人生は全てガチャで決まる…「成功した自分は偉い」と威張る人のとんだ勘違い
プレジデントオンライン / 2022年9月2日 8時15分
※本稿は、宮内義彦・井上智洋『2050年「人新世」の未来論争』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。
■自己責任論が強い日本社会
【井上】これまでの経験から痛感しているのは、日本では国が分配を取り仕切ることに難しい面があるということです。「貧しい人を国が支援するべきだ」というと、「そんなことはすべきではない」「貧しいのは自己責任だ」という反論が本当に多いんです。ある調査によると、日本ではそうした意見の人が40%にもなるようです。これは主要国では最高の割合で、アメリカより高いんです。
【宮内】ほう、アメリカより高いのですか。
■貧しい人にもお金持ちにも偏見をもつ日本人
【井上】アメリカも世界的に見ると自己責任論が強い国なのですが、日本はそれ以上です。たとえば、イギリスの慈善団体が各国でのアンケート調査結果に基づいて発表している「World Giving Index」は、「その国の人たちが寄付や人助けにどれくらい積極的か」ということを表した世界的に有名なランキングなのですが、最新の2021年版では、日本は調査対象の114カ国中、最下位の114位となっています(※注1)。
![駒澤大学准教授 井上智洋さん](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/2/1/1200wm/img_210af074e6f9e8927da9f67164418c7a65176.jpg)
また、さまざまな調査結果を見ると、日本は「貧しい人を助けないでいい」という人が多い一方で、「お金持ちを許せない」という人も多い。どちらも気に食わないんです。どうも、まともに働いてふつうに生活している人が一番偉くて、貧しい人に対しては「努力が足りない」と見ているし、お金持ちは「どうせ悪いことをしている」と見ているようです。
自分と立場の違う人への偏見が強い。それはアメリカに比べても激しくて、たとえばアメリカでは伝統的にお金持ちは憧れの存在で、事業に成功して富を築いた人は尊敬されますが、日本はそうではありません。ホームレスや生活保護を受けている人たちへの風当たりも、日本は非常に強いです。
■「なぜ私の税金をそんな人々のために使うのか」
【宮内】私は日本の社会はこれまで、国家に対し高い信頼感を持っていたと思います。すなわち我々個人も企業も、きちんと税金を支払っています。国は必要なことに対して、税金を財源にきっちり手当てをします。病人にも、困った人にも、貧しい人にも、国がちゃんとサポートをしてくれている、従って、自分たちが直接何かをすることはない。こんな信頼関係が崩れかけているのが今ではないでしょうか。それに代わって、新たにNPO等の自主的な動きが盛んになってきて、社会問題に個人が手を差し出すようになってきつつあるように思えます。Publicすなわち公共の課題を司るのは官=政府なのだという考えが、徐々に変化していると見ています。
![円マークが書かれたブロックを積み上げる様子](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/e/1/1200wm/img_e1422de96421bc3f22eac40a96fe3a3b75953.jpg)
私はどんな社会でも“自助”が基本だと思います。自分の力で生きていけなければ人を助けることもできませんから、“自分で努力する”ということがまず基本になくては、世の中は回らなくなってしまいます。とはいえ自分ひとりではどうにもならないときは誰にでもあります。ですから、自助だけでも世の中はうまく回らなくて、「困ったときはお互いさま、みんなで助け合いましょう」というのが“共助”ですね。
たぶん、そこまではみんな理解してくれると思います。そこから先、「助け合いだけでは限界があるので、国のお金で貧しい人や困っている人を助けましょう」というのが“公助”ですが、これに対しては「なぜ、私の税金をそんな人々のために使うのか?」という反対論が出るわけですね。日本人はどうもその意識が他の国より強いようだ、と。
