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総額は40億円以上…天皇家より広くて高額な秋篠宮邸に「現代のベルサイユ宮殿」というコメントがつく理由

プレジデントオンライン / 2022年10月13日 12時15分

全国国立大学附属学校PTA連合会創立70周年記念式典で、あいさつされる秋篠宮さま=2022年9月30日、東京都新宿区[代表撮影] - 写真=時事通信フォト

■英国女王の葬儀に秋篠宮夫妻が出席する可能性もあった

宮内庁が天皇家と秋篠宮家の相克を演出している。

相克とは互いに相手に勝とうと争うことだが、この兄と弟に限って、そんなことがあるとは思えないが、宮内庁が介在しているとなると、事は複雑になるのかもしれない。

兄弟が争った歴史的事例は、中国では宋の太祖と太宗がよく知られている。日本でも、天智天皇と大海人皇子(後の天武天皇)、源頼朝と源義経、徳川家光と徳川忠長など、いくつもある。

最近でいえば、贈賄の容疑で逮捕されたKADOKAWAの角川歴彦会長(当時)と、兄である角川春樹元社長(現・角川春樹事務所会長兼社長)との骨肉の争いが週刊誌を賑わせてもいる。

兄弟は他人の始まりとはよくいわれるが、万に一つも、兄・天皇と弟・秋篠宮が争うことなど考えられない。

では、週刊新潮(9月29日号)は何を根拠に「『天皇家vs.秋篠宮家』相克を演出する宮内庁の罪」などという物騒なタイトルをつけて報じたのだろう。

天皇皇后は、英国エリザベス女王の葬儀に急遽参列したが、当初は、慣例に従って秋篠宮夫妻が出席するという可能性も取り沙汰されたという。しかし、

「英国王室との縁の深さに鑑み、なにより陛下ご自身の強いご意思もあって、参列が実現したのです」(宮内庁担当記者)

あわせて、天皇が渡航の間、皇位継承順位1位である秋篠宮が、初めて国事行為を臨時代行することになった。

■天皇家と秋篠宮家の「日程バッティング」が相次ぐ

2人が帰国したのは9月20日。強行軍だったため、体調が心配された皇后も、元気な姿で関係者たちをホッとさせた。

コロナ禍でままならなかった地方行幸啓も、10月1日の「とちぎ国体」から再開し、活動を本化させるといわれていた。

10月には四大行幸啓である「国民文化祭」が沖縄で開催され、11月には兵庫で「全国豊かな海づくり大会」と続くのである。

ところが、再始動の記念すべき10月1日に、秋篠宮の長男・悠仁さんの伊勢神宮参拝があったのだ。

今回は、高校入学の奉告もかねて伊勢神宮を1人で参拝したということだが、「せっかくの貴重なご経験が、両陛下のみならず令和皇室にとって重要なご公務と、完全にバッティングしてしまいました。皇室では従来、ご身位が高い方が大事な行事に臨まれる際、他の皇族方は会見などご自身に関する行事を同日に重ねないようにするという不文律があるのですが……」(宮内庁担当記者)と、批判の声があるというのである。

週刊新潮によれば、実は、今回だけではなく、この不文律を堂々と“無視”したケースがこれまでも何回かあったという。

■「私のミス」西村長官が異例の陳謝

2017年9月に行われた秋篠宮眞子さんと小室圭さんの「婚約内定記者会見」の日は、皇太子夫妻(当時)が「国民文化祭」出席のために奈良を訪問していた。

当日は日曜日でもあり、会見などが行われるはずがないのだが、小室さんが、「平日は(パラリーガルの)仕事がある」といい出し、これに眞子さんも賛同して、「あろうことか宮内庁は主張を呑んでしまい、日程が重なってしまったのです」(皇室ジャーナリスト)

これだけではない。今年3月17日に天皇の長女・愛子さんの成人会見が行われたが、この日は、悠仁さんの中学の卒業式だった。

小室圭問題で世間の批判を浴びていた秋篠宮家としては、この門出の日のニュースを機に風向きを変えようという考えもあったのに、このバッティングにより、それが水の泡になり、「当てが外れた紀子妃殿下の落胆は激しく、“なぜこのようなことになってしまったのでしょう”と、お嘆きとともにお怒りを抑えきれないご様子が窺えました」(宮内庁関係者)

