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「浮気は、梅酒と足首でバレる」スマホをこっそり覗かなくても"一瞬でピンとくる"不貞の痕跡

プレジデントオンライン / 2022年12月23日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Mladen Zivkovic

「もしかして不倫している?」。夫や妻、恋人に対してそんなセンサーが働くのはどんな時か。夫婦問題研究家でパートナーシップアドバイザーの岡野あつこさんは「スマホで浮気が発覚するケースが多いですが、“痕跡”は他の持ち物や体に必ず残っています」という――。

■パートナーが"一瞬でピンとくる"不貞の痕跡

「浮気の痕跡は残さないよう細心の注意を払っているから大丈夫」
「ホテルを出る前には必ずお互いに身だしなみをチェックするので、不倫が明るみに出るはずはない」

そんなふうに過信しているのは本人だけで、じつは一緒に暮らすパートナーが浮気や不倫に勘づいているケースは少なくない。では、パートナーはどんなところを見て、浮気や不倫を察知するのか。

■【CASE1】「財布の中のレシート」に記されていた浮気相手の痕跡

「いつもお金の使い方にはケチな夫でしたが、まさかそれが原因で私に浮気がバレるとは皮肉な結果ですよね」と嘲笑するのは結婚13年目、2人の子供の母親のTさん(42歳)。

4歳年上のTさんの夫はIT系の企業に勤務している。10年前にマンションのローンを組み、子供たちには塾と習い事をさせていることもあって、夫婦共働きでも経済的な余裕はない。

加えてTさんいわく「夫は、いい意味で経済観念が発達していますが、悪い意味だと相当なケチ。一緒にスーパーに行っても、魚や肉は『こっちで十分だろう』と割引になっているものしか選ばせてくれない」。

これまで夫の浮気を疑ったことがなかったわけではない。だが浮気や不倫は、何かとお金がかかるもの。「月4万円という決して多くはないお小遣いだし、ウチの夫はケチだからその心配はないとタカをくくっていた」という。

ところが、Tさんは先日はじめて「何かおかしい」と夫に違和感を抱いた。

■レシートに「梅酒」、それもノンアルコール…あやしい

きっかけは、夫が「おにぎりでいいから、毎日弁当をつくってくれないか」とお願いしてきたことだった。理由を聞くと「ダイエットをしたいから」と答えた夫。

「でも、会社の近くの店でランチの食べ歩きをすることが、夫の唯一といっていい楽しみだったはず。もっと別に節約しなければならない理由があるはずだと思いました」

そこでTさんは、帰宅した夫の入浴時や就寝後の深夜に毎日のように財布を調べることにしたのだった。「夫はレシートを捨てられないタイプ。財布に無造作に入っているレシートを見れば、お小遣いの使い道もわかると思ったんです」。

Tさんが夫の財布の中のレシートチェックを習慣にするようになって1カ月しかたたないうちに、浮気は発覚。有名なラブホテル街にあるコンビニでお酒を購入したレシートが週1ペースで財布から見つかった。

レシートの束
写真=iStock.com/oasis2me
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/oasis2me

夫を問いただしたところ「そのコンビニでお酒を買うことはあるが、取引先が近くにあるだけ。買ったものはいつも家に持って帰って飲んでいるだろう?」と申し開きをしたという。

ところがTさんは、夫の浮気に確信があった。

「たしかにレシートの明細には、夫がいつも自宅で飲んでいるのと同じ、アルコール度数の高いいわゆるストロング系のチューハイがあった。でも、それと一緒にいつも必ずノンアルコールの梅酒もあわせ買いしていたことが決定的な浮気の証拠。ケチで酒好きな夫は口グセのように『1本飲めば2本分酔えるチューハイ以外、もったいないからもう買わないと決めている』と話していました。ノンアルコールの梅酒は浮気相手の女性が飲むためのものに違いない。夫がわざわざ自分からお金を出してノンアルコール飲料を買うはずがありません」

