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何事もポジティブに転換できる人は使っている…「まずい料理」が出てきたときの"最強コメント"

プレジデントオンライン / 2022年12月4日 11時15分

渡部建さん - 写真提供=きずな出版

ネガティブ発言が口癖になっている人はどう修正すればいいのか。お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建さんは「悪口や愚痴、陰口ばかり言う人や、まず否定から入る人には話しかけにくい。僕自身、根っからのポジティブ人間ではありませんが、これまでテレビでレストランや映画などのいい点を紹介する経験を重ねたことで、だんだんとポジティブに表現するコツを会得できました」という――。

※本稿は、渡部建『超一流の会話力』(きずな出版)の一部を再編集したものです。

■どうすれば相手は話してくれる?

コミュニケーションではいかに「自分が話さず、相手に話してもらうか」が大事です。とはいえ、ここでひとつ問題が生じます。

実際の会話では、「そもそも相手が話をしてくれない」という事態がよく起こるのです。

これは間違ってはいけないところですが、いくら「話さないことが大事」とはいえ、お地蔵さんのように押し黙ってはダメです。

そんな人に話しかけたり、話題を提供したくなる人はいません。相手にたくさん話してもらうためには、相手が話したくなるような「雰囲気」をこちらがつくることが必要なのです。

では、どうすればそういう雰囲気をつくりだせるのか。その大前提は「相手に興味を持つ」ということです。

「あなたのことを知りたい」
「あなたの話をもっと聞きたい」

という姿勢が相手に伝わればいいのです。問題は、そうした姿勢は「目に見える形にしないと、相手に伝わらない」ということでしょう。

いくら心のなかで相手に興味を持っていたとしても、言葉や態度でそれを表現しないと、相手には伝わりません。こうした「雰囲気」は、本当にちょっとした一言や、ちょっとした仕草で変わってきます。

■どんな人とは「話したくなくなる」か

では、具体的にどういう人には話しかけやすいでしょうか。それを考えるのに有効なのは、逆のパターンを考えてみることです。

つまり、

「話しかけたくなくなる人」
「話をする気が失(う)せる人」

の特徴を考えてみるのです。

たとえば、次のような人だと、あなたも会話をするのがだんだんイヤになってくるのではないでしょうか。

・悪口や愚痴、陰口ばかり言う人
・まず否定から入る人
・後ろ向きでネガティブなことばかり言う人

こういう人と話をしていると、自分まで暗くなってしまうし、疲れてしまいますよね。また、話題を提供しても、それに対して否定的な反応をされたり、会話が盛り上がらなさそうだと感じてしまいます。

であれば、この逆を考えてみればいいのです。

・悪口や愚痴、陰口を言わない人
・まずは肯定から入る人<
・前向きでポジティブな返事をしてくれる人

こういう人には、ついついちょっとした世間話や、自分のことを話したくなります。相手がこういう人であれば、ちょっとした話題にも明るく反応してくれたり、好意的に受け止めてくれたりして、その後の会話が盛り上がりそうだと感じるからです。

日本の友人グループ
写真=iStock.com/FilippoBacci
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/FilippoBacci

■ポジティブ発言が多い人は「話しかけやすい」

なぜ、ポジティブ発言の多い人には、いろいろなことを話しやすくなるのでしょうか。これには「自発的特徴変換」というものが関係しています。

簡単に説明すると「その場の雰囲気を見えたものに投影する」という心理メカニズムで、オハイオ州立大学のジョン・スコウロンスキ氏が実験結果から提唱している概念です。

たとえば、結婚式で知り合った男女が、その後付き合い始めたり、結婚したりするという話をよく聞きます。

■肯定的な口ぐせを意図的に増やしてみる

ふだんの会話もこれと同じです。楽しい、明るい話ばかりできると、自然とその人に対してもポジティブな印象を抱きます。逆に、なんだか悲しい、暗い話題ばかりだと、その人の印象もネガティブなものになってしまうのです。

それから、悪口や愚痴が多かったり、「でも、……」「いや、……」が口ぐせになってしまっている人は気をつけてください。どんな話題でも、会話の方向がネガティブになりやすいからです。そういうクセがある人は、普段の会話から

