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半永久的に不労所得が入ってくる…「配当株投資こそ王道の投資法」と断言できる6つの理由

プレジデントオンライン / 2023年2月13日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/takasuu

株式投資でリスク少なく利益を上げるにはどうすればいいか。投資家の配当太郎さんは「配当株投資なら、株を保有するだけで配当金を得られる。一度でもその楽しみを体感すると、『沼』にハマるような魔力がある」という――。

※本稿は、配当太郎『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

■株式投資でも「大貧民」になる可能性がゼロ

配当株投資とは、どんな投資法なのか?

その持ち味を知るためには、配当株投資の「位置づけ」や「特徴」をきちんと理解しておく必要があります。

株式投資をやっている方にとっては基本中の基本ですが、これから始める初心者の方のために、株式投資のイロハを最初に確認しておきます。

株式投資で利益を得る方法には、大きく分けて2つのアプローチがあります。

「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」です。

キャピタルゲインは、購入した株が買った時よりも高値になった時に売却して利益を得る……という投資法です。

株式投資というと、このキャピタルゲインを思い浮かべる人が多いようです。

一度の取り引きで大きな利益を得られることもありますが、購入時よりも株価が下がっていれば、利益は得られません。「大富豪」になる可能性がある代わりに、「大貧民」になるリスクもありますから、見方によっては、ギャンブル的な要素が強い投資法といえます。

インカムゲインは、株を保有していることで、その企業が利益の中から株主に分配する「配当金」によって利益を得る……という投資法です。

この本では、配当金を主な目的とした株式投資を「配当株投資」と呼んでいます。

配当株投資は、キャピタルゲインのように株を売買して利益を得る必要はなく、投資先の企業が利益を上げ続けていれば、その株を持っている限り、継続して配当金を受け取ることができます。

莫大(ばくだい)な投資資金を持っていない限り、短期間で「大富豪」になれる可能性はゼロですが、あっけなく「大貧民」になる可能性もゼロです。

時間をかけて、コツコツと地道に利益を積み上げていくタイプの投資法ですから、すでに株式投資をやっている人でも、そこに物足りなさを感じている人が少なくありません。

キャピタルゲインとインカムゲインのどちらを選ぶかは、自分の好みや生き方が分かれ目になると思います。

■配当株投資の注目すべき6つの魅力

私は現在、配当株投資に軸足を置いていますが、その理由は配当株投資にキャピタルゲインにはない魅力を感じているからです。

配当株投資には、大きく分けて6つの魅力があると考えています。

【魅力①】企業が利益を上げ続ければ、半永久的に配当金が得られる

配当株投資の一番の魅力は、その企業が利益を上げ続けている限り、株を持っているだけで、半永久的に配当金が得られることです。

持ち株を売買してその差益を稼ぐ必要はなく、自分が眠ったり、遊んだりしている間も、投資先の企業がしっかりと稼いでくれれば、黙っていても配当金が入ってくるのです。

自分では何もする必要がなく、ただ株を持ち続けているだけですから、ある意味では、究極の不労所得……と考えることができます。

【魅力②】企業の利益が上がると、配当金も増える

投資先の企業が利益を上げ続けてくれれば、株主に分配する配当金も増えることになります。

株を持っている企業の優秀な社員のみなさんが、私の代わりに一生懸命に働いてくれることが、配当金の増加につながります。

株主の立場で考えてみれば、これほど嬉しく、楽しいことはありません。

企業が増配を続けてくれれば、配当金はドンドンと増えていきます。

【魅力③】株価や市場の動向に影響されない

現在のような「ボラティリティ」(証券などの価格変動の度合い)が高い状況にあっても、投資先の企業が利益を上げていれば、配当金の分配を受け続けることができます。

株価や市場の動向を過剰に意識する必要はなく、株主として毅然(きぜん)と構えていれば、淡々と収入を得ることができるのです。

株価の動きに動揺する必要がないという「心理的安全性」も見逃せない魅力です。

私の経験では、世の中の景気が良くない時ほど、「配当金がある」という心強さを実感できるように思います。

ろうそくを並べて表現した株価チャート
写真=iStock.com/enjoynz
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/enjoynz

