1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

そのリスクは唐辛子系か、それともワサビ系か…マズい料理を積極的に食べるひろゆきの斬新なリスク見極め法

プレジデントオンライン / 2022年12月30日 10時15分

2022年1月、パリにて撮影。 - 撮影=松永学

避けたほうがいいリスクと、とったほうがいいリスクを見分ける方法はあるのか。ひろゆき氏は「日本人は『なんとなく怖いから』といってリスクを回避しがちですが、一度体験してみると案外たいしたリスクがなかったりします。僕はリスクを評価するとき、唐辛子のように慣れることができるリスクか、ワサビのように耐性がつかないタイプか判断しています」という――。

※本稿は、西村博之『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

■そのリスクは許容できるか?

僕は問題解決をするときに、人から“ずるい”と思われる手段も含めて解決策を考えます。

「ずるい」にもいろいろあります。法に触れなければアリの場合もあるし、バレなければOKの場合もあります。

もちろん、ずるい方法=抜け道を選ぶということは、リスクもともないます。

そもそも抜け道が見つからないこともありますし、進んでみたら行き止まりというケースもあります。誰も通ったことがないけど成功確率が高い抜け道なんて、そうそう見つかりません。ノーリスクの最短ルートがあったら、みんなその道を選びますからね。

だから、最短ルートを選ぶ代わりに何かをあきらめる場合もあるので、そのリスクが許容できるものかどうかを確認する必要があります。

リスクに対しては、日本人は過剰に恐れる傾向があります。「なんとなく怖いからやめておこう」という心理ですね。

でも、そういう人に「やってみたら、どういうリスクがあるの?」と聞いてみると、たいてい「起きていないからわからない」と答えます。つまり、「何が怖いのか」も「どんなリスクがあるのか」もわからずに、ただ恐れているわけです。

僕は、こうした「なんとなく怖い」ことは、一度体験してみるようにしています。いざ試してみると、じつはたいしたリスクがなかったというケースは少なくありません。

なので、僕はリスクに関しては、ゼロリスクを求めるのではなく、「そのリスクは許容できるかどうか」を考えるようにしています。

■リスク評価はコロコロ変わっていい

「リスクが許容できるかどうか」は、いつ判断するかによって結論が変わることがあります。

たとえば、僕は新型コロナウイルスのワクチンに関しては、最初はかなり懐疑的でした。

ワクチンは本来であれば開発から治験、実用化までに10年ぐらいかけて安全性や有効性を確かめるものです。でも、新型コロナのワクチンは1年ぐらいで接種が始まったので、「絶対ヤバい」と思っていました。

ところが、アメリカやイギリスをはじめ世界中でものすごい早さで接種が進んで、1億人以上が打つようになりました。あっという間に治験から実地になったので、「もう大丈夫だな」と安全派に乗り替えました。

リスク評価は、そのときどきで判断する材料が変わるので、一度出した結論に固執しすぎない方がいいです。信頼できる情報が新たに入ったときには、立場をさっと切り替えられる人の方が、リスクを正しく評価できます。

■そのリスクは唐辛子系か? ワサビ系か?

リスクがありそうな道は極力避けるという人もいると思うのですが、リスクは回避するよりも耐性をつけた方がいい場合もあります。

僕はリスク耐性に関しては、「唐辛子」か「ワサビ」かで分けて考えています。

どういうことかというと、唐辛子の辛さって最初はただ辛いで終わってしまうのですが、食べれば食べるほど慣れて耐性がついて、どんどん辛いものを食べられるようになるんですよね。でも、ワサビは辛さの成分が違うので、いくら食べても耐性がつきません。

僕は、リスクを評価するときに、このどちらのタイプかで判断しています。

たとえば、お化け屋敷の怖さは、経験数を増やせば薄れていくので唐辛子系なんです。クサい臭いなどもだいたい慣れていくので唐辛子系でしょう。

■唐辛子系のリスクは競争率が低い

世の中にはほかにもいろいろなリスクがありますが、なかでも未知のものに対しては、僕は自分がどう感じるかを試してみたくなります。

20代の頃に廃墟ブームがあって、廃病院の手術室に数時間い続けたことがありました。

当然、最初は怖いんです。でも、この怖い思いをずっと続けたら、怖さがどんどん大きくなるのか、だんだん小さくなるのか、それとも慣れて怖さを感じなくなるのか、どこまで耐えられるのかを限界まで試してみたかったんです。その結果、このタイプの怖さは唐辛子系だとわかりました。

もちろん、これは僕の場合なので、あてはまらない人もいるでしょう。

いずれにせよ、人間には耐性があるので、リスクに対しても、「慣れれば対処可能なリスク」なのか、それとも「慣れないから逃げた方がいいリスク」なのか、分けて考えると、逃げるときの判断もしやすくなります。

しかも、唐辛子系のリスクがあるものは、じつはチャンスだったりします。

多くの人は慣れれば対処可能なリスクと知らないので手を出しません。でも、そのリスクが唐辛子系とわかっている人はチャレンジができます。唐辛子系のリスクがあるものは自然と競争率が低くなるので、対処可能だと知っている人にとってはチャンスになるわけです。

■激辛メニューを積極的に食べる理由

ちなみに僕は、飲食店に入って激辛メニューがあると、けっこう頼むようにしています。

辛い料理は体の耐性ができないと、辛いだけで終わってしまって、美味しさがわからないんですよね。韓国料理で本当に辛くておいしい料理などは、食べれば食べるほどおいしく感じるようになるので。そういう味を食べてわかるようにするためのレベルアップだと思っています。

やっぱり腐ったものを食べたことのある人じゃないと、「腐っているから、これは食べないほうがいい」という判断ができないと思うんですよね。

だから、僕は食べたことのないメニューがあれば必ず食べるようにしています。

■経験で乗り越えられることは早めに経験した方が得

ワインで、コルクのカビの臭いが溶け出して劣化したものを「ブショネ」といいます。

たまたま行ったお店で店員さんが「今日、ブショネが出たんですよ」と教えてくれたので、頼んで飲ませてもらったんです。

飲んでみたら、聞いていたほど最悪ではなくて、僕はそれほど気にならずに飲めました。

西村博之『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)
西村博之『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)

ワイン好きの知り合いの中には、ブショネをいろいろと飲んだせいで、そのセラーの中にブショネのワインがあるだけでもわかるっていうぐらい敏感になっちった人もいるんですが、僕は全然、大丈夫でした。

しょっぱすぎるとかは塩分の摂り過ぎで体調を崩しますが、めちゃくちゃマズいものを食べても、体調崩すことって基本的にはないはずなんですよね。なので、僕はマズいものは積極的に経験していった方がいいと考えています。

好奇心もあるのですが、経験値が増えてレベルが上がるような感覚ですね。

人生は長いので、経験で乗り越えられるようになるんだったら、早めに経験した方が得だよね、という考えです。

----------

ひろゆき(ひろゆき)
2ちゃんねる創設者
東京都北区赤羽出身。1999年、インターネットの匿名掲示板「2 ちゃんねる」を開設。2015年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。YouTubeチャンネルの登録者数は155万人。著書に『ひろゆき流 ずるい問題解決の技術』(プレジデント社)、『なまけもの時間術』(学研プラス)などがある。

----------

(2ちゃんねる創設者 ひろゆき)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください