スキルを磨いたわけではないのに…普通のSEが「副業で月100万円」稼げるようになったワケ
プレジデントオンライン / 2022年11月5日 11時15分
■10月にアクセス数の多かったベスト20冊
第2位:『サクッとわかる ビジネス教養 アドラー心理学』(岩井俊憲著、新星出版社)
第3位:『今さら聞けない仕事の超基本』(石川和男監修、宮本ゆみ子著、朝日新聞出版)
第4位:『脳の名医が教える すごい自己肯定感』(加藤俊徳著、クロスメディア・パブリッシング)
第5位:『気にしない習慣』(内藤誼人著、明日香出版社)
第6位:『BATNA』(齋藤孝/射手矢好雄著、プレジデント社)
第7位:『「頑張る」をやめてみる』(根本裕幸著、リベラル社)
第8位:『未来のお金の稼ぎ方』(児玉隆洋著、幻冬舎)
第9位:『歴史思考』(深井龍之介著、ダイヤモンド社)
第10位:『聞く技術 聞いてもらう技術』(東畑開人著、筑摩書房)
第11位:『話し合いの作法』(中原淳著、PHP研究所)
第12位:『一生役立つ独学戦略』(林輝幸著、三笠書房)
第13位:『2030年 会社員の未来』(市川祐子著、日経BP)
第14位:『共働きのすごい対話術』(あつたゆか著、クロスメディア・パブリッシング)
第15位:『ファンに愛され、売れ続ける秘訣』(和田裕美著、佐藤尚之(さとなお)アドバイザー、かんき出版)
第16位:『かくれ繊細さんの「やりたいこと」の見つけ方』(時田ひさ子著、あさ出版)
第17位:『ウクライナ戦争は世界をどう変えたか』(豊島晋作著、KADOKAWA)
第18位:『絶対悲観主義』(楠木建著、講談社)
第19位:『心理的安全性をつくる言葉55』(原田将嗣著、石井遼介監修、飛鳥新社)
第20位:『わが息子よ、君はどう生きるか』(フィリップ・チェスターフィールド著、竹内均訳・解説、三笠書房)
※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2022年10月の閲覧数ランキング
■普通のSEが年商1000万円に変身できた理由
今月の第1位は『誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方』でした。
お金を稼げる人になりたいけど、特別な才能やスキルがないから無理だ――。そう思っている人が本書を読めば、その思い込みはたちまち覆されるでしょう。
著者の今井孝さんによると、お金を生み出せる人とそうでない人の違いは「才能やスキルの有無」ではなく「お金を受け取れるかどうか」。
本書に登場するUさんの例を紹介しましょう。Uさんは普通のSEでしたが、副業を始めると、月に100万円稼げるように。今はフリーでITサポートをし、年商1000万円ほどを稼ぎ出しています。副業を始める前後で、手持ちのスキルを磨いたり別の分野を勉強したりしたわけではありません。ただ、ほんの少し考え方を変えただけなのです。
今井さんは「自分の価値に気づき、自分自身のことをもっと好きになると、不本意な仕事に甘んじることなく、自らの力で豊かさを生み出せるようになります」と語ります。自分の好きなことで稼げるようになりたいなら、今すぐ本書を読んでみましょう!
■「ダメ出し」ではなく「ヨイ出し」がいい
第2位は、大人気シリーズの『サクッとわかる ビジネス教養 アドラー心理学』。『嫌われる勇気』などで知られる「アドラー心理学」がテーマです。
アドラー心理学では、他者の行動から自分が影響を受けると同時に、自分の行動も相手に影響を与えると考えます。つまり人間関係の悩みは、自分の行動を変えることで解決できるのです。
人間関係を築く要素として覚えておきたいのは「共感」「信頼」「尊敬」「協力」の4つです。
相手との距離を縮める「共感」。共感するために不可欠な、相手への「信頼」。相手を信頼することで生まれる「尊敬」。そして、目的を共有して課題解決に取り組む「協力」です。新たな人間関係を築きたいときや、既存の人間関係をより強固なものにしたいとき、この4つを意識してみましょう。
その他、アドラー心理学でいう「勇気づけ」についての解説もあります。勇気づけとは、良い・悪いという評価的な態度をベースとする「ほめる」こととは異なり、相互を尊敬・信頼し合う平等な関係性に基づいた共感的な態度が必須です。仲間とのつながりや絆の感覚である「共同体感覚」をお互いに持っていると、勇気づけが生まれやすくなります。
勇気づけの方法はいくつかありますが、そのひとつめは相手の良かった点を伝える「ヨイ出し」。ダメ出しをされると人は行動をためらうようになる。ヨイ出しをすれば、相手の自主的な行動を促すことができます。
本書には、その他、悩みごとへの対処法、自分の性格を変える方法など、日常的に使える考え方が盛りだくさん。アドラー心理学の世界を「サクッと」のぞいてみませんか。
■多様化する働き方の中で基本のビジネスマナーは武器に
第3位には、ベストセラーの「今さら聞けない」シリーズから『今さら聞けない仕事の超基本』がランクインしました。
社会人になりたての方はもちろん、中堅やベテランにも特にチェックしてほしいのは、ビジネスマナーの重要性について書かれた箇所です。
働き方が多様化する現代において、ビジネスマナーは意思疎通を助けてくれます。たとえ相手と価値観が異なっていたとしても、ビジネスマナーというルールを共有していることで、互いに気持ちよくやり取りできるのです。また、効率よく、安全に業務を遂行するためにも欠かせません。
