、2012年から2019年まで、上皇と天皇、秋篠宮が月に一度は御所で会談をしていたのに、この“頂上会談”は御代替わり以降、行われていないというのだ。
■「天皇陛下との距離を広げてしまったように思われる」
さらにコロナ禍のため、誕生日や成婚記念日のお祝いの食事会もなくなり、天皇と秋篠宮が話し合う機会はほぼないそうだ。
長女・眞子さんの結婚問題が皇室全体の騒動になっても、「秋篠宮家の問題だから」と、天皇に相談することはなかったという(一部の報道では、秋篠宮は眞子さんの結婚問題を天皇に相談していたというものもある)。
皇室ジャーナリストは、「秋篠宮さまは、人に相談することを好まれないといわれています。そんなご姿勢が、天皇陛下との距離を広げてしまったように思われるのですが……」と心配している。
長男の悠仁さんの教育についても、同様のことがいえるのではないか。
悠仁さんを学習院ではなく、筑附高へ進学させたのは、私はよかったと思っているのだが、そうした教育方針は、秋篠宮夫妻の間で十分に話し合い、お互いが了解したうえでのことなのだろうか。
ゆくゆくは東大に進学させ、初の東大卒の天皇にしようと考えているのではないかと報じられてもいる。
![2017年3月11日、東京大学・安田講堂](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/e/7/1200wm/img_e71188a51c0ec11446fa5e4fbe709e9f478938.jpg)
それも、秋篠宮の考えなのだろうか。この件に関して私は、紀子さんの意向が強いのではないかと推測しているのだが。
なぜなら、これまで紀子さんは、美智子上皇后を慕っていて、立ち居振る舞いを自分のものにしようと懸命に努力されてきたといわれている。
おっとりとした話し方や、優雅なほほ笑みは、美智子上皇后を彷彿とさせるものがあった。
■これまでも報じられた“待遇格差”への不満
しかし、その裏で紀子さんは、兄の皇太子と弟である秋篠宮の“待遇”に不満を漏らし、その鬱憤を、従業員たちで晴らしているのではないかと何度か報じられている。
たしかに、両家の待遇の差は相当ある。女性セブン(4月7・14日号)はこう試算している。
「愛子さまと悠仁さま、誕生の際にはどちらも日本中が幸せに包まれた。しかし、『天皇家の長女』である愛子さまと『宮家の長男』であった悠仁さまは、生まれてからの扱いに厳然たる格差があった。
そもそも天皇家(当時の両陛下と皇太子ご夫妻と愛子さま)の日常の費用や内廷諸費のために支出された『内廷費』が3億2400万円だったのに対し、秋篠宮家の品位保持のための『皇族費』は、悠仁さまの誕生後でも5490万円程度だった。もちろんお立場や担われるお務めには違いがあったが、同じ5人のためのお金に6倍もの差があったことになる」
■結婚トラブルで「心の乖離」がさらに広がったのか
「職員や警備、常駐する医師なども天皇家の方が手厚くなる。また、天皇家に仕える職員と一宮家に仕える職員では、どうしても能力や意識の差が出ることもあるだろう。端的にいえば、雅子さまと幼い愛子さまが外出されれば、20人ほどお付きや警護がついた。一方、紀子さまと悠仁さまには2、3人だ」(同)
悠仁さんが天皇に即位し、愛子さんが結婚して民間人になれば待遇は逆転するが、紀子さんにとってみれば、現在の格差が納得できないと、秋篠宮に愚痴をこぼしたことがあったかもしれない。
そうしたことにこだわらない秋篠宮と紀子さんとの「心の乖離(かいり)」が少しずつ広がり、長女・眞子さんの結婚トラブルで、さらに夫婦の距離が修復不能なところまで遠ざかってしまったのだろうか。
■眞子さんがメトロポリタン美術館に就職?
