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タスクは少しずつ「つまみ食い」するといい…本当に仕事のできる社会人ならだれでもやっている小さな習慣

プレジデントオンライン / 2023年1月24日 13時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/miya227

どうすれば「仕事ができる人」になれるのか。「新人研修ワースト3のポンコツOL」で、現在は外資系企業のITエンジニアとして活躍するへいうさぎ氏は「仕事が予定通りに進まない人は、自分の力を過信している。『自分が想定した時間×120%』を目安に、仕事の所要時間を設定するといい」という――。

※本稿は、へいうさぎ『ポンコツOLでも成果を出せた! 世界一やさしい仕事術図鑑』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

■なぜ仕事は予定どおり進まないのか

「計画しても、予定通りに仕事が進んだことがない!」。こんな方はいらっしゃいませんでしょうか? まさに、過去の私がそうでした。

緊急の仕事を頼まれたり、手戻りがあったり、見込みよりも時間がかかってしまったり……、タスクを実行するために必要な準備や手順が狂って、残業だらけの毎日でした。

「なんでタスク管理しているのに、こんなに時間をロスするんだろう?」「優先順位の立て方が悪い?」「そもそも、計画とかムダ?」などといろいろと考えましたが、悩み抜いた末に私はある結論に至りました。

それは、「自分を過信しないこと」です。考えてみてください。過去に、「これくらいの仕事量なら、1時間でできそうだな」と思って、その通りに終わったことは、どれくらいありますか?

そう、人は自分の力を過信しすぎなのです。私たちは就業時間に目いっぱいタスクを詰め込みがちですが、実際は「あれ? もしかしたら余裕で終わるかもしれない」くらいで丁度いいのです。

では、どのように仕事を進めていけばいいのでしょう?

私の失敗から学んだ「計画倒れしないための予定の立て方」をご紹介します。

■「想定した時間×120%」で仕事時間を設定

仕事は予想外の連続。そうした予想外に振り回されていたかつての私は、毎日仕事を遅延させ、メンバーに迷惑をかけていました。「あと、○時間で終わります……」とお茶を濁しては、チームメンバーを待たせていたのです。

メンバーも、私の報告を差し引いて聞いてくれていたとは思いますが、これが何度も続けば、オオカミ少年のように信用されなくなってしまいます。そうしたしくじり体験を通じて学んだ教訓が「自分の見込みを過信するな」ということです。

2時間で終わると思っても、その時間に終わることは、ほぼありません。想像以上に速くできたらラッキーなのです。

逆もまた然り。よく、「仕事の締切まで、○週間もあれば余裕」という声が聞こえてきます。ですが、ほとんどの人が「このままじゃ間に合わない!」と最後になって慌てだします。まるで、夏休みの宿題のようです。

忘れないでください。「○週間もあれば余裕」の余裕というのは、「今、動き出せば」という前提が隠されていることを。自分の力を過信せず、「余裕だな」と思ったときこそ早めに始めましょう。

ともあれ、どんな仕事にもバッファーは設けましょう。コツは、「自分が想定した時間×120%」を目安に、仕事の所要時間を設定することです。それでも不安だという方は、150%に設定してもいいかもしれません。

■5分以内で片付く仕事は「今すぐ」済ませる

タスクの優先順位を考えるのは、非常に大切です。ですが、5分以内に終わるような優先順位に加えるまでもない仕事もあります。「了解」だけの返信、会議室の予約、クライアントへのお礼の電話……「すぐ片づけられるけど、あとでタスクに書き込めばいいや」と思っていませんか?

こうした小さな仕事は溜め込まないで、気づいたらすぐに済ませることをオススメします。仕事の流れをせきとめてしまうからです。仕事の流れを小さな川に見立てるなら、タスクは中くらいの石。そして5分以内で終わる仕事は、小石です。私のようなポンコツさんは、こうした小石を溜め込んで川の流れをせき止めてしまいます。

一方、デキる先輩たちは仕事の流れに淀みがありませんでした。頼まれ事、部下からの相談、電話対応など、小さな仕事はいきなり入ってきます。そうした仕事に煩わされずに本来の仕事に集中するために、溜め込まない努力が必要です。

電話で話すアジアの女性
写真=iStock.com/miya227
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/miya227

