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唱えるだけでスカッとする…芸人クロちゃんが叱責を受けた時に心の中で反芻する"上から目線のフレーズ"

プレジデントオンライン / 2023年2月7日 9時15分

お笑いトリオ「安田大サーカス」のクロちゃん - 写真提供=徳間書店

人間関係の悩みにはどう対処すると良いか。アンチからのバッシングを多く受ける芸人・クロちゃんは「強引に自分の考え方を変えることでメンタルを防衛できる。常に上から目線で、『相手は自分よりも劣る人間なんだ』と思い込むことだ」という――。

※本稿は、クロちゃん『日本中から嫌われている僕が、絶対に病まない理由 今すぐ真似できる! クロちゃん流モンスターメンタル術30』(徳間書店)の一部を再編集したものです。

■耳を貸すべきバッシングと、無視すべきバッシングの見分け方

アンチからのバッシングで目が覚めた「ヤクルト事件」の一部始終を前述しましたが、一方で僕には「新幹線事件」というものもあります。

これは僕が新幹線で座席を倒して寝ている写真をアップしたら、「後ろの人が迷惑だ!」「マナー違反!」と大炎上した一件。「お前は新幹線に乗る資格はない!」とまで言われました。「そう批判するお前は、俺を乗車拒否させる資格を持っているのか?」って逆に問い質してやりたかったですけど。

この件は、まったく納得がいかなかったんです。そもそも後ろの座席には人が座っていなかった。誰にも迷惑はかけていないうえに、ルール的にも違反していない。

だから謝罪なんて一切する気もなかった。完全に無反省。今でもなぜ叩かれたのか納得がいっていないですね。

普段、SNSをエゴサーチしながら僕が考えているのは「これは新幹線なのか? ヤクルトなのか?」ということ。その選択が大事になってくる。

「新幹線」のバッシングのときのように、スルースキル全開で相手を見下すのが正解なのか? 「ヤクルト」のバッシングのように、厳しい声を素直に受け止めて学びに変えていくのか? 「今回のバッシングはどちらのパターンの罵詈雑言なんだろう……?」と。

耳が痛いことを言われても、馬耳東風(ばじとうふう)で聞き流す――。たしかにこれは精神衛生上はダメージも少ないんですけど、同時に偏屈になって孤立化する恐れもあるんです。だから、人の意見に耳を傾けること自体は大事。

僕の中でひとつ判断基準としてあるのは、「他人に迷惑をかけていないか?」という点。「ヤクルト事件」のように不快な思いをする人が存在する場合と、「新幹線事件」のようにルール違反をしていないのに言いがかりをつけられたケース。

2つの出来事は同じバッシングでも、まったく意味が違う。こういう投稿をしたら他人がどう感じるか? どんな影響があるのか? 想像力が大事なんです。

本稿を読んでいる人で「私はSNSをまったくやらない」という方もいるかもしれませんね。でも、だからといって「自分は無関係」ということにはなりません。

もしあなたがスマホにまったく触れていなくても、あなた以外のほとんどの方はネットと接続している状態。あなたの行動を誰かにつぶやかれて炎上する恐れだって常にあるんです。

ネット社会は監視社会。ストレスと常に背中合わせです。厄介な話ではありますが、時代が変わりつつある以上、ある程度は覚悟するしかないでしょうね。

■「敵ながらあっぱれ」なSNS投稿に唸り声

おかげさまで僕のツイッターは、フォロワーが76万人にまで増えました。

よく言われるのは、「クロちゃんのツイッターって、発言内容そのものよりも、それに対するみんなのリアクションが面白いよね」ということ。

ソーシャルメディアアプリ
写真=iStock.com/Victollio
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Victollio

共演した人から「ツイッター、楽しみに見てますよ」とか言われるとうれしくなるんだけど、よくよく話を聞いてみると「アンチのやりとりが大喜利みたいで最高」とか言われて……。

僕としては「なんだよ、それ」ってガッカリするけど、まぁ言ってることはわかるんです。つまり、はからずも炎上自体がエンターテインメントになっているわけで。そうなると、これはこれで叩かれていることにも意味があるのかなって前向きに考えることができるんですね。