■目の前の人には親切にするが…
【井上】“日本人は親切だな”と私も思います。マクドナルドのようなチェーン店で、日本のように店員さんが親切に接してくれる国はあまりないでしょう。道に迷ってその辺りの人に聞いてもだいたい丁寧に教えてくれます。しかし、このように目の前の人に親切にする気持ちと、“政府が貧しい人を救うべきかどうか”という政策についての考え方は、必ずしも相関していないんです。「自分としては周りの人に親切にするけれども、見ず知らずの人が死んでも別に構わない」という考えの人が多い。
しかし、ごく最近になって、それが少し変わってきた印象もあります。メンタリストDaiGoさんの炎上事件を見ても、ネット社会では「自己責任否定論」が広がっているようです。
■DaiGoさん炎上事件で広がった議論
【宮内】DaiGoさんは何をして炎上したのですか。
【井上】ネット動画の中で「ホームレスや生活保護を受けている人の命はどうでもいい。自分は猫が好きで、猫の命のほうが大事だ」といった趣旨の発言をしたんです。これがネット上で猛反発を受けて、一斉に反論の声が上がり、テレビのバラエティ番組でも紹介されたぐらいです。
彼の発言をきっかけに「自己責任論をどう考えるか」「貧しい人をどう考えるか」という議論がネット上で沸騰しました。私は日本では自己責任論が強いので、DaiGoさんに賛同する人も多いのではないかと思っていたのですが、ネットの中では反発一色でしたね。
【宮内】私は自助、共助、公助、どれも必要で、全部大切だと思います。「ホームレスや生活保護を受けている人はどうなってもよくて、猫より下だ。放っておけ」というのは、根本的に間違っていますよ。
![オリックス シニア・チェアマン 宮内義彦さん](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/2/e/1200wm/img_2ecd52f0d98516b18291a1cdcd165ae9126815.jpg)
■自分の成功を「運がよかったから」と考えられるか
【宮内】先ごろ『ハーバード白熱教室』で有名なマイケル・サンデル教授の『実力も運のうち 能力主義は正義か?』(※注2)という本を読みました。非常に面白かった。エリートが自らの成功を能力と努力の結果とだけとらえ、それが良い家庭環境によってもたらされていると思い至らないことへの問題点を鋭く指摘している本です。
基本的にアメリカについて書いているわけですが、サンデルさんは中でも教育に大きなポイントを置いています。アメリカの場合「大学教育を受けられるか受けられないか」がクリティカルポイント(決定的な分かれ目)で、それには個人の能力というより親次第という面がある。「親のおかげで大学に行った人が、それなりにがんばってお金持ちになったからと言って、偉そうなことを言うのはおかしい」という論理です。
まさにそのとおりで、社会的に成功したからといって“自分が偉かったからだ”と威張る人は愚かだなと思うんです。“自分は運がよかった”と考えられれば、“運が悪かった人を助けよう”と思えるのは、人として自然なことでしょう。
ただ、告白してしまうと、私も猛烈に働いていた若い頃には“公助”が嫌いだったんです。しかし「世の中を広く見渡してよく考えてみると、やはり必要だ」と今では思うようになりました。人生には自分の努力だけではどうにもならないこともありますし、運の悪い人はいるわけですから。
■貧しい人がいくら頑張っても上に行けない世の中
【井上】今はアメリカでも「アメリカン・ドリーム」という夢が崩れてきて、「貧しい人が実力で這い上がる」というストーリーが通用しなくなっていますね。私は世の中で、個人として運がいいか悪いかの以前に、貧しい人がいくらがんばっても上に行くことが難しいというような、構造的な壁ができてしまっていると感じます。
アメリカの統計を見ると1970年代から高卒と大卒の所得格差が拡大するようになり、今は大卒と大学院卒の所得格差も広がっています。
最近その傾向に拍車がかかっていますが、それにはやはり社会の情報化が関わっています。GAFAMなど情報産業の先端企業では、特別に優秀な人材を選んで集めているので、入社しようとしても修士号とか博士号を持っていないと難しい。これは、大手製造業がそれほど学歴のない労働者を多く雇ってきたのに比べると大きな違いです。