■生活設計しやすく再投資に回すことも可能

【魅力④】給料以外に安定した収入を確保できる

配当株投資は、給料などの労働収入の他に「もうひとつ安定した収入の柱が欲しい」と考えている人には、非常に適した投資法だと考えます。

企業が「このくらいは株主の方に還元しますよ」という配当予想を出してくれるため、金額の大小はあるとしても、1年間に得られる配当金の見通しが立てられます。

「これだけの株を持っているから、このくらいの配当金が入りそうだな」という収入の目処が明確にわかっていることは、生活設計の面でも大きな安心感につながります。

【魅力⑤】配当金は自由に活用することが可能

私は配当株投資で得られる配当金を「資本収入」と解釈して、毎日の仕事によって得られる「労働収入」(給料)とは分けて考えています。

労働収入は自分や家族の現在と未来の生活のために必要なお金ですが、資本収入をどのように遣うかは、すべて私が自由に決めることができます。

家族と食事や旅行に行ったり、生活費やお小遣いの不足を補うこともあります。

その一部を再投資して、株数を増やすこともできます。

金銭的に余裕があるならば、そのすべてを再投資に回すことも可能です。

配当金を遣っても、持っている株を手放して株数を減らすわけではないので、今後の配当株投資に影響が出る心配はありません。

それをどのように活用するかは、あくまで本人の自由なのです。

こうした柔軟性の高さも、配当株投資の魅力のひとつといえます。

【魅力⑥】配当金は家族や子孫に引き継ぐことができる

配当金は、不動産を所有することで得られる賃貸収入や、本の印税と同じように「権利収入」(自分が保有している権利に基づいて得られる収入)ですから、株の所有者が亡くなったとしても、妻や子供がその権利を引き継ぐことができます。

家族や子孫の今後の生活を支えるための、大きな安心材料となるのです。

こうしたポテンシャルの高さを知れば、配当株投資が「いかに今の時代に必要な投資であるか?」が、ご理解いただけると思います。

■配当株投資が「王道」であり、配当金は「主産物」の理由

株式投資をしている人の多くは、株価上昇による利益を「主産物」と考えて、配当金は単なる「副産物」や「おまけ」のように考えていますが、私はまったく逆の見方をしています。

株式投資の「王道」は配当株投資であり、配当金がその「主産物」だということです。

株式投資の本来の趣旨は「多くの人からお金を集めて、それを元に企業が頑張って成果を出しその利益の一部を株主に還元する」ということにあります。

これが株式投資の本筋ですから、配当株投資を王道と考えて、配当金を主な目的にすることは、極めて合理的な投資活動だと思っています。

投資先企業の経営トップが自社のホームページなどで発信する情報を見れば、私が配当金を主産物と考える理由が、ご理解いただけると思います。

日本企業の多くは、3月期決算であれば、4月から5月にかけて決算内容を発表して、「決算の結果を受けて、いくら配当金を出すか?」という最終結論を出します。

それと同時に、「今期は、どのように配当金を出していくか?」という予想を発表します。

ここで注目したいのは、経営トップは配当金に関しては予想を出しますが、「今期の株価がいくらになるか?」を予測したり、担保することはないという点です。

株価を担保することなど、誰にとっても不可能なことですが、企業のトップが責任を持って担保できないようなものに対して、私は自分の大切な財産を委ねる気にはなれません。

これから先も安定した利益を得ていくためには、不確かなものを主産物と考えるのは、やはり無理があると思ってしまうのです。

■株式投資で利益を上げ続けられる2タイプ

株式投資をやっている人でも、配当株投資の底力をきちんと理解している人は、それほど多くはないように感じています。

それは、配当株投資の実態や本当の魅力を知らないだけでなく、短期間で利益を上げることばかりを最優先させているからではないでしょうか?

