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自己肯定感が爆上がり…芸人クロちゃんが人見知りを克服するためにお金を払って通った場所

プレジデントオンライン / 2023年2月8日 9時15分

お笑いトリオ「安田大サーカス」のクロちゃん - 写真提供=徳間書店

対人コミュニケーションに苦手意識がある人は、どのように克服すればいいか。芸人クロちゃんは「会話の主導権を握る経験を積み重ねることだ。その意味でキャバクラはコミュ力向上の名門校である」という――。

※本稿は、クロちゃん『日本中から嫌われている僕が、絶対に病まない理由 今すぐ真似できる! クロちゃん流モンスターメンタル術30』(徳間書店)の一部を再編集したものです。

■コミュ障と呼ばれる人にも“レベル”がある

僕は友達なんて少数精鋭でいいと主張していますが、この本を読んでいる人の中には「もっと知り合いを増やす方法はないか?」と考えている人もいるでしょう。本当に心を許せる仲間がいなくて、毎日、1人で孤独感を抱えている人もいるかもしれません。

どうしたら、交友関係を広げられるのか? 表層的なことを言うなら「地元のよさこいサークルに顔を出してみては?」とか「好きなプロ野球チームやサッカーの応援で一体感を味わう」とかあるはずですけど、本質はそこじゃない。もっと内面的な、いわば心構えの問題になってくる。

タクシーで運転手から話しかけられるのが苦手で、イヤホンをしてその場をやり過ごす。相手の目を見て会話することができない。どうしても声が小さくなり、必要以上にオドオドしてしまう……。

いわゆるコミュ障と呼ばれる人も、よく観察すると“レベル”があるんですよね。「もっと交友関係を広げたい」という声に対するアドバイスは、結局、その人がどの程度のコミュ障かによって変わってくるんです。

■「おはよう」と言われて気分を害する人はいない

まずは基本編。人間関係を構築するレッスン1から始めると、きちんと挨拶をすること。これをまずは徹底させてほしいです。

こんなことは当たり前すぎて、わざわざ本に書くことじゃないと僕も思うんですけど、その当たり前なことが意外にできていない人が目立つ。できているつもりになっている人も、そこを洗い直してほしいんです。

例えば毎朝、会う人に必ず「おはよう」って言うことを自分へのノルマとして果たす。「おはよう」って言われて気分を害する人はいないでしょうし。

そしてお正月になったら、とりあえず「あけましておめでとうございます」って連絡する。僕なんて「あけましておめでとう」は誰にでも言っていいものという認識でいますから、無差別テロみたいにLINEを送りまくっています。

去年は全然連絡を取っていなかったキャバクラ嬢とかを含めて、全部で2000人くらいに送ったかな。

それで向こうも「は? こいつ、まったく連絡してこなったくせになんなの?」とは思わないでしょう。もし仮にそう考える人がいるとしたら、むしろそっちのほうが非常識。だってお正月に挨拶するのは正しい行為ですから。こっちに非はまったくないんです。

これくらいのレベルから最初はスタートしたほうがいいんですよ。とりあえず「おはよう」と「あけましておめでとう」を全方位的に言ってみましょう。

「あけましておめでとう」メールだったら、返信が返ってこなくても傷つかないでしょ? 社交性を高める練習としては最適だと思います。

毎日の挨拶がクリアできたら、レッスン2以降は「会話のきっかけを作るため、わざと相手の前で消しゴムを落とす」「共通の話題を作るため、相手が興味あるジャンルを下調べする」「基本は相手に同意して、共感トークを盛り上げていく」とかが出てくるんですけど……。そういったことを初心者が一気に覚えようとしても、おそらくパンクするはず。

まずは、人の目を見ながらきちんと挨拶することで、周囲からの印象を変えるということが大事でしょうね。

一緒に街を歩く2人の若いビジネスマンのリアビューショット
写真=iStock.com/PeopleImages
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/PeopleImages

■自己肯定感が低いと、まわりから面倒臭がられる

僕の知り合いで、やたら謝る人がいるんです。なにも悪いことをしていないのに、「ごめんなさい、ごめんなさい」と言ってくる。

会話するときも、枕詞みたいに「すいませんけど~」と切り出してくる。常にビクビクしている感じで。

それに対する周囲の印象は「謙虚だな」というふうにはならないんですよね。なんでそこまで卑屈になるのか意味がわかならい。なにを言っても下から来られるから、「面倒くさい奴だな」ということになる。結果、なんとなく距離を取りたくなるんですよ。

大体、なんにでも「ごめんなさい」と言っていたら、言葉が安くなるじゃないですか。「本当にこの人、申し訳なく思っているのかな?」って疑いの目で見ちゃいますよ。口癖で「ごめんさい」って言ってるだけだったら、その言葉に乗っている感情なんてゼロでしょう。「ナメてるのか?」って話になりますよね。