日本でもアメリカでも、親が子どもの頃からお金をかけて教育を受けさせてやらないとなかなか良い大学には入れないし、まして大学院まで進むとなると多額の教育費用がかかるので、貧しい家庭からでは難しいという現実があります。
![卒業式で帽子を投げる大学生](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/1/0/1200wm/img_108442ed26edca14adf70b984386a80687991.jpg)
■勉強ができるだけでなく、運動神経もよくイケメンな東大生
【井上】サンデルさんは「ハーバード大学の学生の3分の2は、所得規模で上位5分の1にあたる家庭の出身」と指摘していますが、日本でも「東大生の親は高所得者が多い」という調査結果があります。
昔の東大生は分厚いメガネをかけてファッションにもあまり気を使わない、今のネットスラングでいう「チー牛」、これはチーズ牛丼を食べていそうな根暗なやつという意味ですが、そんなイメージがあったと思います。ところが今の東大生は勉強ができるばかりか、運動神経も良くて身長が高くてイケメンでピアノも弾けます、という人がいたりする。「モデルさんですか」と言いたくなるような東大生が少なくない。親もお金持ちで、東大生の家庭は世帯年収が1000万以上の家が多いんです。「お前ら容赦しないんだな。勉強できるんだから、他のことではもっと手を抜けよ」と言いたい(笑)。
【宮内】お坊ちゃまというイメージのある慶應より、東大のほうが家庭の所得が上のようですね。
しかし、アメリカのハーバード大学はもっと生まれ育った環境がモノをいうようで、“秀才が行く学校”というイメージがあるけれども、実際は親がハーバード卒で相応に寄付をしていれば、その子どもを入れてくれるそうです。こうなるとまさに親のおかげです。それを考えると、日本の東大は、試験で入学者を選んでいますから、まだ平等感があります。
■親がお金持ちでなければ就けない職業
【井上】日本の入試制度はよく叩かれますが、平等という点では素晴らしいと私も思います。ただ最近は総合型選抜(AO入試)といって、学力テストではなく、高校のときにボランティア活動をしていたとか、棋士になれるくらい将棋が強いといった特技をアピールして合格させる入試も増えています。
その場合はやはり親が裕福な子のほうが有利です。裕福な家ほど、家庭に文化資本があるから、ボランティア活動とか将棋をさせられる。受験勉強であれば貧しくても、コツコツがんばれば逆転できるかもしれないので、アメリカより日本の入試制度のほうが公平と言えます。それでもやはり親が金持ちでないと塾に行けないので、進学に不利な時代になっています。
【宮内】「どのような家庭に生まれ育つか」という運の部分が大きいですね。
【井上】職業の中にも、親がお金持ちでないとなることが難しい仕事があります。たとえば医者になれるかどうかも、やはり親次第という面がありますね。
■究極的には人生は全てガチャで決まる
【井上】サンデルさんは言っていないことですけど、私は「貧しい家庭から這い上がって成功した」という人も、もちろん本人が努力した結果とは思いますが、「努力する能力をどこかで身につけることに成功した」という意味で、究極的にはやはり運がよかったのではないかと思うんです。
人一倍努力できるというのはひとつの能力で、それを獲得できた要因が遺伝か環境かはわかりませんが、とにかく身につけられたことはラッキーだった。そういう意味では人間、究極的には全部運ではないかと思います。
近頃、「親ガチャ」というえげつない言葉が流行っています。どんな親の元に生まれるかという運次第で人生の大部分が決定されてしまうという意味です。語弊があるので私は「出生ガチャ」という言葉を使っています。これは親、時代、国など、生まれに関する運不運を指す包括的な概念として使うことができます。