「なるほど」
「そうですね」

など、肯定的なニュアンスを持つ言葉から話を始めるようにしてみましょう。

■ネガティブなことをポジティブに言い換えるコツ

「会話のなかでポジティブな発言を増やすのが効果的」と述べましたが、そうはいっても、ネガティブ思考の人がポジティブな発言をするのは、慣れないとなかなかできません。

渡部建『超一流の会話力』(きずな出版)
渡部建『超一流の会話力』(きずな出版)

そもそも思考回路がネガティブに偏(かたよ)りがちだから、なかなか頭のなかにポジティブな言葉が出てこないのです。

では、そういう人はどうすればいいのか。これは練習あるのみです。かくいう僕自身、根っからのポジティブ人間ではありません。ただ、これまでテレビでさまざまなレストランや商品、映画などのいい点を紹介する経験を重ねたことで、だんだんとポジティブに表現するコツを会得(えとく)してきました。

そこで気づいたのは、「ポジティブとネガティブは表裏一体(ひょうりいったい)なんだ」ということです。この世のあらゆることはポジティブな面とネガティブな面のどちらも持っていて、要はどちらにフォーカスして表現するか次第……ということです。

ネガティブ思考の人が、ポジティブにふるまおうとしてよくやってしまう間違いは、「何か、ポジティブなところを探そうとする」というものです。

じつは、そんなことをする必要はありません。

なぜなら、ネガティブな考え方をしがちな人は、すでにその対象のネガティブな面を見つけているからです。だったら、そのネガティブな面をポジティブな言葉で表現できればいい。そのための「ポジティブな語彙(ごい)力」を身につければいいのです。

■どんなことでもポジティブに言い換えられる

たとえば、僕はテレビでレストランや食事などを紹介するとき、一見するとネガティブに感じる面をポジティブに表現していました。次のような感じです。

●客が入っていない、ネットでの評価が低い → 隠れ家的な店
●店が狭い、小汚い → 落ち着くお店
●店主が無愛想(ぶあいそ)・暗い → 職人肌な店主
●味が濃い → ご飯が進む
●味が薄い → 何杯でもいけちゃう、朝から食べられる
●まずい → 好きな人は好き、ハマったらクセになる

ラーメン屋台
写真=iStock.com/kanzilyou
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kanzilyou

映画やドラマだったら、次のように言い換えられます。

●ダラダラ長い → 見応えたっぷり
●ありがちなストーリー → 王道の物語、ど真ん中
●テンポが悪い → 丁寧なシナリオ展開

これは、人間の性格を表現するのにも応用できます。

●頑固 → 意思が強い
●優柔不断 → 慎重、注意深い
●わがまま → 自分の考えを大切にしている
●怒りっぽい → 情熱的、なにごとにも真剣
●飽きっぽい → 切り替えが早い、好奇心旺盛
●せっかち → 時間を無駄にしない
●神経質 → 細かなところに気配りできる
●流されやすい → 協調性がある
●威張る → リーダーシップがある

こういう「ポジティブ変換」は、ふだんからゲーム感覚で楽しみながらやってみましょう。

というのも、常日頃から練習しておかないと、いざ人との会話になったときにスッと口から出てこないからです。

たとえば、車を運転していて無理やり前に割り込まれたり、うしろからクラクションを鳴らされたりしたら「図々(ずうずう)しいやつだな」「うるさいな」と感じてイラッとしてしまうものです。

でも、たとえばそこで

「仕事熱心な人なんだな」
「時間を無駄にしない人なんだな」

などと、ポジティブに変換してみるのです。

イライラしたりイヤなことがあっても、「どうすればポジティブ変換できるか」と考えているとイライラなども軽減されるでしょう。

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渡部 建(わたべ・けん)
お笑い芸人
1972年、東京・八王子生まれ。1993年、神奈川大学在学中に高校の同級生であった児嶋一哉に誘われ、お笑いコンビ「アンジャッシュ」を結成。2003年、NHK「爆笑オンエアバトル」5代目チャンピオンに輝き、日本テレビ「エンタの神様」などのネタ番組では“コント仕掛け”のスペシャリストと呼ばれる。その後は数々の人気番組の司会を務め、現在はコミュニケーションをテーマにした企業向けの講演などを積極的に行っている。著書に『ホメ渡部!「ほめる奥義」「聞く技術」』(小学館)、『大人のための「いい店」選び方の極意』(SB新書)などがある。

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(お笑い芸人 渡部 建)

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