でも、そういうオドオドしたコミュ障の人に対して「自分で門を閉じているんだから自業自得」と切り捨てるのも僕はどうかと思うんです。だって本人は苦しそうにしていますから。きっと自分なりに悩んでいるはずなんです。

なぜその人は堂々とできないのか? それは自分に自信が持てないからという話になる。「じゃあ自分に自信を持て」って口で言うのは簡単ですよ。でも、自信を持つ方法がわからないからオドオドしているのでしょう。

今は「自己肯定感」が時代を象徴する単語になっているじゃないですか。メディアやSNSを見ていると、「自己肯定感」というフレーズをやたら見かけます。

つまり、それだけみんな悩んでいるんだと思う。なんでも謝ってしまうオドオドの子を笑えないというか、みんな多かれ少なかれ同じ要素を持っているんですよ。

こうやって偉そうにしている僕自身だってそう。もともと僕は会話が全然得意じゃないんです。

場の空気を読むのが苦手ですから。聞かれたことに対してチンプンカンプンなことを答え、その場が微妙な空気になるなんていうことはしょっちゅうあります。根本的に人見知りですしね。

じゃあ僕の場合はどうやって克服したか? その答えをこれから解説していきたいと思います。

■自分でお金を払って、会話の主導権を握る

自分に自信が持てるようにするためにはどうすればいいのか? どうしたらスムーズな会話が身につくのか?

その答えは、ズバリ、キャバクラにあります。僕はキャバクラで会話のトレーニングをして、なんとか芸能界でもやっていけるようになりました。これは決して大袈裟な話ではありません。

困って落ち込んでいるレストランを経営する男
写真=iStock.com/RRice1981
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/RRice1981

なぜキャバクラでは堂々とできるのかというと、こっちがお金を払っているから。

「お客様は神様」という表現がありますけど、すべての客商売は本当にその通り動いている。店に入った時点で、客側が女の子に対して精神的なマウントを取っている状態なんですよね。

逆に女の子側は「お仕事はなにをされているんですか?」「この前に別のお店に行かれたんですか?」「普段、どういったものを食べるんですか?」といった調子で当たり障りのない話を振ってくるけど、それは客側の機嫌を損なわないように気を遣っている状態。つまり会話の主導権は最初から最後まで客側にあるんですよ。

これはキャバクラだけじゃなくて、メイド喫茶やコンカフェでも同じ話。もちろんガールズバーやスナックでもOKです。

大事なのは「自分でお金を払って、会話の主導権を握る」という経験を積み重ねること。とりあえずここではメイド喫茶もコンカフェもガールズバーもスナックも一緒にして、「キャバクラ」ということで話を続けます。

とにかく「お金を払っているのは自分」ということを念頭に置いておけば、コミュニケーションを取る際の精神的障壁は低くなるはず。キャバクラでは、あなたが打ったボールを嬢たちが全力で拾いに行ってくれますからね。

だって仮に自分が黙っていて、相手も同じように黙っていたら、その時点で「仕事をしていない」という烙印をその子は押されるわけじゃないですか。そんなのプロ失格だし、いわば職場放棄ですよ。

■キャバクラはコミュ力向上の名門校

キャバクラ嬢の任務はその場の会話を盛り上げて、客にドリンクを注文させて、指名やボトルを勝ち取ること。努力するのは自分じゃなく、あくまでも女の子側なんです。だからこそ精神的に余裕が生まれるし、コミュニケーション特訓の場としては申し分ないんですよね。

クロちゃん『日本中から嫌われている僕が、絶対に病まない理由 今すぐ真似できる! クロちゃん流モンスターメンタル術30』(徳間書店)
クロちゃん『日本中から嫌われている僕が、絶対に病まない理由 今すぐ真似できる! クロちゃん流モンスターメンタル術30』(徳間書店)

「ドリンク注文させていただいてもよろしいですか?」
「飲ませたらなにか面白いことしてくれるの?」
「う~ん、それは今すぐは思いつかないけど……」
「思いつかない? じゃあダメ~!」

こんなくだらない会話をキャバクラで繰り返すことで、本当に僕は会話する術をイチから学びました。

間の取り方、雰囲気の和ませ方、咄嗟の受け答え、機転の利かせ方、相手との交渉術……。

学校ですよね、キャバクラは。それも相当な名門校。

かつて北方謙三先生は「ソープに行け!」と繰り返していましたが、僕は「キャバクラに行け!」って声を大にして言いたいです。

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クロちゃん(くろちゃん)
芸人
1976年12月10日生まれ。本名黒川明人。広島県出身。松竹芸能所属。2001年、団長安田、HIROと共にお笑いトリオ・安田大サーカスを結成。『水曜日のダウンタウン』(TBS 系列)がきっかけで結成されたアイドルグループ・豆柴の大群、都内某所のアドバイザーを務める。

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(芸人 クロちゃん)

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