「ああああああああ」妻は起床時に1時間ワライカワセミのような奇声を…万策尽きた60代夫の壮絶ワンオペ介護【2022下半期BEST5】
プレジデントオンライン / 2023年1月8日 18時15分
■重くなる症状
2019年10月。当時58歳の河津敬郎さん(仮名)は、55歳の時にアルツハイマー型若年性認知症と診断された妻の記憶が少しでも確かなうちに、そして移動ができるうちに2人で旅行をしておこうと思い、勤めていた設計事務所を退社。11、12月は、軽井沢、京都、大阪、熱海などを旅行した。
2020年になると妻は、得意だった料理中に「具合が悪い」と言い出し、河津さんに当たり散らすように。河津さんは夕食作りを交代するが、妻は夕食後、「つらい」「生きていたくない」と言ってふさぎこんでしまった。最終的には「私は利用されている」と妻の弟の悪口が始まる。
翌朝、河津さんは外出するため、リビングのホワイトボードに書いている予定を一つひとつ一緒に確認したが、妻は何度も同じことを尋ね、「私、おバカになっちゃったの?」「私なんか悪いことした?」と、自分自身にイライラするのか夫に詰問する。
そうしたことは再三あり、同年1月下旬には、「私は何の病気なの?」「治るの?」など次々に質問。何とかなだめた河津さんが、「夜は僕がカレーを作るよ」と言うと、妻も「楽しみにしてる」と答えた。だが、いざ夕食を準備し始めると、「作れるの?」「どれくらい時間がかかるの?」とやはり詰問状態に。「1時間ちょい」と返答すると、「そんなの30分でできる」と言い出し、さらに、「だったら、食べないから! お弁当買ってくる」と不機嫌モード全開となった。
2月には、主治医のすすめで精神障害2級を申請。
4月になると妻は、頭痛、立ちくらみ、腹痛を訴えることが増え、6月には目がチクチクすると言い出し、眼科に行くとドライアイと診断された。だが、後の2022年5月には、涙腺、唾液腺をはじめとする全身の外分泌腺に慢性的に炎症が起こり、外分泌腺が破壊されてドライアイやドライマウスなどの乾燥症状が出現する「シェーグレン症候群」と判明する。
7月には頻尿に悩まされ始め、外出中、1時間に4回もトイレに行くため、大学病院の泌尿器科を受診。薬が新たに増える。
同じ月、マンションフロアを間違えて、別の部屋の鍵を開けようとしたが開かず、その部屋の住民から怒られ、河津さんは謝罪した。
その数日後、設計事務所を退職してから、フリーランスで編集の仕事を始めた河津さんが外出する日だったため、いつも買い物をするショッピングセンターで妻と待ち合わせる。だが、妻は約束の時間になっても、いっこうに現れない。
50分後にやっと連絡が取れ、どこにいるか聞くと、あと10分くらいの位置にいることが分かる。しかし、それから45分経っても現れない。何度も連絡し、再び連絡が取れたとき、妻は迷子で交番に保護されていた。警察には事情を話し、認知症の登録をしてもらった。
■就労継続支援B型施設へ
2020年7月中旬、突然妻は、「障害者職業能力開発校に行こうかな、知り合いもできるし……」と言い出す。可能かどうか、河津さんは職業訓練校について調べた。すると、障害や体調に合わせて自分のペースで働くことができることがわかった。
まずは、就労継続支援B型施設への通所を提案。妻は8月から週1回通い、9月からは正式に週2回通所に。妻ひとりでは通えないため、現地までの付き添いとお迎えが河津さんの新たな役目となる。
11月になると、妻はオートロックの解錠の仕方やズボンのベルトの仕方がわからなくなるだけでなく、自分の名前と住所が書けなくなっていたことが発覚。
「就労継続支援B型施設のタイムカードが手書きだったのですが、前の月までは書けていました。河津の河は書けても、津はさんずいが抜け、下の名前も一文字抜けていました。そこで自宅で名前を書かせていたのですが、何度トライしても『津』が書けなかったのです。住所も同様で、細かいものは書けなくなっていました」
また、「舌を噛み切るのではないか」など、あり得ない不安でおびえることや、「痰が切れない」など、喉の異変を頻繁に訴えるように。
2021年に入ると、爪を切った後の引っかかりや、指先や唇のささくれ、イボ状のホクロなど、体のささいなことを気にするようになり、ささくれを引っ張ったり、かさぶたを剝がしたりするなど、患部を悪化させるようなことを繰り返すため、河津さんはますます困惑。
1月下旬には、買い物のために河津さんが15分くらい家を空けて戻ると、ベランダから通行人に向かって「助けてください!」と妻が叫んでいた。慌てて河津さんが戻ると、妻が普段ベランダに出る側の窓が閉じていたため、閉じ込められたと勘違いし、妻はパニックになったのだと判明。反対側の窓は全開だった。
