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被害者なのに「自業自得だな」と陰口を叩かれる…夫に罪悪感なく浮気される「サレ妻」3つの残念すぎる特徴

プレジデントオンライン / 2023年1月29日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/PonyWang

夫に浮気される(た)妻を、ネット上で省略して「サレ妻」と呼ぶことがある。夫婦問題研究家でパートナーシップアドバイザーの岡野あつこさんは「浮気や不倫は“する方”が悪いに決まっているが、“される側”が原因をつくらないよう努力をすることも大事だ」という――。

■「サレ妻」は被害者なのか、自業自得なのか

いつの時代も、夫の浮気や不倫に悩む妻は少なくない。浮気や不倫は、そこにどんな言い分があろうとも、“する側”のほうが悪いのは当たり前。パートナーを傷つけ、信頼関係を崩壊させる罪は大きく、時には人生において取り返しのつかない事態にまで発展する。

ただ、私の仕事柄、浮気や不倫にいたるまでのプロセスを夫と妻の両サイドから細かく丁寧にヒアリングしていく過程では、「だから浮気に走ったというわけか」「不倫を続ける理由はそういうことだったのか」と“する側”の理屈を理解する必要があるのも事実。もちろん、「共感」ではなく「納得」するために。

今回は、そんなふうに浮気や不倫をする夫たちの話から、いわゆる「サレ妻」に共通する特徴を挙げて、考察してみたい。「サレ妻」の痛い経験に基づく気づきや学びは、夫の浮気や不倫の防止策としても大いに参考になるはずだ。

■CASE1「働くことの大変さ」を理解しようとしない妻

M郎さん(33歳)は3年前、1歳年下の妻と仕事関係で知り合って半年で授かり婚をした。「もともと妻は専業主婦を希望していたため、出産後は育休明けと同時に退職しました」。現在は、M郎さんの知人が経営している近所のカフェにランチのときだけ子どもを預け、手伝いに行きはじめたとのこと。

M郎さんは、妻が働くことについて異論はなかった。

「オレの収入だけではこの先、子どもの塾の費用や購入したばかりのローンの返済に若干不安があったのも事実。バイトとはいえ、家計を助けるためにも妻に働いてもらえるのはありがたいと思っていました」

ところが、バイトをはじめてから1カ月もたたないうちに、妻の不平不満は募っていき、グチのはけ口はもっぱらM郎さんに向けられることになったのだった。

「妻は、オーナーの人使いの荒さや仕事内容への不満、人間関係のゴタゴタにいたるまで、すべてについて文句を言わなきゃ済まないんです。こっちは疲れて帰ってきているのに、帰宅後は妻のグチのマシンガントークを聞かされ続ける毎日は本当にキツかった。本音では『オレより少ない稼ぎのクセに、いっぱしに働いている気になってるんじゃねーよ』って。でも、それを言うと“モラハラ夫”と騒ぎ立てられた挙げ句、グチもさらに激しくなりそうなので、黙って耐えるしかありませんでした」

そんなM郎さんにとってもっとも腹立たしかったのは、M郎さんが一家の主として働いていることの大変さに理解がなかったことだったという。

「バイトだけであれほど不平不満がたまるなら、正社員として朝から晩まで働くオレの苦労は想像できるはず。にもかかわらず、ちょっと寄り道して帰宅しただけで『いいわねー、外で気分転換できて。私なんて仕事の後はずっと育児に追われて、飲みにもいけないのに』とイヤミまで言い出す始末です」

M郎さんは職場と家庭、両方のストレスはうず高く蓄積されていくのだった。

そんなときに急接近したのが人事異動で同じ部署にM郎さんの部下として配属になった2歳年上の女性だった。

オフィスで目を盗んで恋愛
写真=iStock.com/mapo
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/mapo

