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1日最低3時間はゲーム、移動時間は絶対にYouTube…そんな僕でも東大合格できた最高の勉強法

プレジデントオンライン / 2022年8月26日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/simpson33

東大生はどのような受験生活を送っていたのか。現役東大生ライターの布施川天馬さんは「勉強一辺倒では限界が来るので、趣味のゲームの時間を3時間以上確保しつつ、勉強も9時間やった。また、すきま時間は気を休めることを優先してYouTubeばっかり見ていた」という――。

※本稿は、布施川天馬『人生を切りひらく 最高の自宅勉強法』(主婦と生活社)の一部を再編集したものです。

■大きなロスを避けるために小さなロスを取る

僕は勉強より、遊んでいるほうが断然好きです。1日のスケジュールも、まず「これくらいは遊びたいな」という時間から決めましたし、実際に、1日に最低3時間ほどはゲームの時間を確保していました。

肝心の勉強時間はといえば、長くても8~9時間程度。それもぶっ続けではなく、「1~2時間勉強&15分程度の休憩」というサイクルを繰り返します。

なぜこんなスケジュールなのかといえば、無理な予定を立ててもどこかで必ず息切れしてしまうからです。万が一、どこかで倒れたら大ロス確定ですからね。それなら、小さなロスがあろうとも、安定を取ったほうがよかろうということで、僕はどんな状況でも休憩時間も自由時間もしっかり取るようにしていました。

■自由時間と違って休憩時間は休息する義務がある

みなさんは勉強の合間の休憩時間をどのように過ごしていますか? 友達と話したりスマホをいじったりする人も多いのではないでしょうか。そして、いったん始めるとなかなか終わらせるタイミングがなく、予定よりも長く休憩しちゃった……なんて経験もあるかと思います。

受験生なら誰でも経験する「あるある」ですが、これこそが自宅勉強の落とし穴です。「休憩時間」と「自由時間」の境を曖昧にしてしまっていると、この沼にハマります。

自由時間と休憩時間は、似ているようで大きく異なります。自由時間は、その名の通り「完全に自分の好きなように過ごせる時間」です。一方で、休憩時間とは、あくまでも「勉強の合間に勉強の効率を上げるための休息を取る時間」です。休憩時間には、休憩をする義務があるのです。

■1日3時間のゲームがなければすぐに倒れていた

自宅勉強では、学校のように、休憩時間の始まりと終わりが決められていません。友達との話が盛り上がったり、スマホやゲームに夢中になったりしても、止めてくれる人が誰もいないということです。僕はスマホのタイマーで時間を管理していましたが、みなさんもなんとかして時間はきっちりと守るようにしましょう。

とはいえ、「自由時間をなくせ」というわけではありません! むしろ、自由時間はきちんと設けてください。なぜ僕が毎日3時間もゲームをしたのか、それは余裕があったからではありません。自分自身のガス抜きに必要不可欠だと判断したからです。もし毎日勉強一辺倒の生活をしていたら、僕はすぐ倒れていたと思います。

ただし、遊びすぎで勉強に手がつかなくなっては元も子もありませんから、要注意。重要なのは休憩時間と自由時間を区別することです。ですから、自由時間は勉強を始める前、もしくはその日の勉強ノルマが完全に終わったあとに設けるようにしてください。

そして、自由時間には無理には勉強しないことも大切です。自由時間は体力を回復させる時間でもありますから、そこで無理をしては頭も体も休まりません。しっかりメリハリをつけましょう。

■スマホだけは机の上に置いてはいけない

自分の集中しやすい環境作りは大切です。無音じゃないと気が散る人、カフェなどの喧噪のなかのほうが逆に黙々と作業ができる人……あなたはどのタイプでしょうか? 最近では「カフェの中」や「雨音」など、シチュエーションに合わせた作業用動画もYouTubeにありますし、大いに活用できますね。

僕は音よりも、自室の机の上に何を配置するかで集中力に差が出ていました。

机の左上にペンと消しゴム、右には問題集。試験中は問題集の代わりにテストの問題冊子を置くといった感じです。

あとは逆に「置かない」ことで集中力が保てるアイテムがあります。それがスマホです。

スマートフォンや眼鏡などが置かれたテーブル
写真=iStock.com/Chainarong Prasertthai
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Chainarong Prasertthai

スマホがあると、何か通知が来ていないかとそわそわして、つい手を伸ばしてしまいます。そして一度触ったが最後、気がつくと30分以上もの時間が失われています。「そんな経験はない!」という人のほうが少数派ではないでしょうか? スマホは悪魔の作った理性破壊兵器だと思ってください。僕は勉強を行うときは絶対スマホの電源を切り、絶対に視界に入らない場所にしまっていました。

■机に寝そべって仮眠をとるのは全く問題ない

ごはんも食べて元気いっぱい、持ち物もモチベも完璧。なのにどうしても抗えない……それが眠気です。特に前日の疲れが残っているときや、お昼ごはんの直後などは、尋常ではないレベルの眠気が襲ってくるものです。