■座敷わらしに家賃
2月になると、「女の子はどこにいったの?」「お客さんが来ているの?」「この部屋には何人いるの? 家賃払ってもらいたい」と言うことが増える。河津さんは、「座敷わらしだから大丈夫。お金に困らなくなるよ」と返して、妻の不安感を和らげるようにしたが、次第に河津さんは、妻だけに見える人々に振り回されるようになっていく。
同時に夜中、トイレに起きては、「痰が切れない」と呟き、咳払いをすることが頻繁に。やがて妻の喉の違和感は、痛みに発展していく。
4月には、使用済みのトイレットペーパーをどうしてよいか分からなくなるときが時々あり、使用済みのペーパーをトイレから持って出てくるように。
同じ月、介護保険を申請すると、要介護3に認定された。症状は悪化する一方だったが、外へ出る機会があったほうがいいのではないかと考えた河津さんは妻と相談し、5月半ばからは、就労継続支援B型施設を週3回、月あたり最大18日に増やした。
5月には県主催の若年性認知症の本人向けのミーティングに初出席。この日、妻は参加者名簿に自分の名前を正確に書くことができた。そして帰宅後は、1年数カ月ぶりに夕飯を一人で作った。メニューはカレー。
「なぜだかわかりませんが、素材を切るのを手伝わせていたら、流れで『私が作ろうか?』といわれ、最後まで難なく作ってしまいました。これが、妻が一人で作った最後の料理となります」
6月になると、妻は化粧をするときに眉がうまく描けなくなり、左右が合わないことが出てきた。B型就労支援施設へ行くある朝、妻は「眉を描いてほしいの」と涙目で懇願。眉など描いたことのない河津さんは一瞬躊躇したが、時間は刻々と迫ってきている。「わかった、洗面所の鏡の前に行こう!」
この日以降、眉描きが河津さんの仕事の一つとなり、7月には化粧だけでなく化粧落としまで、かなりの部分手を貸すようになった。
7月を過ぎた頃、妻の喉の痛みが激化し、早朝と夕方に決まってパニックとなった。妻は毎朝5~6時ごろトイレに起き、布団に戻ると、「喉がイガイガする」と言い出し、やがて「喉が痛い」となり、「呼吸ができない」と言って苦しみ始め、過呼吸による痙攣などの症状に発展。最後に「病院に連れってって!」と大声を上げるようになる。
なだめすかしつつあめ玉をなめさせ、2種類の抗精神薬の効き目が出るまでの時間差をコントロールしながら、就労支援施設に連れて行くことが続く。
そうしている間に妻は、日中でも自宅内でトイレに迷うようになる。外出時のトイレは、女子トイレに一人で入ることはできなくなったため、障害者用トイレに河津さんと一緒に入るようになった。
■医療保護入院
9月に入ると、頓服用の抗精神薬が常用となったが、その効果もだんだんと薄れていく。効果が薄れていることは、B型就労支援施設のスタッフからも指摘され、薬物療法の質を高めるための調薬入院を提案された。
9月半ば。妹夫婦に同行してもらい、車で群馬にある河津家の墓参りに。往路の車の中で、妻は「病院に連れてって!」と落ち着かなくなったが、妹がフォローしてくれたおかげで、無事墓参りを済ませて帰宅。これが妻との最後の遠出となった。
連日早朝から“病院に連れてってパニック”に悩まされていた河津さんは、9月下旬、急遽精神科を受診。主治医の判断で、調薬入院となり、かかりつけ医と連携している大学病院には、精神科専門病棟・認知症専門病棟がなかったため、受け入れ先探しを始める。
その翌日。河津さんは、妻を就労継続支援B型施設へ送り届け、一人家に戻ってリモートワークをしていると、大学病院から受け入れ先が見つかったとの連絡が入る。「14時に受け入れ先の病院に来てほしい」と言うため、昼食時に妻を迎えに行き、そのまま受け入れ先の病院に即日入院となる。
到着した病院は、病棟の出入り口の扉は鉄製で重く、窓には格子がはめられ、病室のドアには鍵がついていた。病室に連れて行かれた妻は、異様な雰囲気を感じ取ったのか、全力で抵抗。
しばらくして、入院手続中の部屋にやって来た看護師が、河津さんに、妻を拘束した時刻を告げる。“医療保護入院”のためだった。医療保護入院とは、医療と保護のために入院の必要があると判断され、患者本人の代わりに家族などが患者本人の入院に同意する場合、精神保健指定医の診察により実施することができる入院だ。
「なぜ拘束するんですか? 説明してもらえますか?」河津さんが訊ねると、看護師は淡々と説明。それを複雑な気持ちで聞いた後、河津さんは病院を後にした。
翌日、河津さんが入院必需品を買いそろえ、妻の入院先に持っていくと、妻の叫び声が病棟の外まで聞こえていた。「あの声、妻ですか?」と河津さんが訊ねると、看護師は無機質な声と無表情で、「さあ……」とだけ答え、荷物を受け取った。