時間管理の大切さについて書かれた箇所も、あらためてチェックしましょう。期日が守れなければ、チーム全体の仕事が遅れてしまうだけでなく、お客様の信頼を裏切る事態に発展するリスクも。
タスクを管理するコツとして覚えておきたいのは「ゴール設定」「タスク整理」「優先順位の決定」の3つを意識すること。最終的な目標を設定したうえで、やるべきことをはっきりさせ、どのタスクから取りかかるべきかを見極めるのです。
社会人としての言葉づかい、電話・メール・文書作成、仕事の効率化、人間関係の作り方……“仕事の超基本”がわかりやすく解説された本書。より気持ちよく、より効率的に働くために、ぜひ一読をおすすめします。
■手洗いで不快さや緊張感、不安がスッキリ
続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第5位は『気にしない習慣』でした。
「嫌われたらどうしよう」「みんな、私のことをどう思っているんだろう」……そんなふうについつい人目を気にしてしまう真面目なあなたには、本書がぴったり。
まず実践してほしいのは、人よりも自分を大切にすること。他人のことばかり優先すると疲れてしまうので、「一番は自分」「他人はその次」を徹底しましょう。自分を大切にするからこそ、他人も大切にすることができるのです。
それでもモヤモヤしたときには、手を洗うのがおすすめ。コロンビア大学の研究によると、手洗いによって不快さや緊張感、緊張、不安などといったネガティブな感情がスッキリすることがわかっています。
こまごまとしたところにまで目が届くのは、すばらしい美点です。でも、いきすぎると気持ちが疲れてしまうことも。「もう嫌だ!」と爆発してしまう前に、本書を読んで「気にしない習慣」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
■なぜ100万円の骨董品を80万円で購入できるのか
第6位の『BATNA』にもご注目ください。
本書のテーマは「交渉」。明治大学教授の齋藤孝氏と、国際弁護士ランキングで何度も1位に選ばれ、日本交渉学会の会長を務める射手矢好雄氏がタッグを組み、交渉に欠かせない「BATNA(バトナ)」についてわかりやすく解説してくれます。
BATNAとは、ハーバード流交渉術の最重要概念で、交渉における「代替案のなかで最良のもの」のこと。Aさんがある骨董(こっとう)品を80万円で買おうとしているとき、その骨董品を持つBさんは値段を100万円に設定し、決して譲らないとしましょう。このとき、Bさんから買う以外の方法を考えるのが「BATNA」です。BATNAを事前に考えておくことで、交渉をより有利に進めることができます。
交渉する際は相手の視点に立って戦略を練るべき7つのカギがありますが、そのひとつが「オプション」。自分の「利益」を実現するために、Bさんは骨董品だけでなく「別の50万円の品を併せて130万円にしてもらう」という手法です。
いわゆるプランBのようなただの代替案ではなく、目の前の相手と交渉が成立しないときに、「自分にはなにができるだろう?」「なにをするのがベストなのだろう?」とつねに考え、あらかじめ懐に持っておくべき最善の策のこと。BATNAとはそんな“奥の手”であり、“伝家の宝刀”とでもいうべき最強の武器です。
また、BATNAが使えるのは、ビジネスの交渉の場だけではありません。上司が休暇を承認してくれないときや、自分にぴったりの就職先を見つけたいとき、素敵な結婚相手を探しているとき……意外なほどさまざまなシーンで使えるのがBATNAなのです。よりよい人生を送るためのヒントとして、気軽に手に取ってほしい一冊です。
■「歴史を学ぶと悩みから解放され、自由になれる」
最後にご紹介したいのが、第9位の『歴史思考』。
著者は、人気PODCAST「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」を配信する、株式会社COTENの深井龍之介氏。
深井氏は「歴史を学ぶと悩みから解放され、自由になれる」といいます。歴史を学ぶと、価値観は場所や時代によって変わることに気づけるからです。現代社会の「当たり前」から外れていることに苦しんでいる人にとって、この気づきは大きな支えとなるでしょう。
例えば、誰もが認める偉人、ガンディーがパッとしない青年期を過ごしていたことはご存じでしょうか。使用人からタバコ代を盗んだり、ヒンドゥー教で禁じられている肉食を繰り返したり、請け負った仕事を放り出してしまったりと、およそ聖人らしくない行いも散見されました。後世に語り継がれる「聖人」としてのガンディーは、彼のほんの一面に過ぎなかったのです。
本書でこうしたエピソードを知ると、狭い社会の「当たり前」にとらわれていたことに気づくとともに、元気が湧いてくるでしょう。今の自分や社会にモヤモヤしている人におすすめしたい一冊です。
今月も、お金の生み出し方からアドラー心理学、独学術まで、幅広いジャンルの本がランクイン。ほかにも、先月第1位だった『心理的安全性をつくる言葉55』が第19位と、依然として多くの方に読まれています。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。
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(flier編集部)
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