僕だって人間ですから、眠気に襲われたことは幾度となくあります。そんなときに使える僕の勉強法の奥義を、みなさんに教えちゃいます。

眠気を吹き飛ばす最強の奥義、それは「我慢しないで仮眠をとること」。僕は受験生のときも、午後になったらほぼ毎日15分の仮眠を取っていました。手っ取り早く眠気をとるなら、一度寝てしまう。それがいちばん番効率がいいのです。

ただし、「ガチ寝」をしてはいけません。仮眠のときはベッドで寝転がらず、そのまま机の上に伏せて寝るようにしましょう。

机の上に伏せて寝る少女
写真=iStock.com/TATSUSHI TAKADA
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/TATSUSHI TAKADA

■眠気と戦うくらいなら仮眠を取って集中力を上げる方が効率的

15分の仮眠を癖にしていると、試験本番でも役に立ちます。まさかと思われるかもしれませんが、僕は東大の入試本番、数学の試験中に、どうしても眠気が抑えられなくなったので10分程度寝ていました。これは「ついつい眠ってしまった」のではなく、故意に仮眠を取ったのです。

残りの試験時間の間、まるごと眠気と戦いながら中途半端な集中力で解き続けるくらいなら、いっそのこと眠って残りの時間で100%集中したほうが得点できる確率も高まるでしょう。目覚めたあとは頭もスッキリしていますし、この判断は間違いではなかったと思います。

ですが、慣れてない人がいきなり試験本番で仮眠を取るのはやめておきましょう! 仮眠のつもりが、試験終了の合図で目覚めた……なんて目も当てられませんからね。

■「すきま時間だから勉強しよう」は危険

「すきま時間」とは授業の合間や、電車で移動中のときなど、「何かと何かの合間にあるちょっとした時間」のことを指します。学校の先生などから、この「すきま時間」をどんどん勉強に活用しなさいと言われた人はきっと多いのではないでしょうか。

実際、電車に乗っていると、単語帳を開いている高校生や、参考書と赤シートを持っている受験生らしき人を見かけます。頑張っていて大変結構なんですが、僕個人としては、「すきま時間」での勉強は反対派です。

電車の中でスマートフォンを使用するビジネスマン
写真=iStock.com/RyanKing999
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/RyanKing999

なぜなら、僕はすきま時間を「自由時間」だと捉えているから。せっかくのリラックスタイムなのに、そこで単語帳を開いてしまったら、もうそれは「勉強時間」になってしまいますよね。

この「すきま時間“だから”勉強しておけばいいや」という感覚は危ないです。これをしていると、1日中勉強している感覚にもなりますし、気が休まるときがなくなってしまいます。

■集中せずに参考書を開くぐらいなら気を休める時間に

「周りのみんなが勉強してるから」「先生に言われたからなんとなく」……そんな理由で集中できるはずもありません。電車の中ですから、雑音もあるし乗り換えを気にしなくてはいけないし、家ほど真剣に取り組めないと思います。

布施川天馬『人生を切りひらく 最高の自宅勉強法』(主婦と生活社)
布施川天馬『人生を切りひらく 最高の自宅勉強法』(主婦と生活社)

この、特に集中せず単語帳をただ開いてるだけ、というのがいちばん時間の使い方としてもったいないのです。

ですから、僕は浪人時代に予備校に到着するまでの移動中には、絶対参考書を開くことはありませんでした。今から振り返ると、YouTubeを見たり音楽を聴いたりと、遊んでばかりだったように思います。周りの友人たちから「あいつは受験生なのにやる気がないのか?」なんて思われていても不思議ではありません。

本来の意味の「すきま時間」は「物事と物事の間にある時間」です。音楽を聴いたり、寝たり、自分の好きなように使っていいはず。無理して勉強しなくても、この時間で心を休めたいならそうすればいいんです。

ただ、すきま時間に勉強しておかないと、勉強している人とはそのぶん差がついてしまうのも確か。たとえ10分程度でも、英単語のひとつやふたつくらいは覚えられるはずですからね。これで焦ってしまうようであれば、もちろん「すきま時間勉強法」を実践して損はないと思います。「すきま時間」の使い方は、後悔がないよう自分で考え、自分で決めましょう。

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布施川 天馬(ふせがわ・てんま)
現役東大生ライター
世帯年収300万円台の家庭に生まれ、金銭的余裕がない中で東京大学文科三類に合格した経験を書いた『東大式節約勉強法 世帯年収300万円台で東大に合格できた理由』の著者。他にも『人生を切りひらく 最高の自宅勉強法』(主婦と生活社)、『東大大全』(幻冬舎)、『東大×マンガ』(内外出版社)、『東大式時間術』(扶桑社)などがある。

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(現役東大生ライター 布施川 天馬)

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