その小室圭さんと眞子さん夫妻だが、こちらも、2人の間は“一枚岩”というわけにはいかないようである。
女性セブン(4月21日号)は、眞子さんが以前から就職するのではないかと取り沙汰されていたNYのメトロポリタン美術館に就職したらしいと報じている。
![2019年7月28日、ニューヨーク市のメトロポリタン美術館のエントランス](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/1/a/1200wm/img_1a5fe8a2b445ea5cbea6e9056ff8032a509161.jpg)
それは、4月末に発表される小室圭さんの2度目の司法試験の結果が厳しいことを予想して、眞子さんが一足先に動いたのではないかというのである。
「世界でその名が知られるメトロポリタン美術館(MET)が運営するウェブサイトに『Mako Komuro』の名前が登場したのは2022年2月3日のこと。明治から昭和にかけて活躍した沖縄出身の彫刻家・画家の山田真山(しんざん=筆者注)の作品解説の文書の最後に、その名前はクレジットされている。
今回、眞子さんが解説文をしたためたのは、山田真山の『「發心 出家」一遍聖絵の場面より』という、掛け軸に描かれた絵画作品についてだ。眞子さんの解説文書によれば、この作品は、念仏を重視する時宗の開祖である一遍上人(鎌倉時代の僧侶)の信仰生活を描いた巻物(一遍聖絵)のあるシーンが参考にされているという。それは『夫の留守中に出家した女性』にまつわるエピソードだ。
由緒正しい岡山吉備津神社の宮司の家系に生まれた武士の夫が帰宅すると、妻が一遍上人による出家の儀式を受け、頭を丸めていた。動揺した夫は、一遍に斬りかかろうとした。しかし、一遍が夫の血筋を初対面にもかかわらず瞬時に見抜いたので、一転、夫は感銘を受ける。そして、斬りかかろうとしたことを悔い改めて、自らも時宗へと改宗することを選択する」
■日本への帰国だけは絶対に避けたい
「眞子さんが考察の題材にした作品に描かれたのは、夫が妻から離れている間に起きた『夫婦の危機』だった。その危機は、妻が信じた一遍上人という聖人がもたらす奇跡によって、解決されていく──」
何やら現在の眞子さんの内面をうかがわせる“意味深”な内容だ。たしかに、今のNY生活は、眞子さんが思い描いていた「理想」とはかなり違ってきていることは間違いないようだ。
「眞子さんはどんな気持ちでこの解説を書いたのか。小室圭さんの生活基盤の安定を信じて結婚を推し進めたにもかかわらず、彼は弁護士試験に落ち、法務助手としての勤務を余儀なくされた。PTSDを患った眞子さんが意を決して働かなければならないほど、ふたりを取り巻く状況は深刻なのかもしれません。
ただ、眞子さんが選んだ作品は、そのような絶望的な状況でも、自分が強く信じて疑わなければ、いずれ“奇跡”が起きて、夫婦は救われる、という希望を与えてくれるものではないでしょうか。それだけに、いまのニューヨーク生活の袋小路が際立つ内容になってしまっていることは、皮肉としか言いようがないですが……」(宮内庁関係者)
そんな彼女が絶対に避けたいのは日本への帰国だという。
■理想の海外生活が実現できない中…
「眞子さんが描いていたのは、小室さんがニューヨーク州の司法試験に合格して弁護士になるという青写真だったのでしょう。しかし、小室さんは昨年夏の試験に落ちた。年収は、当初目されていた2000万円に遥かに及ばない、600万円程度とみられています」(皇室ジャーナリスト)
世界でも指折りの物価の高い街ニューヨークで暮らし、それでもなお、「元皇族」としての品位を保たなくてはいけない。十分なセキュリティーも求められるしテロも心配だ。
その上、眞子さんは約1億4000万円とされた結婚一時金の受け取りを辞退している。将来への不安を覚えるのも無理はないだろう。
女性セブンは、眞子さんは夫の再試験の結果を待たずに、2月初旬の時点でMETでの“業務”である解説文書をしたためたと見ている。
「眞子さんにとって何よりも避けたいのは、『日本への帰国』なのだと思います。小室さんが不合格(前回の司法試験=筆者注)となり、ニューヨーク生活の先行きは暗路です。理想の海外生活が実現できない状況で、業を煮やした眞子さんは次の一手を打つしかなかったのでしょう」(宮内庁関係者)
女性セブンがMETに取材を申し込むと、日本のメディアだと分かった途端に態度が硬化したという。そして「われわれの常駐スタッフに、マコ・コムロなる人物はいません」と回答したそうだ。
眞子さんがMETに就職したという確たる裏付けはないが、彼女が「共稼ぎ」への第一歩を踏み出した可能性はあるのかもしれない。
■結婚前は分からなかった欠点も見えてくる
「夫婦は合わせ物離れ物」といわれる。もともと夫婦は他人どうしだった者がいっしょになったものなので、ちょっとしたことで再び別れて離れてしまうこともある(成語林より)。他人同士が一つ屋根の下で暮らせば、結婚前は分からなかった相手の欠点や嫌なところが見えてくるのは、どんな夫婦でもあることだ。
私の勝手な推測でいえば、秋篠宮はいい意味では泰然自若タイプだが、傍目(はため)には優柔不断と思えるところもある。紀子さんは優雅だが、内に抱えた激しい向上心は、時として、秋篠宮を悩ませることもあるのだろう。
眞子さんも、長女特有のおおらかさがあり、愛子さんが姉のように慕う優しさもあるが、小室圭さんとの結婚問題で見せた、一度こうと決めたらやり通す意志の強靭さがある。夫のほうは、何にでも手を出す器用さと、八方美人的な明るさはあるが、責任感という面では、やや不安があるようだ。
他人同士が上手くやっていくには、思いやりと、相手の欠点には目をつむる寛容さが大事である。
この2組の夫婦には、そのことを思い出して“危機”を乗り越えてもらいたいと思う。
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ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任する。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『編集者の教室』(徳間書店)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、近著に『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。
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(ジャーナリスト 元木 昌彦)
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