1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「40代でも老害」と「60代でも若々しい」…ひろゆきが考える「2人にある決定的な違い」

プレジデントオンライン / 2022年7月22日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Kateryna Onyshchuk

「老害」と呼ばれてしまう人にはどんな特徴があるのか。実業家のひろゆきさんは「老害と呼ばれる人は、過去の話ばかりして、頭が現在や未来に向いていない。一方、いつまでも若々しい人には『昔話をしない』という特徴がある」という――。

※本稿は、ひろゆき『無理しない生き方』(きずな出版)の一部を再編集したものです。

■説得力に欠ける人がする“ある話し方”

この章では、話をする上で、「こういうことはしないほうがいいのでは」ということを述べたいと思います。

まずは、論理と感情を混ぜ込んで話すこと。

例えば、「Aさんの意見とBさんの意見のどちらが正しいか?」を語る際、「BさんよりもAさんが“好きだから”Aさんの意見が正しい」と考える場合があります。

意識的にそう考えることも、無意識にそのようになってしまうこともあるでしょう。いずれにせよ、このような場合には「感情が交ざっていますが、Aさんの意見が正しいと思います」というのが正確な物いいなのですが、それを隠そうとする人が多いんですね。

さも「Aさんの意見が正しい」ことが理の当然であるかのように、いろいろと理屈を並べ立ててしまうわけです。でも、そこで挙げられる理屈って、不都合な情報が簡単に見つかるはずなのに、好意をもとに決めつけた結論に都合のいい情報だけなんですよね。

このように、最初から自分が持っている結論を肯定するために、都合のいい情報を集めることを「確証バイアス」といいます。

感情を隠して、いかにももっともらしい理屈を並べて「Aさんの意見が正しいと思います」などといっても、反証できる情報がいくらでもあるわけですから、この「確証バイアス」とみなされる可能性があって説得力に欠けるので、気をつけたいものです。

■論理的思考の鍛え方

会議の場や仕事の打ち合わせであっても、「好き嫌い」が入ってしまうのは仕方がないと思います。そのときに大事なのは、「感情は感情として話す」「論理は論理として話す」ということです。

つまり、「論理的にではなく、個人的に好きだからAさんの意見を推します」という言い方をしないといけません。無意識のうちに論理と感情が交ざってしまう話し方をする人もいます。そのような人は、まず感情と論理を分けることで、論理的思考が鍛えられると思います。

すなわち、「Aさんを正しいと思うのは、Aさんが好きだからだ」ということをきちんと認めて、正直に話す習慣を身につけていると、「Aさんが好きである感情をおいておくとしたら、どちらが正しいのだろう?」といった別の切り分けができるようになり、論理的に考えられるわけです。

このように感情と論理を分けていくと、相手にも納得してもらいやすくなると思います。

■結論とオチは最初に話すべき

話の前置きが長すぎる人がいます。たとえば、「会社の同僚が勤務時間中にケガしたこと」をだれかに説明するとしたら、「こないだ大変なことがあってさ、会社の同僚がケガしたんだよね」と、5秒くらいで伝えることができますよね。

これを次のようにいったら、どうでしょうか?「こないだ大変なことがあってさ。私の会社に、元コンサルで私より2つ年上の人がいるんだけどさ。その人とランチに行こうとしたのね。お昼は大体、ちょっと歩いて駅のほうまで行くんだけど。そういえば最近、行きつけの店が潰れたんだけどさ……」などといった具合に。

この時点で、まだ肝心のケガの話は出ていないのです。つまり、話の前置きとして、周辺情報をくわしく話しすぎているんですね。マジメな人であればあるほど、こういう言い方になりがちです。

なぜなら、誤解がないように正しく伝えないといけない、と思い込んでいるからです。

しかし、聞く側からすると、この種の正しさなんてどうでもいいのです。

自宅でソファに座っている友人に耳を傾けるうらやましい女の子
写真=iStock.com/Prostock-Studio
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Prostock-Studio

仕事の打ち合わせであれば、正しさは必要かもしれません。あるいは、大学での研究発表でも正しさは求められます。ただ、日常生活ではまったく必要ありません。むしろ前置きをくどくどと話されると、肝心の話に行く前に、相手が聞く気を失うことにもなりかねません。

上手に話すためには、結論を早いうちに話してしまうことです。その上で状況や補足などの周辺情報を付け加えていけばいいと思います。

「どういうつもりで話をしているのか」がまったく見えてこない話をだらだらとされると、次第にうんざりしてくるのではないでしょうか。

相手のリアクションを見て退屈してそうなら、早めに結論とかオチをいうようにしましょう。

■「頭が固い人」と「柔軟な発想をする人」の差

若い人を前に、ついつい昔話を多くしていませんか?