新型コロナの感染対策のため、病棟内には入れず、荷物を確認してもらう間、外で待っていると、何度も妻の叫び声が聞こえてきた。
翌週、抵抗が激しかったため、妻は24時間、手首まで拘束されていたことを河津さんは知った。主治医の説明で、妻の手首には、拘束されていたためにできた傷跡が残ったことも明らかになった。たまらず河津さんが抗議すると、24時間のうち、1時間は拘束を解いてくれることになった。
すぐに河津さんは、市の若年性認知症コーディネーターに相談し、転院先探しを依頼。10月、空きが出たため、別の認知症専門病院に転院した。
■小規模多機能型居宅介護施設へ
妻は、2021年12月に認知症専門病院を退院し、2022年から自宅で看護小規模多機能型居宅介護事業所の訪問看護をスタートした。
自宅に戻ると、妻は入院前より、トイレ、入浴など、あまりにもいろいろなことができなくなっていることが分かり、河津さんはショックを受ける。また、話す内容も意味不明なことが増え、「ヘビ、いない?」などわけの分からないモノへのおびえ・不安に振り回され、入院前にはなかった便秘の対応に悩まされた。
2022年1月は訪問看護週1回、通所週3回を利用。当初は看護小規模多機能型居宅介護事業所の訪問看護をメインに、就労継続支援B型施設を併用していくつもりだったが、回復の兆しがなかったことから、看護小規模多機能型居宅介護事業所のデイサービスの利用が中心となっていく。
この頃から妻は、不随意発声・奇声を発するようになった。朝、目を覚ますと妻は、突然「ああああああああああ」と意味不明な叫び声を上げるのだ。河津さんいわく、その声はさながら、人の笑い声に似た鳴き声のワライカワセミのようだったという。
びっくりした河津さんが、「どうしたの?」と訊ねると、「勝手に声が出るのよ!」と妻。河津さんが「トイレ大丈夫?」と気をそらすと、妻は声を上げるのをやめ、トイレに向かった。
その夜。再び妻が突然、「ああああああああああ」と甲高い声を上げ始める。河津さんは近所迷惑を気にして、妻の口に手を当てる。すると、「あたしがやってるんじゃないの!」と言って、また叫び出す妻。
妻の不随意発声は1時間ほど続いた。
不随意発声は、関心が他へ移れば治まるが、喉の違和感にとらわれ続ければ抜け出すことができない。そこで河津さんは、妻の好きな曲を流してみる。すると妻は、不随意発声をやめ、曲に合わせて歌うようになった。
2月に入った途端、妻が発熱。コロナ禍であるため、デイサービスの利用を休止しなければならない。2月4日に抗原検査を受けると、陽性と判明。保健所の指導で自宅療養となる。妻は、熱発している間、体調が芳しくないためか、不随意発声も控えめだった。
自宅療養期間を終え、15日からはデイサービスの利用を再開。再び喉の変調による“病院に連れてってパニック”が始まり、さらに、小規模多機能型施設の職員に対し、「バカなんだから!」などと暴言を吐くように。激しい興奮状態に陥り、意識喪失することや、サービス利用の高齢者とケンカが勃発しそうになったことも。
2月下旬になると、短いスパンで症状が目に見えるように変わっていく。不随意発声全開になったほか、十分に腕を上げてくれなくなったため、前開きでない服を着せるのに苦労する。靴を履かせるのも大変になり、マジックテープで留めるタイプを購入。頻繁に屋内徘徊するようになり、体の重心の傾斜、多動、不安などが見られ、自宅にいながら、夕方になると「帰りたい!」と言い出すように。
その一方で、多幸感の症状も出てくるようになる。
「多幸感の症状が出ているときの妻は、本当に幸せそうで機嫌がいいのですが、それが途中から一転して『怖い』『帰る』と不随意発声と室内徘徊に変わりました。その数日後には、私に向かって『良かったね、本当に良かったね』と言い、拍手までして『うんうんうん』と自分でうなずきながら、室内を行ったり来たりを繰り返すようになりました。何のことやらですが、『怖い怖い』とおびえる妻よりは、幸せそうな妻の様子を見ているほうが好きでした。あれほど幸せそうな表情は、認知症になる以前にも見たことがないくらいです」
3月に入ると、小規模多機能型施設の職員に対し、「あなたは主人?」「主人は?」と訊くようになる。自宅で室内徘徊を始めると、途中で河津さんに対し、「あなたなの?」「あなたいたの?」と今初めて在宅に気がつくようなことが増えた。さらに数日後には、「ん? あなたなの? ……似てるだけー! 偽物だー!」と言われてしまう。