妻の追及に取引先うんぬんでなんとか防戦していた夫だったが、最後は認めざるを得なかった。レシートという証拠を発掘し、丹念に調べ上げたTさんの完全勝利となった。

■【CASE2】「帰宅後のルーティン」で妻バレした夫の浮気

「夫はいまだになぜ浮気がバレたのか不思議に思っているようですが、私にしてみれば実に簡単なことでした」と誇らしげに語るのはJさん(43歳)。

「私がにらんだ限りでは、夫の浮気は1回。浮気が本気になる前に食い止めることができたのは不幸中の幸いでした」

Jさんより6歳年上の経営者の夫は絵に描いた亭主関白。Jさんは20代で結婚して以来、一度も働きに出たことがなく、子供に恵まれることもないまま専業主婦を続けていた。

「一代で今の会社を築いた夫は、稼ぎも多く一家の大黒柱ですが、間違いなく世間でいう“モラハラ夫”です。部屋が片付いていないと『誰のおかげで専業主婦をやっていられると思っているんだよ』、料理の品数が少ないと『もっとうまいものをたくさん食べさせてもらえるくらい、オレは稼いでいるよな?』などと言ってくるのは日常茶飯事。人には言えませんが、お風呂上がりには夫のパンツをはかせるのも私の務めでした」

そんな夫に対し、Jさんが疑問を持ったのは半年前。帰宅した夫が、いつものようにJさんに脱いだ上着やシャツなどを預けた後、靴下まで脱がせてもらっていた時のことだった。

「『あ、これは浮気をしてきたな』とピンときました」

メンズ靴下
写真=iStock.com/Hanasaki
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Hanasaki

実は数年前、Jさんの夫が出張先で「取引先からの接待」と称して風俗店に行ったことがわかり、離婚騒動になるほど夫婦でもめたことがあった。

「その時、相談した夫婦問題のカウンセラーから『今、一時の感情で離婚を選択しても、あなたにとっては不利なことばかり。どうしても別れたいなら、離婚後の生活を見据えて貯金や仕事、住まいを確保しておくことが先決。慰謝料を十分にもらえるよう、できるだけ有利な条件になるよう動くべき』というアドバイスを受けました。『(経営者である旦那さんの収入が高いので)今別れるより、関係を修復して夫婦生活を続けるほうが得だし楽よ』とも。そこではじめて『だったら、もう絶対にガマンできないという限界まで頑張って夫婦生活を続けてみよう』と思ったんです」

幸いにして、その時は夫が平謝りをして離婚にいたらずに済んだものの、「次に浮気をしたら、妻であるJさんに相当有利な条件で離婚できる公正証書を作成させる」ということで一件落着になったという。

「その一件があったせいで、夫の浮気に関してアンテナを張れるようになったし、私自身も自分の幸せのために冷静に損得を考えられるようになったのも事実です」

今回、夫の靴下を脱がせる際、Jさんが夫の浮気を察知したのもそういう背景があり、「離婚するなら決定的証拠を集めなければ」と思ったからだった。

ところで、なぜJさんが夫の浮気に気づいたのか。

「夫の足首に、いつも見られる“ゴム跡”がなかったんです」

足がむくみやすいJさんの夫は、1日仕事をして帰ってくるといつも足がパンパンになっているせいで、靴下のゴム跡がクッキリとついていた。

「ゴム跡がまったく見当たらないほどツルツルで、むくみもない夫の足を見た瞬間、『靴下を脱いでくつろいできたんだな』と。安いボディソープの匂いも残っていましたし」

そこでJさんは、夫に「そういえば、覚えているわよね、公正証書をつくる件。あれ、今でも私は本気だから」と笑顔で念押ししたとのこと。一瞬にしてJさんは夫の顔がこわばるのがわかったという。

「それ以降、半年以上たちますが、夫の足からゴム跡が消えたことはありません。おそらく本気で『ヤバい』と感じたのでしょう(笑)」

下着や靴下などの着替えを妻に命じるというモラハラ行為はJさんにとっては屈辱的なところはあるが、その後も夫の身体検査を続けているそうだ。

■【CASE3】身なりに構わなかった妻がしていたこと

「もっと早く手を打っていれば、今ごろこんなことにはならなかったのかも……」と悔やむのは会社員のRさん(39歳)。

10年前に結婚した会社員の妻(39歳)とは結婚2年目に子供を授かったが、その後、約7年間セックスレスの状態が続いている。

「妻には申し訳ないのですが、出産に立ち会ってからというものなんだかショックでそういう気持ちが起こらなくなってしまった。出産を機にセックスレスになる“産後クライシス”っていうやつでしょうか……」

