仕事がデキない人ほど無意識に口にする…相手をモヤっとさせる"4、5文字のつぶやきフレーズ"【2022上半期BEST5】
プレジデントオンライン / 2022年8月25日 15時15分
※本稿は、菊原智明『仕事ではウソをつけ』(光文社)の一部を再編集したものです。
■打ち合わせの前に勝負が決まってしまうこともある
リアルの仕事は会ってからが勝負の場合が多いですが、リモートワークではZoomなどでやり取りする前から勝負が決まってしまうということがよくあるのです。
これを実感したことがあります。
オンライン研修をさせて頂く会社の担当者の方とやり取りをした時のことです。その担当者から初めて届いたメールが“他の講師と勘違いしている”間違いメールでした。私が指摘して初めて、送り先を間違えたミスに気がついたのです。最初の接点が間違いメールですから、どうしても印象がよくありません。何より「あぁ、なんか雑に扱われているなぁ」というイメージを持ってしまいました。そのため、どうしても欠点が目につきます。この担当者とは最後までうまくやり取りができませんでした。
リモートでは会う前のやり取りが非常に重要なのです。
リアルの対面では第一印象が非常に大切です。“出会いの15秒で決まる”と言われていますが、それでも“出会ってから”が勝負なのです。
しかし、リモートではリモートで面談する前のやり取りの影響が大きくなります。きちんとメールで対応してくれる方に対しては「きっといい仕事をしてくれるのだろう」と期待します。逆にメールのマナーができていなかったり、間違えた内容を送ってきたりする人には「いい仕事はできない」とネガティブな印象を持つものです。
その仕事は断らずにいたとしても、次からは積極的に付き合いたいとは思いません。
これからもリモートでのやり取りは減らずに逆に増えていくでしょう。リアルでは出会った15秒で判断されるように、リモートでは初めてのメールやSNSのやり取りが重要な判断材料になります。
ここで理想の人物をうまく表現してください。
自分がメールを受け取る立場で「こんな言い回しの文章が来たら“これはやるぞ”と思ってしまう」という文章をイメージするといいでしょう。逆にはじめにミスをしてしまうと、取り返すのが至難の業になります。メールには細心の注意を払ってください。
リモートワークはリモートで面談する前から勝負が決まっている、ということを忘れないようにしましょう。
■相手に目線が行くようにカメラの位置を調節する
仲間の一人に“話している時に目を合わせてくれない”といった人がいます。こういったタイプとはコミュニケーションが取りにくいものです。人柄がいいのは十分知っているのですが、どうしても距離感が縮まりません。すごく損をしていると思います。
そうではなく、しっかりと目を合わせて話をしてくれる人はコミュニケーションが取りやすいですし、とても魅力的に感じます。これは画面越しでも同じことが言えます。
ZoomやTeamsでも相手と目線を合わせることが大切になってきます。デスクトップのパソコンでやり取りする際はあまり問題ないでしょう。
ディスプレイの上部にカメラがついている場合が多く、ちょうど顔の高さと同じ位置になるので、相手と目線が合いやすいのです。
しかし、ノートパソコンを使う場合は注意が必要です。
そのままでリモートの面接に使えば下からのアングルで映ってしまいます。相手には上から見下ろすアングルで映るため、印象が悪くなるのです。これでは高圧的な人を演出してしまいます。
ノートパソコンでリモート打ち合わせをする場合はノートパソコンスタンドを利用していい位置にセッティングしてください。リアルで対面した時は相手の目をしっかり見ながら話すことに対して抵抗感を持つ人もいらっしゃると思います。画面越しになるとリアルより目を合わせやすくなります。
いいアングルにセットしてしっかり相手を見て話をしてください。これだけで「できる人だ」という印象を与えながら話を進めることができます。
■リモートでは誤解を招かぬよう曖昧な表現を避ける
リモートで打ち合わせをした時のことです。私がいろいろ質問すると相手の方は「難しいですね」というように答えます。
Yesの意味で「難しいですが工夫して進めましょう」と言っているのか、それともNoの意味で「難しくて不可能です」と言っているのか分かりません。
その他にも「それはかなりすごい」「あの部分は」「あれはいいです」といったような曖昧な表現が多くあり、とてもストレスが溜まりました。
という私も相手に誤解される表現を使っていたことがあります。リモートで研修をさせて頂いた時のことです。研修の様子を、会社の方が録画したデータで送ってもらいました。いろいろと気になりましたが、一番マズいと思ったのは「けっこう、○○」といった表現を頻繁に使うことです。
この表現方法を自分で聞いていて、「これは誤解があるのでは」と気になりました。私自身は“けっこう”という言葉を“かなり凄い”といった意味で使っていました。ただ、これは人によって捉え方が変わってきます。
そこで家族や友人など、身近な人に「“けっこう”という言葉はどんな時に使う」と聞いてみることに。
・どちらかと言うと
・比較的
・迷っている感じ
などなど、私が思っているのとかなりズレがあります。こういった言葉と理解のズレがコミュニケーションの誤解を生むのです。今はできる限り曖昧な表現を使わないように心がけています。
あなたはもしかしたら“いつも以上”“少し軽めの”“まあまあ”“そこそこ”などと無意識に言っているかもしれません。
相手は「いつも以上に」と言われても何を基準としているのか分からないのです。そうではなく、「月に2回を3回に増やす」などと具体的に伝える必要があります。曖昧な表現をやめて一つ一つ具体化するように心がけてください。分かりやすい表現を使うことで誤解されずにコミュニケーションが取れます。
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営業サポート・コンサルティング代表取締役
営業コンサルタント、関東学園大学 経済学部講師、一般社団法人営業人材教育協会理事。 群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。現在、上場企業への研修、コンサルティング業務、経営者や営業職向けのセミナーを行っている。『訪問しなくても売れる!「営業レター」の教科書』(日本経済新聞出版)など著書多数。
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(営業サポート・コンサルティング代表取締役 菊原 智明)
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