「彼女の仕事に対する向上心やひたむきさに、いつのまにか惹かれていました。ときどき仕事帰りに二人で飲みに行ったりしているうちに、恋愛感情が盛り上がってしまったんです。妻にはない働くことへのポジティブさとキラキラ感に、つい立場を忘れて告白したところ、ラッキーなことに『私も好き』と合意してくれて……」

あっというまに男女の関係になったというわけだ。現在も浮気を継続中というM郎さんにほとんど罪悪感はない。

「しんどい毎日でリラックスできるのは、唯一、彼女と会っているときだけ。頑張っているオレをほめてくれるので、自尊心も回復できるんです」

■CASE2「よその夫」と比べる妻

結婚12年目で小学生の子どもの父親でもあるR輔さん(47歳)の妻は、地元の中学の同級生。現在の住まいからは夫婦の実家もわりと近いこともあって、妻は頻繁に実家に帰っては姉妹や女友達と会っているようだったという。

「妻はオープンな性格でとにかくよくしゃべるタイプ。そんな明るくてカラッとしているところが気に入って一緒になったのですが、結婚後、一緒に生活する年月が長くなるにつれて、長所だと思っていたところが苦痛に感じるようになっていました。勝手な話なんですけどね……」

自分の話にR輔さんが同意しないと、妻は露骨に不機嫌になることもあるという。

「とくに困るのは、姉妹や女友達の悪口です。後で発言の責任を取らされたりいろいろ言われたりするのもイヤなので、『そんなことないんじゃない?』とやんわりたしなめると、『どうして私の味方になってくれないの?』と怒り出す。なので今度は黙って聞いていると、『私の話を聞いてくれなくなった』と、また怒り出す。結局、どんなリアクションをとっても僕は怒られるしかないんです」

それでもR輔さんが我慢を重ね、妻のおしゃべりに付き合っていたところ、最近ではすっかりエスカレートしてきたという。

「姉妹や女友達の旦那さんのことを持ち出しては、僕自身と比べていいことも悪いことも含め、いろいろ批評するんです。『お姉ちゃんのダンナのほうが、R輔よりよっぽどイクメンでうらやましい』『Kちゃん(女友達の名前)のダンナよりR輔のお給料のほうが高いみたいでホッとしたわ』といった調子で、育児への関わり方や給料の額、乗っている車のことまで、ほかの旦那さんと比べられるのは正直な話、本当に気分が悪くなります」

R輔さんが「もう無理かもしれない」と妻への愛情が失せていくのを感じたのは、セックスの回数を比べられた時だと話す。

ベッドのうえにいる、布団から足元が見えているカップル
写真=iStock.com/kali9
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kali9

「『Yちゃん(女友だちの名前)のダンナさんは、45歳でもまだ週末は土日ともセックスしているらしいよ。R輔ももうちょっと頑張ってよ』と笑いながら背中をはたかれた時は怒り心頭でしたね」

そんなR輔さんは半年前に浮気相手ができた。

「キャバクラで出会った子です。おとなしくて、いつも僕の話に笑ってくれるところがかわいく思えて。仕事のことでも僕のことを尊敬してくれるので、よく相談に乗ってあげています。会うのはいつも彼女の家です。もちろん妻とはセックスレスの関係が続いています」

■CASE3「子ども至上主義」の妻

「子どもが生まれてから、妻は以前とはすっかり別人になってしまいました」と話すのは結婚8年目、商社のアパレル部門で働くK太さん(41歳)。同じ職場で知り合った4歳年下の妻との間には、6歳と2歳になる子どもがいる。

K太さんによれば、まだ結婚前に付き合っていた頃、妻はとてもオシャレで、メイクもファッションもとてもよく似合っており、デートをしていても街を歩く女性たちの誰よりも輝いていたという。

二人は2年間の交際期間を経て結婚し、二人の子どもを授かった。一見、順風満帆に見える結婚生活だが、最近はK太さんが不満を募らせている。

「あんなに素敵だった妻が、子どもが生まれてから一変し、昔の面影すらなくなってしまった。同じ年代の男性の収入と比べても、経済的に苦労させてはいないはずなのに、なぜ妻がああも変わってしまったのか不思議で仕方がない」