自分でもよくわからない企業の株を買って、その株価の動きに一喜一憂しながら売買を繰り返し、結局は「退場」や「引退」を余儀なくされてしまう人も少なくありません。

退場とは、「投資行為を諦める」という意味の相場スラングで、経済的にピンチに陥って株式投資を「やめざるを得ない」状況を指します。

引退は、自らの意思で株式投資から身を引くという意味です。

株式投資で利益を上げ続けられる人は、2つのタイプしかいないと思っています。

ひとつは、見事なまでに相場の動きを読み切れるような、ごく一握りの稀有な才能を持った人たちです。

もうひとつは、配当株投資などをやっている、いわゆる「長期投資家」です。

配当株投資は、短期間で利益を得たい人には「物足りない」と感じるかもしれませんが、個人投資家の時間軸をフル活用して、「長い目で見る」という覚悟を決めれば、やがて利益を享受できる日がやってきます。

「急がば回れ」ではありませんが、稀有な才能を持っているという自覚がなければ、王道の配当株投資を選択するのが賢明だと考えます。

【図表1】株式投資で「利益」を上げ続けるのはこの2タイプ
出典=『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』

■「増配」で株を持ち続けるだけでも儲かる

配当株投資の一番の楽しさと強みは、配当金の「増配」があることです。

増配とは、企業が株主に対して分配する配当金が前期よりも増えるということですが、増配ができるということは、その年の企業の業績が良かったことを意味しています。

こうした企業の業績向上による増配は「普通増配」と呼ばれています。

一般的に増配という場合は、この普通増配を指しています。

この他に、企業の創業何十周年などの節目の際に支払われる「記念増配」や、固定資産を売却したなど、何らかの特別な理由によって企業の業績が良くなった時に支払われる「特別増配」があります。

増配とは、「どういうことか?」を具体的な数字で説明します。

現在、10円の配当金を出している企業があるとします。この企業が、毎年1円ずつ増配していくと、配当金は10年で20円に増えます。

その株を配当金が10円の時に買っていれば、この時点で配当金は2倍に膨らんでいます。つまり、10円の時に50万円の配当を受けていた人ならば、10年後にはそれが2倍の100万円になっているということです。

三菱UFJフィナンシャル・グループの配当金は、10年前は12円でしたが、2023年3月期には32円に増配しています。10年前に年12万円の配当を受け取っていた人であればずっと株を持ち続けることによって、32万円の配当金を手にしているのです。

その10年間、ただ株を持っているだけで、株数を増やしていなくても、企業が増配してくれれば、受け取る配当金は2.6倍になっているということです。

【図表2】「増配」により配当金がどんどん増えていく
出典=『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』

■配当株には「沼にハマり込む」ような魔力がある

世の中の景気がどうなっていても、投資先の企業が頑張って利益を出し続けてくれれば、継続的に配当を受けることができます。

これが、配当株投資が「インフレに強い」といわれる理由です。

配当太郎『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』(クロスメディア・パブリッシング)
配当太郎『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』(クロスメディア・パブリッシング)

大切なことは、目先の利益に目を奪われて、短期間で結果を求め過ぎないことです。

1年や2年の短い期間で、資産を3倍とか10倍にしようと思っても難しい話です。

配当株投資で成果を実感するためには、最低でも10年くらいの時間軸で取り組むことが求められます。

市場の動きにとらわれずに、淡々と株数を増やしていけばいいだけですから、「この先、10年は続ける」と方針を決めてしまえば、モチベーションは意外に保ちやすいと思います。

「10年は頑張ろう」と覚悟を決めても、その間、ずっと我慢を強いられるわけではありません。

配当金が入ってきたり、増配によって配当金が増えるなど、その時々でつねに楽しみが待っていますから、実際に始めてみれば、その楽しさが理解できます。

私は、その状態をツイッターで「沼」と表現しているのですが、一度でもその楽しみを体感すると、どっぷりと沼にハマったようになって、そこから抜け出せなくなります。配当株投資は、そうした「やめられない」、「止まらない」となるような魔力を持っている投資だと思います。

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配当 太郎(はいとう・たろう)
投資家
学生時代に株式投資を始め、リーマン・ショックを経て、配当株投資に目覚める。大型株を中心に投資し、保有銘柄の9割は配当金が年々増える「増配銘柄」が占める。Twitterのフォロワーは7万5000人超。毎日、配当株投資に関する情報を発信している。本書が初の著書となる。

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(投資家 配当 太郎)

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