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定時に帰れる"デキる人"は知っている…ゲーム感覚で仕事がぐんぐんはかどる「エクセルを使った」驚きの方法

プレジデントオンライン / 2023年2月15日 9時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/simpson33

決められた時間内に仕事を終わらすにはどうすればいいか。税理士の山本憲明さんは「定時を徹底するには、すべての仕事をやり切ってはいけない。無駄な仕事を排除し、エクセルを使ってゲーム感覚でスピードを上げることだ」という――。

※本稿は、山本憲明『5年で仕事を半分にして、自由を手に入れる』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

■100%きっちりやることだけがゴールではない

1. 定時を徹底的に守る方法

本稿では「仕事を半分にする」ために、具体的な仕事術を紹介します。

まずは、「仕事の終わり時間をしっかり決める」ことが大切です。仕事が終わらなかったり、仕事に時間がかかりすぎたりしてしまうのは、「終わりを決めていない」ことが原因です。定時が決まっている人は、確実にその時間までに一日の仕事を終わらせましょう。

定時で仕事を完璧に終わらせるコツは、いくつかあります。特に大事なのが次の4つです。

① 無駄な仕事を排除する

4つの中で、これが一番大事です。「昔からそうだったから」という理由だけで、会議のために無駄な資料を作成し続けている職場もあるでしょう。こうした作業を排除して、最終的に問題にならないこと、必要でないものについてはやらない・作らないといったことを徹底します。

また、仕事は100%きっちりやることだけがゴールではありません。80%であっても、最終的に影響がなければ問題はありません。無駄な時間を使って、100%の仕事をする必要はないのです。合格点が取れたらOKです。

自分が必要でない無駄な会議にも、なるべく出席をしないことです。それで評価が落ちるような会社には、いない方がいいでしょう。

■常に余裕を持つために、とにかく前倒しで仕事をする

② マニュアルやチェックリストを作る

何度も行う作業があるときは、マニュアルやチェックリストを作りましょう。マニュアル兼チェックリストにすることがお勧めです。難しいものを作る必要はありません。作業の手順を、Excelなどに記録していきましょう。

行う作業を列挙し、その右側にポイントとなることを書く(チェックリスト)と、作業の抜け漏れが出にくくなります。簡単なものでいいので、自分が見やすいものを、時間をかけずに作ってみてください。仕事が速くなることは間違いありません。

③ 前倒しで仕事をするように心がける

これは、残業をしないことと密接な関係があります。常に締め切りギリギリで仕事をしていると、焦りが出てきたり、精神状態が悪くなったりして仕事が思うように進みません。

常に前倒しで、締め切りまで余裕を持って仕事をしていれば、計画も立てやすいですし、余裕があるのでミスも少なくなり、後の作業に影響を及ぼすことも少なくなります。常に余裕を持つために、とにかく前倒しで仕事をしていくことが大切です。

私がやっている税理士の仕事は、繁忙期があります。多くの税理士はその繁忙期の締め切り間近に焦って仕事をしていますが、そうならないように前倒しで仕事をすることは可能です。毎月毎月の処理を早めにやっておけば、期末など特定の時期に仕事量が大幅に増えることは少なくなります。

■すべてのことをやり切ることは絶対に不可能

④ ゲーム感覚でスピードを上げる

仕事の時間を計測して、同じ仕事をやるときは次回から時間を設定する、というやり方もお勧めです。

Aという仕事に1時間かかっているのであれば、それをなるべく効率化し、50分、40分、30分などでできるようにしていきます。

そのために、時間の計測と記録が必要です。はじめは面倒くさいですが、ゲーム感覚でできるようになり、さらに仕事全体の時間も短縮することができます。

シンプルなデザインで表現した、ワープのイメージ
写真=iStock.com/Ploystock
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Ploystock

具体的には、Excelなどに仕事の内容とかかる時間の見積もり、開始時刻、終了時刻を記入(Ctrl+:で入れられます)し、時間を測定します。次に同じ仕事をやるときは、どうすればその記録を超えられるかを事前に準備して挑みます。このようなことをゲームのように楽しんでやっていれば、仕事が速くできるようになっていきます。

このようなスキルやアクションを利用して、定時で仕事を必ず終えると決め、それを実行していくことが大切です。それができれば、仕事を半分にすることに近づいていきます。

2. 自分がやる仕事を絞り、不要なことをやらない

仕事を半分にするためには、単純に仕事を減らせばいいのです。とはいえ、自分の仕事を減らしていくのは至難の業です。仕事というのは、何も対策をしなければ、増えていく一方だからです。仕事を減らすためには、「割り切り」と「諦め」が必要となります。