アンチコメントの中には、自分に対する悪口とはいえ、「うまいこと言うな~。一本取られたわ」っておもわず笑っちゃう投稿も多いです。

この前もストライプ柄の洋服を着ていたら、「TENGAが擬人化したようだ」とか書かれていました。そういうのを見ると「敵ながらあっぱれ」という気持ちになってしまう。

だからこそ、僕はSNSが好きなんです。アンチを心からは憎めない。「これだけ叩かれているんだから、ツイッターなんてやめちゃえば?」という声もあるんですけど、そういう話ではないんですよね。

■上から目線を絶対にやめないワケ

「クロちゃんって常に上から目線だよね」と指摘されることがよくあります。「なんでそんな偉そうにしているの?」「自分は悪くないっていう一貫した態度はなに?」と呆れられることも多いです。

でも、これには理由がありまして。「相手の意見を真摯に聞く」というのは誠実な行為かもしれないけど、自分の精神面が弱っているときにキツい意見をもらうと、立ち直れないくらい傷ついたりもするんです。なにしろ僕はガラスのメンタルですから。

そういうときは、強引に自分の考え方を変えるしかない。相手は自分よりも劣る人間なんだと思い込むようにするんです。精神的に相手の上に立つと、心に余裕が生まれますからね。

もちろん安田大サーカスの団長に対しても同じです。団長は僕にとって上司だし、恩人にもあたるんだけど、そんなことは関係ない。

団長に怒られているときは「同じことを何度も言いやがって」「大体、要点がまとまっていないんだよな」「大丈夫かよ、この人? ボケが始まってるんじゃないの?」といった感じで冷ややかに眺めています。

その際に忘れてはいけないのは、怒られたときはシュンと反省する振りをすること。全力でポーズを取るのは大人としてのエチケットです。でも腹の中では「話が長いな、こいつ。面白くもないくせに」とバカにしても全然OK。

SNS上で、僕はアンチに対してなにも反論せずに「勇者は語らず」のポーズを取っていますけど、実は心の中では全部に反論して完全論破しています。

■バカを相手にするほどコスパが悪いことはない

また、SNSのバッシングについて「ヤクルト事件」か「新幹線事件」かを見極めていると前述したように、ただの誹謗中傷……例えば毎日「死ね」などと物騒な言葉で攻撃して絡んでくるアンチのことは、論破するどころか、完全に見下しています。

「死ね!」とか「お前なんて生きている価値がない」と僕に向かって言ってくる人がいるとして、僕が本当に生きている価値がない人間だとしたら、そんな奴に対して貴重な自分の時間を費やしてネットで攻撃しているお前自身の生きる価値はどこにあるのか? そういう話になるじゃないですか。

クロちゃん『日本中から嫌われている僕が、絶対に病まない理由 今すぐ真似できる! クロちゃん流モンスターメンタル術30』(徳間書店)
クロちゃん『日本中から嫌われている僕が、絶対に病まない理由 今すぐ真似できる! クロちゃん流モンスターメンタル術30』(徳間書店)

文句を言ってくるネットのアンチは、先に手の内を見せているということですから、こっちとしては、冷静に心の中でカウンターを狙えばいいだけなんです。ヒクソン・グレイシーじゃないけど、僕の中ではアンチに400戦無敗。

逆にホリエモン(堀江貴文)とかひろゆきさんみたいに、クソリプに対して表立って論破しようとする人は、僕からするとちょっと信じられないですね。「疲れないのかな?」って単純に不思議です。

実際の話、世の中には怒りたいだけの人もいるわけですよ。怒ることで自分が気持ちよくなっているだけで。

だけど、時は金なり、タイム・イズ・マネーだというのに、目の前の低能な奴を相手にしているのは時間がもったいないじゃないですか。とにかく1秒でも早くその場をやり過ごしたいから、「ええ、ごもっともですね」といった調子で殊勝に振る舞う。

バカを相手にするほどコスパが悪いことはないですよ。聞きわけがいい雰囲気を前面に打ち出しつつ、心の中で舌を出せばいいんです。

これが僕なりの処世術。人間関係で悩んでいる人は、とにかくまず「常に上から目線」精神を身につけてほしいんです。

現代社会をサバイブするためには、徹底的にナメ腐るくらいの勢いが大事です。

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クロちゃん(くろちゃん)
芸人
1976年12月10日生まれ。本名黒川明人。広島県出身。松竹芸能所属。2001年、団長安田、HIROと共にお笑いトリオ・安田大サーカスを結成。『水曜日のダウンタウン』(TBS 系列)がきっかけで結成されたアイドルグループ・豆柴の大群、都内某所のアドバイザーを務める。

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(芸人 クロちゃん)

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