K太さんの話によると、妻は、毎日ノーメイクで、髪をひっつめている。着るものも、毛玉のついた同じフリースを羽織り続けている。

「『どうしてメイクをしないの?』『なぜオシャレをしないの?』と聞いても、『子どもがいるからに決まっているでしょ。メイクやヘアアレンジに時間をかけたところで、どうせ子どもにグシャグシャにされちゃうし。洋服も同じ。子育て中にオシャレなんて無理だから!』などと、けんもほろろ。たぶん、マジメな性格の妻は、専業主婦とはいえ二人の子育てに余裕がないんだと思います」

K太さんの不満は食生活にも及ぶ。

上の子は好き嫌いが多く、気に入ったメニューしか食べようとしない。そのため、朝食は甘いパンとヨーグルト。夕食のおかずはだいたいいつもオムライスかウインナー炒めと決まっている。

オムライスとサラダとデザート
写真=iStock.com/MK2014
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/MK2014

「私は和食も好きだし、たまにはスパイシーなカレーだって食べたいんです。これまでも我慢してきましたが、まだ下の子は2歳なので、まだあと何年間もこんな感じの食生活が続くと思うと憂鬱です」

朝、会社に行く時も、夜に帰宅した時も毎日同じ、ノーメイクでひっつめ、毛玉のフリースで気乗りのしない食事を出し続ける妻を見て、後悔の念が生まれているそうだ。

「自分で選んだ人生ですが、ときどき『これでいいのかな』と思わなくもない」と自嘲気味に笑うK太さんにも、やはり秘密があった。

「会社の先輩にすすめられ、ふざけ半分でやってみた既婚者専用のマッチングアプリで知り合った彼女と不倫関係になって7カ月たちます。子どもはかわいいので離婚はあり得ませんが、会えばドキドキするような男女の関係でデートができる不倫もやめられそうにありません」

■「性格の不一致」離婚にいたる“サレ妻・シタ夫”の生態

離婚の理由のトップは「性格の不一致」だが、そこに隠れていることの多くが「夫か妻、どちらか一方の浮気」であることも多いもの。パートナーの浮気や不倫が離婚を招くケースは想像以上に多いのが現実といえるだろう。

私がよくアドバイスしているのは、「『ウチの夫(妻)はモテないから』『マジメだからそういうことに縁はないはず』とタカをくくっていてはダメ。『今まで泥棒が入ったことなどないのだから、これからもドアの鍵は閉めなくていいだろう』という発想では、出会いの機会が多様化した今、自らパートナーの浮気や不倫のチャンスを招いているようなもの」ということ。油断をしたり、夫に対して上記の事例のような対応が慢性化したりしていると、結局、浮気されてもしかたなかったと第三者からの誹りを受けかねない事態になる。

浮気や不倫は“する方”が悪いに決まっているが、“される側”が原因をつくらないようにするための努力も重要かつ、それが浮気や不倫の有効な防御策にもなるのだ。

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岡野 あつこ(おかの・あつこ)
夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー
夫婦問題研究家、パートナーシップアドバイザー、NPO日本家族問題相談連盟理事長。立命館大学産業社会学部卒業、立教大学大学院 21世紀社会デザイン研究科修了。自らの離婚経験を生かし、離婚カウンセリングという前人未踏の分野を確立。これまでに32年間、38000件以上の相談を受け、2200人以上の離婚カウンセラーを創出『離婚カウンセラーになる方法』(ごきげんビジネス出版)。近著は夫婦の修復のヒントとなる『夫婦がベストパートナーに変わる77の魔法』(サンマーク出版)。著書多数。

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(夫婦問題研究家・パートナーシップアドバイザー 岡野 あつこ)

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