その結果、1週間後には、宮内庁の西村泰彦長官が定例会見で、「私のミス」と述べ、異例の陳謝に追い込まれる事態となってしまった。

■「天皇家の長女の一度きりの成人会見」の重要性

西村長官は、悠仁さんの卒業式が頭に思い浮かばなかったといったようだが、学校行事はかなり前から決まっていることだから、侍従職と皇嗣職との間のコミュニケーション不足が露(あら)わになったということのようだ。

したがって、宮内庁内では、天皇家の長女の一度きりの成人会見を、いかに皇位継承権を有するといえど、皇嗣家のお子さんの卒業式のために変更することが、果たして適切かという声も上がったという。

さらに、悠仁さんの伊勢市訪問の目的は、ここで開催されている正倉院の特別展を見るためで、伊勢神宮参拝は「その折に」お参りするのだと皇嗣職は説明していたが、宮内庁担当記者は、

「この特別展は11月上旬まで開催中で、10月1日でなければならない理由はありません。こうしたことから、3月の卒業式が不本意な結果になってしまった紀子さまによる“意趣返し”なのでは、といった憶測も飛んでいます。実際には皇嗣職と侍従職との連携不足が最大の原因なのですが、世間にはさながら両家に諍いがあるかのように映ってしまいかねません」

といっている。

私にいわせれば、両家に諍いがあるように見せているのは週刊誌で、こうした論調を読んだ読者が、噂を拡散していくことで、天皇と秋篠宮との間に、微妙な空気感が生じてしまうことが恐いと思うのだが。

■「伊勢神宮を私的に参拝」は説明自体に無理がある

週刊新潮は10月13日号でも、悠仁さんの伊勢神宮参拝を、

「皇嗣職はあくまで『私的ご旅行』だとしていますが、他ならぬ皇嗣職トップの加地隆治大夫が随行していたことから、当日の秋篠宮家のご活動の中で、最も重要なお出ましだったのは明らかです。皇位継承順位2位の悠仁さまが、皇祖神である天照大神を祀る伊勢神宮へ“私的に“参拝なさるなど、説明自体に無理があると言うほかありません」(宮内庁担当記者)

伊勢神宮前のおはらい町の一角(2017年)
写真=iStock.com/bee32
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/bee32

この“異例”なお出ましは、紀子さんの意向が反映されているのではないかというのは、秋篠宮家の事情を知る関係者である。

「日取りなど、皇嗣職が独断で進められる案件ではありません。悠仁さまを大切に育てたいと願われつつ、将来のお世継ぎのアピールに余念がない妃殿下は、お気持ちが前のめりになられるあまり、お振る舞いが裏目に出てしまうケースが少なからず見受けられます」

「紀子さんの悪い噂」は週刊誌の定番だが、ここまでくると彼女に同情したくなる。母親として当然のことをしていても、週刊誌や世間の目は、なにかと粗探しをし、SNSなどもその尻馬に乗ってバッシングに走る。

天皇皇后は、こうした週刊誌情報はまったく気にしないだろうが、美智子上皇后は以前、週刊誌に目を通していると、何度か報じられたことがあった。もし今、こうした記事を目にしたら、どう思うだろうか。

■「皇嗣家の新生活にまつわる費用」は40億円以上

本来なら、週刊新潮のいうように、宮内庁や皇嗣職が目配りをして、そうした噂を打ち消していかなければいけないのだが、逆に、火に油を注ぐようなことが目立つ。

9月30日に宮内庁が発表した秋篠宮邸改修工事終了もそうだと、女性自身(10月18・25日号)が報じている。

「9月30日、宮内庁が秋篠宮邸の改修工事が終了したことを発表しました。もともとは今年3月末までに完了する予定でしたから、ちょうど6カ月間の遅延ということになります」(皇室担当記者)

秋篠宮邸改修は2020年3月にスタートした。同じ赤坂御用地内にある赤坂東邸も改修して、渡り廊下で連結するという大規模な工事で、当初、総工費は33億円と報じられていた。だが、

「改修工事中、秋篠宮ご一家は御仮寓所にお住まいでしたが、この建物は9億8千万円かけて新築されたものです。宮邸の改修費とあわせて40億円以上ということになります。

いっぽう天皇ご一家のお住まいの御所の改修費は約8億7千万円でした。そのため“皇嗣家の新生活にまつわる費用とはいえ高すぎるのではないか”という声は宮内庁内でも上がっていたのです」(同)

■夫妻そろって工事現場に何度も足を運び…

宮内庁は、改修工事が遅れた理由を3つ挙げている。新型コロナの影響で2カ月ほど工事が中断されたこと、密を避けるために作業員の数を減らしたため作業が遅れたこと、世界的な物流の混乱により建築資材などが調達できなかったことだ。

だが、工期が延長されたのは別の理由もあるというのである。

「秋篠宮ご夫妻は今回の改修工事に、強い意気込みをお持ちでした。お二人で工事現場に何度もいらっしゃり、進捗状況も逐次確認されていたのです。

悠仁さまの16歳のお誕生日には、秋篠宮ご一家が2種類の稲を栽培されていることが公表されましたが、その水田には改修工事で出た赤土を利用しているそうです。ご夫妻が工事現場で思いつかれたのでしょう」(宮内庁関係者)

工事の進行具合を秋篠宮夫妻が自分の目で確かめ、その都度、思いついたことを現場に伝えるというのは、われわれ庶民でも家を建てるときにはやることだ。

だが、それだけではないという。改修工事関係者たちを戦々恐々とさせていたのは、秋篠宮夫妻の“予算無視”ともいえる「注文」だったというのだ。

■大理石は「イタリア産が好ましい」

「“もっと金(きん)を使用してほしい”という注文があり、関係者たちを驚かせていました。

さらに彼らに不満を抱かせたのが、国産の資材で間に合うものでも、海外からの資材調達を求める指示があったことでした。

具体的な例でいえば大理石については、“イタリア産が好ましい”という要望があったそうです」(同)

イタリアは大理石の名産地として世界的に有名だが、輸送費もかかるからかなり高額なものになっただろう。

秋篠宮家に近い人物によれば、紀子さんは使った用紙の裏をメモにするなど倹約家で知られており、今回の改修工事でも建築材料の新規調達をやめて既存のものを再利用したり、新規調達する場合も特注をやめて既製品に変更したりなどの工夫を凝らしたというのだが、

「秋篠宮邸は海外要人の接遇にも使用される“公室部分”があります。ご夫妻は“賓客に不快な思いを与えたくない”という使命感から、そうしたスペースの内装には費用をかけられたのでしょう。一般的な基準よりトイレがかなり多く設置されたそうですが、それもお気遣いの一環なのだと思います」(秋篠宮家に近い人物)

9月30日に明らかにされた工費は全体で約34億6600万円。建物に約26億円、庭園工事や赤坂東邸との連結工事などが含まれているそうだ。

宮内庁管理部は「秋篠宮さまは必要最小限の予算で改修するべきとお考えだった」と説明しているが、急激な物価高で苦しんでいる庶民たちを納得させるのは容易ではないだろう。

■「現代のベルサイユ宮殿」というコメントも

週刊新潮(同)はさらに辛辣な見方だ。

この費用のほかに、2019年に完成し、一家が住んでいる「御仮寓所」の総工費もあり、こちらは事務所や収蔵庫として活用されるといわれるが、これらを含めると44億円にもなるという。

「すべて合わせると、今回の大改修で秋篠宮家に関連する建物の延べ面積は5500平方メートルを超え、昨年6月末に改修された皇居・御所の約5290平方メートルに、ほぼ匹敵する広さとなりました」

発表するタイミングも悪すぎた。翌日の10月1日は、モノの値段が一斉に上がった日である。宮内庁も、そうした庶民感情というものを考えて発表するべきではなかったか。

皇居外苑・正門石橋
写真=iStock.com/Sanga Park
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Sanga Park

すると、さっそくネットでは、このようなコメントが付いたそうだ。

「現代のベルサイユ宮殿ですかね。国民が10円20円でヒイヒイ言ってるのに信じられません」
「税金を使うな。ではなくて、こんなに使わなくては秋篠宮様御一家は暮らせない理由があるなら知りたいし、知らせてほしい」

以前、秋篠宮は天皇が執り行う大嘗祭に国費を充てることに異議を唱え、「内廷会計(御手元金)で行なうべきだ」「できる範囲で身の丈にあった儀式にすれば」といったことがあった。

それがブーメランのように、自分に返ってくるとは、そのときは思わなかったのだろう。

今月下旬には、小室圭さんの司法試験の合否が発表される。もしもまた不合格だとしたら、小室圭・眞子さん夫妻のNY生活に暗雲が垂れ込める。

秋篠宮一家は年内にも引っ越しを終える予定だというが、新居で迎える新年は、ことのほか寒さを感じる春になるかもしれない。

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元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任する。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『編集者の教室』(徳間書店)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)、近著に『野垂れ死に ある講談社・雑誌編集者の回想』(現代書館)などがある。

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(ジャーナリスト 元木 昌彦)

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