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「塾や予備校へ通わないとムリ」は思い込み…独学で医学部に現役合格したYouTuberの説く"勉強のコツ"

プレジデントオンライン / 2022年10月24日 17時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/DNY59

塾や予備校に通わず、難関大学に合格することは可能なのか。独学で医学部に現役合格したYouTuberの藤白りりさんは「自分に合った参考書や問題集を見つけられれば、独学でも成績は一気に伸びる」という――。

※本稿は、藤白りり『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

■「塾や予備校へ通わないと合格できない」は思い込み

大学生になってから、予備校の講師や家庭教師のアルバイトをしたことがあります。「この問題集ができるようになれば○○大学は十分合格圏内だよ」と伝えても、「本当に……?」と半信半疑の学生さんは多いです。読者のみなさんの中にも、「塾や予備校に通わないと難関校には合格できない」と思っている方は多いのではないでしょうか。

私も以前はそう思っていました。「参考書を使った独学でも難関大は目指せるよ」とは誰も教えてくれなかったからです。

しかし、参考書の威力を実感する2度の経験を通じ、考え方が変わりました。

1回目は小学6年生のときです。中学進学を控えての不安もあり、有名だった中学受験塾に通った時期がありました。先生の教え方も良かったのですが、この塾で使用されていた教材(参考書)がとてもわかりやすく、苦手だった算数と理科の成績が急上昇。「こんなに成績が伸びるんだ」と、自分に合った良い参考書を使うと成績が変わることを初めて実感しました。

■“運命の参考書”と出合って人生が変わった

その後、中学に入り、自習用に配られた問題集を解くとテストでいい点が取れるという気づきもあったのですが、次のターニングポイントは、高2で学校の化学の授業についていけなくなったときです。

受験対策もかねて塾に行くことも考えましたが、ピンとくるものは見つからず……。インターネットで調べて出合った運命の参考書が、旺文社の『大学受験Do シリーズ』の無機化学・有機化学でした。読んだ瞬間、目から鱗でこの参考書のおかげで化学がわかるようになり、国立医大合格へと突き進みました。

自分に合う参考書や問題集と出合えれば、勉強人生は変わるのです。

■学校の先生はクラスの“真ん中”の子に向けて授業をしている

「学校の授業だけで理解できるのなら、わざわざ参考書や問題集を買って勉強しなくてもいいよね?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、学校の授業だけで十分、という方もいらっしゃるとは思います。ただ、受験合格まで見据えて考えると、学校の授業だけで本当に十分という人はほとんどいないはずです。

藤白りり『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)
藤白りり『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)

まず、学校の先生はクラスの真ん中の人、つまり成績中位の人に向けて授業をしています。ということは、クラスで成績上位の人には「物足りない」と感じられるでしょうし、下位の人には「ついていけない」ということになりかねません。

また、多くの中高生にとって勉強の一番大きな関門は大学受験ですが、学校の授業だけで合格レベルに達するかを考えると、非常に不安が残ります。志望校によってレベルが違うため、学校の授業についていけているからといって志望校に合格できるとは限らないからです。いわゆる、定期テストはいい点数だけど、模試では十分な点数がとれないというものです。

さらに、私立の学校では高3になるまでに受験範囲を終えるところもありますが、公立の学校はそういうわけにはいきません。つまり、ほとんどの人は受験日までに何かしらは独学する必要があるのです。

■市販の参考書や問題集はあらゆる要望に応えてくれる

「まだ学校で習っていない範囲を先取り学習する」という目的にも、市販の参考書や問題集はしっかり応えてくれます。ぜひ一度大きめの本屋さんに足を運んでみてほしいのですが、市販の参考書類は非常に充実しています。基礎の基礎から始めたい人向けのものから、最難関対策に特化したものまで、ありとあらゆる要望に応えてくれます。

勉強する学生
写真=iStock.com/miya227
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/miya227

特定のジャンルや単元に特化したもの、勉強の悩みに合わせて作られたものなど、個々の悩ましい部分や強化したい部分もほぼオーダーメイドで対策できます。市販の参考書や問題集がここまできめ細かに対応してくれることを知らない方も多いです。非常にもったいないなと感じます。

■まずは自分の目的と用途をはっきりさせて検索する

いざ本屋さんの学習参考書コーナーへ行くと、とてもたくさんの種類の参考書や問題集があることに驚くかもしれません。

今度は「何を選んでよいのやら……」という悩みが発生しそうです。

市販の参考書や問題集に取り組む目的は、主に次のようなものがあります。

・学校の授業の先取りや、学校で習わない範囲のカバー
・授業で理解できなかった教科や単元の学び直し
・受験の二次試験で使うなど、特定の教科や単元の強化
・苦手意識のある教科や単元の底上げ
・必要な知識のストック(単語帳や用語集など)
・志望校の出題形式や内容に合わせた対策

こういった目的に合わせ、ふさわしい参考書や問題集を選びます。

参考書学習に慣れていない人は、まずはインターネットで検索し、よさそうなものを探してみましょう。「化学(特定の教科や科目名)_参考書_おすすめ」「確率(特定の単元名)_苦手」「○○(志望校名)_英単語」「○○(志望校名)_問題集」など、目的に応じたワードで検索するとたくさん見つかります。

レビューがよいものやおすすめとしてたくさん紹介されているものの中から、まずは候補をいくつかリストアップします。

■書店で手にとって、気分よく勉強できそうかたしかめる

次は、本屋さんへ行き、実際に手にとってみましょう。

中を見てみて、気分よく勉強できそうか考えます。イラストが多く使われているもの、薄いもの、解説が豊富なものなど、いろいろあります。好みや用途で「これなら続けられそう」というものを選んでください。

なお、「高3の夏までに受験範囲を一周」を目的としており、なおかつ時間のない方は、載っている問題数の少ない、薄めのものを選びましょう。これ1冊でバッチリとは言えませんが、まずは全体をひと通り把握するのを優先してください。

■苦手ジャンルの解説がスッと頭に入ってくる本は相性がいい

好みや用途といった選び方のほか、もう一つ大切なポイントがあります。参考書の監修者・著者との相性や、レベル感です。解説部分を読んでも理解できないものは、取り組む意味がありません。それを確認するために、まず、苦手と自覚している単元やジャンルのページを開いてみて、参考書なら全体、問題集なら解説部分を少しだけ読んでみましょう。

スッと頭に入ってくる感覚があるものは相性もレベルも合っています。よく理解できないと感じるものは、監修者・著者との相性が合わないか、レベルが高すぎるかのどちらかです。別の監修者・著者のものや、同じシリーズでレベルを少し下げたものを見てみましょう。

また、わからない問題ばかりが載っているとやる気が出にくくなることがあります。簡単と感じる問題ばかりをこなしてもレベルアップは望めませんが、ハイレベルすぎる問題集も考えものです。「難しい問題に自分がどれくらい耐えられるか」と「自分の志望校のレベル」の2つの観点で選びましょう。

【図表1】自分に合った参考書の見つけ方
『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)より

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藤白 りり(ふじしろ・りり)
YouTuber
智辯学園和歌山高等学校卒業後、東京医科歯科大学医学部医学科に進学。塾にほとんど通わず独学で現役合格した自身の経験をもとに、中高生時代の効率的な勉強法を発信するYouTubeチャンネル「藤白りり」を開設。2022年現在、登録者数約20万人。リクルート運営のオンライン予備校「スタディサプリ」では中学講座の理科を担当している。著書に『いつも気分よく集中できる 「必要なことだけ」勉強法』(KADOKAWA)がある。

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(YouTuber 藤白 りり)

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