「妻は、私に雰囲気が似ている、通所施設のケアマネさんと私を混同するようになってしまいました。家族だと、ダメ! と厳しく言う場面でも、ケアマネさんだと、やさしく対応してくれるので、妻の中ではいつの間にか、本物の私が、“似てるだけのニセモノ”に格下げとなってしまったようです」
やがて妻は、一睡もせず、一晩中自宅内を徘徊し、多幸感・独り言を繰り返したうえ、着衣をすべて脱ごうとするように。その間、見守る河津さんも眠れない。さらに、夕食と薬を受けつけなくなり、妻はやせ細っていく。
万策尽き、困り果てた河津さんは、3月9日の訪問看護時に、大学病院の精神科部長と認知症主任看護師に相談。昨年12月まで入院していた認知症専門病院に再入院のオファーを出した。
■ロールプレーイングゲーム
現在、河津さんの妻は、認知症専門病院に入院している。
「最初の頃は、介護に慣れていないこともありましたが、妻は怒りやすかったため、地雷を踏まないようにするのが大変でした。特に2019年の大みそか前後は、一度怒り出すとずっと尾を引くので、“触らぬ神に祟りなし状態”でした。近所への配慮や嘔吐の後片付けなどに翻弄され、不眠で精神的にも肉体的にも疲弊しました。妻は、症状が進むにつれて忘れっぽくなり、怒りが継続できなくなったのが、逆にラッキーでした」
河津さんの場合、基本的には河津さん一人のワンオペ介護状態だったが、時々は妻の妹や弟夫婦の助けを借りることができた。河津さんの大学のOB会があったときは、妻を弟夫婦に預けた。また、介護で困ったり悩んだりしたときは、市の若年性認知症コーディネーターや家族会の人たち、大学病院併設の認知症センターの臨床心理士、認知症病棟の元看護婦長などに相談した。
「介護は、粛々と本人に合わせて対応していくだけなので、やりがいとか喜びといった視点を持ったことはありません。ですが、頑張りすぎないことや精神的に背負い込みすぎないことには気をつけています。うまくいかないことや、反省することもありますが、すぐに切り替えて、臨機応変に対処し、ロールプレーイングゲームのように、何か試練のようなものを乗り越える度に経験値が上がったと考えることを心がけています」
ゲームに例えるのは不謹慎と考える人もいるかもしれないが、介護を担う家族にとっては、そのくらいの遊び心があったほうが肩の力が抜けて良いかもしれない。
「親子介護と夫婦介護は違いますが、夫婦介護の場合に大切なのは、あまり遠慮しすぎないこと。自分にとって何が大事かを考えること、自分に言い訳をしないことでしょうか」
自分にとって何が大事かを考えることとは、優先順位を決めて、順位の高いものからこなしていくこと。自分に言い訳をしないこととは、逐一自分の頭で考え、決断し、納得して進んでいくということだ。河津さんは、仕事と妻の介護とのバランスに気を配ってきたと話す。
最近、街中はコロナ前のようなにぎわいを取り戻しつつあるが、妻が入院する病院ではまだ、直接の面会は解禁していないため、約2週間に一度ほどのオンライン面会が続く。
現在の河津さんは、入院中の妻のことを考えながら、自宅でワインを飲むのがささやかな楽しみだ。妻がまだ元気な頃は、2人で語り合いながら飲んでいた。
「妻はワインも飲みましたが、私が話すワインの蘊蓄を嫌いました。蘊蓄を聞きたくないと言って、焼酎を飲んでいたこともあります」
河津さんは、新型コロナ禍で旅行がしづらくなったことから、ワインで世界1周を始めたのだという。こうして一人、ゆったりとした時間を過ごすのも、介護者には必要なことだろう。
河津さんは、「keroぴょん」という名前でブログを書いている。この記事で興味を持った人は、のぞいてみてはいかがだろうか。
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ライター・グラフィックデザイナー
愛知県出身。印刷会社や広告代理店でグラフィックデザイナー、アートディレクターなどを務め、2015年に独立。グルメ・イベント記事や、葬儀・お墓・介護など終活に関する連載の執筆のほか、パンフレットやガイドブックなどの企画編集、グラフィックデザイン、イラスト制作などを行う。主な執筆媒体は、東洋経済オンライン「子育てと介護 ダブルケアの現実」、毎日新聞出版『サンデー毎日「完璧な終活」』、産経新聞出版『終活読本ソナエ』、日経BP 日経ARIA「今から始める『親』のこと」、朝日新聞出版『AERA.』、鎌倉新書『月刊「仏事」』、高齢者住宅新聞社『エルダリープレス』、インプレス「シニアガイド」など。
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(ライター・グラフィックデザイナー 旦木 瑞穂)
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