頭は「重い球体」ではなく「軽い半球」である…想像するだけで肩こりがよくなる「魔法のイメージ」
プレジデントオンライン / 2022年12月7日 17時15分
※本稿は、大橋しん、赤松かおり『すごい自然体に読むだけでなれる4コママンガ』(飛鳥新社)の一部を加筆、再編集したものです。
■「頭は円形」というイメージが体をかたくする
もしあなたが、「なんとなくだるい」「体が重い」「やる気が出ない」「体がこっている」と感じているなら、それは「頭の形について、実際とは異なるイメージを持っているから」かもしれません。
間違ったイメージを持っていると、頭は実際以上に重く感じられ、崩れようとする姿勢を支えるために、体はかたくなります。体が圧迫されてしまうので、「なんか調子が出ない」「なんとなく不調だ」と感じてしまうのです。
反対に、頭の形について正しいイメージを持っていると、背骨が「頭をふわっとのせる」という本来の役割を果たしてくれるようになります。のびやかでやわらかい、快適な体になれるのです。
では、どういう「頭の形のイメージ」を持てばよいのか、説明してきましょう。
そもそも、人間の頭って、どんな形をしていると思いますか?
その見た目どおりに、なんとなく「丸いもの」「球状のもの」というイメージを持っていると思いますが、実はこれは間違っています。
では、質問の仕方を変えてみましょう。「どこから上が頭」なのでしょうか?
一般的には「首から上が頭」と認識されていますが、これは人体構造上、解剖学的には間違っています。
■頭は重いOではなく軽いD型
正解は、「背骨より上が頭」です。背骨の終わりが、頭のはじまり、ということになります。
では、背骨はどこまであるのかというと、おおよそ耳と鼻を結んだ水平のラインまでです。そうすると、必然的に頭の形は、「半球」の形をしていることになります。
このことを、私は「頭は重いO(オー)ではなく、軽いD(ディー)」なんて言ったりしています。
![『すごい自然体に読むだけでなれる4コママンガ』より](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/d/6/1200wm/img_d63dcbad220c4797c6e59ae7022a1645333869.jpg)
頭はD、つまり半円・半球の形をしていると正しくイメージできると、頭と背骨を正しく切り分けることができるため、背骨の上にD頭がふわっとのるようになります。このとき、頭や姿勢を支えるのに力はいりません。これができると、羽が生えたように体が軽く感じられたりします。
反対に、頭はO、つまり円・球状の形をしているとイメージしてしまうと、本来の頭の位置ではなく、背骨の途中で切り分けてしまうことになります。首を縮めてO頭を支えることになってしまうので、姿勢は崩れて、この本でお伝えしたい「自然体」とはかなり遠のいてしまいます。
「頭は重いOではなく、軽いD」
ぜひ覚えておいて、「しんどいな」というときに思い出してみてくださいね。
■姿勢は筋肉ではなく骨で支える
![『すごい自然体に読むだけでなれる4コママンガ』より](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/e/8/1200wm/img_e8899bc945dccb786af449d9ec3f4317438148.jpg)
世の中には、姿勢をよくするための本がたくさん出ていますね。その多くでは、姿勢を支える筋肉のトレーニングが勧められています。
私は難治性患者専門の理学療法士として、アレクサンダー・テクニークという身体技法の教師として、何千人以上もの人の姿勢を改善してきましたが、筋トレを勧めたことは一度もありません。
![大橋しん、赤松かおり『すごい自然体に読むだけでなれる4コママンガ』(飛鳥新社)](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/b/6/1200wm/img_b697dce4bd92c67ae909560429ce0e71286422.jpg)
なぜなら、姿勢というものは、筋肉ではなく骨で支えるものだからです。
姿勢を筋肉で支えてしまうと、何が起こるでしょうか?
まず、筋肉を使い続けていると、すぐに疲れますので、ずっと姿勢を維持していくことが難しいです。
それに筋肉は体の外側にあるものなので、「筋肉を使う=かためる」ことが、つまり体の血流や呼吸、内臓を圧迫してしまうことにもなります。当然、苦しいしなんか調子が悪いということにもなるのです。丈夫な箱で、崩れないように支えていくイメージですね。
■緊張しなくても姿勢は維持できる
![『すごい自然体に読むだけでなれる4コママンガ』より](https://president.ismcdn.jp/mwimgs/1/e/1200wm/img_1e56b01b7b7ba967ae812b67cb36e721340163.jpg)
反対に、骨で支えると、姿勢を維持するのに力や筋肉、緊張はいりません。血流や呼吸、内臓を圧迫することもないので、穏やかな心とやわらかな体で、つまり自然体でいられるようになります。
姿勢が崩れてしまっている、ねこ背になってしまっていると感じるとき、「姿勢を骨で支えられているか?」という視点でやさしく注意を向けてみてください。積み木を積み上げていくように、特に、背骨の上にD頭がふわっとのせていくイメージを持つと、感覚がつかみやすいでしょう。
コツは、そうしようと体を操作するのではなく、イメージするにとどめること。余計な緊張を手放していく、よいきっかけになることでしょう。
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理学療法士、アレクサンダー・テクニーク国際認定教師
岐阜県生まれ、神戸在住。(株)フローエシックス代表取締役。ドイツでチェロの修業中にアレクサンダー・テクニークを知り、帰国後に理学療法士とアレクサンダー国際認定教師の資格を取得(両資格の所有者は国内初)。救急病院勤務を経て、整形外科クリニックにて「特命理学療法士」として数々の難しいケースを解決。2020年に独立し、リハビリと太極拳を中心としたスタジオを開設。姿勢改善の研究成果を積極的に学会で発表しており、医療だけに頼らない健康とケアのあり方を提案している。テレビ・ラジオ出演多数。著書に10刷のロングセラー『魔法のフレーズをとなえるだけで姿勢がよくなるすごい本』(飛鳥新社)がある。
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漫画家、イラストレーター
コルクラボマンガ専科5期修了。見た人がホッとするような漫画・イラストを描くため日々修行中。体がかたくて胃腸が弱い。
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(理学療法士、アレクサンダー・テクニーク国際認定教師 大橋 しん、漫画家、イラストレーター 赤松 かおり)
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