人生の中で出生ガチャの比重がすごく大きいですが、生まれた後も、学校でどのような生徒と一緒の教室になるかという「クラスガチャ」とか、会社でどのような上司の下で働くかという「職場ガチャ」などがあって、人生は偶然によって左右される。たまたま酷いいじめっ子がクラスにいたために、一生を台無しにされた人もいます。対人恐怖症を患って働きに出ることができないのです。
究極的には人生は全てガチャで決まると私は思っていますが、これは努力が成功をもたらし得ることと矛盾しません。人が努力家になるか否かは、出生ガチャの他、努力の大切さを啓発してくれる他人や書物と出会えるかどうかなどのやはり運によって決定される。努力家であるがためにお金持ちになった人がラッキーなのと同様に、怠け者であるがために貧しくなった人はアンラッキーであるに過ぎません。
■怠け者でも救うべきか
【宮内】まったくそのとおりです。成功するかしないかは、運とのめぐり合わせですよ。
【井上】ですよね。私はギャンブルが嫌いで、「自分がギャンブル好きでないことは運がよかった」と思っていますが、ギャンブル好きな人はかわいそうです。お酒もタバコもギャンブルも、これまでは「自分の意志でコントロールできるもの」と考えられてきました。ギャンブルをやめられないのは“意志が弱い”ということで、自己責任とみなされていたわけです。
しかし、最近は「ギャンブル依存症」という言葉があるように、アルコール依存症と同様に「病気のようなもので、本人が希望すれば治療の対象となるハンディキャップ」と考えられるようになってきました。つまりギャンブル依存症になってしまったことも、運が悪かったということです。しかも、環境要因よりも遺伝的要因がかなり強いそうです。ギャンブル依存症から自分で抜け出るのは相当困難であり、支援の仕組みが必要です。麻薬依存症の人についても、必要なのは刑罰よりも支援だと思っています。
人がホームレスになる理由はさまざまでしょうが、アルコール依存症やギャンブル依存症が原因ということもあるでしょう。それを「意志が弱いから」「やめる努力をしなかったから」と見る人もいますが、私は「運が悪かった人なのだから、救済すべきだ」と思います。
【宮内】「なぜこの人はホームレスになったのだろう」と考えると、きっと失敗の歴史のせいなのだろうと思うんです。それを全て「自分の責任」と言って切り捨てるより「何かできることはないか」と思う気持ちを持ちたいものですね。
【井上】日本では「かわいそうな人を救うべきかどうか」という問いを立てたとき、「その人が努力しているのかどうか」が判断基準になっている面があります。
以前にお話ししたDaiGoさんですが、自身の発言が炎上した後で2回ほど謝罪動画を流しています。最初の謝罪では「ホームレスの人にも努力して這い上がろうとしている人もいるということを見落としていた」という趣旨の発言をし謝ったんですね。すると今度は「努力していない人は助けなくていいのか」と叩かれました。
ネット上では彼を擁護する声は目立ちませんでしたが、私の感覚では日本人の6、7割の人が「努力しない人間は助けなくていい」と思っていると感じます。その意味ではDaiGoさんだけ叩かれるのはフェアではないでしょうね。そもそも、どんな人に対してもですが、むやみやたらと大勢で吊るし上げるのはおぞましいと思います。大勢で一人を叩くのは卑怯者のやることです。
私は逆に「たとえ怠け者であっても救済すべきだ」と発言していて、それはそれで、ネットでよく叩かれます。こういったことで叩かれるのを、私は屁とも思っていませんが(笑)。このような考えは日本では少数派で、ラディカルなんです。「ホームレスになるのは努力が足りない人間。そういう人は救済すべきではない」と考えている人が多数派です。
■人を選別しないで助ける
【宮内】困っている人を見たら、「手を差し伸べたい」と思うのが、人間のあるべき姿だと思いますが。少なくとも日本人としては、そういう感情が自然に湧いてくる人が多数派であってほしい。
![宮内義彦・井上智洋『2050年「人新世」の未来論争』(プレジデント社)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/8/0/1200wm/img_8019a486ffe4f1e88f4deb20a3abd1b591815.jpg)