出産前は、「間を空けずに2人目もできたらいいね」と話し合っていたとのこと。Rさん自身も「出産後の妻からも『そろそろどうかな』とせっつかれてはいたのですが、僕のほうが『仕事で疲れたから』『明日の朝は早いんだ』と何回か続けて断ったんです。どうやらそれが妻を傷つけたらしく、以降は二度とセックスに関しては何も言ってこなくなりました。でも正直な話、求めてこない妻に対し、ホッとしている自分がいました」。

そんなRさんが、妻の様子が変わったと感じたのは1年ほど前だ。

「もともと妻は着るものにもこだわりがなく、メイクもほぼしないナチュラル派。マスク生活がスタートした時も、不便を感じるどころか『堂々とすっぴんで会社に通えるようになってラッキー』と喜んでいたくらい。ところが、1年前あたりから『身だしなみに気をつけるようになったんだな』と感じるようになったんです」

当時、Rさんは妻の変化を、「仕事が好きな妻のことだから、育休が明けて職場復帰できたからいきいきとしているのだろう」と気にもとめなかった。ところが、最近になって久しぶりに会った友人から「奥さん、前と比べてずいぶんキレイになったね。心配じゃないの?」とやんわり指摘され、はじめて「もしかして、妻は浮気をしているのか?」と気がついたのだった。

「とはいえ、『小学生の娘だっているし、妻はそういう恋愛に奔放なタイプではないはず』と、にわかには信じられませんでした」

妻の浮気に関して否定的だったRさんが、「やっぱりクロに違いない」と確信したのは、約4カ月前、出張に行く前の晩、自分のパジャマを取りに夫婦の寝室に入った時のことだった。

「寝室にあるドレッサーの前で、足の指に赤いペディキュアを塗っている妻の姿を見てドキッとしました。『そういえば、前回の出張前も足の爪を赤く染めていたな』と。同時に『誰に見てもらうためのペディキュアだろうか』と考えたら、自然と妻には浮気相手がいるのだなと確信しました」

赤いペディキュアネイルの女性の足
写真=iStock.com/Galina Kiseleva
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Galina Kiseleva

そんな気持ちをそのまま明かすと、妻の手はピタリと止まった。口ではごまかしても動揺を隠せなかった妻は、ただ「ごめんなさい……」と言ったという。その後は、互いに口を利かない冷戦状態だったが、意外な結末が待っていた。

「それから半月もたたずに、妻と娘は出て行きました。身勝手な行為に怒りがわいてもおかしくないのですが、そんな感情はありませんでした。ずいぶん前から妻を女性として見ることをしなくなっていたことを後悔するばかりです」

■財布の中に、ラブホテルや風俗店のポイントカード…

夫婦トラブルの相談を受ける中で、ここ数年目立つのは、スマホやパソコンといったデジタルデバイスから浮気の証拠が出てくるケースが急増していること。ただ、デバイスに注意が向くあまり、思いがけないことで不貞が発覚することも多い。それが、「CASE1」のように自分の行動や癖が知らず知らずのうちに反映される財布の中身であることも少なくない。

迂闊な例としては、財布の中に、ラブホテルや風俗店のポイントカード、浮気相手と2人で行ったレストランのレシートなど、浮気の言い訳すらできないような証拠品が残っていたケースもある。

疑いを持つ側としては、どんな小さな手がかりでも見逃さない勢いでいる。「スマホは見られても、財布の中身まではさすがにチェックされないだろう」という考えは甘すぎるのだ。

いずれのケースにも共通して言及できるのは、「浮気の芽を見つけたら、いち早く摘むことが得策」ということ。事態が大きく動きはじめる前にパートナーの浮気を見破り、冷静に対策を講じることが夫婦関係を維持する秘訣(ひけつ)であることは間違いない。

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岡野 あつこ(おかの・あつこ)
夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー
夫婦問題研究家、パートナーシップアドバイザー、NPO日本家族問題相談連盟理事長。立命館大学産業社会学部卒業、立教大学大学院 21世紀社会デザイン研究科修了。自らの離婚経験を生かし、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。これまでに32年間、38000件以上の相談を受け、2200人以上の離婚カウンセラーを創出『離婚カウンセラーになる方法』(ごきげんビジネス出版)。近著は夫婦の修復のヒントとなる『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』(サンマーク出版)。著書多数。

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(夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー 岡野 あつこ)

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