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「リニア開業と日本の未来をぶっ壊す静岡県知事の暴走」地元記者が怒りの告発

プレジデントオンライン / 2023年1月18日 9時15分

雑誌「静岡人」編集長 小林一哉氏

■リニアを妨害する静岡県知事のウソを地元記者が告発

品川〜名古屋間をわずか40分で結ぶ「リニア中央新幹線」。国民の期待を背負い、2027年に開業予定だったが、工事が大幅に遅れている。JR東海は「開業の見通しが立たない」と頭を抱える。

ひとつの理由に、静岡県内での工事の遅れがある。県内8.9キロの工区について、川勝平太知事が工事を認めていないのだ。一体なぜか。

JR東海の試算によれば、工事によって静岡県内を流れる大井川の水が、毎秒約2立方メートル県外へ流出する。川勝氏は、これが流域の62万人の水道水に影響を及ぼし、深刻な水不足を招くと主張。「静岡県民の『命の水』を守る」と声を荒らげている。これに対しJR側は、流出量と同じ量を大井川に戻す方策を提示しているが、話は平行線のまま。工事着工の目途は立っていない。

「川勝知事の言うことは真っ赤な嘘だ」と怒りの告発をするのが、『知事失格 リニアを遅らせた川勝平太 「命の水」の嘘 』(飛鳥新社)の著者で、生まれも育ちも静岡県、元静岡新聞記者の小林一哉氏だ。

「川勝知事の言う『62万人の命の水』について、改めて検証をしました。真実を一つ一つ紐解いていくと、大井川の広域水道を利用しているのは26万人であり、その26万人も工事の着工で水不足に悩まされることはないことがわかりました。知事の言うことはまったくのデタラメだとわかったんです」と批判する。

■リニア反対騒動で浮き彫りになる県とJRとの確執

「川勝知事の嘘のせいで、国家プロジェクトというべきリニア計画がこんなにも遅れ、最悪、中止になる恐れもある。この由々しき事態を静岡県民にもっと知ってほしい」。これが執筆に至ったきっかけだ。

小林一哉『知事失格 リニアを遅らせた川勝平太「命の水」の嘘』(飛鳥新社)
小林一哉『知事失格 リニアを遅らせた川勝平太「命の水」の嘘』(飛鳥新社)

川勝氏は現在4期目を迎え、県民からは支持を得ているようにも見えるが、実際どうなのか。

「静岡県民は平和ボケしているんです。静岡は昔から豊かな土地でした。富士山があって、海や川もあり、水には困らない。駿河湾の魚や、お茶など名産も多く、気候も良くて住みやすい。幸せに暮らせる土地だからこそ、現状に満足しがちで保守的。危機感を持たない人が多いのだと思います。知事が嘘をついているなんて、想像もつかないでしょう。そんな県民に事実を突きつけて、この問題に一石を投じたい」と力強く語る。

リニア反対騒動で浮き彫りになる県とJRとの確執。なぜ川勝氏は頑なにリニアを認めないのか。そこには県側がかねてよりJRに熱望している「静岡空港新駅」との関連性が見え隠れする。これについても、確執の根源として本書で考察されている。

日本経済の重要な役割を担うリニア中央新幹線。さらなる発展のために、早期の開業を願ってやまない。

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小林一哉
1954年静岡県生まれ。早稲田大学卒業後、静岡新聞社入社。政治部、文化部記者を経て2008年に退社。その後、地域ニュースサイト「静岡経済新聞」を立ち上げ、現在は雑誌「静岡人」編集長。著書に『知事失格 リニアを遅らせた川勝平太 「命の水」の嘘 』(飛鳥新社)

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東 香名子(あずま・かなこ)
コラムニスト
鉄道コラムニスト。メディアコンサルタント。外資系企業、編集プロダクション、女性サイト編集長を経て現在フリー。編集長時代、月間アクセス数を650倍に伸ばす。All About旅行ガイド。メディア出演多数。著書に『超ライティング大全ー「バズる記事」にはこの1冊さえあればいい』ほか。

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(コラムニスト 東 香名子 撮影=クロダユキ)

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