飲み会の席とかで、自分の昔話を持ち出して、後輩に説教する人を見ることがあります。そういう人も、おそらく20代のころは昔話ばかりしていたわけではないでしょう。

昔話を多くするのは、年を取って頭が固くなった証拠です。僕がこれまで生きてきて全体的な傾向として感じるのは、「40歳を過ぎてから考え方を変えられる人は限りなく少ない」という事実です。

若いときは柔軟でおもしろい考え方をしていても、40歳を過ぎると、頭が固くなっていきます。家庭を持ったり、会社でのポジションを得たり、出世コースから外れたり、体力的に落ちてきたり、率直な意見をいってくれる友だち付き合いが減ったりなど、さまざまな要素が、40歳を境に一気に増え、次第に「守り」の考え方になっていくのではないかと思います。

■老害と呼ばれる人の特徴

そうして、いつのまにか、若い人を前に昔話で説教するような自分になっているのです。もちろん、50歳、60歳になっても新しいことにチャレンジしたり、柔軟な発想をしたりする人は少数ながら存在します。そういう人たちには「昔話をしない」という特徴があります。

トピックがつねに「現在」や「未来」に向いているのです。

でも、たいていの人はそうはなりません。なぜなら、「経験」が邪魔をするからです。

「私は20歳から40歳までの20年間、これだけのことを積み上げてきた」という自負もあるでしょう。

それをゼロから見直したり、信じているものを壊すことは、相当な労力がかかります。それよりは、「過去」の自慢話をするほうがラクだし、気持ちいいものですが、そういう人は、「老害」へと変貌していきます。

「過去」の話ばかりして、頭が「現在」や「未来」に向いていないことに気づかなくなってしまうのです。

老害の厄介なところは、自分が老害であることに気づかないことです。

こんなことをいってきた僕だって、わかりません。自戒の意味も込めて、昔話をすることによる弊害に自覚的になることをすすめておきたいです。

■説得することにはまったく意味がない

相手に欠点を直してもらいたいときや、職場などで和を乱す行為をなくしてほしいときなど、誰かを説得したいと思う機会があるかもしれません。でも、説得するという行為は意味がないと僕は思います。

説得するというのは、「説得で相手の考え方を変えられる」ことが前提になりますが、相手の考え方を変えることはできません。表面上はわかったようでいても、「そういわれても、信じられないな」などと思われて、腹の底から「納得」させることは、なかなか難しいことです。

職場の先輩の、周囲と協調しない態度を改めてもらいたいと思っても、もし後輩に説得されて改めるぐらいなら、最初からとっくに改めているはずですよね。

相手の人がちゃんと論理的に考えることができ、物事を好き嫌いではなく正しさで判断できるのであれば、説得によって変わる可能性はあります。でも、そういう人は、僕の経験では10%いるかどうかです。

■「論破」は実は自分に不利な行為

説得という行為は、相手を変えられない。プラスにならないだけではなく、マイナスもあります。最近の流行語を用いていうと、相手を「論破する」というのは、気持ちのいいことかもしれませんが、実際は自分にとって圧倒的に不利なことです。

いいくるめられて嬉しい人なんてこの世にいないわけで、恨みを買ったり、復讐されたりするおそれがありますから。なので、人と言い合うときや議論するときも含めて、「説得しない」というのは重要なポイントです。

やるべきなのは、あくまで自分の意見を伝えることと、客観的なデータや事実などの情報を伝えることにとどめておくことです。

■あきらめたほうがストレスがない

それでも間違った考えを変えないのであれば、「この人はそういう人なんだ」と思うしかないんですよね。というか、そう思って説得をあきらめるほうがいいんです。

ひろゆき『無理しない生き方』(きずな出版)
ひろゆき『無理しない生き方』(きずな出版)

たとえば、会社のなかで、うまく仕事が進まないと物に当たったり、機嫌が悪くなったりする先輩がいて、職場の空気が悪くなるとします。このような場合、とりたてて実害がないのであれば、説得してそういう行為をやめてもらうのではなく、放っておくのが一番の対処法です。

梅雨に雨が続いて嫌な気分になる人は多いでしょうが、「梅雨に雨が降るのが気になって仕方がありません。どうすればいいでしょうか?」とはだれも考えませんよね。「まあ、しょうがないよね」とあきらめると思うんですよ。それと同じことです。

要は、あきらめていないと、よけいに気になるわけです。

何か対処法があるんじゃないかとか、こうやったら説得できるんじゃないかみたいなのがあると、自分に対処可能な問題であるような気がしてしまい、すると、それを変えられない自分にストレスを感じてしまうんですね。

そうではなく、目の前にライオンがいたら「戦ったら絶対勝てないよね」となるように、「これって自分の手に負えるものじゃないよね」と、さっさとあきらめてしまうほうが、よけいなストレスが溜まらないので、ラクになるんですよ。

相手を説得することなどできないのですから、自分を苦しめないために、あきらめることも大切だと思ってください。

----------

ひろゆき(ひろゆき)
2ちゃんねる創設者
東京都北区赤羽出身。1999年、インターネットの匿名掲示板「2 ちゃんねる」を開設。2015年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。YouTubeチャンネルの登録者数は150万人。著書に『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)など。

----------

(2ちゃんねる創設者 ひろゆき)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください