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必要なことだけを1カ月で詰め込む…独学で医学部に現役合格したYouTuberの"超効率的"勉強法

プレジデントオンライン / 2022年10月20日 14時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/maroke

難関大学に合格するには、どれだけ勉強すればいいのか。現役医学部生YouTuberの藤白りりさんは「必要な時間は人それぞれ。『何時間勉強した?』と周囲と勉強時間の長さを競っても意味がない。『みんながやっているから』と考えるのは危険だ」という――。

※本稿は、藤白りり『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■受験勉強を効率的に進めるために必要なのは「ゴール」の意識

受験のゴールは「合格」ですよね。しかし、そこに到達するために必要なものや到達点は人によって違います。なぜなら、志望校によって求められる偏差値や問題の難易度が違うからです。ということは、同じ模試を受けても、人によって目指すべき点数は違ってきます。もっと言うと、点数だけでなく、できるようになるべき問題のタイプも違います。つまり、受験勉強のゴールは人によって違うのです。

受験は試験日の決まっている、時間的に有限の戦いです。志望校の合格レベル以上のものを勉強するほどの時間的余裕はありません。その逆で、志望校のレベルより低い問題ばかりをやっていても、合格に必要な知識は身につきません。

ということは、受験勉強を始めるにあたっては、自分が目指すべきレベルを把握しておくことが効率的な勉強につながります。必要以上・以下のものはできる限り省いて“コンパクト”な勉強を意識しましょう。

■「できるようになる」よりも「できないものをなくす」

また、受験勉強では「できるようになる」より、合格に必要な範囲での「できないものをなくす」と考えるほうがいいです。「できるようになる」のイメージでいると、どんどんレベルを上げていきたくなりませんか? しかし、難しい問題を攻略しようと思ったらきりがありません。

それよりは「必要な範囲の中でいかに穴を埋めるかの勝負」だと考えたほうがムダなく勉強できますし、事実、受験とはそのような戦いです。

志望校のレベルが高いほど必要な量も膨大になっていきますが、そのすべてを網羅できる人はまず存在しませんし、受験で満点をとる必要はありません。難問はみんな解けませんので、うっかり誰かが落としてしまうような基礎レベルの問題で確実に得点し、みんなより少しだけいい点をとれば合格できます。

つまり受験とは、「本番までに基礎分野の穴をどこまで埋めきるか」の勝負なのです。

■受験は対人バトルではなくシングルプレイ

定期試験や模試と比べ、受験はスパンの長い戦いです。受験勉強を「人との戦い」と思っていると、クラスメートや親しい友達と志望校がかぶってしまったときにピリピリしてしまうことがあります。ライバルの動きが気になって気が休まらなくなることもあります。

受験はあくまで自分の中での戦いだと思いましょう。そのほうが気持ちは楽です。行きたい学校に合格するための“穴”をいかになくすかの、“課題ベース”での取り組みだと考えてみましょう。

藤白りり『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)
藤白りり『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)

理解力や暗記力は人によって違いがあるため、必要な時間も人それぞれです。「何時間勉強した?」「昨日は○時間勉強した」など、勉強時間の長さを競いがちですが、人と比べる必要はまったくありません。時間以外のことも一緒で、自分に合ったやり方をして、自分に必要な成果を得ることが一番大切です。逆を言うと、「みんながやっているから自分もできる」と思い込まないことも大事です。たとえば、部活や恋愛を勉強と両立している友人が多いからといって、自分も同じようにできるとは限りません。その時々での「現実的な目標」を達成できるかを基準に、自分のキャパシティと相談して決めましょう。

また、受験勉強を開始する時期も、みんなと同じにする必要はありません。体力があり、遅くから始めても後から一気に追い上げてくる人もいます。私もそうでしたが、体力に自信がないタイプは少し早めにとりかかるのが得策です。私は多くの人が高3から始めるだろうと思ったので、ちょっと早めの高2の秋から本格的にスタートしました。

■友人はライバルではなく「情報を共有する仲間」

学校や塾の友人のことをライバルではなく“情報を共有する仲間”と考えましょう。成績のいい人は、いい勉強の仕方やいい問題集・参考書に詳しいです。自分よりかなり成績が上の人でも、思いきって自分から声をかけてみるといろいろ教えてくれるはずです。

もし、自分と似た感じの雰囲気の人であれば仲良くなりやすそうですし、勉強のことを話す仲間ができると、勉強生活が充実します。

教室で授業を受ける学生
写真=iStock.com/Milatas
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Milatas

■優先順位をつける基準はシンプルに「できたか・できなかったか」

試験や受験勉強ですべてを網羅することは、時間的余裕もなく不可能です。ですから、自分に必要なことを見極め、効率的に勉強を進めるための“優先順位”を意識しましょう。どの問題に取り組むかといった細かい部分から、どの教科や科目を勉強するかといった大枠の部分まで、勉強に関するすべての面で優先順位づけを意識してください。

いい成績がとれないのは、出題された問題が「解けない」からでしたね。ということは、「できなかったもの」を優先するべきです。小テストや定期試験などで「できなかった」と気づいたものがあったら、その分野を優先して勉強するようにすれば、自然と成績は上がります。できている分野の問題を解くのは気持ちいいですが、できている分野を極めることよりも「できない分野を伸ばす」ほうがはるかに成績は上がります。同じ「15」伸ばすとしても、「80→95」にするより「20→35」に伸ばすほうが簡単ですし、今後の役に立ちそうだと思いませんか?

■高難易度クリアより、基本レベルの穴をふさぐことを意識する

また、できなかったものの中にも、さらに優先順位があります。あまりに難易度が高いものは受験本番で出題されても解けない人が多く、差がつきにくいので、それよりも「基本レベルなのにできなかった」「正答率が高いのに自分は解けなかった」ものを優先します。

特に難関校の場合、受験者全体のレベルが高いため、基本レベルに穴のある人から落ちていきます。できていない基礎の問題が多いと焦ると思いますが、自分に合う参考書を選び、受験に間に合うよう計画的にこなすことが大切です。受験に必要な科目すべてを平均的に引き上げることを意識しましょう。

■勉強時間の配分は「配点が高い科目と二次試験で使うもの」を優先

勉強時間についても、重きをおくべき教科・科目に、なるべく多くの時間を配分しましょう。受験では、文系なら文系科目、理系なら理系科目など、配点が高い科目や二次試験で利用するものを優先しましょう。

ちなみに、私は医学部を受験したので理系科目を優先していました。平日5時間のうち、数学に2時間、化学と物理に1.5時間ずつ振り分け、英語はすきま時間を中心に、暗記内容の復習と長文を読むことを日常的に行っていました。国語や地理といった共通テストでしか使わなかったものは、学校の授業と、共通テスト直前の1カ月で詰め込みました。

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藤白 りり(ふじしろ・りり)
YouTuber
智辯学園和歌山高等学校卒業後、東京医科歯科大学医学部医学科に進学。塾にほとんど通わず独学で現役合格した自身の経験をもとに、中高生時代の効率的な勉強法を発信するYouTubeチャンネル「藤白りり」を開設。2022年現在、登録者数約20万人。リクルート運営のオンライン予備校「スタディサプリ」では中学講座の理科を担当している。著書に『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)がある。

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(YouTuber 藤白 りり)

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