「割り切り」とは、「自分は、これをやっていく」と決めてしまうことです。人は、生きているといろいろなことがやりたくなるものです。仕事以外の趣味やスポーツなどに、目移りすることもあるでしょう。

しかし、すべてのことをやり切ることなんて、絶対に不可能です。やりたいことを絞って、「これをやっていく」と決めなければなりません。

例えば、自分の仕事が営業なのであれば、モノを売るためにどうすればよいかを突き詰めていく姿勢が大切です。そのために必要なことがあれば(例えば経営数字など)、学ぶ必要があります。

そして、今自分がやっている営業という仕事に必要のないことは、捨てなければなりません。営業という仕事が嫌で、他のことをやっていきたいのであれば、逆に営業という仕事を捨て、他のことを勉強する必要があるでしょう。

このように、自分が目指す仕事、自分が目指す人生のために、やることを絞る、これが割り切りです。

■やりたいこと以外を、「諦める」

繰り返しになりますが、すべてのやりたいことをやることは絶対に不可能です。自分の仕事や役割以外は捨てていかなければなりません。すなわち、「諦め」が大切なのです。

ここでは、自分の考え方も重要です。今やっている仕事をずっとやっていきたい、伸ばしていきたい、もっと今の仕事で活躍したいと思うのであれば、それ以外のことを諦める必要も出てくるでしょう。

逆に、今の仕事ではなく、日々の生活を大切にしたいとか、別の仕事で生きていきたいと思うのであれば、今の仕事のためのスキルアップを諦める必要があります。

この場合、今やっている仕事に関わっている人に迷惑をかけないよう、最低限の責任を果たす必要はあります。しかし、そこにかける時間は極限まで減らし、新しい仕事や新しい人生のために時間を使うべきです。

今やっていることや、これからやりたいことなどをすべて足していくと、絶対に時間が足りなくなります。その中で本当に自分にとって必要なことをセレクトし、やっていく。そして、それ以外のことは諦める。そのような決め事が大切です。

■「やらないことリスト」を作り、毎日眺める

「割り切り」と「諦め」を実行していくために、自分が今、毎日やっていることや、定期的に行っている行動のうち、不要なものをリストアップしてみてください。

二重にやっていないか、結果に結びつかないのに無駄に時間を費やしていないか、やらなくても困らないことはないか、そういったことを徹底的に考えて、該当するものがあればやめるために減らしていくのです。

一日一日を振り返ってみると、無駄なことを慣習としてやってしまっていることが意外と多いものです。一度それらの行動をリストアップしてみて、やめることを決めてください。

「やらないことリスト」を作り、毎日それを眺めることもお勧めです。

これらの習慣が、仕事を絞り、不要なことをやらない、その結果として仕事が半分になる、ということに結びついていきます。

■自分が決めた自分の役割を全うすればいい

3. 自分にしかできないこと以外は人に頼む

仕事を減らしていく方法としては、「人に頼む」ことも超重要です。これができないと、自分の仕事が延々と溜まっていき、いつまでたっても仕事が終わりません。その結果として、自分の行きたい方向に進むことができなくなってしまいます。

少し、私の経験談をお話しします。

今年の繁忙期(1月〜3月)に、「クラウドワークス」というサービスを使って、仕事を外注しました。昨年少し体調を崩して、仕事を制限したいと考えたことも1つの要因ですが、無理して自分だけで仕事をする必要もないと考えたためです。

以前は、繁忙期には深夜まで働くこともありましたが、外注したおかげで今年は自分なりのルール(18時までに仕事を終え、他のことをやったとしても20時までには必ず帰る)を守ることができました。

かつての私のように「自分がやった方が速い」とか、「人に仕事を依頼し、教えるのは面倒だ」などという理由で、人に仕事を頼めない人は多いと思います。確かにほとんどの仕事は、慣れている自分がやった方が速く進み、ミスも少なく、正しく仕事を終えることができるでしょう。

クレジットカードを手に、ノートパソコンを使用する人の手元
写真=iStock.com/SARINYAPINNGAM
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/SARINYAPINNGAM

しかし、すべてを自分が背負っていては、他のことが何もできず体にも精神的にもよくありません。心身の不調をきたしてからでは遅いのです。

自分ばかりが仕事を抱えていることは、全く正しいことではありません。それに気付き、なるべく人に仕事を依頼するようにしてみましょう。

そして、「自分にしかできないこと」「自分がやるべきこと」“だけ”をやっていくように心がけることが必要です。

それは別に、自分が偉いということではありません。自分が決めた自分の役割を全うしよう、ということです。

■やりたいこと以外はやらない

本当のことを言うと、「自分にしかできない」ことなどありません。それは思い上がりで、別に他の人も、それをすることは可能です。しかし、「自分にしかできない」ことは、自分が勝手に決めたことでいいのです。