【井上】私もそこは変えてほしいと思っています。「この人は努力しているから助けるべきだ」「この人は努力していないから助けなくていい」などと、いちいち人を選別しないで助けるべきなんです。働ける人と働かない人の区別なんて原理的に無理ですよ。そういう意味からも、私はベーシックインカム(※注3)が必要だと考えています。
【宮内】私が年齢とともに、運が悪かった人に対して寄り添う気持ちを強く持つようになったのは、日本人の持っている宗教観のようなものが影響しているのかなと感じます。日本の気候、風土や仏教文化の影響もあるかもしれません。
【井上】宮内さんの周りの方々も、同じようにお変わりになってきたのでしょうか。
【宮内】年配者もさまざまで、年齢とともに自分のことしか考えなくなる人も多いです。逆に、「もののあわれ」という感覚を持つ人も多くいると思います。欧米にはそのような感覚は少ないかもしれませんが。
【井上】欧米には欧米で、キリスト教的な博愛精神があるように思います。
【宮内】たしかにキリスト教は、現世の哀れな人に一生懸命手を差し伸べていますね。ただ、いずれにしても、日本人の精神の奥深くには独特な宗教観があるような気がしています。
※注1)CAF(2021)「CAF WORLD GIVING INDEX 2021 A global pandemic special report June 2021」
※注2)『実力も運のうち 能力主義は正義か?』(早川書房、2021)。政治哲学が専門のハーバード大学教授 マイケル・サンデルの著書。能力主義が行き過ぎたアメリカ社会を背景に、勝者と敗者の分断がトランプ政権を誕生させたと分析。また、一見、平等にも見える受験戦争のような競争システムが、今日では機能不全に陥っていると指摘し、教育機会の拡大へ向け、現状の入試方法の見直しを提案している。
※注3)ベーシックインカム……政府が国民全員に対し、収入の多寡にかかわらず、無条件に一定額を給付する制度のこと。最低限の生活の保障という目的だけではなく、給付漏れを防ぐなどのセーフティーネット強化の側面や、複雑化した社会保障制度を簡素化できるといったメリットも併せ持つ。
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オリックス シニア・チェアマン
1935年神戸市生まれ。58年関西学院大学商学部卒業。60年ワシントン大学経営学部大学院でMBA取得後、日綿実業(現双日)入社。64年オリエント・リース(現オリックス)入社。70年取締役、80年代表取締役社長・グループCEO、2000年代表取締役会長・グループCEO、03年取締役兼代表執行役会長・グループCEOを経て、14年シニア・チェアマン就任、現在に至る。総合規制改革会議議長など数々の要職を歴任。新日本フィルハーモニー交響楽団理事長などを兼務。『“明日”を追う 私の履歴書』『リースの知識』〔以上、日経BPマーケティング(日本経済新聞出版)〕、『私の経営論』『私の中小企業論』『私のリーダー論』(以上、日経BP)、『経営論』(東洋経済新報社)、『世界は動く』(PHP研究所)、『グッドリスクをとりなさい!』(プレジデント社)など多数の著書がある。
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駒澤大学経済学部准教授 経済学者
慶應義塾大学環境情報学部卒業。IT企業勤務を経て、早稲田大学大学院経済学研究科に入学。同大学院にて博士(経済学)を取得。2017年から現職。専門はマクロ経済学、貨幣経済理論、成長理論。『人工知能と経済の未来』(文春新書)、『ヘリコプターマネー』〔日経BPマーケティング(日本経済新聞出版)〕、『純粋機械化経済』(日本経済新聞出版)、『AI時代の新・ベーシックインカム論』(光文社新書)、『MMT』(講談社選書メチエ)、『「現金給付」の経済学』(NHK出版新書)など多数の著書がある。
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(オリックス シニア・チェアマン 宮内 義彦、駒澤大学経済学部准教授 経済学者 井上 智洋)
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