■先延ばしクセを防ぐ「タスクのつまみ食い」

では、どうすればいいのか。そんな先延ばしグセのある人には、ぜひ試してみていただきたいことがあります。

それは、タスクの「つまみ食い」! とりあえず、手だけつけてみるのです。依頼されても手をつけていない仕事より、作成途中の資料など、少し取りかかった仕事のほうが「続きをやらなければ」という意識が働くからです。

優先順位は決めますが、私は先延ばし防止のために、ひとつの仕事に集中するのではなく、複数の仕事に20%ずつ取り組んでいます。

タスクのつまみ食いの効果はこれだけではありません。自分の見積もりの甘さも修正できます。依頼された仕事を期限間近まで放置していて、始めてみると意外と時間がかかったり、わからないことが多かったり、難しいことがわかったことはありませんか? 私はあります(笑)。

でも、期限まで時間がないため、仕事そのもののスピードを上げなくてはなりません。そうなると、焦ってミスしてしまいます。

動き出しは速く、仕事はゆっくり丁寧に。こうすると、時間的にも精神的にも余裕を持てるので、結果的に仕事のスピードも上がることが多いのです。試してみてください。

■仕事は30%の進捗で上司に確認

仕事は完成してから上司に報告! そんなこと、考えていませんか? 私もそうだったように、多くの人がそう考えていると思いますが、むしろ逆です。

仕事では、作業が30%くらい進んだときに一度見せるのが理想です。自分が違う方向に進んでいたら、軌道修正してもらう必要があるからです。

へいうさぎ『ポンコツOLでも成果を出せた! 世界一やさしい仕事術図鑑』(PHP研究所)
へいうさぎ『ポンコツOLでも成果を出せた! 世界一やさしい仕事術図鑑』(PHP研究所)

仕事のゴールやそこに至るプロセスが自分の中でハッキリしていても、人が求めている成果や基準と違うことがあります。自分なりに工夫して、一生懸命頑張ったのに「いや、そうじゃないんだ……」と言われたら、ガックリきてしまいますよね。私もこんな悲劇を繰り返して学んできました。

こうした事態を防ぐためには、仕事が30%くらい進んだ状態で一度上司に見せましょう。目的は、方向性の確認です。私は、まず計画を立てた時点で計画が合っているか上司に確認します。

とはいえ、「上司に何回も確認するのは、迷惑では……」と感じるかもしれませんね。特に新人のときは上司を気遣うあまり、「こんな中途半端な状態で持っていけない」と思い、確認を後回しにしてしまいがちです。せめて70%くらいは出来上がってから……と考える方が多いのですが、実は30%くらいの段階で一度チェックしたいと思っている上司も、案外多いのです。

その段階なら、上司としても「この方向性でOK」「ここをもう少し変えたほうがいい」といった指示を出しやすいからです。

もちろん、「いいよ、見せなくて。進めちゃって!」と言われたら大丈夫ですが、上司がどんなに忙しくても確認することをオススメします。方向性を誤って、イチからやり直しするよりもマシですから。

それに、今チームリーダーとして働く私の立場からすれば、経過チェックをお願いしてくる部下は有難い存在です。そこで部下の報告を面倒くさがる上司は、ちょっと問題があるかもしれませんね。

もし中途半端なものを見せるのが不安な場合は、指示を受けたタイミングで「このくらいできた時点で、一度見せてもよろしいですか?」と、先手を打って確認しておけば安心です。

ともあれ、やみくもに頑張って評価されないよりも、努力の方向性を見誤らない。

それが、仕事の手戻りを減らすコツだと思います。

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へいうさぎ ITエンジニア
現在、社会人7年目。チームリーダーとして活躍。仕事とキャリアをテーマに、ポンコツが身につけた外資で生き抜く術を、Twitterでシェアするインフルエンサー。2021年より自身の経験をもとに、「すぐに使えるお仕事知識」をテーマに情報発信を開始。「敬語の使い方」や「タスク管理の仕方」などの図解ツイートがバズり、数万いいねを獲得する。「等身大、なのに使える」と評判になり10カ月で2万フォロワー、月間1000万インプレッション超えを記録。「仕事ができない人の気持ちがわかる、デキる人」だからこそ、できない人に寄り添った優しさに定評がある。

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(ITエンジニア へいうさぎ)

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