これは、「他人の人生を生きない」ためにとても大切なことです。

周りに影響されすぎて、他人の人生を生きているような人がたくさんいます。自分のやることが他人に支配されている状態は最悪です。自分がやりたいことだけをやり、自分の人生を自分が生きるようにしてください。

そのために、自分がやりたいこと以外のことを捨てるべきです。そのうちどうしても実行しないとまずいものは、他の人、特にそれが「自分がやるべき仕事だ」と考えている人にお願いしましょう。

最近では、ネットなどのサービスでそのようなマッチングが容易になっています。どうしてもやらなければいけない、しかしそれは自分がやるべきこと、やりたいことではない、という場合は、とにかく他人にお願いするようにしていきましょう。

お願いできる人は、探せばいくらでも見つかります。その結果として仕事が半分になれば、素晴らしいことです。その状態を目指していきましょう。

■四の五の言わず、便利なアプリを見つけて使う

4. 常識外れの超効率化を行う

仕事の効率化はとても大切なことです。時間がかかる作業も、2回目以降は効率化を行い、1回目より早く正確に終わらせるようにしましょう。

仕事の効率化にまず欠かせないのは、「入力などの簡素化・高速化」です。基本的な話になりますが、タッチタイピングや、スマホでのフリック入力などの習得は、基礎中の基礎と言えます。これらを練習して、まずは入力の速さと正確さを鍛えましょう。

「ショートカットキー」も、使いこなせれば仕事は今より格段に速くなります。最近では音声入力も発達してきましたので、これを使いこなせるようにするのも一つの手です。

また、スマホやタブレットなどで、時短につながる便利なアプリはたくさんあります。スケジュールとタスクを管理できる「Googleカレンダー」、大事なことを記録できる「Evernote」、ファイルを見ることができる「Dropbox」などがお勧めです。

四の五の言わず、便利なアプリを見つけて使うことが、仕事の効率化につながります。また、動画などで仕事の効率化に関する勉強をすることも有効です。

「同じことを何度も繰り返さないようにする」ことも大切です。仕事では、Excelでの表計算など、同じ作業を何度も繰り返すようなことが多くあります。

それがわかっているのであれば、Excelだったらマクロ機能などを使って作業を覚えさせ、ボタン1つでできるようにします。このような機能は、他のソフトやアプリにも搭載されています。

■なぜそんなに時間がかかっているのかを分析することが必要

まずは、自分がやっている仕事を洗い出してみましょう。一年間でやる仕事だと把握しきれなくなるので、まずは一週間でやる仕事を洗い出します。次の一週間でやるべき仕事は何かを検討し、リストアップしましょう。

次に、仕事の時間を計測します。どんな作業に何時間かかっているのか、ということをExcelなどに入力しながら計っていきましょう。

それができたら、一つひとつの作業について、なぜそんなに時間がかかっているのかを分析します。そして、もっと効率のよい方法はないかを考えるのです。

山本憲明『5年で仕事を半分にして、自由を手に入れる』(明日香出版社)
山本憲明『5年で仕事を半分にして、自由を手に入れる』(明日香出版社)

動きが多すぎないかとか、紙を使わなくていいのではないかとか、入力になぜ時間がかかっているのかとか、リモートワークで集中できないとか、そういったことを考え、改善していきましょう。

そして、効率化を図ってみましょう。作業に時間がかかるのであれば、何かツールを使うことはできないかとか、無駄な作業を省けないかとか、一緒にやった方がいい仕事をくっつけるとか、作業に入る前の準備はこれをやった方がいいとか、そのようなことを実践してみて、超効率化を図ってみてください。

そして超効率化後の作業時間が減ればOKです。できれば仕事時間が半分になるように、また計測をして、ダメなら改善、といった流れでやっていきましょう。

これらの効率化は、誰でもできます。仮に仕事が効率化できたとしたら、そこからさらに検討を重ね、もっともっと効率化ができないか、無駄が省けないかを考えてみましょう。効率化の先にはさらなる超効率化があるものです。

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山本 憲明(やまもと・のりあき)
山本憲明税理士事務所代表
1970年兵庫県西宮市生まれ。税理士、中小企業診断士、気象予報士。山本憲明税理士事務所代表。H&Cビジネス株式会社代表取締役。1994年早稲田大学政経学部卒業。大手制御機器メーカーで、半導体試験装置の営業・エンジニアと経理を経験。11年の会社員生活ののち、2005年、山本憲明税理士事務所を設立。本業のかたわら、「仕事を速くする」技術を発揮し、各種投資や馬主活動、少年野球指導なども行っている。

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(山本憲明税理士事務所代表 山本 憲明)

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